年賀状は、私はあて名と短いメッセージは手書きで書くようにしていたのですが、2020年6月に脳出血を発症したため、退院はしていても、ばたばたしていて2021年の年賀状はそもそも出せませんでした。
今年の年賀状は夫に宛名と通信文も書き加えてもらい、なんとか出すことができました。
私の脳出血のことを知らなかった、上司や元同僚でもある友人たちから連絡をもらい、実は30~40年近く見守ってくださっていることを今さらながら感謝していました。
私は、高校を卒業して、海外と関係にある金融機関に勤めだしました。
私が中学3年のとき、国語教師が、「よりよい高校を選んで大学を目指す道もあるけど、商業高校などに行って上位にいて、大きな企業に勤める道もある。『鶏頭なるも牛後となるなかれ』っていう言葉もある。」と、授業のあとに突然急に生徒たちに話したのが妙に印象に残りました。
私は国語、英語の出来は良かったのですが、数学が苦手で足を引っ張っており、「中途半端な大学に行っても、就職も難しいかもしない。それだったら高校卒業後航空会社のスチュワーデスの専門学校にいくか、逆に高校を出てお金をためて海外に行けるようにしよう。」と、この時はすでに大学進学をしようとは思っていませんでした。
その後、高校生になってから、大手企業OLとして就職するには商業高校の推薦枠を狙って就職するのが良いことが分かり、商業高校へ進学を決めました。「内申書がもったいない」と担任はいいましたが、実際、商業高校に行ったおかげで、入試テストも、面接、作文、適性検査のみで、金融機関に就職できたのです。(「できたら、営利にあまりこだわらない企業に勤めたい」という考えが高校で芽生えていましたので、願ったりの職場。)。
(それぞれ別の商業高出身の小中学生の時の同級生二人と朝通勤が一緒になることがありましたが、彼女たちもやはり一流企業勤務。
このうち一人Mちゃんは入社試験の日に同じ駅でばったり会いました。商社勤めの彼女は同僚と結婚することになりましたが、そのお相手は偶然にも私のいた部署によく来るその商社の担当者でした。)
さて、就職した金融機関も、新入行員女性のの3分の2は高卒(当時は女性は一般職か、タイピスト、電話交換手など)で、残りは若干の短大卒と大卒。男性は皆、国立大、早慶がメイン。
当時の一流企業が女性に教育をどうしていたかはわかりませんが、私がいた職場では、希望すれば受けられる語学研修もありました。それに加えて、この職場は男女、年齢、部署、役職(といっても役員クラスは特別。せいぜい、次長くらいまででしょうか。)にかかわらず、喫茶室や食堂で同席しておしゃべりをしていたので(考えてみると、ここの職場は「フィンランドの職場風」)、「疑問をもつと突きつけようとする変わり者」の私に、いろいろレクチャーをしてくださる上司、同僚がいました。
三人目の部長 1 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
三人目の部長 2 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
その彼らは、のちに国際機関で働いたり、外交専門家になったり、大学で教えたり、海外で働いたり・・。
(数年前、官庁勤めの友人が、に、「バブルのころに戻りたくないでしょ。」と私に言ったことがあります。私は「バブルのころは人が余裕があり、幸せな時代でしたね。今の人たちは大変。」と返しました。)
その後、私は結婚し、妊娠を機に退職。8年くらいのブランクを経て、社会復帰で最初に働くようになったのが、市の福祉関係の外郭団体。ここでは、元の職場でかかわったような、エリート層の人たちではなく、「人を助ける」ボランティア活動をしている人たちや、障害者、時に生活保護の方、学生、まで、ずっと縁がなかった人たちとの出会いがありました。(その後も、シルバー人材センター等も勤務。)
この全く別の環境内で働いた経験と、人と出会う運命が、私の「疑問癖」を強くし、この後も、日本学者のロナルド・ドーアさんの押しかけ弟子のようになり、それをきっかけに、海外の人たちとも意見交換を始めてきました。
「R.Dore」のブログ記事一覧-Various Topics 2 (goo.ne.jp)
(このブログのタイトルの説明に、
「海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの」
と書いたのは、そういうわけです。)
2018年にドーアさんが亡くなり、それとは別に2020年3月に、元の上司、同僚たちとの通信は、私がSDGsのようなものに幻滅を感じていたため、終了することを伝えていました。(もちろん、プライベート通信はそのまま。)
それは、まるで自分が脳出血になることを予測していたかのようなタイミング。
脳出血になったとき、私はずっと意識があり、気にしていたのは「自分の今後」ではなく、「宝は自分の歴史であり、かかわってくれた人々。それをつないでいきたい」ということと、「知りたいことがたくさんあるのに、パソコンが使えなくなっちゃう」でした。
「次は何をしようか。」
そうじゃなくて、「いつまでやれるかわからないことばかり。悩むより、とりあえず進め」が正解でした。
昔の記事を読み返していました。
そのなかから貼り付け:
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