イタリアのペンフレンドは、20代前半から10代後半の息子さん2人と娘さん2人のお母さんです。
彼女の目下の悩みは末のお嬢さん。昨年9月から専門学校に通いだしたのですが、どうもいくつかの科目に問題があり、学業にあまり熱心ではなくなってしまったと言うのです。
ペンフレンドは「現在付き合っている友人に問題がある」そう言って、娘に外出禁止令を出したりしているのですが、娘は罰が重いと不平をいうばかり。落としそうになっている科目については努力すると言っているようですが・・。
友人との件に関し厳しい兄たちも、唯一教育に関しては、「学校では社会に出てから必要なことは教わらなかった。必要なことはすべて会社の先輩達から教わった」と妹に理解を示すことを言うといってぼやきます。
この息子さん達のコメント、娘さんの今後に関して、私は元同僚男性、日本在住ドイツ人のペンフレンド、アメリカ在住日本人ペンフレンド、マルタ人のペンフレンド、そしてアメリカ人の友人に意見を訊きました。
元同僚男性とドイツ人のペンフレンドはそもそも学ぶことに生きがいを感じるタイプなので、たとえ仕事に直結することでない勉強もすべきという考えです。
彼らに言わせれば、40代の今でさえ、(たとえ仕事と関係ないことでも)まだまだ学びたいことがたくさんあると言います。彼らは、娘さんが学校を中退でもするようなことになれば忍耐力の欠如にも繋がるということを一番心配していました。
アメリカに住む日本人ペンフレンドと私の意見はほぼ一緒。学校で学んだことがすべて仕事に直結するわけではないけれど、何かの役には立つ。しかし嫌々学んだことはすべて頭に入らない。中退することで将来の職業が限られてしまうこと、忍耐が損なわれるという害も含めて、本人が答えを見つけるしかない。
自ら職業学校の先生であるマルタのペンフレンドは、そもそも学校で教えたこと(彼の場合は数学)は、考える力をつけるためのもので、すべてどんな仕事にも役立つ、という考え方。そういう点ではアメリカの友人もマルタのペンフレンドと同じ。彼女は大学に通いながら働く20代の主婦ですが、「私は数学だって、なんだって、すべて学校で学んだことは役立っているから、息子さん達のコメントは理解できないわ。」
まあ、皆の意見を訊いたものの、私はこれをイタリアの友人に伝えるつもりはありませんでした。(ただ、即効的なものがあれば使わせてもらおうと思ってはいました。)
「私は娘を信じています。」
メールの最後に書かれた彼女の一言を目にし、娘さんが自分の道を見つけ出すのがそう遠いことでないことを感じているからです。