Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

トランプとコーク兄弟とCATO Institute

2016年03月30日 | 国際・政治

Koch(コーク)兄弟という大富豪をご存じでしょうか?

TVの娯楽番組で紹介されているくらいの日本はもちろん、マスコミ嫌いで露出が少ない彼らは、米国でもあまり有名ではないようです。 

※コーク・インダストリーズのCEO『コーク兄弟』の総資産を大公開!
https://www.youtube.com/watch?v=f2dpeK3SXis 

私のアメリカ人の友人は共和党支持者で、米国が他国干渉することや軍事費にお金を費やすことに不満を持っています。
こういう人にとっては、コーク兄弟は好ましい存在。 

一方、コーク兄弟が次々とメディアやシンクタンクを手中に収めていることから、彼らを危険視する人達(民主党支持者に限らず。)もいます。 

今、大統領候補のトランプが日米同盟の解消に言及していると言って日本政府や日本のメディアは戦々恐々ですが(私は米軍には出て行ってほしいですが、米国の軍人がたくさん失業するかもしれないので、まあ、無理でしょう。)、このコーク兄弟がトランプを支援している話も。
(トランプ陣営にコーク兄弟の息のかかった人がいるともいいます。)

そういえば、トランプの安全保障に関する意見、彼の場合言い方が粗野ですが、これはCATOのTed Galen Carpenterの主張の超要約版という気もします。 

(コーク兄弟の兄、チャールズは、米ワシントンのCato Institute の共同設立者の一人で、今はCATOをコントロールしているとも言われます。

ウイキペディア
ケイトー研究所
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%BC%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80 )

カーペンターはもう数年前から米国のNATO脱退を提言したりしていましたが、昨日もまた同じようなことを書いているようです。 

Is it Time for America to Quit NATO? (2016.3.29)
http://www.cato.org/publications/commentary/it-time-america-quit-nato

以下はアジア関連のもののうち一本。

Washington’s Free-Riding East Asian Allies (2015.5.22)
http://www.cato.org/publications/commentary/washingtons-free-riding-east-asian-allies

 先に出て来たアメリカ人の友人が、「ヒラリー・クリントンは悪党だ」と言ったとき、私は彼に「ヒラリー・クリントンが良いとは私も思わない。しかし、トランプがもし大統領になったとしたら、あれだけシンプルな脳味噌なんだから、危険な人達にコントロールされることもあるわけよね。」
と言いました。

どのようになっていくのでしょうね。
(個人的には、CATOの面々は昔時々読んでいた限りでは共和党寄りでもバランスの良いシンクタンクのように思っていました。しかし、今はCATOをチャールズ・コーク色に染まってしまっているというようなことを書いていたライターもいましたし、本当にトランプが大統領になったとしたら、どうなっていくのか不安です。)

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池田修一教授の仮説に村中氏が熱くなる理由-遺伝子検査とワクチン

2016年03月30日 | 福祉・医療

Wedge Infinityでは、現在も村中某氏が池田修一教授と子宮頸がんワクチン接種後体調に異常が出た少女たちに、反論でなく中傷を繰り広げていますが、彼女がDNAがらみに批判的なのは以前から: 

夕刊フジZakZak
遺伝子検査ビジネス落とし穴 環境要因大きく科学的根拠に疑問の声
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160123/dms1601231530002-n1.htm

 (前略) 

北里大の高田史男教授(臨床遺伝医学)によると、ビジネス分野では現在、ある特定の遺伝子内の1ないし数カ所のDNA配列の個人差を調べて体質や病気発症の可能性を予測するという検査などがそのシェアを伸ばしているという。

 だが、多くの体質や生活習慣病、がんなどの「多因子疾患」は、膨大な数の遺伝情報の個人差が集積して関与しているほか、その人の食生活や嗜好、仕事のストレスなど多数の環境要因も大きな影響を与えていると言われる。「100万人規模での個人遺伝情報の全解析など、まだ膨大な研究が必要な多因子疾患の予測をなぜ商品化することができるのか。消費者向けの遺伝子検査は現状として、十分な科学的根拠があるとは言い切れないものが多い」と高田氏は語る。 

サービスの在り方を疑問視するのは、医師でジャーナリストの村中璃子氏だ。

 「病気には遺伝的要因よりも環境要因の方がずっと大きいものがたくさんある。例えば、肺がんは、遺伝的なリスクよりも喫煙のリスクの方がはるかに高いことはいうまでもない。商業用遺伝子検査は『医療に立ち入らない』という法的配慮から、そもそも、検査対象を遺伝的要因の小さな病気に限定していることにも注意する必要がある」

 企業は体質や傾向を知らせることで消費者が健康に留意するようになると強調するが、「提示結果が逆の効果を生むことも考えられる」と村中氏。「例えば、肺がんになりにくいと判定を受けたので禁煙をやめる人や、背景に別の病気があるのに太りにくいと診断された結果、治療が遅れる人、暴飲暴食で症状を悪化させる人が出てこないともかぎらない」と話す。 

(後略) 

つまり、子宮頸がんワクチン推進の邪魔になるばかりか、DNAまで話に出されているわけですから、村中氏は腹の虫がおさまらないのでしょう。(ワクチン業界は、遺伝子検査業界が大きくなることは歓迎しないでしょう。)

それにしても村中氏は「病気には遺伝的要因以外にも環境要因の方が大きいものがたくさんある」と言いますが、これは私も同意します。

ただ、それを言うなら、「ワクチンを打っても、環境要因に作用され、万全ではない」と、彼女は言うべきだと思います。

たとえば、インフルエンザの予防接種をしてもインフルエンザになることも少なくないです。(我が家はワクチンを打つ夫だけが毎年のようにインフルエンザになります。今年は接種しなくて、インフルエンザにはかかりませんでした。)

「それは周りに違う型のインフルエンザウィルスを持った人がいた」か、「ワクチンと同じ型のインフルエンザウィルスに感染した人と出会うタイミングが、ちょうど免疫力が落ちていた時だった」から、ではないでしょうか?  

また、彼女は、
「例えば、肺がんになりにくいと判定を受けたので禁煙をやめる人や、背景に別の病気があるのに太りにくいと診断された結果、治療が遅れる人、暴飲暴食で症状を悪化させる人が出てこないともかぎらない  」
とも言っていますが、そもそも、遺伝子検査を受ける程の人は人一倍健康管理に神経質で、結果によってそんな無茶をする人はほとんどいないでしょう。

逆に、彼女の理屈に従うなら、
「ワクチンを接種したから、インフルエンザが流行っている時期人混みにどんどん出ていくのもOK。」「子宮頸がんワクチンを打っているから、何をしても大丈夫」と思う人が出て来てもおかしくないと言えると思います。 

私は医療関係者ではないですが、彼女の論法から何か信用できないものを感じます。

(池田教授などは「仮説」という言っているのに、村中氏はほとんど断定的な物言い。
中傷や言いがかりはさながら株主総会の”総会屋”的で、目的は研究つぶしのよう。これでは彼女が「現在苦しんでいる少女たち」のことも、「子宮頸がんワクチンを安心してできるようにする」ことも眼中にないのが見え見えです。) 

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ノルウェー人若者の眼差し・スウェーデンのPlatina Jazz Orchestra

2016年03月29日 | 芸術・本・映画・TV・音楽

TV東京の「Youは何しに日本へ」よく観ます。 

この番組、放映された中でも面白い人を不定期でおいかけますが、先週はそのなかで、北海道のニセコで素っ裸で川に飛び込んだノルウェー人を再訪問していました。 

テレビ東京HP:
http://www.tv-tokyo.co.jp/smp/program/detail/22293_201603211857.html

【伝説の超人ニセコYOUは今!?】
3年前に放送した伝説の超人YOU、ノルウェーYOUのオイスティンさんとアーランドさん。真冬の北海道・ニセコでテントを張って野宿、服を脱いでパンツ一丁で川に飛び込み、伝説の超人ニセコYOUとして語り継がれるようになった。彼らは今、どうしているのか?ノルウェーに向かうと、驚きの状況が判明!新たな超人伝説を目撃する!! 

今回はオイスティンさんとアーランドさん外2名の友人も加わっての出演でしたが、この4名は軍隊(ノルウェーは兵役があります)で知り合った仲。皆もう「野人」さながらのハチャメチャぶりではありましたが、同じハチャメチャをするアメリカやオーストラリアの若者の多くと違って、何か彼らの眼差しに悲しみ、怯え、刹那的とも思える憂いがあるように感じてしまったのです。(特に鶏を飼っている若者。) 

これは、以前この番組で取り上げれられたイスラエルのヒッチハイカー、オメルさんと似たような眼差し。 

アラブ系イスラエル人の憂い・イスラエル離れのアメリカ、近寄る日本
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/2e2600eff1ba182fced6db07a36db0cc

ノルウェーの4人組はオメルさんと違って国内での殺し合いもないですし、戦場に行ったわけでもないと思うので考えすぎかもしれませんが、彼らの野人のような振る舞いとこの眼差しのギャップが、気になりました。

こういう眼差しをする若者が、今後日本に増えることがないように、心の底から願います。
(日本政府は「国民」を戦場に差し出すこともできる「安全保障関連法」を施行させました。) 

ところで、昨日のこの番組では、スウェーデンのPlatina Jazz Orchestraという、日本のアニメ・映画の歌などをジャズ風にアレンジをして演奏、歌うグループのなかのトロンボーン奏者にインタビューしていました。 

このグループの演奏の動画を三つ貼り付けます。 

Platina Jazz - The Galaxy Express 999 (from Galaxy Express 999) 
https://www.youtube.com/watch?v=3dEqlceh_ms 

Platina Jazz - Hajimete No Chuu (from Kiteretsu Daihyakka)  
https://www.youtube.com/watch?v=6SfLag6ktJc 

Platina Jazz - A Moonlight Serenade (from Sailor Moon)
https://www.youtube.com/watch?v=W8dXOz_XZL8 

追記:

イギリスのコリン・ジョイス氏だったか、「日本では 昔ガイジン、今はユウ」なんて川柳を詠んでいましたが([日本では」の部分は記憶があやふや)、日本に長く住む外国生まれの人にも「You(外国人という意味で)」を使ったり、「なんで日本に来たんですか?」と出入国管理官や警察官以外が質問するというのが番組になるというのは、先進国としてはちょっと恥ずかしいのかな、とは思います。

でもまあ、楽しんでしまうんですけどね・・・。

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世界人の若者たち-『World in Twelve』開催中のコミンズ・リオさんとMATCHAの青木優君

2016年03月28日 | 

現在、東京・外神田の『アーツ千代田3331』で、元テレビ朝日社員のコミンズ・リオさんの交流録展『World in Twelve』開催中です。(4月3日(日)まで) 

http://www.3331.jp/schedule/003295.html 

コミンズさんは、昨年世界12都市に一か月ずつ『疑似市民』体験をしてきました。 

以下は、本日の東京新聞朝刊『こちら特報部』の『住んで見えた世界12都市の価値観』の、コミンズさんのインタビュー記事から抜粋させてもらいます: 

(抜粋) 

各都市を、いわゆる民泊をして回った。スーパーで買い物をし、カフェで読書をして異国生活を味わった。同居者に友人、知人を紹介してもらうなどして、各都市で親しくなった人たちとじっくり話し合った。そして「最も大切なものは?」「一番うれしかった出来事は?」といった共通の質問もぶつけてみた。 

「意外かもしれないけど、貧富の格差が激しく、経済的にも厳しいリオデジャネイロの市民が一番ハッピーに見えた」と言う。 

「日常生活は、ビーチに行ってから仕事か、仕事してからビーチか、ビーチにいるか。ビーチで裸になれば、誰もが平等。そんな共通認識があった」 

最も生活しにくかったのはストックホルム。「店じまいは早いし、日曜には酒屋は閉店。銀行での現金の出し入れも、20万円程度で厳しく管理される。とにかく不便だった」 

だが、市民はそれはそれで満足しているようだった。金曜の夜は「家族との時間」なのでパーティは開かない。必需品以外の買い物はほとんどしない。高級品や高級ブランド品には価値観を感じないようで、「一番高価な持ち物は?」と聞くと「祖母からもらった銀食器かな」という返答もあったという。 

税金は高いが、教育費、医療費は無料。するとどうなるか。「将来に備えての貯金はしなくなる。貧富の格差は小さく、ガツガツと長時間働く人は少ない。私生活に重きを置き、家族旅行によく出かけていた」 

そして戻ってきた東京。

「通勤電車の時間管理の正確さに象徴されるよう、ある意味で超先進国。地下鉄でもスマホが操作できる。あめ玉を一つ一つ袋に入れて売っているのは日本ぐらい。何でも突き詰める凄さがある」と感じた。 

その反面、相変わらずの長時間労働ぶりを再認識した。 

この展示会、MATCHAの青木君も興味があるだろうと思って、今朝メールをいれると、彼自身がこのコミンズさんからインタビューを受けたこともあって、もう既に友人であるということ。 

「流石に顔が広い・・・」
と返事をした私に、青木君は、
「同世代ですからね-」と。 

でも青木君に言いたいです。

「同世代だからではなく、『類は友を呼ぶ』。2人ともタイプが似ているだけでなく、向いている方向までも同じだから、繋がったんじゃないですか?」
と。

青木君のブログ:
Hibilog
http://www.aokiu.com/  

追記:

リオさんは、ドナルド・キーン氏の教え子のラリー・コミンズ氏(ポートランド州立大教授。日本文学や演劇を学ぶ米学生等と「コミンズ一座」を今年1月に結成。)のご子息のようですね。
(5/7)

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LGBTの権利の主張と『フランス婚(PACS)』

2016年03月27日 | 社会(歴史・都市計画含む)

私の元ペンフレンドの一人は同性愛者で、同性のパートナーと暮らしています。

彼と知り合うまでもなく、私はLGBTの人達に対しての偏見は少ない方だと思いますが、ここ数年のLGBTの権利の主張、なんとなく違和感があります。 

それは、これらの運動が妙に政治利用されているように感じもし、そして、
「結婚にこだわるより、日本においては、(様々なパートナー形態を認める)『フランス婚(PACS-民事連帯契約)』を認めさせるようにすればよいのに」
という思いが強いことからでもあります。 

ウィキペディア
民事連帯契約
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%BA%8B%E9%80%A3%E5%B8%AF%E5%A5%91%E7%B4%84 

(フランス婚は、籍を入れないけど法的に婚姻者と同じ権利を認めるというものですが、これだったら、夫婦別姓を求める人にとっても良いと思います。 

私の外国人の友人達には婚姻相手と離婚しないまま違う相手と世帯を持っている人達もいることもあり、私はポリガミー(つまり一夫多妻、多夫一妻)に対しても寛容ですが、こうした人達(および彼らの子供)のことを考えても、このPACS制度が日本でも認められることは望ましく思えるのです。) 

『同性婚』を認めさせようとするより『フランス婚』を求める人はでてこないのでしょうか。 

なお、同性婚を主張する人達がいる一方、戸惑っているLGBTの人達もいます。

RAURIER
同性同士の結婚式が増える一方で結婚を望まないLGBTも【LGBTの結婚観】
http://www.excite.co.jp/News/laurier/partner/E1435647278139.html
 

抜粋: 

でも、逆に、結婚に興味を持たない人たちもいる。彼らは、同性婚を認めてもらうための運動もしないし、むしろ同性婚が成立したとしても「自分たちは籍を入れない」なんて言っているくらい。それはなぜか。

彼らの根底にあるのは、「クローズの自由」。最近、セクシュアル・マイノリティを公言する人が増え、そういった権利を主張することもできる風潮になってきたけれど、それはある意味「諸刃の剣」だともいえるのよ。だって、権利を主張すればするほど矢面に立たされて、LGBTだと後ろ指をさされる危険性があるから。芸能人ならまだしも、一般の人にそれをするメリットがあるかといったら、正直疑問ね。少なくともぼくは、自分のセクシュアリティをオープンにして生きていく自信はない。 だからこういった記事もペンネームで書いているんだしね。

そういった人たちからすると、結婚なんてとんでもないこと。目立つようなことはせず、ただただパートナーと静かに穏やかに暮らしたい。そう願う人たちに、「もっとLGBTの権利のための動け」なんて言えるかしら? オープンにする自由があるならば、クローズで生きる自由があってもいいはずよね。

「このコラム(とくに抜粋の前半)を書いた人達のような人がいるから、私たちはLGBTへの差別と闘わなければならない」と言う人もいるかもしれません。 

しかし、「結婚の権利」に限っては、その権利を勝ち取ったところで、世間から偏見の目を無くすことになるとは、私には思えないのです。 

そして、どんなことでもそうですが、「皆が皆、声が大きい人達と同じ考えを持っているわけではない」ということを、頭の中に入れておく方がよいのではないか、とも思います。

関連: 

格差とポリガミー(複数婚)
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/6943199a1677eb605457d2a434ec6f62

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「ツイッター 頭隠して 尻隠さず(字余り)」・2009年WHOがしたことで800人以上の子供が犠牲に

2016年03月27日 | 福祉・医療

子宮頸がんワクチンで、またもお騒がせの、医師でライターの女性(ペンネーム村中某氏)について、昨年末に、

本当に医師?
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/de34c8299cbc4e0ec106c32b87c2b91c

を書き、彼女のツイッターのつぶやきを紹介しました。             

その一つが、
「最近、鳥でH5N6型インフルエンザがちょろちょろでてたけど人で出たか…。次のバンデミック株はこれ?」 。 

これで、「人の命を預かることもある医師が、よくこんなこと書けるものだ」と、不信感が増しました。 

そして、今回Wedge Infinityの編集長大江氏のtwitter。 

「乙武どうでもよくね!?っていう方はぜひこれを。めっちゃ大事な問題です。村中璃子氏執筆/子宮頸がんワクチンと遺伝子 池田班のミスリード 利用される日本の科学報道(前篇) WEDGE Infinity(ウェッジ) (リンク削除) 」 

これで、「こんな下品な言葉を使う人間が、ビジネス誌の編集長か?」と唖然としました。 

今の時代、オピニョンリーダー(を気取る人達)って、こんなものなのですか? 

ところで、上の村中某氏は2009年にもインフルエンザワクチンを推進していたとのことですが、彼女(たち)の様な末端は、自分達の過ちを認めることはないでしょうね。 (「自分の記事が“ミスリード”だった」ことは忘れていることでしょう。)

以下、昨年12月に書いたブログ
子宮頸がんワクチン-上から目線のゴリ押しは逆効果では?
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/561e635d6d74cef129e72f8723fd1b61

で、以下の記事を紹介しました。 

朝日新聞(2010年1月13日)
WHO、製薬会社と癒着?新型インフルで欧州会議が調査http://www.asahi.com/special/09015/TKY201001130139.html

【ローマ=南島信也】世界保健機関(WHO)と新型インフルエンザのワクチンを製造する製薬会社との癒着が、世界的大流行(パンデミック)を宣言したWHOの判断に影響を与えたとの疑

惑が浮上し、欧州47カ国が加盟する欧州会議(本部・仏ストラスブール)は12日、調査を開始すると発表した。 

 同会議保健衛生委員会の委員長で、感染症を専門とするドイツ人医師ボーダルク氏が「虚偽のパンデミック」との動議を提起したことが発端。仏リュマニテ紙のインタビューに「こんな厳戒態勢をとる正当な理由がない。WHO内のあるグループは製薬会社と癒着している」と、不透明な関係の存在を指摘した。 

 25日から始まる同会議総会で認められれば、主要議題の一つとして審議される。26日には、WHOの代表や製薬会社、専門家から非公開で事情を聴くことも決まっている。

  欧州各国では、接種率の低さからワクチンが大量に余り、売却や製薬会社との売買契約解除の動きが加速している。WHOが当初、「2回のワクチン接種が必要」とし、各国が実際に必要な量の2倍のワクチンを調達したことも背景にあり、WHOに対する批判が強まっている。 

 WHOのチャイブ報道官は12日の記者会見で「批判や議論を歓迎する。WHOの対応を検証するのはやぶさかではない」と語り、外部の専門家らを交えて経緯を調査する考えを明らかにした。 

なお、この2009年、WHOの薦めで各国が全子供対象に接種したため、副反応に苦しむ子供が大勢でました。 

Global Research
Hundreds of Children Brain Damaged by the Swine Flu Vaccine to Receive $90 Million in Financial Compensation from UK Government
http://www.globalresearch.ca/hundreds-of-children-brain-damaged-by-the-swine-flu-vaccine-to-receive-90-million-in-financial-compensation-from-uk-government/5444329 

The swine flu vaccine caused severe brain damage in over 800 children across Europe, and the UK government has now agreed to pay $90 million in compensation to those victims as part of a vaccine injury settlement. 

This is the same swine flu vaccine that the entire mainstream media ridiculously insists never causes any harm whatsoever. From the quack science section of the Washington Post to the big pharma sellout pages of the New York Times, every U.S. mainstream media outlet exists in a state of total vaccine injury denialism, pushing toxic vaccines that provably harm children. 

“Across Europe, more than 800 children are so far known to have been made ill by the vaccine,” reports the International Business Times. 

(後略) 

この被害者に対しを政府が賠償していたりしていますが、WHOも製薬会社も推進者も、賠償どころか反省もせず同じことを繰り返しているのが、今回のことでもよくわかります。

ワクチン開発は有るべきと思いますが、こういう人達がそれを牛耳る限りは、 絶対に「強制集団接種」は許すべきではないと思います。

追記:

『ダイレクトメール』や『勧誘電話』が嫌われるのは、その押しつけがましさからです。しかし、これらの広告は、「100人に送って or 電話して1人が顧客になればよい」というもの。
「子宮頸がんワクチンは、国民の支持を得て(国の補助金による)無料接種を」と願っている推進派、彼らが騒いでも支持をするのはおそらく100人のうちわずか(逆に、『ここまでごり押しするるのって、なぜ?」と不信感を抱く人が増えそうです。)。やはりこの件に関しては、彼らがしたいままにしておくのが得策に思えます。

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あちらこちらで戦火が上がっている時代に戦争をエンターテイメントとして商売にできる人達

2016年03月25日 | 戦争・紛争

勧誘電話ほど失礼なものはないと思っていますが、Yahooなどから送られてくる広告メール、時に神経を逆なでするものもあります。 

今日入ってきたのは、ゲームの広告ー 

「いつもYahoo! JAPANのご利用ありがとうございます。
Yahoo!ゲームからおすすめ情報をお送りいたします。

【Yahoo!モバゲーのおすすめゲーム】

【ガンダムトライヴ】
『鉄血のオルフェンズ』×『ガンダムトライヴ』との
コラボwebキャンペーン終了間近!
★5クーデリアGETのチャンス! 急いで!
(リンク削除)

【HUNTERxHUNTER AC】
あの『人気キャラ』がイベントに登場中!
圧倒的迫力の念能力バトルがここに登場!
お気に入りのキャラを連れて、冒険の旅に出よう!
(リンク削除)


【りっく☆じあ~す】
陸上自衛隊の装備および駐(分)屯地を擬人化した本格ミリゲー!!
可愛いロリっ娘、お嬢様、JK、クール系、教師やナースにガテン系!?
個性的な美少女達は人気声優によるフルボイス!
さあ、共に国土を奪還せよ!
(リンク削除)

【聖闘士星矢 ビッグバンコスモ】
不朽の名作「聖闘士星矢」がカードゲームとなって登場!
聖闘士を強化し、クロスを纏い、立ち塞がる強敵を打ち倒し頂点を目指せ!!
今登録すれば、超強力なURガチャチケットをプレゼント!!

(リンク削除)


【進撃の巨人~盤打~】
進撃の巨人 ~盤打~ ATTACK ON TYPING
双六とタイピングの融合傑作! 豪華声優陣による撮り下ろしボイス多数!
カードを集めて分隊を結成! 残酷な世界を生き残る戦略を組み立てろ!!

(リンク削除)
------------------------------------
気になるゲームはありましたか? 

ゲーム、特に戦闘系が嫌いな私に取っては文字とはいえ、観たくもないものばかり。
(まともな会社がポルノ広告を当てづっぽうに送らないのと同じで、こういう類の広告も気を付けてほしいです。)

特に、 

「陸上自衛隊の装備および駐(分)屯地を擬人化した本格ミリゲー!!
可愛いロリっ娘、お嬢様、JK、クール系、教師やナースにガテン系!?
個性的な美少女達は人気声優によるフルボイス!
さあ、共に国土を奪還せよ!」 

なんですか、これ!?
おそらく、陸上自衛隊の協力があるんでしょうね。 

2014年、戦争ゲームをほしがった息子2人を、イスラエルとシリアにつれて行って見学、体験をさせたスウェーデン人の男性(ジャーナリスト、大学の先生)がいました。

この男性は本国に帰って随分たたかれたようですが、このゲームを作る人達を私は戦場に送り込みたい気分です。 

Daily Mail (2014.8.12)
Swedish father fed up with his sons' obsessions with violent Call of Duty computer game takes them to SYRIA to put them off guns... and it worked 
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2722609/Swedish-father-fed-sons-obsessions-violent-Call-Duty-computer-game-takes-SYRIA-guns-worked.html 

A father took his two young sons who are fans of war games to Israel and Syria to a dramatic bid to teach them about the harsh realities of war and the devastation caused by the use of guns.

Carl-Magnus Helgegren is a Swedish journalist, university teacher, and a father of two boys, Leo, 11 and Frank, 10.

Mr Helgegren told MailOnline that was inspired to take his sons on the trip after they asked if they could buy the new violent shooter game when they were eating dinner last year and he became concerned that they did not understand the impact of war. 

(中略)

'If there had been a war I wouldn't have gone. People who have never been there think people are shooting all the time everywhere.

'It's not the case - you could be a 90-year-old woman and go there to see the sights and it not be dangerous.  

Mr Helgegren said on his return to Sweden his sons told him they did not want to buy the game and have been shocked by the recent fighting in the region.

'They ask me all the time about news out there - it has made the aware of a conflict that even many adults do not fully understand. 

'Not everyone has to go to Middle East to teach their children about war games. But why normalise guns for children. Everybody is playing them and they are part of our children's lives. Why are parents not making this a problem?'

戦争や紛争地域に行ったなら、(戦争ゲームを作っているその人達は)是非その地域でゲームを売ってみてはいかがでしょうか?

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子宮頸がんワクチンとアジュバント

2016年03月25日 | 福祉・医療

先のブログで、Wedge Infinityの記事と編集者の信州大学の池田教授へ対して、「上から目線」の反論ならぬ批判について書きました。 

しかし、私はこのWedge Infinityの編集長と医療ライターのやり方はどうかと思いますが、池田教授の“仮説”に対しての反論はそれはあるのが当然であり、「子宮頸がんワクチン接種後に苦しんでいる少女たち」を冒涜しないでいる分には、それはどんどん出されるべきものだと思っています。 

ところで、子宮頸がんワクチンで問題になるのは、「アジュバント」なのではないかと思います。 

以下は大阪大学免疫学フロンティア研究センター石井健特任教授とグラクソスミスクライン社のVice PresidentだったNathalie Garcon氏 (2012年9月-2014年6月。現在はフランス公的研究機関BIOASTERのCEO/CSO)の対談記事ですが、医療ライターの「私の言う事は正しい」という姿勢の記事を読むより、こうしたものを読む方が、「ワクチン推進派」はもちろん、中立の人達、そして研究者にとってはプラスになることでしょう。

日経BP 
安全かつ有効なアジュバントの研究開発と将来の応用文野
http://medical.nikkeibp.co.jp/all/special/adjuvant/index.html
 

(前略) 

石井 アジュバントはいつから使用されているのでしょうか。 

Garçon アジュバントとして初めて用いられたのはアルミニウム塩で、1926年のことです。そしてアルミニウム塩は現在でも使用されています。その後、完全フロイントアジュバントが開発されましたが、副反応性が強すぎて、使用が禁止されました。しかし、新型インフルエンザやHIV、重症急性呼吸器症候群(SARS)などの新たな脅威に対処するために、新しいアジュバントの開発が進められてきました。90年代以降、自然免疫のメカニズムの理解が進んで近年有効なアジュバントが使用されるようになりました。 

石井 しかし、HIVと癌に対するワクチンのアジュバントとして、適切なものは見つかりませんでしたね。 

Garçon その通りです。動物では有効であっても、ヒトで有効性が認められたものはありませんでした。しかしこうしたワクチン研究を通じて、免疫学やワクチン製造に関連したテクノロジーは著しく進歩しました。そして、単一のアジュバントでは、すべての要求を満たすことはできないことも分かってきました。なぜなら、応答する免疫系、対象集団が異なるからです。

 現在、6種類の新しいアジュバント添加ワクチンが承認されており、その内唯一全世界で使われているものはヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンです。また、GlaxoSmithKline社でも4種類のアジュバントシステムが開発・使用されています(表1)。これらのシステムは、必要な免疫応答を誘発するために、異なるアジュバントの組み合わせをベースにしています。インフルエンザ大流行時に、なるべく多くの人を守るためには大量のワクチンが必要になります。その時、有効かつ安全なアジュバントがあれば、1回接種当たりの抗原量を減らすことができ、ワクチンを接種できる人を大幅に増やすことができるでしょう。 

石井 ワクチンの用量を減らすことができるという点はもっと強調すべきでしょうね。ただし、製造原価を減らすためにアジュバントを用いるという印象を与えないように注意する必要があると思いますが。 

Garçon ワクチンはもともと免疫が賦活される最低用量で用いますし、ロット単位で考えた場合、ワクチンそのもののコストよりも安全性を担保するための品質検査コストの方が莫大ですから、用量を減らすことができたとしても、それが直接的な利益にはなりにくいでしょう。

 興味深いことに、アジュバントは癌などのための治療用ワクチンの用途にも大いに期待されています。実際このようなワクチンは、もはやHPVワクチンのように癌を誘発する病原体に対するワクチンではなく、癌に特異的な抗原に直接作用するワクチンとなります。このようなワクチンが実現すれば、感染症に対するワクチンから癌を誘発する病原体(HPVやB型肝炎ウイルス)に対するワクチン、そして癌を治療するワクチン、というループが完成します。 

石井 ワクチンに用いられるアジュバントの種類、その特徴について説明してもらえますか。 

Garçon 異なるタイプのアジュバントを開発するのは、治療標的とする疾患に特異的なアジュバントを開発するためです。HPVワクチンでは思春期女性を対象としていますから、それを考慮したアジュバントとしてAS04が開発されました。マラリアのワクチンではAS04よりも強力なアジュバントが必要ですし、新型インフルエンザに対しては一昨年の流行時にはエマルジョンで対応できました。AS15は抗原特異的な癌免疫療法のために開発されたアジュバントです。 

石井 アジュバントの中には食品添加物として一般に用いられているものもありますね。 

Garçon サポニンの成分であるQS21は世界中で飲まれているコカコーラに含まれています。サポニンを筋肉内に投与すると、副反応性を示すことがあります。サポニンのアジュバントとしての性質を保ちつつ、副反応性が大きく軽減した分子としてQS21が同定されました。QS21は細胞性免疫の誘導能が強力です。私たちは、QS21をリポソームに封入し、局所安全性を更に向上させました。このようにすると、QS21は溶解を引き起こさなくなります。 

石井 細菌毒素であるリポ多糖LPSが強い免疫賦活能を持っていることはよく知られていますね。 

Garçon はい。しかし副反応性が強すぎたため、その一分画であるMPLがアジュバントとして用いられています。MPLの副反応性はLPSの約2,000分の1ですから、ヒトのワクチンにMPLをアジュバントとして投与してもLPSで見られる副反応は起こりません。 

石井 他にも、アジュバントとして使用されている興味深い成分があります。ビタミンEもその一つですが、なぜビタミンEなのでしょうか。 

Garçon ビタミンEがアジュバントとして用いられた歴史は古く、家禽用インフルエンザワクチンのアジュバントとして初めて使用されました。また、サプリメントとしてのビタミンEは免疫反応にプラスに働くことも分かっていました。 

石井 そしてスクアレンです。なぜサメ由来のスクアレンなのでしょうか。 

Garçon スクアレンは寒冷水域に棲むサメの肝臓に大量に含まれており、そこから抽出・精製します。オリーブ油などからの製造も検討されていますが、ヒトに用いるのに適した純度のスクアレンは、現在はサメの肝臓からしか得ることができません。 

石井 スクアレンは化粧品にも含まれていますね。 

Garçon はい。スクアレンは化粧品用途でより多く使用されています。 

石井 各種のアジュバントには、使用される理由と、安全性を確保するための長い研究の歴史があるわけですね。 

Garçon その通りです。私たちは、アジュバントへの理解を深めてもらうため、なぜそのアジュバントが用いられるのか、その理由や特徴を簡単にまとめた資料を作成中です。 

石井 ぜひお願いします。そうしたアカデミックな情報を伝えていくことは私たちの使命だと思いますから。

石井 今後、アジュバント添加ワクチンは感染症や癌、アレルギーや自己免疫疾患など、多くの疾患の予防や治療に用いられるようになると思います。そして、治療標的となる疾患ごとに適切なアジュバントは異なりますから、アジュバント研究・開発もいっそう進展すると思います。その一方で、アジュバント同士の相互作用についてはどのようにお考えですか。 

Garçon 現時点では、同じ集団を対象とした複数のアジュバント添加ワクチンは開発されていませんから、まだ評価することはできません。今後、アジュバント添加ワクチンの開発・臨床導入が進めば、同じ集団に同時に、あるいは短期間のうちに接種することもあるでしょう。そのため、アジュバント同士の相互作用については、新しいワクチンに対して行われるのと同じように、臨床で検討されるでしょう。 

石井 本日は、興味深いお話をありがとうございました。 

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子宮頸がんワクチン推進派による池田教授批判・Wedge Infinityの大江紀洋氏のプロフィール

2016年03月24日 | 福祉・医療

今月半ばに、信州大学の池田修一教授が、『子宮頸がんワクチン』についての研究発表をしました。 

毎日新聞(2016年3月16日)
機能障害、患者8割が同じ遺伝子
http://mainichi.jp/articles/20160317/k00/00m/040/109000c

(前略) 

子宮頸(けい)がんワクチン接種後の健康被害を訴える少女らを診療している厚生労働省研究班代表の池田修一信州大教授(脳神経内科)は16日、脳機能障害が起きている患者の8割弱で免疫システムに関わる遺伝子が同じ型だったとの分析結果をまとめた。事前に遺伝子型を調べることで、接種後の障害の出やすさの予測につなげられる可能性があるという。厚労省内で開かれた発表会で公表した。 

研究班は信州大と鹿児島大で、ワクチン接種後に学習障害や過剰な睡眠などの脳機能障害が出た10代の少女らの血液を採り、遺伝子「HLA−DPB1」の型を調べた。

 その結果、「0501」の型の患者が信州大で14人中10人(71%)、鹿児島大で19人中16人(84%)を占めた。「0501」は一般の日本人の集団では4割程度とされ、患者の型に偏りが見られた。 

(中略) 

 世界保健機関(WHO)は同ワクチンの安全宣言を出し、接種を事実上中断している日本の対応を批判している。名古屋市も昨年、7万人対象の調査で接種者と未接種者の間に発症差はなかったと発表しており、接種再開を求める声も強い。 

 ただ、患者らが訴える症状の原因は、解明の途上だ。研究班は複数のワクチンをマウスに接種する実験で、子宮頸がんワクチンを打ったマウスの脳だけに神経細胞を攻撃する抗体が作られたとしている。また、人種差があるHLA型に着目した研究は、国ごとに違う副作用発生率を比較するのに役立つ可能性があり、新たな知見が得られるかもしれない。 

 池田教授は「ワクチンの成分と症状の因果関係は分からないが、接種前に血液検査でHLAを調べることで発症を予防できる可能性がある」と話した。 

(後略) 

(池田教授は、今までも、子宮頸がんの副反応とみられる少女たちの治療にあたってきていています。

症状の改善を ~子宮頸がんワクチン接種後の体調不良~http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/10/1011.html ) 

案の定、この報道の後、反対派の医師たち、とくにペンネーム(?)を使って子宮頸がんワクチン接種後に身体に異変をきたした少女たちを「ヒステリー」扱いしたり、親を「モンスターペアレンツ」と書いてネット炎上させた医師(?)兼ライターの女性は、今回も池田医師を攻撃。

Wedge Infinity (2016年3月24日)
子宮頸がんワクチンと遺伝子
池田班のミスリード 前編
利用される日本の化学報道

(「患者に寄り添い、研究して仮説を立てる医師・教授」を「患者を診ることも、研究するよりメディア露出を目的としているペンネームの医師・ライター」が「ミスリード」と批判する記事。彼女はマウスの研究結果には言及なしですが、次回するのか。いずれにせよ、この女性は自分が注目を浴びることを最上の喜びと感じているようなので記事のリンクは載せません。) 

まあ、医療関係者でワクチン推進派がこういう態度をとるのはわかります。
しかし、今回ふと彼女の記事を載せているウエッジインフィニティの編集長、大江紀洋氏のツィッターを覗いてみたところ、医師でもない彼までもが池田教授を批判、「子宮頸がんワクチン宣伝」をしまくっています。 

「医療関係者でもないのに・・・」と違和感を覚え、プロフィールを調べてみました。
しかし、彼についてはどう調べても、 

「1977(昭和52)年、奈良県生まれ。2006年よりウェッジ編集部に所属し、主に製造業、エネルギー、医療などを担当。09年に『WEDGE Infinity』を立ち上げ、11年より現職。」に加え、「2000年に東大卒」ということぐらいしか、見つけることができません。 

ビジネス系のメディアに執筆する人は、大抵はプロフィールを載せていて、編集長であっても何か記事を書いているならプロフィールをきちんと載せると思っていた私は、これには驚きました。 

以前、 

『医師・ジャーナリスト村中璃子』は架空の人物?・Wedge Infinityに失望
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/d323d017884ccdb4a9a55d73d22fc32f

の末尾に、 

「Wedge Infinityは、体制寄り、米国の広報誌のような役割をしているところもありますが、私は半分以上Wedge Infinityの主張に反対であるにもかかわらず、「意見の対立だけでは前進できない」という編集長のことは、買っていました。
(原発でもなんでも、自分と違う視点、違う意見のものも、読むべきと私は思う。) 

超えられない壁を超えるには
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/6527ec4e57fc8a15be0b7a997e50854e  

しかし、もし村中璃子氏のうさん臭さを知りながら、彼女の記事を載せ続けているのだとしたら、Wedge Infinityはもう地に落ちた、と思います。」

と書きましたが、今考えると、大江紀洋氏こそが、なんだかよくわからない人物だったのですね。 

2000年から2006年まで、彼は何をしていたのでしょう。(博報堂とか電通とか、なんて考えてしまう。入社5年目で編集長!)
その前に、彼もペンネームですか、ね?

コメント (6)
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イスラム過激派のテロ容疑者-実体と報道

2016年03月24日 | 国際・政治

「欧州に住むアラブ系の2世3世がテロリストとなっていく」「イスラム教徒は危険」
-テロが起こるたびに、「イスラム教徒や移民全体は危険」という空気が流れます。 

私はイスラム過激派を擁護するつもりはないのですが、ただ、中には以下の記事のインド人と同じような人物がいたのではないかと思います。 

ダイアモンドオンライン (2016年1月20日)
善良な人も極悪人に仕立て上げられる!
人間心理のトリック
By 渡部幹氏
http://diamond.jp/articles/-/84868 

(前略) 

  筆者が違和感を抱くのは、ある行動をとった人物を分析する際、その人物が「望んで」そういう行動をとっている、と決めてかかる意見がかなり多いことだ。もちろん、そういう場合もあるだろうが、もう少し慎重に物事を見るべきと考えている。 

ビジネスシーンではないが、1つの例を述べたい。 

 いまから数年前、インドのムンバイで列車爆破テロ事件があった。ムンバイはインドの金融センターというべき場所で、外国人も多い国際都市である。そこの主要駅を含む7ヵ所で11分の間に連続して爆破が起こった。複数の実行班が列車や駅に時限爆弾入りのかばんを置いたのだ。死者200人を超える大惨事となり、当時はその影響で東京株式市場も大幅に値を下げたほどだ。パキスタンに本拠を置くイスラム過激派が犯行声明を出し、インドとパキスタンの関係がさらに悪化するきっかけにもなった。 

 最近ではイスラム国(IS)による大規模テロが欧州で起こり、筆者の住むマレーシアでもつい先日、自爆テロ犯が未遂のまま拘束された。こういったテロへの不安が増大する一方、私たちはテロリストの実際についてはあまり知らない。正確には、「知ったつもりになっている」のだ。 

 多くの人は彼らについて、「狂信的なイスラム原理主義者で、自分たちの信ずるイスラム世界をつくるためには、他教徒を殺しても構わないと思っている人々」といったイメージを抱いているだろう。だが、少なくとも自爆テロ実行犯については、そのイメージは外れていることが多いのだ。 

善良な苦学生がなぜ爆弾テロを引き起こしたか 

 筆者の友人であるインド系マレーシア人から、先日初めて聞いたのだが、その犯人のひとり、Aは、当時マレーシアに住んでいた。そして筆者の友人は、そのAの友人だったそうだ。 

事件が起こる3年ほど前、Aはインドから出稼ぎのため、マレーシアにやってきた。Aの家は貧しく、満足に学校にも行かせてもらえなかった。そのため、インドではなく、マレーシアに来て外貨を稼ごうとしていた。しばらくは、肉体労働や掃除の仕事など、転々として、細々と暮らしていた。ちなみに彼はヒンズー教徒である。 

 筆者の友人は、別の友人の紹介でAと知り合いになった。Aは気の弱いところもあるが、真面目で善良な人物だったという。 

 友人とAはそれほど頻繁に会っていたわけではなかった。Aがマレーシアに来て1年ほど経ち、友人がAと久しぶりに会った時、友人はAが見違えるほど変わっていたことにびっくりした。 

 いつもボロボロの服を着ていたのが、きちんとした身なりをし、髪型も整えられていた。表情も明るく、生き生きとしていた。友人はその理由をAに尋ねた。 

 「イスラム教関係のコミュニティーが、いろいろと面倒をみてくれたんだ。俺が学校に行きたいといったら、専門学校の学費も、その間の生活費も出してくれた。学校が休みの時には仕事もあっせんしてくれるんだ。おかげで今、俺はまったくお金に困っていない。インドにいる家族にも送金してやれるんだ」 

 彼はとても嬉しそうに語っていたという。 

 それからしばらくして彼は「コミュニティーの人に、仕事を頼まれた。インドに行ってくる。旅費も滞在費もすべて出してくれるし、家族にも会いに行ってもいいそうだ。久しぶりに帰れるよ」と言って、旅立った。ムンバイで大規模テロが起こったのはその2日後だった。 

(続きはリンクからどうぞ。) 

私の中で、事件後も引っかかっているのはパリのシャルリエブド襲撃事件の実行犯とされた2人の兄弟。 

ある中国人は、シャルリエブドの事件が起こった日の11時22分に黒ずくめの男二人組が自分のオフィスに押し入ってきて、彼に「怖がらないで。僕らはあなたを傷つけないよ」と言って銃を上に向けて打ち、その後外に出て行った話をしています。この男性は最初はこの二人は「警官」だと思い、後に「強盗」と思ったと言い、なぜ彼らが来たのかわからないと言っています。つまり、報道にあるような、ビルを間違い「ここはシャルリエブドか?」と襲撃犯が尋ねたという話とは違います。 
彼の話のままだと、「凶悪犯」のイメージと重ならないから?もしかしたら男二人組は二組いたりして・・・。

昨年11月のパリ同時多発テロの時の容疑者の中にも、「事件前は普通の人だった」と言われている人達がいます。こういう人達(末端)は、自爆したか、射殺されたかのどちらかで、彼らがどうしてテロリストとなったかの真相は憶測だけで進められます。 

昨年11月ジャーナリストの木村正人氏がすばらしいレポートをニューズウィークに書かれていました。しかし、こうした記事はすでに大元に残っていません。
しつこく探してみたら、Yahooニュースで見つけることができたので、(こちらはある一定の期間が過ぎたら削除されると思うので、)全文(表と写真以外)を貼り付けさせてもらってしまいます。 

【パリ無差別テロ】メディアが報じる「ジハーディストの温床」モレンベークの虚像
By 木村正人氏
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kimuramasato/20151119-00051597/
 

ブリュッセル首都圏モレンベークを訪れた 

[ベルギー・モレンベーク発]死者132人、負傷者349人を出したパリ同時多発テロの首謀者で、過激派組織「イスラム国(IS)」戦士のモロッコ系ベルギー人、アブデルハミド・アバウド容疑者(27)は、「ジハーディスト(聖戦士)の温床」と指摘されているベルギー・ブリュッセル首都圏モレンベークの出身だ。 

アバウドは18日、フランス当局によるパリ北郊サンドニのアジト急襲で殺害されたとの情報もあるが、英BBC放送は「首謀者の消息は不明」と報じている。 

犯行に使われたフォルクスワーゲン車をベルギーで借り、パリの現場から姿を消したサラ・アブデスラム(26)、90人近い犠牲者を出したバタクラン劇場近くのカフェで自爆したブラヒム・アブデスラム(31)両容疑者もモレンベークで育った。2人は実の兄弟だ。 

ベルギーのミシェル首相は「モレンベークには大きな問題がある」と指摘、過激化したモスク(イスラム教の礼拝所)を閉鎖する考えを示した。

モレンベークはしかし、政治家やメディアが刻印を押すように「ジハーディストの温床」なのか。武器がいとも簡単に手に入る危険な地域なのか。パリから高速鉄道に乗って人口10万人のモレンベークを訪れた。 

街には、スカーフで髪を覆ったイスラム女性が行き交っていた。イスラム教徒専用の食肉店が目立つ。アラビア語で書かれた看板も目につく。少し寂れた感じはするが、体感治安はそれほど悪くない。 

これまでの報道ではブラヒムは首謀者アバウドとの接点が指摘されている。アバウドの家族がかつて住んでいた通りとアブデスラム兄弟の家族が今でも暮らしている広場は目と鼻の先だ。2人の年齢を考えると、この距離では知らない方がおかしい。 

テロリストはモスクには行かなかった 

アブデスラム兄弟を子供の頃から知る近所の人は筆者にこう語る。 

「サラも、ブラヒムも子供の頃から知っています。サラは広場でサッカーをして遊んでいました。人懐っこくって、誰にでも話しかける明るい少年でした。仕事についたことがなく、ぶらぶらしていました。だからカネに釣られて悪い道に誘い込まれたんだと思います」

「2人がモスクに行く姿は見かけたことはなく、イスラム教への信仰と今回のテロは何の関係もありません。仕事があれば、こんなことにはなっていなかったはずです」 

ブラヒムは父親が所有するカフェをモレンベークで経営していた。このカフェは薬物が扱われていたとして今月2日、市役所から閉店を命じられている。カフェでブラヒムとよくカード遊びをしたという知人は「最後に見かけたのは10日前。特に変わった様子はなかった」と語る。 

しかし、英BBC放送に知人の1人が「ブラヒムからソ連製の自動小銃AK-47(カラシニコフ)を隠すよう頼まれた」と証言している。 

サラ、ブラヒムの兄であるモハンマドさんは事件に関連して一時、拘束されたが、釈放された。テロとは何の関係もなかったからだ。モハンマドさんは2006年からモレンベーク区役所に勤務し、仕事がないサラにお小遣いを渡していたと近所の人は語る。サラとブラヒムは家族や地域から孤立していたわけではない。 

手を伸ばせば届くような距離にいても2人がテロリストになるのを家族も地域も防ぐことはできなかった。定職が見つかっていたなら、テロリストにはなっていなかったかもしれない。

過激化リストの中に兄弟は含まれていた 

モレンベークの女性区長は「数カ月前に上から下りてきたリストには過激化している恐れがあるとみられる約100人の名前があり、その中にサラとブラヒムの名前もあった」と認める。区役所の仕事は行政サービスが中心だ。モレンベークには22のモスクがあり、区役所は大きなモスクとは頻繁に連絡を取っていたという。 

兄弟はモスクを通してではなく、「シャリア(イスラム法)4(for)ベルギー」というイスラム過激派団体に出入りするうち過激化し、テロリストに変貌したとみられている。女性区長は「過激化している恐れのある若者の監視は国家や警察の責任で、区役所にはどうしようもない。そもそも、そんなお金も人出もない」と繰り返した。 

女性区長によると、モレンベークの失業率は28%で、ベルギー全体の21%に比べて高くなっている。若者の失業率はいずれも50%を超えている。欧州債務危機で、白人でキリスト教徒の若者でも就職するのは容易ではない。イスラム教徒の若者ならなおさらだ。 

の結束を促進するNGO(非政府組織)で働くイスラム女性のハジャールさん(25)はこう語る。

「イスラム系移民に対する差別はあります。スカーフをかぶっていると採用してくれない仕事があります。役所などの受付や病院で働こうと思ったら、スカーフを脱がなければなりません。生活していくため、嫌々脱いでいるイスラム女性は決して少なくありません」 

どれぐらいのイスラム教徒がモレンベークにいるのだろう。約1年半前からこの街で暮らすポーランド人女性のジャスティンさん(28)は6歳の息子を小学校に通わせている。24人学級のうち18人がイスラム教徒の子供たち。残り6人がポーランドやルーマニアなど旧東欧からの移民労働者の子供たちだ。 

純粋なベルギー人は1人もいない。イスラム教徒が多いというより、ベルギー人がモレンベークから消えつつあるという方が実情に近い。 

ロウソクの火を消すな 

英キングス・カレッジ・ロンドン大学過激化・政治暴力研究国際センター(ICSR)の調査(今年1月時点)では、欧州からシリアやイラクの「イスラム国(IS)」に参加した外国人戦士の数(推定)は、人口100万人に対する割合ではベルギーが40人と突出している。 

また、ベルギーのジハーディズムを研究しているオステイエン氏はブログの中で「ベルギーのムスリム人口はモロッコ系やトルコ系が中心で約64万人。シリアやイラクの過激派組織にベルギーから参加した人数は516人に達している。実に1260人に1人のムスリムが外国人戦士になっている計算だ」と指摘する。 

18日夕、モレンベーク区役所前の広場に地元住民や子供たち、他の街からも市民が集まってきた。ロウソクの火を灯して犠牲者の冥福を祈るとともに、地域の結束と平和への誓いを共有するためだ。「政治家もメディアもモレンベークに問題があると強調しますが、ここは住みやすい街です。テロリズムとイスラム系移民を結びつけるのは間違っています」と参加者は皆、口をそろえた。 

テロリストになったアブデスラム兄弟の自宅でも兄のモハンマドさんが窓の外にロウソクの火を灯した。窓の向こうで人影が動いた。市民社会はテロリズムの前に為す術がないのだろうか。家族の悲しみを映して、はかなく揺れる小さなロウソクの火を私たちは絶対に消してはいけないと思う。

「憎しみの連鎖」「悲しみの連鎖」を作るのは人間ですが、人間はそれを断ち切ることができると信じたいです。

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We need “Federico II” and “Al-Kamil”

2016年03月23日 | 人物

先日はトルコで、数時間前はブリュッセルテロがあり、また多くの犠牲者をだしました。いつまでこのようなことが続くのでしょうか。 

911の後、欧州で、神聖ローマ皇帝フリードリッヒ二世(フェデリコ二世)に注目が集まったと言われていた時期がありましたが、今もまたその現象が起こることを願います。 

NHKのドキュメンタリーを動画にアップしてくださっていた方がいらっしゃいました。
是非ご覧ください。 

ドキュメンタリー 文明の道「第07集 エルサレム 和平・若き皇帝の決断」
https://www.youtube.com/watch?v=cRsiXFoyP3A
 

こちらはイタリアの番組の英語バージョンです。 

Frederick II a bridge between East and West
https://www.youtube.com/watch?v=DF1MIGuyn60

(I would like you to watch the video, and share it with your family and friends.)

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モランディとモディリアニの共通点・モランディとファシスト党、そしてグリツァーナ

2016年03月20日 | 芸術・本・映画・TV・音楽

2012年3月、私はジョルジョ・モランディのグリッツァーナ(正式にはGrizzana Morandi。これはGrizzanaから名称変更。もちろんMorandiは画家の名前から。)のアトリエを訪れました。
昨日はそのジョルジョ・モランディの展覧会に行ってきました。 

東京ステーションギャラリー
ジョルジョ・モランディ―終わりなき変奏
会期:2016年2月20日(土)―4月10日(日)
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201602_morandi.html
 

モランディは日本ではあまり有名ではないし、イタリア人の友人の中にも彼のことを知らない人もいますが(日本人で藤田嗣治を知らない人がいるのと同じようなことか)、私は好きです。 

アースカラーと白を使った静物画(花瓶や瓶、造花)、そしてアトリエから見る家や景色の絵など。 

生涯肖像画はもちろん、景色に人や生き物を描きこむことがなかった、生涯のほとんどをボローニャとグリッツァーナで過ごし生涯独身で妹たちと共に生活してきた-そんなモランディは、「人間恐怖症で、絵葉書を見て絵を描いてきたユトリロ」を思い起こさせます。しかし、モランディの作品の雰囲気はなぜか「人間が好きで社交的、だけどちょっと破綻。人間ばかり(しかしほとんどの人物には瞳がありません。)を描き続けたモディリアニ」のものと重なってしまいます。 

モランディとモディリアニはイタリアの隣り合わせの州に生まれ、ほぼ同年代。(モランディは1890年エミリア・ロマーニャ生まれ。モディリアニは1884年トスカーナ生まれ。) 

性格も人生も正反対にも思える2人の作品が似て感じられるのは、「血」と「大地」の繋がりあってのことでしょうか。
いずれにしても、私にとっては彼らの作品は、「目」ではなく、「心」で感じ取るものに思えます。 

さて、モランディですが、今回の展覧会のパネルに、「第二次世界大戦中体制の反乱分子として1週間逮捕された」というような説明が書いてありました。 

このパネルにでは端折られていましたが、実はモランディは「ファシスト党の支持者」。ただ、アンチファシストの友人がいて、1943年にはその関係で逮捕されたのも確かのようです。

Wikipedia
Giorgio Morandi
https://en.wikipedia.org/wiki/Giorgio_Morandi 

抜粋: 

Morandi showed in the Novecento Italiano  He was sympathetic to the Fascist party in the 1920s, although his friendships with anti-Fascist figures led authorities to arrest him briefly in 1943. 

(まあ、モランディがムッソリーニの支持者であったとしても、初期のムッソリーニは、ヒトラーのユダヤ人差別を軽蔑し、芸術やフェミニズムに理解を示す「知的な指導者」と思う人も多かったので、これは非難するには値しないのではないか、と思います。
「モンテッソーリ教育」ののマリア・モンテッソーリも最初はムッソリーニの友人でした。) 

モランディは何をして捕まったのでしょうか。武器をもって闘うことをしなくても、アンチ・ファシスト(パルチザンなど)の友人を匿うなどしても、1週間で釈放されることはないでしょう。 

しかし・・・現代だったら「アスペルガー」と診断されそうで他人や外の世界にあまり関心を持たなさそうな彼が、逮捕されるくらい「ファシスト党」に盾をついたのはなぜか。 

モランディのアトリエがあったグリッツァーナ及び近郊はドイツ軍が占領しいたた土地(近くのマルツァボットではドイツ軍による村人の大虐殺がありました。)であったので、「グリッツァーナを最上の土地」と思っていたモランディは、ドイツ軍がその土地を蹂躙することが許せなかったのでしょうか。 

彼は第二次大戦中ずっと貝を描いていたといいますが、その時の彼の心はどうだったのか、知りたいです。 

(なお、「モランディは出世のためにファシスト支持をしていた」と分析をする人もいるようです。一応ご参考まで。 

ZETEO (2015.11.23)
MORANDI, RELATIONSHIPS, FASCISM, STILL LIFE
http://zeteojournal.com/2015/11/23/morandi-relationships-fascism-still-life-zeteo-eaton/ )

関連: 

行ってきます
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/2860eeb5f072d3d6dddcfdebffb58044

ただいま!
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/84ddbc7bcaf391bb39ad3944ddc0c679 

戦争責任の所在
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/fab1a347739ac13a9dc470e86fbfbf8a  

オマケ: 

モランディのアトリエ(モランディの家)の動画
Casa Museo Morandi, studio – Grizzana Morandi, Bologna
https://www.youtube.com/watch?v=pG711KO3XGc

※下記リンクへ変更↓
https://www.youtube.com/watch?v=CqUw6UNQoqk

Grizzana Morandiは、ボローニャ、フィレンツェから日帰りでもOKですが、アトリエに行くのなら現地で泊まって、宿のオーナーに手配を頼む方がよいと思います。
アトリエ見学は市のボランティアさんに鍵を開けてもらわないと入れません。無料。 

宿の一つ: 

Grizzana MorandiのB&B
(オーナーの奥様のRuthさんはイギリス人です。もちろん英語可。)

6 Stanco
https://www.homeaway.co.uk/p413114 

※上記サイトは、6 StancoのHPではありません。
ご自分で、”6 Stanco, Grizzana"で検索してください。HPが出てきます(イタリア語、英語)。

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レイ・カーツワイルとレオナルド・ダ・ヴィンチ、そしてGoogleが目指すものは

2016年03月18日 | 人物

(前回の続き)

ガーディアンの記者がレイ・カーツワイル氏をインタビューして書いた2014年の記事です。 

The Guardian (2014.2.22)
Are the robots about to rise? Google's new director of engineering thinks so…
By Carole Cadwadlladr
http://www.theguardian.com/technology/2014/feb/22/robots-google-ray-kurzweil-terminator-singularity-artificial-intelligence 

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグや、Google創設者の1人のラリー・ペイジと同じく、カーツワイル氏もユダヤ系。 

彼の両親は戦争が始まる前にオーストリアから米国に亡命し(親戚たちにはホロコーストの犠牲者もいました。)、父親は音楽家(英国のインディペンデント紙の2009年の記事には、「父親の名はフレデリック、指揮者、作曲家。1970年に死去。」と本人の談話が載っています。しかし、ウィキペディアや他の記事では父親のことは「著名な指揮者、作曲家、音楽教育家」となっているかわりに、名前は表に出てきていません。)、母親はビジュアル・アーティストという家庭に育った、マルチの天才。コーヒーを入れるのが苦手、そしてディズニーウォッチを付けている60代。 『不老不死』や『超人』に対する強い関心を持つ・・・。

彼のインタビューには、たとえば「アブラヒム・マズロー」や「レオナルド・ダ・ヴィンチ」のような、本職以外にも才能を見せた人達の名前がでてきますが、それは自分に重ね合わせるところがあるのでしょう。 

特にダ・ヴィンチ。
美術方面だけでなく、医学や機械工学に関心を持ち、たとえば飛行機や戦車の設計もしていたダ・ヴィンチは、『錬金術』と一緒に『不老不死の薬』などを真面目に研究していた人達がいたであろうあの時代、私の空想では、ダ・ヴィンチもそうだったのではないか、と思えます。 

ただ、ダ・ヴィンチの場合、美術方面の才能が一番高く、芸術が高く評価された時代であり、パトロン達が美術愛好家であったことが幸いしました。

現代にダ・ヴィンチが生きていたとしたら、彼は「画家」としてではなく、他の分野で有名になっていたかもしれません。 

ダ・ヴィンチではなく、現代のマルチな天才のカーツワイル氏のパトロンともいえるGoogleについて書いてある部分を、上の記事から抜粋: 

Google has bought almost every machine-learning and robotics company it can find, or at least, rates. It made headlines two months ago, when it bought Boston Dynamics, the firm that produces spectacular, terrifyingly life-like military robots, for an "undisclosed" but undoubtedly massive sum. It spent $3.2bn (£1.9bn) on smart thermostat maker Nest Labs. And this month, it bought the secretive and cutting-edge British artificial intelligence startup DeepMind for £242m. 

And those are just the big deals. It also bought Bot & Dolly, Meka Robotics, Holomni, Redwood Robotics and Schaft, and another AI startup, DNNresearch. It hired Geoff Hinton, a British computer scientist who's probably the world's leading expert on neural networks. And it has embarked upon what one DeepMind investor told the technology publication Re/code two weeks ago was "a Manhattan project of AI". If artificial intelligence was really possible, and if anybody could do it, he said, "this will be the team". The future, in ways we can't even begin to imagine, will be Google's. 

参考: 

Wikipedia

Ray Kurzweil
https://en.wikipedia.org/wiki/Ray_Kurzweil 

Kurzweil Music Sysems
https://en.wikipedia.org/wiki/Kurzweil_Music_Systems 

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レイ・カーツワイル氏の描く世界・“フランケンシュタイン博士”は“ハーメルンの笛吹男”?

2016年03月17日 | 人物

昨日一本目のブログ
コンピュータの作品は“芸術品”?・21世紀のフランケンシュタイン博士
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/ee5be03bf3f4e42174c351e51524f0a5

で、レイ・カーツワイル氏のインタビュー記事を紹介しました。 

彼の著書『ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータ-が人類の知性を超えるとき』について紹介してくださっている方がいらしたので、リンクを貼り付けさせてもらいます。 

ジャスミンソフト日記
ポスト・ヒューマン誕生
http://yoshinorinie.hatenablog.com/entry/2014/10/14/093352 

さて、「ポストヒューマン」といえば、先日、「ポストヒューマニズム」について少し触れました。
ポストヒューマニズムとヒューマニズム・フェビアン協会、アメリカ反帝国主義連盟を作った知識人がいた時代

http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/c3705589c796a222247d32bf178474af 

『ポストヒューマン誕生(原題は『The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology 』です。なぜ邦題を『トランスヒューマン誕生』にしなかったんでしょう・・・。)』を書くカーツワイル氏は、「人間には100年以上は軽く生きられる寿命があるはず」と信じ、毎日150錠とも250錠とも言われる分量のサプリメントを服用している、というような方。 

こういう人の描く世界にもし人類が向かうとしたら、そこは、“ヒューマン”も“ヒューマニズム”もない世界ではないか、と思えます。 

「人間はクローン人間を作れるけど作らない」という節度が人間にはあるのに、人工知能研究となると、節度が働かなくなります。 
人工知能は“売り物”になり、“武器”にもなるからでしょうか。 
(カーズワイル氏について、Googleが彼を雇う前なら「キワモノ」で済んだんでしょうが・・・。)

前にカーツワイル氏やそのお仲間のことを“フランケンシュタイン博士”に例えましたが、私たち自身-特にもう人工知能漬けになっている私たち-は、“ハーメルンの笛吹男についていって溺れてしまう子供たち”になっているのかもしれません。 

参考:  

ウィキペディア
レイ・カーツワイル
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%84%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%AB 

東洋経済(2015年3月5日)
AIが人類超え?再注目されるあの"予言書"
レイ・カーツワイルの大胆予測
By 瀧口範子
http://toyokeizai.net/articles/-/62295 

(続く)

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映画『赤ちゃんよ永遠に』が描いた21世紀と今

2016年03月16日 | 芸術・本・映画・TV・音楽

ジカ熱騒動、人工知能、独裁国家的な動き・・・これらの記事を書いてきて、時々頭に浮かぶ歌や小説や映画の話を書いてきていますが、今日ももう一つ:

1972年、21世紀を描いたアメリカ映画で、こんなものがありました。 

Z.P.G. Trailer
https://www.youtube.com/watch?v=RLVrtfQ6Udk 

ウィキペディア
赤ちゃんよ永遠に
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%82%88%E6%B0%B8%E9%81%A0%E3%81%AB 

抜粋: 

時は21世紀。人口が異常なほど増加した結果、スモッグがたちこめ、人類以外のほとんどの動植物が絶滅。またそれによって引き起こされた食糧危機により、ある年の初めに人口増加を抑制するために30年間の妊娠および出産禁止令が発令される。 

その禁止令を無視して妊娠もしくは出産した者は、処刑ドームと呼ばれる装置で処刑されるほどの厳罰が待っていた。そこで政府は、夫婦のために赤ちゃんの代用品としてロボットベビーを発明・販売を開始する。ロボットベビーは、見た目はロボットだが実際に歩いたり話したりし、子供が幼少期にかかる病気にもかかり、本物の赤ちゃんと変わらないという特色が売りだった。 

この映画が作られた1972年は、環境汚染と人口増にたいする不安がピークに達していた時でした。 

映画『赤ちゃんよ永遠に』のなかでは21世紀の世界が描かれていますが、現在のところ先進国は少子化で映画になかとは反対に、「産めよ増やせよ」の時代になっています。

しかし、この映画のような不気味な空気は、現在世界で広がっているように思えます。

(映画の世界では、この赤ちゃんロボットの会社は大繁盛。人々がとる食事は料理ではない。医学が発達して病気を恐れることがなくなったものの、「何のために生きているいるのか」わからなくなり鬱病になる医師。…という具合です。)

このままでいくと「人間が人間らしく暮らすこと」が過去のものとなり、そしてまた、映画のようにいつの間にかAIや国家が支配するようになってしまうのではないでしょうか。

参考: 

「成長の限界」と「グローバル化の限界」
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/f8b351552df1708376c3ea5928a66f51 

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