Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

2017年のフランス映画『12か月の未来図』-2

2023年12月30日 | 教育

フランソワ先生-

彼は名門校アンリ4世校

アンリ4世校 - Wikipedia

の教師で、いわゆる将来のエリートたちを教えるエリート教師。彼自身も、父親が有名な教育学者で、ブルジョア。

おそらくそれまで彼は移民が多い地区に行くことさえなかっただろうし、当然移民の子供も、移民の子供に教える教師たちにも会うことはなかったと思います。

その彼が、移民の子供たちが通うパリ郊外のバルバラ中学に行った途端、「エリート校のエリート教師」から「移民学校の一教師」と即変わる。

名前を覚えるのが大変なアフリカ系の子供たちの名前を覚え、子供たちを観察し、彼らの尊厳を尊重し、彼らが学業に興味を持てないでいることに悩みます。

妹の話のヒントから、彼なりに生徒に学習に興味を持たせる方法を思いつき、ビクトル・ユーゴーの「レ.ミゼラブル(ああ無情)」を教材に。

「レ・ミゼラブル」のストーリーだけではなく、ビクトル・ユーゴー自身やその時代の話、その他アーネスト・ヘミングウェイのSix words novelなどを、子供たちが好きなように発表できるようにしました。

-と、ここまで書いてしまいましたが、残りは映画をご覧ください。

 

フランソワ先生が「レ・ミゼラブル」を子供たちの学習への興味を持たせるのに使いましたが、私が小学校4年の時の担任の先生がしてくださったことは少し似ていたと思います。

私のクラスは学業に興味を持てない子はそうはいなかったと思いますが、道徳の時間や空いた時間に、担任の先生が皆に読んでくれた本がありました。

それは、挿絵もない「ギリシャ・ローマ神話」。

小学校4年生ではまだ「挿絵付き」の本や、子供むけのひらがなが多い本を読むことが多かったですが、私は担任の先生にその本を借りて読みました。

挿絵も全くない分、想像で補うしかありませんでしたが、それだからこそ楽しめた本。
(子供向けの「ギリシャ、ローマ神話」ならたぶん、この本以前に読んでいたと思いますが、先生が読んでくれなかったら、それで終わっていたでしょう。)

もともと本は好きでしたが、この時の経験が「読書」も質を変えるきっかけになりました。

 

オマケ:

神道、ローマ・ギリシャ神話、曜日名 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

(↑この記事のタイトルや本文に誤字(「ローマ・ギリシャ神話」→「ギリシャ・ローマ神話」、「新道」→「神道」、「or 」→「and」)がありますが、2014年11月以前の記事は修正するとフォーマットが崩れるので、修正できません。すみません。

Intelligient mind-知的好奇心を失わずに - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

理想の先生 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

 

実は私と同じクラスだった才女が後に翻訳家になりましたが、この時担任の先生から同じく「ギリシャ・ローマ神話」を借りていたのかもしれません。

Amazon.co.jp

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学園祭、文化祭は日本特有?

2023年11月07日 | 教育

先週は、市内の大学の学園祭や高校の文化祭がありました。

大学は毎年打ち上げ花火もしますが、今年は建立の高校も打ち上げ花火をあげたので驚きました。コロナで文化祭ができなかったため、予算が余っていたので花火に回せたのでしょうか。

さて、学園祭も文化祭-私は元はイギリスや米国にある学校文化か、と漠然と思っていたのですが、「日本の学園祭や文化祭を映画、ドラマ、アニメで観たことがある欧米の友人に質問してみたところ、そろって「おそらく欧米でそういうフェスティバルをする学校や大学はないのではないか」という答え。

逆に私が観た海外の映画やドラマでも、日本の学園祭や文化祭のような学校のお祭りは観たことがありませんでした。(その代わりに、卒業時のパーティなどが日本より盛大。)

例外的に「日本の学園祭に近い」と思えたのが、ウクライナのテレビドラマ『レッド・クイーン』※に出てきたモスクワの1957年の大学のフェスティバル。

このドラマの動画がありました。

29分付近からの場面:

Красная королева. Серия 2. The Red Queen. Episode 2 - YouTube

15分付近からの場面:

Красная королева. Серия 3. The Red Queen. Episode 3 - YouTube

これは「党大会」+「世界のさまざまな人種の人たちとの交流(プロパガンダのようなものだったと思います)」を大学で行っただけだったと思いますが、案外、日本の学園祭文化は「共産主義」の影響もあったのかも、と思えてきます。

まあ、始まりがどうあれ、学園祭は「大学の宣伝」にもなるし、お祭り好きが多そうな米国でも増えてもよさそうなんですけどね。

 

少しだけ探してみたら、英国の「マンチェスター大学」の学園祭(大学祭)のようなものを見つけました。

University of Manchester Community Festival - YouTube

University of Manchester Community Festival 2022 - YouTube

 

※:

ウクライナFilm UA制作ドラマ『レッド・クイーン』の描くモスクワの人々 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

『レッド・クイーン』の主人公のモデル・1930年代に米国からロシアに渡った黒人男性とその家族 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

『レッド・クイーン』とKGB - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

『レッド・クイーン』~スラヴァ・ザイツェフ~ロシア・ビヨンドというウェブサイト - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

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「縁」と「偶然」-番外編

2023年03月30日 | 教育

最近書いた記事を、関係する人に読んでもらい、「こういう「偶然」に遭遇したことはありませんか?」と質問させてもらいました。

「縁」と「偶然」-1 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

「縁」と「偶然」-2 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

 

体験の数は少なくとも、やはり同じような体験をしている人が3人。

そのうち一人が、

「ゆかりさんは霊感に似たようなものがあるのではないか?」
と書いてきたので、

「確かに私は「偶然」が多いですが、心霊主義みたいなものに興味はありません。「偶然」が私に多いのは、勉強のためではない記憶力が良かったことと(50歳以降記憶力は衰えている)と感謝の気持ちが強い(「人」の記憶につながる)からだと思うんです。「偶然」に何か「力」があるとすれば、それは「職場の方」にあると思たので、何人かに質問させてもらいました。」

と答えました。

「偶然」は人との偶然だけでなく、「興味を持つことをたどると、たくさんの「偶然」に出会う」ことを私は体験しています。

 

最近興味を持って調べだそうと思い始めた「ドゥニ・ディドロ」のことを、別の一人の元上司とメールで話していました。

ヴェルレーヌ、ルソーと違って、知名度が低いディドロ。

現代にいてほしい人物-ドゥニ・ディドロ - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

 

ボエム・ギャラントさんという方の記事で、ディドロの小説の「偶然」についても分析しているものを見つけました。

ディドロ 『運命論者ジャックとその主人』 百科全書的世界観を小説として展開する –  LA BOHEME GALANTE  ボエム・ギャラント

 

「学問」の楽しみは、「偶然の発見」。

ディドロも研究に加えることにします。

 

オマケ:

上記ボエム・ギャラントさんのブログはおすすめです。

LA BOHEME GALANTE  ボエム・ギャラント   – フランスや日本の文学、美術、音楽を中心に、日々心に浮かんだ思いを、気ままに綴っています。

ロナルド・ドーアさん、私の元上司や同僚で、定年後に大学で教えるようになった方々、海外の友人たちと、「教養とは」「何のために学ぶのか」と意見交換をしてきました。

その中で、2012年にお亡くなりになったK教授とは「学ぶ意味」についてもよく話してきました。

K教授追悼 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

 

最近、「定年退職した元エリートサラリーマンもごく普通の主婦も、時間があるなら、昔から興味あることを掘り下げたり、新しいことを研究しようとしない人が大半なのは、非常にもったいない」「皆何のために大学に行ったり、子供を大学に行かせるのだろう」と思うようになりました。

ボエム・ギャラントさんの文章は、一見難しそうに見えて、とても分かりやすいですので、「偶然の発見」は見つからなくとも、「発見」はあると思います。

 

Education - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

Education 2 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

Intelligient mind-知的好奇心を失わずに - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

 

キラキラやポエムが作りだす『希望』や『常識』・「大学入学年齢の平均18歳」も貧困に加担 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-フィンランドの友人からのメール - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-スロベニアの友人からのメール - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-グランゼコールを日本にも - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

「教育」のブログ記事一覧-Various Topics 2 (goo.ne.jp)

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4月スタートの大学無償化-防衛大方式の可能性はないか?

2020年01月15日 | 教育

ビジネスIT
大学は“お金持ち”だけが行くところ? 4月スタート「大学無償化」は吉と出るのか
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200115-00037515-biz_plus-bus_all 

抜粋: 

米軍は毎年、大量の若者を兵卒として採用しているが、近年、募集にかなり苦労しているといわれる。日本の自衛隊とは異なり、米国では今でも多くの若者が兵役の募集に応募してくるので、志望者そのものが激減しているわけではない。だが、応募者の多くが基礎的な学力試験をクリアできず、米軍側は採用したくてもできないというジレンマに陥っている。特に問題となっているのが数学など論理的な思考能力だという。

 近年、米軍は装備のIT化や高度化を急ピッチで進めており、論理的な思考力を持っていないと、兵隊として使いものにならない仕事が増えている。多くの志望者が、数学など論理的な思考力を問う分野で点数を取れず、これが採用の大きな妨げになっているという。

 軍隊の話を引き合いに出すのはあまり適切ではないかもしれないが、一昔前であれば体力と一般的なスキルさえあれば務まると思われていた兵卒という仕事においても、IT化の影響が大きくなっているという現実は注目に値する。つまり、同じ現象があらゆる業界で発生しているとみて間違いない。

 これまでの時代は、ある程度の気力や体力があれば、たいていの仕事をこなすことができたが、高度にIT化された現代社会では、単純労働であっても最低限のITスキルは必須となる。

 つまり、従来の価値観ではぜいたくな大学教育として認識されていた分野についても、場合によっては基礎教育と捉え直す必要が出てきているのだ。もしこの流れが事実だとすると、日本は大学の進学率を上げていかないと、競争力がさらに低下する可能性がある。 

 

上記の記事では、あたかも「軍に入るのにも大学で学ぶ必要がある」というニュアンスで書かれていますが、「米国では、グリーンカードを得る為とか、大学費用を出してもらうために、軍隊に入る人達がいる」という方が、実体に近いのでは? 

もっとも、「職が見つからないので軍隊に入ろうと考えるも、前線いには行きたくない、より高度な知識を得て安全地帯の仕事をする」というのもあるのでしょうが。

 

ともかくも、低所得者の大学費用を国が出すことは善いことだとは思いますが、それがいつなんどき、 

「税金で学ばせたのだから、国家に恩返しを」といって自衛隊(そのうち名称がかわりますかね?)に入隊さるようになるかもしれません。

講ならない様な、取り決めがほしいところです。 

(現在でも防衛大は、無償(もしくは低額?)で学ばせ、自衛隊に入隊が原則のず。しかし、卒業後入隊しない人も増えているという。現在罰則はないと思いますが、「自衛隊に入隊しないなら、学費を返すべき」というような声もありますね。)

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「教育」も「予防医療」と同じ道

2019年11月10日 | 教育

※前回からの続き

K-12 Technology Spend Market Set for Rapid Growth with Massive CAGR of 31.51% by 2025 – K12 Inc, Pearson, White Hat Management, Scoyo, Benesse Holdings, XUEDA, XRS, AMBO, CDEL, Ifdoo, YINGDING
https://galusaustralis.com/2019/10/25673/k-12-technology-spend-market-set-for-rapid-growth-with-massive-cagr-of-31-51-by-2025-k12-inc-pearson-white-hat-management-scoyo-benesse-holdings-xueda-xrs-ambo-cdel-ifdoo-yingding/

 Digital Learning Market by 2019-2025 with Leading Players like White Hat Managemen, Georg von Holtzbrinck GmbH& Co. K, Bettermarks
https://www.marketexpert24.com/2019/10/11/digital-learning-market-by-2019-2025-with-leading-players-like-white-hat-managemen-georg-von-holtzbrinck-gmbh-co-k-bettermarks/ 

英語民間試験導入、ベネッセ、ベルリッツ、三木谷浩史、IBM、マクミラン、マックスウェル・コミュニケーション、サイエンス・リサーチ・アソシエイツ、マックグロー・ヒル、ホルツブリンクまで迂回してきましたが、結局は、「予防医療」がそうであるように、「教育」マーケットに群がる人達が目の色を変えて、最終受益者が置き去りになっている、という感じでしょうか、ね。

まず最初に日本や韓国、台湾等の学習塾や予備校が淘汰され、そのお金がIT業界に流れますか。

参考:

ワクチンと自閉症の関係が医学界でタブー視されていることもあるので、必ずしもホルツブリンクが圧力をかけている、とは言えない気もしますが・・・どうなんでしょうね。

Holtzbrinck Systematically Retracts Science Critical of Vaccines
https://www.autisminvestigated.com/tag/dr-brian-hooker/

The Nazi-built Holtzbrinck Publishing Group systematically scrubs any paper that casts vaccines in a negative light. Look at the case of a 2016 animal study of HPV vaccine from Japan.

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英語民間試験導入と三木谷浩史氏・ベネッセとベルリッツ・グローバル社会に必要なものは

2019年11月08日 | 教育

Mag News(2019年11月8日)
落胆の三木谷氏。ゴリ押し英語民間試験「身の丈」発言への恨み節
by 新恭氏
https://www.mag2.com/p/news/423310 

旗振り役・三木谷楽天社長が落胆したであろう民間英語入試見送り 

三木谷浩史・楽天社長はどんな気分だろうか。まさか、あの安倍首相が、その忠臣、萩生田光一・文部科学大臣が、かくもたやすく、大学入試の英語試験改革から退却するとは思わなかったに違いない。 

ここまで、三木谷氏にとっては長い道のりだった。大学入試にTOEFL、GTECなどいかがなものかと、専門家から強い疑問が呈されるなか、三木谷氏は官邸の産業競争力会議文科省の有識者会議をリードし文科省を動かした。何ごともなければ、2020年度から大学入学共通テストに民間の英語試験を活用する新制度がスタートするはずだった。 

(中略) 

英語学習に「読み書き話し聞く」の四つの技能が必要なことは誰でもわかるし、日本の教育が読解にばかり偏ってきたのではないかという指摘もわかる。これをなんとかしようと1989年、文部省(当時)はコミュニケーション重視の英語学習指導要領をつくり、英会話に力を入れてきたはずなのに、いっこうに状況は改善されない。その原因がわからないまま民間英語試験に頼ろうとする姿勢への疑念でもあろう。 

この有識者会議ではめざす議論がスピーディーに進まないと見てとった三木谷氏は2014年3月19日付けで同会議の吉田研作座長あてに下記のような意見書を提出した。

  1. 有識者会議の下に「入試改革に関する小委員会」を設置する
  2. 本小委員会      では、以下の内容について検討を行う
         ・高校入学試験における本趣旨に沿う外部試験の活用の方策
         ・大学入学試験におけるTOEFLの導入に向けた具体的な方策
  3. 有識者会議は本小委員会の結論を尊重し、有識者会議の議論のとりまとめに反映させる

民間試験の導入を前提とした小委員会をつくりその結論を有識者会議は尊重せよというわけだ。三木谷氏は官邸に設けられている産業競争力会議のメンバーでもあり、ビジネスに役立つ英語力アップをという同会議の議論の流れをひっさげて文科省を動かそうとしたのである。

出来レースだったのだろうか、三木谷氏の意見はすぐに採用され、7月に小委員会が開かれて、英語民間試験導入へと大きく前進した。その後の有識者会議では、三木谷氏と大津教授の意見が激しく対立する場面があった。 

(中略) 

三木谷氏 「産業競争力会議の中でも、入試改革をしましょうということがはっきりとうたわれている」「議論は小委員会でしてきた。小委員会はこの委員会の部会で、そこに委嘱されて議論しているので、当然、この委員会で議論したものであると私は認識している」 

(中略) 

かなり激しいやり取りだったが、座長が三木谷氏の意見を重視したため、英語民間試験の導入を前提とした協議会の設置へと話は進んだ。後日、発足した協議会のメンバーが英語試験業者だらけだったのは言うまでもない。もちろん、英語など学習コンテンツの供給に熱心な楽天の三木谷氏やドリコムの内藤裕紀社長らも加わった。 

(中略) 

混迷の元凶は安倍政権の姿勢にある。大企業や富裕層の利益を優先するアベノミクスで、社会に大きな格差を生み出しておきながら、低所得層への目配りは後回しだ。「身の丈論は萩生田大臣とともに安倍首相の本音でもあるのではないか。

 民間人が意見を出し、それに政府が遵うのであれば、政治家を選挙で選ぶ必要はあるのでしょうか? 

そういえば三木谷氏は、先のブログで書いた鈴木寛氏(元文部科学副大臣(民主党政権時代)、元文部科学大臣参与、元文部科学補佐官)の応援する会の発起人でしたね。 

すずかんを応援する会
発起人:三木谷浩史氏
http://suzukan.net/teamsuzukan/member.html )

 

ところで、GTECは「ベネッセ・コーポレーションが実施している」とのことですが、これを運営しているのは、ベネッセに買収された「ベルリッツ」(ベルリッツ・ジャパン)なのですね。 

ウィキペディア
ベルリッツ・ジャパン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%84%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3 

ベルリッツは官庁、外郭団体、商社、大手金融機関が雇用者や駐在員についていく配偶者の語学教育によく使われていたと思います。 

日本興業銀行出身の三木谷氏もベルリッツにはお世話になったかもしれませんが・・。
 

Wikipedia
Berlitz Corporation
https://en.wikipedia.org/wiki/Berlitz_Corporation 

(ベルリッツの発展の仕方、ベネッセの関係は興味深いです。)

それにしても・・・英語、ビジネスで使える英語を大学受験に求めるのでしょうか。
希望をして英語を使える企業に必ず入れる時代でもないし、グローバル社会において、英語力にたよるのもどうかと思いますが・・・。 

グローバル社会の中で-1
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/ed0ae4acc0620b39c6a69133300e591a

グローバル社会の中で(番外編)-考える医師、大脇幸志郎氏
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/09debe4d437afeed7d15ef7c9f68126c

グローバル社会の中で-2
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/b7bd9bdf7f13e267f88db3432f9eff09

グローバル社会の中で-3
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/534a9ab5a62ef7be75cbad8127579dd4

 

※次回に続く

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キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-教育熱に火をつけた?1994年のカーネギー財団のレポート

2019年07月02日 | 教育

前回の記事からの続き-

 「日本の教育が一大産業化している」と4本の記事で書いてきましたが、幼児教育から始まる教育熱がごく普通の家の人達にも広まったのは何年くらいが契機だったのか― 

以下の記事を見ると、幼児教育ブームのきっかけは、カーネギー財団のレポートがきっかけであったことが書いてあります。 

日経
子供の習い事にお金をかけるより大事なこと
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00059/062000046/ 

抜粋: 

幼児期教育ブームの嚆矢となったのは、カーネギー財団によって1994年に出版されたレポート“Starting Points”であるといわれています。同書は、子どもの知性の発達のためには、生れてから3年が決定的な重要性を持つと主張しました。なぜなら、この時期の子どもの脳の発達は急速であり、外部の環境の影響を受けやすく、その影響は長続きするためです。 

 このレポートは、我が子を思う大量の親御さんたちをこれまで以上に教育パパ・ママであることに駆り立てました。ジョン・スチュアート・ミルなどの、(実は一部の例外である)英才教育を受けた人の逸話もあり、人々の不安を煽ることによって、幼児期教育の巨大産業が生まれていきました。20年も経った現在では、習い事を幼児期にさせるのが当たり前のことであるかのように考えられていますが、一昔前であればそうでもなかったわけです。

(※抜粋だけ貼りつけましたが、リンクから全文どうぞ。) 

私は、幼稚園の頃から中学卒業までに学ばされたのは、エレクトーン(最初はオルガン。いずれもこれは教師が家に来てくれる形態)、書道教室、そろばん、英語教室。

この中で、成果があったのは、自分が自ら学びたいと思っていた『英語教室』だけで、あとは苦痛だったこともあり、息子には小学校の時に水泳教室、塾は中学の時に冬期と夏季講習に一度ずつ行かせただけ(息子は塾に行って逆に成績が落ちました)。 

しかし、神奈川でも、中学受験も学年に2、3人しかしないような私が住む地区でも、習い事から小学校からの塾通いに子供一人当たり5,6万円以上かける親御さんは多かったです。 

それで成果があるなら子供にも親にもよいのですが、なかには塾で良い成績が取れずにどんどん下のクラスに行かされ、勉強が苦痛になり、成績も落ち続ける子もいました。(親はあせり、さらに時間や塾で学ぶ科目を増やし、その子はより勉強嫌いになってしまうという悪循環。) 

1994年というと、息子が2,3歳のころ。ちょうどその時期から幼児教育が盛んになり、幼児教育ですっかり教育ママ、教育パパとなった親たちは、子供が大学(大学院)卒業まで、学費がうなぎのぼりに上がろうとも疑問に思わず黙って教育にお金を費やす。 
(大学の高額受験費さえ、疑問に持つこともない・・・)

カーネギー財団は、まさかそこまで考えて、レポートを発表したわけではないでしょうが、結果的に、日本の教育産業は、カーネギー財団のレポートから恩恵を受けているのかもしれません。 

こちらは幼児教育ではありませんが、教育にお金がかけるものという意識がある国、つまり教育にお金がかかる国は、英語圏(アングロサクソンの国)とアジア、と書いてある記事。 

子ども教育シンフォニー
学校教育にお金をかけるなんて・・ドイツ親子移住で小学校からドイツで過ごせばすべてが解決するのに。
https://child-s.com/oyakoryugaku/gakoukyoiku/ 

抜粋:

ドイツで生活していて、子どもの学費が無料があたりまえの感覚になってきていますので、世界中のほとんどの方と同じ感覚で、子供の学校教育にお金がかかる・・なんて・・とありえな~いと思っています。

しかし、日本では、まだまだ、教育にはお金をかけるものだと・・お金をかける教育は質が高いと、勘違いしている方が多いです。 

教育には、お金をかけるものだと勘違いしているのは、英語圏をはじめ、シンガポールや日本などですね。アメリカなどは、格差が出てきてしまっていて、大変なことになっています。オーストラリアもそうですよね。 

実体は私にはわかりませんが、まあ、あり得そう。

オマケ:

海外では塾チェーンはない、と言いますが、公文式は1974年にニューヨークに教室を開いています。他の日本の学習系塾や通信講座などで、海外展開しているところはあるのだろうか・・・。

https://www.kumon.ne.jp/world_whats-kumon/index.html
https://www.kumon.ne.jp/about-kumon/background/

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キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-グランゼコールを日本にも

2019年06月30日 | 教育

キラキラやポエムが作りだす『希望』や『常識』・「大学入学年齢の平均18歳」も貧困に加担
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/ab9be1d7c5a6c481b7f68a404e726bfa 

キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-フィンランドの友人からのメール
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/4020cdf41ded55ecc0aac611d2f4c203 

キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-スロベニアの友人からのメール
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/705098cab74301b8a64091a52a1efac5

 の記事を書いたばかりのところに、タイミングの良い記事がありました。 

現代ビジネス(2019年6月9日)
フランス人が18歳以上の子どもには金銭的援助をしない理由
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190629-00065514-gendaibiz-int 

(前略) 

少しぐらい無理をしてでも、子供が望むことをさせてやりたいと願うのは、親としてごく自然のことだと日本人の私たちは思う。子供にしても、自分がこんなに一生懸命努力しているのだから、親も喜んで援助してくれるにちがいないと。

 ところが、そんな親子の協力関係は、フランスにはない。それは彼らお得意の個人主義が徹底しているからではなく、経済的な独立こそ大人の証にほかならないからだ。選挙権が与えられるのがフランスでは18歳だから、それを機に成人とみなされる。まだ大学生だから親がかりでも仕方がないという、エクスキューズは通用しないのである。そういえば日本も今は選挙権が与えられるのは18歳だ。 

(中略) 

フランス人は自立できなくても「自活」する

 フランスでも親に経済的な余裕があったら、パリで学生をしている息子や娘が実家に戻れば、実家を往復する交通費くらいはお小遣いとして与えるにちがいない。お小遣いにしろ、あるとないとでは雲泥の差だ。だがそれは、子供が大学生のうちだけなのはまちがいない。社会人になった娘や息子に助け舟をだしたら、それこそわが子を冒涜することになる。

 ちなみにフランスに「ひきこもり」とか「落ちこぼれ」がいないわけではないが、「自立」はともかく「自活」する。そもそも、「ひきこもって親と一緒に飯を食いたくないならトットと出て行け、ここはお前のウチじゃないんだから」とバシッであろう。 

(後略) 

この記事も、先に紹介した 

マイナビ学生の窓口(2015年3月1日)
世界主要国の大学進学率、大学入学年齢はこうなっている!http://news.livedoor.com/article/detail/9896801/  

の記述 

「北欧では、高校卒業後、「経済的に自立する」ことが若者たちの常識となっていて、社会経験を積んだ後にキャリアアップや知的探求心のために大学に入ることが多いようです。
そして、企業も大学卒業年齢を問わない等、このような流れを受け入れる社会が形成されていいます。」  

と同様のことがフランスに当てはまるように書いてあります。

しかし、今回私の欧米の友人達の話を聞いた限りでは、フランスでもこれはごく一部の家庭の話であり、また、学生への国からの補助の大きさを考えると、学生が親の援助なしに高等教育を受けたとしても、日本の一部の学生のような悲惨差はないのではないか、と思います。

 とはいえ、グランゼコールに進学となると、これは親がかり援助は必須となりそう。

ウィキペディア
グランゼコール
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB 

ウィキペディア
グランゼコール準備校
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%BA%96%E5%82%99%E7%B4%9A 

フランスの日々
グランゼコールの組織形態と学費
http://www.francedays.info/2008/08/blog-post_04.html 

抜粋: 

技術系のグランゼコールは公立が多く、年間の学費も0〜1000ユーロ(0〜16万円)ほどです。それに対し、商業系のグランゼコールは公立/私立が半分ずつぐらいで、学費も7000〜8500ユーロ(110万〜140万円)と高額でした。僕自身は商業系のグランゼコールが高額な授業料を要求していることを知らなかったので、訂正したいと思います。商業系のグランゼコールはかなり特殊で、一般の大学や技術系のグランゼコールと違い私立の率も高く、学費も日本のものと同額ぐらい払う必要があるようです。

グランゼコールは、私の若いニューカレドニア人の友人(父親はフランス生まれ、母親はニューカレドニア生まれのフランス人)が卒業しています。 

彼のお母様はものすごい教育ママであったとのこと、日本のような学習塾はないにせよ、まあ、それなりにお金はかけ、18〜19歳にはニューカレドニアから我が子をパリに送ったわけですので、学費も含め教育に掛けた金額は莫大なものだったことでしょう。

(今友人は超高級ホテルチェーンで働き、米国を拠点に世界各地を飛び回っています。
彼の姉も高校卒業後はパリで学びファッションの仕事に就きました。)

グランゼコールのような教育機関が日本にできないものでしょうかね。

グランゼコールのようなものができると、職業に直結しない高等教育が軽視される可能性はあるかもしれません。

しかし、「大金かけて高等教育を受けてもアルバイトで食いつないでいる」人にとっては、頑張れば頑張るほど職に就く確率が高くなるグランゼコールのような教育機関はあってほしいです。

「大学入試でどこの大学に入ったかが大切」なんて言う意見が出たり、コネが就職にもものをいう日本-

Education 3
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/5d7ea6226d0c7d0424735b656277a213

 で、池田信夫氏のコラムを紹介しましたが、再掲。

Newsweek (2011年12月22日)
『大学教育を否定する、ユニクロ「大学1年4月採用」の衝撃』
By 池田信夫氏
http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2011/12/14.php 

(前略) 

「ユニクロ」を経営するファーストリテイリングの柳井正社長は、大学1年で採用する方針を表明した。すでに今年の4月2日に、内定を出したという。この社員は在学中は店舗でアルバイトをし、卒業と同時に正社員になる予定だが、4月3日に退学して正社員になったほうがいい。ユニクロの年収は300万円ぐらいなので、4年間で1200万円になる。大学の授業料は私立だと3年分で400万円以上になるから、大学を中退して就職すれば、合計1600万円以上も得になる。 

 こういう雇用慣行は、昔はあった。外交官には大卒の資格が必要なかったので、外交官試験に在学中に合格した学生は中退するのが普通で、外務省では「大学中退」がエリートだった(今は外交官試験が廃止されたので普通の公務員と同じ)。しかし、これは役所が「大学で4年間勉強しても社会では役に立たない」と考えていることになる。それなら高校生は、なぜ多大なエネルギーをかけて受験勉強するのだろうか? 

 それは大学がシグナリングの機能をもっているからだ。企業が労働者を採用するとき、誰の能力が高いかを判別することはむずかしい。面接しても誰もが「私は能力がある」とアピールするので、優劣がつけにくい。こういうとき多くの人が合格に多大な労力をかけ、点数で序列がはっきりしている入学試験があれば、卒業した大学を見るだけで学力試験をしなくてもいい。

 つまり学歴は「私は**大学の入学試験に合格できる能力がある」というシグナルを出しているだけで、4年間の勉強は企業にほとんど評価されていないのだ。世界銀行などの調査でも、経済成長に教育のもたらす効果は統計的に有意ではなく、特に大学教育はほとんど寄与していない。しかし大学に進学することによって生涯賃金は上がり、高卒との収益率の差は拡大している。これは学歴のシグナリング機能によって、いい職につけるからだ。 

(後略) 

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キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-スロベニアの友人からのメール

2019年06月29日 | 教育

キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-フィンランドの友人からのメール
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/4020cdf41ded55ecc0aac611d2f4c203

 の続きです。 

スロベニアの友人からのメールの意訳です。 

その大学入学年齢平均の数字は僕はちょっと信じられないな・・・。 

兵役があることを除けば、スロベニアもJ(フィンランドの友人)が言ったのとほとんど同じだ。

ユーゴスラビア時代に1年間の兵役義務(男性は義務、女性は志願)があった時代は、男子は20歳で大学入学をし、女子は19歳に入学が普通だった。 

スロベニアの大学の受験費用含む学費は26歳までは無料(卒業が条件)。なので、皆なるべく早めに大学入学をするんだ。卒業が遅くなったら、高い学費(年2000〜3000ユーロ)を負担しなければならなくなるからね。 

それでも、住居費、食費、教材費、交通費、その他諸々の費用は発生するので、ほとんどの学生は経親の援助なしに大学に入るのは難しい。

もちろん、アルバイトなどをして費用を稼ぐ生徒もいるが、それでは勉強の方がおろそかになってしまう。 

ただ、ほとんどの学生たちには国から通常140ユーロの支援費が出て、そのほか、公用交通機関、アパート代、食費などの割引、ランチョンバウチャー月20枚を受けることができるんだ。 

生徒がドミトリーを使うのなら、その費用は一月70〜120ユーロ(ダブルルーム)。

平均的大学生は生活費として月350〜400ユーロかかるが、その半分は政府、半分は親が負担する。よほど贅沢な学生生活を送るつもりがなければ、大学生は働く必要はないんだ。 

(末尾の部分はずいぶん端折ったので、原文を貼り付けます。 

-They are completely free of charge and with such voucher (and student ID card) one can get at least 50 to even 80% discount on meals in most of the restaurants. Effectively it means that a student pays only about 3 EUR for a decent lunch. And if they choose to live in dormitory, the prices range between 70 and 120 EUR per month (double rooms). An average student would need some 350 to 400 EUR a month for completely normal life, which is covered partly by the government and partly by parents (about fifty-fifty). In fact they need not work unless they want to live luxurious life.-

 

①学費なし

⓶学生寮で一月日本円で8500円くらいから15,000円くらい

③大きい食費補助 

スロベニアの総合大学は5つしかないようなので、恩恵を受けることができる学生はほんのわずかでしょうが、「家の経済格差、住んでいる場所により、本当に優秀な学生が進学をあきらめたりしないで済む」ためにスロベニア方式を日本の国立大学に導入してほしいものです。
(ただし、親の年収により制限を付ける。) 

学生寮については国立大学以外用も立ててほしいですね。

「オリンピックが終わった後の選手村の建物を、私学も含む地方からやってくる学生の寮に転用」なんて、だめですかね。 

参考: 

Wikipedia
University in Slovenia
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_universities_in_Slovenia 

※他の友人のメールを紹介しながら、そのうち続きを書きます。

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キラキラやポエムが作り出す『希望』や『常識』-フィンランドの友人からのメール

2019年06月28日 | 教育

前回の記事、 

 キラキラやポエムが作りだす『希望』や『常識』・「大学入学年齢の平均18歳」も貧困に加担 https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/ab9be1d7c5a6c481b7f68a404e726bfa

 の追記に、 

「記事に書いてある大学入学年齢平均と説明が妥当なものかどうか、ちょっと疑問があったので、海外の友人達から情報を収集しています。 その回答を参考までに紹介します。」 

と書きましたが、まずフィンランドの友人からのメールの意訳を。 

フィンランドでは、大学入学年齢の平均は24歳だよ。 でも、これは学部を変更したり、大学転入する生徒の年齢も含むので、ミスリード。 多分、30パーセント以上が19歳で入学していると思う。 

フィンランドでは、高校を卒業する平均年齢が19歳。そして卒業を春学期終了してからの5月31日にするのか、秋学期終了後の12月31日するのかを選ぶことができる。大学の選考は夏の間に行われるので、5月31日高校卒業者は大学入学は9月1日、年齢は19歳〜20歳。12月に卒業した場合は、翌年夏の選考、入学となるので、年齢は20歳から21歳になる。

(飛び級した生徒では、それぞれ1歳繰り上がるので、18歳で大学入学する場合あり。) 

ただ、注意をしてほしいのは、フィンランドには兵役義務がある。男性は義務、女性は志願で。 内容はそれぞれの適正により,military serviceかcivil serviceかを選ぶことができて、その期間は165日、255日、347日であるので、結果、高校卒業から大学入学まで1年ずれることがある。

 また、高校卒業から大学入学まで1年以内充足期間を設けることもよくあることだ。 

君のもう一つの質問-「北欧では、高校卒業後、「経済的に自立する」ことが若者たちの常識となっていて、社会経験を積んだ後に大学に入ることが多い」というのが妥当かどうかだけど、「経済的自立」というのまでは無理なんじゃないかな。高校卒業後から大学に入る前にいくばくかのお金を稼ぐアルバイトは出来ても、結局は親のサポートなしに「経済的自立」はほとんど無理だろう。 

ただ、大学と仕事を両立させるケース時々あるが、この場合は就学期間が延び、卒業は遅れる。 

今、フィンランド政府は、「目標期間内に大学を卒業した場合に、学生ローンの返済の50%を国が補償するということを試そうとしていたが、それが本当に良い結果に出るかどうかはまだわからない。

 

フィンランドの友人に限らず、回答してくれた友人達に言わせると、前回の記事に乗っていた数字や、「高校を卒業して経済的自立をし、後に大学進学」には懐疑的でした。

また、そもそも「大学入学年齢平均」というものは、一部の年長組大学入学者がいることで、実体は正しく反映されない、という事にも触れていました。

ただ、大学に入学するのは、日本のように「高校を卒業したらすぐ」というわけではなく、高校を卒業したらすぐ、多額の借金を追ってまで大学に進学というケースはまずなさそうに思えました。

さて、今回改めて感じたのは、「日本の「教育」は一大産業になてっている」ということ。

米国を除く他の友人達の国の国では大学は国公立がメイン。それに対し、日本の状態は、2010年のデータでも、私立の数は597校、国立86校、公立95校-つまり、76〜77%が私立。 

しかも学費だけでも、1970年から2006年くらいでは、国立51倍、私立5.7倍に上昇。

(新興宗教系を含む)私立大学、分数の計算ができない学生がいるような大学にも、国から助成金がでる。

(助成金こそ出ないものの、進研ゼミ、こどもチャレンジ等の通信教育、塾、予備校etc・・・これらの「商売」。)

次にスロベニアの友人からのメールを紹介しますが、日本は他国から学ぶべきことがたくさんあるように思います。

参考: 

Wikipedia
Private University
https://en.wikipedia.org/wiki/Private_university

Japan Press
Japan's university tution highest in the world
https://www.japan-press.co.jp/2006/2499/education.html

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キラキラやポエムが作りだす『希望』や『常識』・「大学入学年齢の平均18歳」も貧困に加担

2019年06月26日 | 教育

以下の記事は、女子大生の売春が増え続けている実態についての分析の記事ですが、抜粋した部分、売春する女子大生だけでなく、「富めるものが富めない者から搾取する構図」をズバリと指摘している良記事だと思いますので、ご覧ください。 

東洋経済(2016年8月9日)
女子大生は、なぜ「売春」せざるをえないのか
「大学は最悪の"組織的詐欺"を行っている」
https://toyokeizai.net/articles/-/130756 

(前略) 

鈴木:子どもと教育をお金稼ぎの的にした結果ですね。明らかに「大学全入」という方針を取るところがおかしい。そんなことを考えていると、職能教育は何歳からできるんだろうと思う。少なくとも中学を卒業するぐらいになったら、その子の職業適性がわかる。インターン制度もある中で、職能の発掘に専門性を持った人間が子どもの適性を見きわめて本人や親と相談することのほうが、よほど重要ではないかと僕は思います。 

「ポエム」に支配されてしまった若者と教職員 

中村:職能教育は、昔と比べれば「している気」になっているよ。学生をターゲットにしたインターンや研修とかたくさんある。「夢」という言葉が浸透して、東日本大震災が原因でポエムを信奉する若者が激増して、それが本格的に拡散されてしまった。職能教育のような将来への準備が具体性のないポエムに支配されて、行政や教職員まで洗脳されてしまっている。 

鈴木まだ世間を知らない学生にリアリティーのないキラキラした就業のイメージを「私たちの輝く未来」といったポエムをつけて見せる。そんなもん、カルトや自己啓発セミナーと何の差があるのか。それは職能教育でも何でもないですよ。 

中村:本来、職能教育は現実と向き合う作業だけど、具体性のないポエムでモチベーションを上げさせようってことばかり。それによって生まれているのは現実感のないポジティブな若者と、奨学金の残債だけ。言葉で操るだけでモチベーションが上がっちゃう若者が量産されているから、ブラック企業が流行したのも当然のことだよね。

鈴木:その層のキラキラポエム系の学生とブラック企業にありがちな自己啓発的な新人教育の親和性の高さは、僕もずっと感じてきたこと。やはりその界隈はかぶっているのでしょうか。

中村若者に提言したがるのは、ベンチャー経営者とか、名誉欲にまみれた社会起業家とか、ブラックで一財産を築いた居酒屋の社長とか。そんな連中の職能教育は自分の利益になる方向に誘導する。今こそ「夢はない、明るい未来はない」と言い切る指導者が必要でしょう。

鈴木政策提言の場にどんどんポエムやキラキラの親玉が入ってきて、お役所の役人さんは自分の目で現場を見ない人ばかり。加速度的に状況が悪くなっている。どうしても僕がいらだちを抑え切れないのは、学校の教員の問題です。たとえば、なぜ学校教員に奨学金問題の責任追及が行かないんですか。すごく密接に関与していますよね、学校教員と奨学金って。 

(中略) 

鈴木:そして、親は「学校はビジネスでウソをつく」ことを知ること。学校だから正しくてウソをつかないということは絶対にありません。学校の評価に資格取得率が何%というのは関係ない。その資格を取った人が、その資格を生かせる職業に何%が就けているのかが評価基準でしょう。 

中村:みんな資格にしか流れないよね。特に貧困家庭のまじめな子が資格に走るイメージがある。でも、弁護士や歯科医でも食いっぱぐれる時代に資格を取るなんて時間のムダ。さらに資格の怖いところは、職業の選択を狭めること。取得した資格を捨てる覚悟がないと、ほかのことにチャレンジできないでしょう。 

鈴木キラキラしたオブラートで無計画を包んで売りつける高利貸したちが世の中にいっぱいいるということです。そう考えたら、教育も住宅業界やカードローンと同じ臭いがする。キラキラを見せて、お金を貸す。最近は消費者金融の過払い金の問題がずいぶん注目されましたけど、それこそキラキラできなくなったら、大学に対して「学費を返してください」と言う権利があるんじゃないですか? 

中村:高校の先生と進路指導の先生が何年何月何日に「君の未来には夢がある」とウソをついたとか、大学が発表している就職率の内訳は労働基準法違反が常態化するブラック企業だらけだったとか、法律をこねくり回して因縁をつければ、「カネ返せ」のロジックが成り立つかもね。 

鈴木それこそ大学も授業料を取るのなら、満足のいく就職ができたら後払いでもらうというシステムにしたらいいのに。成功報酬は一般社会では普通の話ですから。なぜか教育だけが崇高なところとされて批判から逃れているのは気に食わないです。


マイナビ学生の窓口(2015年3月1日)

世界主要国の大学進学率、大学入学年齢はこうなっている!http://news.livedoor.com/article/detail/9896801/ 

によると、オーストラリア、ノルウェー、アメリカ、オランダ、日本の大学進学率と大学入学年齢平均は以下のとおり。 

オーストラリア
・大学進学率:96%
・大学入学年齢平均:26歳 

ノルウェー
・大学進学率:76%
・大学入学年齢平均:30歳 

アメリカ
・大学進学率:74%
・大学入学年齢平均:27歳 

オランダ
・大学進学率:65%
・大学入学年齢平均:22歳 

日本
・大学進学率:51%
・大学入学年齢平均:18歳

ドイツ
・大学進学率:42%
・大学入学年齢平均:24歳 

「日本の大学進学率は低い」といいますが、「18歳の大学進学率」となると、世界のトップクラスになるのではないでしょうか? (日本以外塾文化がある国(東アジア)では、大学入学年齢は18歳が主でしょう、きっと。)

ノルウェーの下段には、 

「北欧では、高校卒業後、「経済的に自立する」ことが若者たちの常識となっていて、社会経験を積んだ後にキャリアアップや知的探求心のために大学に入ることが多いようです。
そして、企業も大学卒業年齢を問わない等、このような流れを受け入れる社会が形成されていいます。」 

と書いてありますが、 

日本もこの方式をとるべきではないでしょうか。 

政府、アカデミアとは縁が切れない産業界。

大学卒であろうと高卒であろうと、人を選べば問題ない職種にまで、「大卒以上」に限定したり、限定しないまでも、大卒以下は履歴書だけで切り捨てられる。 

「大学院を出れば就職がよくなる」と勧められ進学して、その人が正規社員につけなくても、自己責任となる。 

大学も大学院も、親が負担すれば親の資産が減り、奨学金を活用すれば本人に借金だけが残る。 

「奨学金が払えない人が増えたから、大学無償化」なんて声を上げる人がいますが、それで一番おいしい思いをするのは大学です。 

もちろん、皆が高校卒業後働いてから大学に行く必要ないですが、「高校卒業後、親に無理をさせたり、将来返せるかわからない借金を抱えてまで大学に行くのが普通」というのは、どうなんでしょうか?

日本で貧困層が増えた一つの要因として、 

希望だけ持たされて教育費(塾代も含む)にお金を掛けさせられて、貯蓄もままならなかった。借金を負わされた。」ということもあるのではないかと思います。 

(ついでに言えば、一人1台の携帯代等、通信費も増えました。) 

‟希望”は人にとって大切なものですが、それだけに“餌”にされやすいことをお忘れなく。 

関連: 

Education
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/aa40b53e312e64216f3cdcc0caf4b9d5

 Education 2
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/ffc64e93759b2c4878520247d9a12e58

 

※次回に続く

(記事に書いてある大学入学年齢平均と説明が妥当なものかどうか、ちょっと疑問があったので、海外の友人達から情報を収集しています。
その回答を参考までに紹介します。

日本は、他国と違って私立大学が圧倒的に多く、国公立大学の学費が私立大学に合わせて高くしてしまっていること、奨学金がただのローンになっていて、18歳の子に多額の借金を負わせていること-友人達のメールを読みながら、日本が若者に優しくない国だと言うことを実感しています。

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私が考える知性-「知性的な人=良心的な人」・「science(科学)<conscience(良心)」

2018年08月27日 | 教育

知性とは、知識を正しく理解、統合、整理して、相手のレベルに合わせたコミュニケーションを図る能力だと思うんです。 

By 久住英二氏 
https://navitasclinic.jp/archives/blog/911 

HPVワクチン被害者や研究者に対する誹謗中傷、ワクチンとアフターモーニングピル宣伝に溢れた彼のツイッターを見てたので、彼に知性を語らせる人がいることが信じられませんでした。(記事を読めば、納得-久住氏上げ、ワクチン推進に邪魔な人叩きの記事)

しかしまあ、「相手のレベルに合わせたコミュニケーションを図る能力」って、ずいぶん上から目線ですね。

息子が高校生の頃、

「知性を感じない人は本当に親しくなろうと思わない」と、「自分=知性的」とし、上から目線の発言をしていたのを思い出しました。 

高校生の彼にとっての知性は、「漫画やゲームの話をしない人」で程度であったのですが、「知性がある人間はそんな発言をしないけどね・・・」と突っ込みました。

まあ、「知性とは何か」これは人により捉え方が違うでしょう。 

最近私は「知性的な人とは、真の意味での教養※があること、そして常にconscience(良心)を失わない人」 

(※

教養のシッポ1
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/d37a6b49063633644fbe9e9eb19461b2

教養のシッポ2
https://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/3e600297004b0674418a4ca91f59f6fc) 

のことだと思う様になっています。 

Conscienceという単語の成り立ちは、 

「古フランス語←ラテン語conscientia (con-共に+scīre知る+-ent現在分詞語尾=共に知っているもの→良心). △SCIENCE 

「共に知っているもの」=「良心」

「皆が知っているもの」=「良心」という図式が将来にわたってかわりませんように!!

そして、science(科学)<conscience(良心) という図式も同様。

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「柔道を必須科目」「スポーツ嫌いを半減」はナンセンス-Japan Timesの2010年の記事を

2017年06月21日 | 教育

朝日新聞
大外刈りで脳損傷、車いすの中1 母「一緒に死のうか」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170621-00000042-asahi-soci 

 スポーツの事故で重大な障害を負った少年の暮らしは壮絶だった。2014年3月、沖縄県豊見城(とみぐすく)市にある町道場の柔道教室での練習中に急性硬膜下血腫となった男子の母親は、「指導者には子どもを守る知識を備える責任がある」と、再発防止を訴える。 

大阪府岸和田市に住む中学1年、大城陽向(ひなた)君(13)は車いす生活で特別支援学校に通う。脳を損傷し、左手が動かず、左目の視野が極めて狭い。リハビリを通じ、会話はできるようになったが、歩行は短い距離に限られ、食事も介助が必要だ。2年前からてんかんの発作が頻発。倒れると自力で起き上がれず、母の香奈江さん(32)は目が離せない。 

中略・・リンクからどうぞ。) 

道場長は朝日新聞の取材に「(陽向君は)大外刈りの受け身はしっかりできていたが、実力差のある組み合わせにしたことを反省している。事故後は、学年と柔道歴を考慮して、慎重に組ませている。全柔連の指導者講習会に出るようにしている」と話した。

 鏡に映る自らの姿を見て、陽向君が涙を流していたことがあった。香奈江さんが思わず「一緒に死のうか」と言ったこともある。

 柔道では、陽向君の事故後の15、16年にも全国の中高の部活動中の事故で計3人が亡くなり、計3人が意識不明になっている。香奈江さんは言う。「このままでは何のためにこの子がけがをしたのか、わからない。末端の指導者が知識を持ち、教訓として生かしてもらいたい」 

安倍政権は柔道(武道)を必須科目にしました。
そして今月初めにスポーツ庁が、「スポーツ嫌いの中学生を半減させよう」と目標を掲げました。 

上の記事では、「15、16年にも全国の中高の部活動中の事故で計3人が亡くなり、計3人が意識不明になっている」と書いてありますが、2010年のJapan Timesの記事では、
「1983年〜2009年までの間に、12-17歳の生徒から108名の死者を出している」と書いてあります。 

死亡者年平均4名弱。怪我人、後遺症が残った生徒を含めると、どれだけの数になることか・・。 

Japan Times(2010年8月26日)
108 school judo class deaths but no charges, only silence
http://www.japantimes.co.jp/news/2010/08/26/national/108-school-judo-class-deaths-but-no-charges-only-silence/#.WUoIQjqQzIU 

“Over the 27-year period between 1983 and 2009, 108 students aged 12 to 17 died as a result of judo accidents in Japanese schools, an average of four a year,” Uchida said. “This is more than five times higher than in any other sport. About 65 percent of these fatalities came from brain injuries. This is clear evidence of a dangerous trend in Japanese schools.” 

文部科学省やスポーツ庁の役人には上記の記事をよーく読んでほしいですね。

(陽向君がリハビリで少しずつ回復できることを願います。
コメント欄で、同じように障害を持って、少しずつ回復している人のコメントがありましたが、希望をもってください。) 

追記: 

子供すべてが「本好き」ではないように、スポーツも好き嫌いがあって当然。
スポーツの中にも、すべて嫌いな子もいれば、「球技は好き(得意)だけど、陸上は嫌い(苦手)、という子もいるでしょう。 

体育の授業で特に致命的になるような怪我の可能性があるスポーツをする場合は、本人と親の同意書がない場合は見学を認めるようにするとか、それが無理でも「柔道かマット運動か」「柔道か剣道か弓道か」(柔道も剣道も武道とはいえ対決系なので、この二つだけの選択はおかしいと思う)という選択制にさせる等をするなどの方法を考えたらどうか、と思います。

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教養のシッポ3

2016年12月21日 | 教育

以前書いた記事- 

教養のシッポ1
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/d37a6b49063633644fbe9e9eb19461b2

教養のシッポ2
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/3e600297004b0674418a4ca91f59f6fc 

このなかには、イタリア、米国、英国の学生や、私の友人達の「教養とは何か?」という質問に対する彼らの考えを紹介しました。 

昨日のハフィントンポストに掲載された、『人生を面白くする本物の教養』著者の出口治明氏もどうぞ。 

ハフィントンポスト(2016年12月19日)
出口の入口:『本物の教養』第1回 教養とは、人生に面白いことを増やすためのツール
By 出口治明氏 (ライフネット生命保険(株)代表取締役会長)
http://www.huffingtonpost.jp/haruaki-deguchi/culture-knowledge_b_13713286.html?utm_hp_ref=japan
 

(前略) 

教養を身につけるには、ある程度の知識が必要です。教養と知識は、不可分の関係にあると言っても過言ではありません。しかし、勘違いしてはいけないのは、知識はあくまで道具であって手段にすぎないということです。決して知識を増やすこと自体が目的ではありません。

知識が必要なのは、それによって人生の楽しみが増えるからです。サッカーを知らなければテレビでワールドカップを放映していても面白くも何ともありませんが、サッカーを知っていれば最高の時間になります。知識はその人の興味の範囲を広げてくれます。それが「教養化した知識」です。 

(中略) 

グローバルビジネスにおける人間関係は、ビジネスの中身で決まると思われているかもしれません。欧米は契約社会だから、なおのこと、互いにとって利益になる、いわゆるウィン・ウィンの関係を築けるかどうかがすべてで、それ以外の要素が入る余地はないとイメージしている人も多いでしょう。しかし実際に、グローバルビジネスの現場で重視されているのは、「人間力」です。 

ウィン・ウィンの関係というだけなら、ビジネスパートナーの候補はいくらでもいます。たくさんいる候補のなかからビジネスパートナーを選ぶとき、大きくモノを言うのは、「この人と仕事をしたら面白そうだ」という属人的な要素です。欧米人には、同じ仕事をするのであれば、面白い人と仕事をしたいという気持ちがとりわけ強いように思います。 

そして「この人と仕事をしたら面白そうだ」と思ってもらうときの、「面白さ」の源になるのが「教養」なのです。具体的にはどういうことでしょうか。 

まず「ボキャブラリー」が挙げられます。日本語に訳せば「語彙(ごい)」ですが、ここでは、たんに知っている単語の数の問題ではなく、話題が豊富でさまざまなテーマで会話ができるという意味で、「ボキャブラリー」という言葉を使っています。「引き出しの数」と言い換えてもいいでしょう。 

(中略) 

リベラルアーツは今日なお、彼らの間に受け継がれています。彼らが「広く、ある程度深い知識」を身につけているのは、リベラルアーツの伝統に則(のっと)っているのです。 

教養は、人生を豊かにしてくれるものであると同時に、教養のあるなしがビジネスの成否を左右するというシビアな現実もあります。僕たち日本人は、そのような現実を直視し、どのような舞台でも通用するグローバル人材を目指すべき時期にきています。 

その一助になればとの思いから、この本では、これまで僕が公私にわたって経験してきたことを、いくつか説き明かしています。その少なからぬ部分は、多くの人、とくに若い世代の皆さんに役立ててもらえるのではないかと思っています。 

ですが、それらはすべて、あくまで僕が身をもって体得した原理原則です。ですから、誰にでも当てはまるものではないと思います。「あなたも絶対こうしてください」と言っているわけではありません。あくまで「僕の場合、こうしたらとても具合がよかったのでその方法を述べますが、採用するかどうかはあなた自身でよく考えて決めてください」というのが僕のスタンスです。 

(後略) 

ところで出口氏は末尾に、 

「「あなたも絶対こうしてください」と言っているわけではありません。あくまで「僕の場合、こうしたらとても具合がよかったのでその方法を述べますが、採用するかどうかはあなた自身でよく考えて決めてください」というのが僕のスタンスです。」 

とお書きになっていますが、これはまさしく出口氏が『教養が身についている人』だからこその言葉だと私は思います。 

(知識人、教養人と一般的には思われている人でも、「私の言う事が絶対正しい」というような発言を見るたびに、「この人は「(狭義の意味での)教養はある」のかもしれないけど、「教養が身についていない」のだな」と残念に思います。)  

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JETプログラム-英語圏以外の外国人も増やすべきではないか

2016年11月08日 | 教育

Japan Today (2016年11月8日)
JET int'l exchange, teaching program marks 30th anniversary
https://www.japantoday.com/category/national/view/jet-intl-exchange-teaching-program-marks-30th-anniversary 

TOKYO — 

Alumni and current participants of the Japan Exchange and Teaching Program vowed Monday to continue to act as bridges between Japanese and overseas communities as they gathered to mark the 30th year of the government-backed project for international exchanges. 

“As more and more Japanese companies look to expand their reach globally and adopt an international approach, it is more important than ever that JETs do their best to prepare their students and colleagues for a more multicultural Japan,” said the JET Declaration announced at a commemorative ceremony. 

“In view of the upcoming 2020 Tokyo Olympic and Paralympic Games, and the 2019 Rugby World Cup, we pledge to support the Japanese government in its pursuit to host and promote successful international events,” the declaration said. 

Under the JET Program, participants invited by the Japanese government work from one to five years for municipal governments in locations throughout Japan, serving mostly as assistant language teachers, with a smaller number of coordinators for international relations and sports exchange advisers. 

The project is part of Japan’s efforts to promote international grassroots exchanges in local communities in Japan. 

(中略) 

The JET Program officially started in 1987 with 848 participants from four countries. Currently there are roughly 5,000 active participants in the program, including new recruits and those extending their contracts, representing around 40 countries.

Some 65,000 people from 65 countries have participated in the JET Program, the organizer said, adding it is one of the biggest exchange programs throughout the world.

Of the number of participants in 2016, 57 percent were from the United States, followed by 10 percent from Canada and 8 percent from Britain. 

この記事のコメント欄には、 

“I was a JET. Best three year paid vacation I ever had. Learned to speak Japanese, got to travel around Japan and Asia and saved a lot of cash too.
Not sure Japan/the Japanese got much out of the deal though.” 

といった元JETのコメントあったり、「JETはむしろ若い外国人にとって美味しいシステム」という意見も少なくないようです。

実際、
ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E5%9B%BD%E8%AA%9E%E9%9D%92%E5%B9%B4%E6%8B%9B%E8%87%B4%E4%BA%8B%E6%A5%AD 

にも、 

「JETプログラムに採用された外国人は有給の臨時職員(有期)として職務にあたる。2011年までに任用された参加者の年収は税引き後約360万円。2012以降任用された参加者は1年目に約336万円、2年目に約360万円、3年目に約390万円、4年目、5年目いずれも約396万円の年収で、すべて税引き前となった。年収のほかに一回来日と帰国の渡航費用、社会保障費の半分ほかは採用団体、自治体が負担する。住居費を採用団体が負担することもある。契約は1年ごとの更新制で参加者と採用者との合意により最高4回(最長5年)まで更新できる。一般的な語学学校講師より高収入な職務であるといわれる。

「外国語指導助手」は教育の専門家でないため、教育の質や職業意識の低さが課題とされている。」 

と書いてありますが、これが英語圏の若者に美味しいプログラムなのは確かしょう。 

と、それは認めつつも、私には、“東日本大震災の後にボランティアで日本を訪れ、帰国後も米国の小学校の教師という職を辞して、JETとして再び福島にやってきて英語を教えたり、復興の手伝いをしているD君というペンフレンド”がいるおかげで(彼は本当に忙しくしています)、JETはそう悪いものだとも思っていません。

ただ、JETの割合「米国57%」「カナダ10%」「イギリス8%」、おそらくそれに、オーストラリアやニュージーランドが加わると思いますが、圧倒的に国籍に片寄りがあります。(これは英語教育という目的があるので当然と言えば当然ですが、GHQ(米主導、英国連邦協力)が重なってしまいます。) 

上に記事には、 

“ Although the greater percentage of Japanese adults I come across are not fluent in English, I think JET has had an impact on the Japanese people that may not be so obvious until you work in a Japanese office. 

If not for the JET program, there are quite a few towns and islands in Japan where foreigners may almost never visit, and the locals would never get direct exposure to foreign cultures. 

The program may not be perfect, and the ALTs may be underutilized, but when working with Japanese in their 20s and 30s, it is clear to me which had taken advantage of the opportunity to learn from JETs about international communication.  

You can't just force students to appreciate a strange foreigner in their classroom (and some are VERY strange), but at least they're getting exposed to different cultures at an early age.” 

というコメントも寄せられていますが、JET(特にALT)には、子供の語学向上に役立つというより、むしろ「外国人や異文化に触れる」という効果の方が大きいのではないでしょうか? 

現在、世界中に日本語ができる外国人も増えていることですし(そういう人のほとんどは英語もできますし、彼らの英語は本国人よりわかりやすいと思います)、英語圏の若い人だけでなく、非英語圏のJET受入れ割合を増やしてほしい、いや、増やすべきなのではないかと思います。 

非英語圏の人の英語についてはこちらを: 

まずはグロービッシュから
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/dce8d76752d984e3ce11bbd94fe5634f 

これはオマケ:

凡人向け英語教育を
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/5a4e453ba0ed39760c974831fe254ab3 

コメント
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