「チャイナ・ジャッジ」(遠藤誉著、朝日新聞出版)。史書というより、ウワサに聞く金瓶梅並み。中国とは混乱と見つけたり。と言うだけなら事の千分の一も言い得ていまい。副題に「毛沢東になれなかった男」とある。そう、簿という、一大権力者への階段を踏み外した男。キチンと読み通したわけではないが、全編これ、まるで(お上品でない)週刊誌ばり。目次をチラリと見れば明白だ。曰く、不倫と略奪婚、同棲、買収。要するに色と欲。簿の夫人は在英国当時、のちに殺害した現地の男とも親密だった、らしい。昔の漢文の教科書には見られぬお話ばかり。
最後の方は、読む意欲がなくなってきた。登場人物が多いうえ、綿密に読むには覚悟がいる。遠藤さんという、現地で1941年に生まれ、革命後の教育も受けた特異な書き手。中国への想いは複雑なのだろう。当ブログは、筆者のことを初めて知ったのは、昨秋NHKの討論番組だった。かの国の過去、現在、ひょっとして未来をも語れる稀有な存在だろう。各地に知人・情報源がおり、状況把握に事欠かないようだ。掲載する情報には、信頼度を疑う向きもあるかも。が、この書き手を疑うなら、信頼に足る筆者など、この世にいないのでは。私的にとどまる体験の描写が多すぎる、かもしれないが。
各紙の読書欄は気を付けて見ているつもりのオジサンにして、このテイタラク。この筆者の仕事には、今後とくに注目しよう。と、まで思う書き手はめったにない。著書の恩へ当方が報いるには、それ位のことか。
<7日、DYの4面AFP-Jijiから。吉林省で自動車ドロ二人組は車内の生後2か月の赤ん坊をstrangle to death のあと、雪の中に埋めた由。6日、現地mediaはこの件を大きく報道し、開催中の全人代が霞んでしまった、と。そういえば、7日の日経朝刊9面に囲み記事「次の10年、日本の維新期待」。オックスフォード大在籍の左派論客が、今後3-5年に"中国の春"が起きる、と大胆予測。汚職がまん延し、一党支配の正統性がゆらいでいる、とも。>
最後の方は、読む意欲がなくなってきた。登場人物が多いうえ、綿密に読むには覚悟がいる。遠藤さんという、現地で1941年に生まれ、革命後の教育も受けた特異な書き手。中国への想いは複雑なのだろう。当ブログは、筆者のことを初めて知ったのは、昨秋NHKの討論番組だった。かの国の過去、現在、ひょっとして未来をも語れる稀有な存在だろう。各地に知人・情報源がおり、状況把握に事欠かないようだ。掲載する情報には、信頼度を疑う向きもあるかも。が、この書き手を疑うなら、信頼に足る筆者など、この世にいないのでは。私的にとどまる体験の描写が多すぎる、かもしれないが。
各紙の読書欄は気を付けて見ているつもりのオジサンにして、このテイタラク。この筆者の仕事には、今後とくに注目しよう。と、まで思う書き手はめったにない。著書の恩へ当方が報いるには、それ位のことか。
<7日、DYの4面AFP-Jijiから。吉林省で自動車ドロ二人組は車内の生後2か月の赤ん坊をstrangle to death のあと、雪の中に埋めた由。6日、現地mediaはこの件を大きく報道し、開催中の全人代が霞んでしまった、と。そういえば、7日の日経朝刊9面に囲み記事「次の10年、日本の維新期待」。オックスフォード大在籍の左派論客が、今後3-5年に"中国の春"が起きる、と大胆予測。汚職がまん延し、一党支配の正統性がゆらいでいる、とも。>