百姓通信
自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!
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今日は八十八夜。つまり、立春から数えて88日目。暦の雑節 (二十四節気以外の季節の節目となる日) のひとつで、そろそろ各地でお茶摘みが始まります。滋賀のほうでは、連休明けになりそうですが、静岡ではもう始まっていて、桜前線同様に徐々に北上するのです。茶摘は1年に3回ほど行なわれますが、4月下旬~5月下旬に、今年初めて萌え出た新芽からとれる一番茶が新茶と呼ばれ、最も香味豊かなお茶とされています。その後、二番茶(6月中旬~7月上旬)、三番茶(7月中旬~8月下旬)と続き、全芽(一芯四~五葉)とることを「普通摘み」というそうです。通常、煎茶は二番茶まで、高級な玉露は一番茶のみです。
そういえば、日本農林規格(JAS)法で食品表示として、野菜や果物について、輸入品であれば生産国、国産であれば県単位での原産地表示が義務付けられたのが2001年4月からですが、お茶の産地表示問題は、ブランド力の関係で静岡県以外の荒茶(摘んだお茶の発酵を止めたもの)を静岡で仕上げて加工(荒茶に混じる粉やくきなど出物を除去し、形を整えたもの)されさえすれば『静岡茶』と謳えられるという『加工地主義』だったものが静岡茶である以上は、静岡で摘まれたお茶であるという『生産地主義(荒茶主義)』であるべきだと考える消費者の強い要望もあり、当初『当該産地50%以上(静岡は70%)の原料を使用した場合を持って可能』とする自主基準をH15年4月に発表したものの、H16年4月より『同一産地の荒茶が100%の場合のみ○○茶』『50%以上100%未満の時は、○○ブレンド』とする基準に切り替えた経緯があり、静岡の新茶が市場にお目見えするのがここ数年3週間ほど遅れるようになってきています(つまり以前は、鹿児島等で摘まれた新茶が、静岡で加工されて4月上旬には『静岡茶・新茶』として店頭に並んでいたのでした)。
また、それ以前には、静岡と京都が産地表示を巡り、対決姿勢をみせていた時もあったようで、お茶の生産量の全体の45%を占めている静岡側と、近隣関西地域(滋賀・三重など)のモノを総称して「宇治茶」と表示して良いと考える京都側の対立があったといいます。どちらにしろ、消費者からはもっとわかりやすい仕組みじゃないと理解されにくいし、ブランドっていうのはそういう曖昧な基準に基づくものではなく、絶大なる信頼から生まれ、持続する努力がそれらを培うものだと思います。







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