湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

昭和3年生まれの父・・・父の記憶

2014-12-27 10:31:00 | Weblog
私の父は昭和3年生まれです
現在、満85歳です

父が旧制中学に入学した年に真珠湾攻撃があり
5年制の旧制中学を4年で繰り上げ卒業した年に
天皇陛下の終戦の詔勅があって、戦争が終わりました

父の学生時代は戦争とぴったり重なります
旧制中学でも、ちゃんと勉強できたのは最初の2年間だけであり
その後は学徒動員といって、工場で働かされていました

平塚の工場で、イペリットガス弾やガスマスクを作っていたそうです
ただし、ガスマスクは空気が漏れてしまうもので
実際には役立たずの代物だったようです・・・

そうした生活の中で、父は赤痢に罹り、隔離病棟に移されました
以前、平塚に火葬場があり、親戚の葬儀でそこに行った時

「俺が戦争中隔離されていたのはここだな」

と、父がつぶやいていたのを私は憶えています

父の青春は、ある意味で悲惨なものだったのです
しかしながら、当時の父の話は、なかなか興味深いものがあります
先日の皇后陛下にまつわるエピソードもそうですが
戦中戦後の混乱期には、それなりの人間ドラマがあったのです








コメント (9)
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