先日の、ゴルフや高級レストランで遊んでの日米首脳会談、会見で、トランプは軍事兵器の大量購入を求め、安倍氏が応じたことが報道されていた。
「北朝鮮問題」はトランプから見れば、アメリカの兵器を売り、かつ軍事で日本や韓国をコントロールしていく格好のパーツで、ロシアや中国は自国周辺でのアメリカの軍備拡大を警戒している、そんな構図。
このブログの9月7日では、⇒◆北朝鮮危機 「軍事ビジネス加速か、トランプ大統領が日本と韓国に高性能な軍事兵器の大量購入を許可」(BUZZAP!)/「トランプ政権、不法移民の救済措置を撤廃 80万人に影響」(CNN) ≪「トランプ氏は「日本・韓国に高性能な軍事兵器の大量購入を許可」との旨、つぶやいている、らしい。日本の来年の防衛予算は大幅増の要求が出ていることは前から言われている。」≫ として確認しておいた。
9月14日ブログでは、⇒◆平成29年9月13日 会計検査院報告/F35に日本企業の部品使われず/日本は税金を使ってアメリカの経済発展に協力しつつ、その傘に更に深く入っていくのか
そんな懸念・興味もあって、今回のトランプ訪問の状況をそれなりに丁寧に見て記録しておく。
抜粋すれば以下。
●トランプ米大統領が初来日 横田基地に到着/朝日 2017年11月5日/アジア歴訪の最初の訪問国として日本に到着した。大統領専用機エアフォースワンで米軍横田基地(東京都福生市など)に降り立った。同日午後には、安倍晋三首相とゴルフをプレーする≫
●トランプ大統領はなぜ横田基地に来たのか/日本ビジネスプレス 11.10/これまで日本を訪問した米大統領は、すべて羽田空港に降りている。米軍基地に直接来て、しかも軍服を着て演説したのは異例だった≫
★≪11月7日 日刊スポーツ/トランプ大統領押し売り外交成功 安倍首相を手玉に/日本政府側は日米間の自由貿易協定(FTA)を持ち出されることを警戒。トランプ氏は共同会見、質疑応答で「日本は今後、米国のさまざまな防衛装備品を買ってくれるだろう。そうすれば上空でミサイルを撃ち落とせる。そうするべきだ。雇用も安全も生まれる」。トランプ氏の営業トークに、首相は、米製装備品の購入実態を示した上で、「量も質も拡充する上で買うことになるだろう」と応じた≫
★≪11月7日 朝日/首相にとっては、前日のゴルフに続いて日米首脳の蜜月を内外に示した。トランプ氏にとっても、対北朝鮮で共に強硬姿勢を取る日本との共同歩調をアピールし、温度差のある韓国や中国との会談に向けて足元を固めた格好だ。だが、日本政府関係者の予想を超えて、トランプ氏の言動が記者会見で突出したのは、米国製防衛装備品の「売り込み」だった≫
★≪11月7日 毎日/トランプ大統領 米国製防衛装備品「大量購入」要求に波紋/近年、米国からの装備品購入は大幅に増加。ほとんどは政府間取引の有償軍事援助(FMS)。FMSによる購入額は、安倍政権が予算編成した13~17年度は、計約1兆6244億円と約4.5倍にはね上がった。ステルス戦闘機F35、垂直離着陸輸送機オスプレイ、弾道ミサイル防衛対応のイージスシステム(イージス艦搭載)など高額装備品の導入が増えたため≫
★≪2017/09/13 テレ朝/“最新鋭”F35の自衛隊導入巡り、会計検査院が注文/自衛隊は、アメリカから最新鋭の戦闘機「F35」を42機導入する計画。現在、納入されている機体には、開発の遅れを理由に自衛隊が要求したものとは異なるソフトウェアが搭載≫
★≪10月18日 東京/未完成で渡された戦闘機/来年三月、青森県の三沢基地に配備される航空自衛隊のF35戦闘機が未完成となっており、機関砲は撃てず、赤外線ミサイルも搭載できないことが防衛装備庁への取材でわかった。当面、領空侵犯に対処する緊急発進の任務に就けないことになる≫
★≪11月8日 日刊ゲンダイ/日本はいいカモ 米兵器は使い物にならないポンコツだらけ/イザとなれば使い物にならないかもしれない中古兵器をバカ高い金額で買わされて「ヘイヘイ」と揉み手でスリ寄っているのが安倍首相≫
★≪11.11 現代ビジネス/ 「ポンコツ戦闘機」F35、こんなに買っちゃって本当に大丈夫? やっぱり日本はアメリカの金ヅルか/安倍晋三首相が先に来日した娘のイバンカ大統領補佐官をもてなし、57億円のカネを寄付することでトランプ一家を懐柔して用意万端。来日したトランプ大統領は「日本の玄関口」である羽田空港ではなく、「日本占領のシンボル」ともいわれる首都・東京に置かれた横田基地に大統領専用機で降り立った。安倍首相とともにご機嫌にゴルフをし、翌日には日米首脳会談に臨んだ。(略) 開発を進めた本家の米国でも問題が噴出。そもそもF35は空軍、海軍、海兵隊と三者の異なる要求を基本設計に取り入れた結果、機体構造が複雑になり、重量増という戦闘機としての致命傷を負った。燃料を満載すると、エンジンが1個の単発にもかかわらず機体重量は35㌧にもなり、エンジン2個のF15戦闘機の40㌧に迫る≫
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●トランプ米大統領が初来日 横田基地に到着
朝日 2017年11月5日
トランプ米大統領が5日午前、アジア歴訪の最初の訪問国として日本に到着した。大統領専用機エアフォースワンで米軍横田基地(東京都福生市など)に降り立った。大統領に就任してから初来日となる。同日午後には、安倍晋三首相とゴルフをプレーする。
●トランプ大統領はなぜ横田基地に来たのか 日米同盟に刻まれた「吉田茂のトラウマ」
日本ビジネスプレス 2017.11.10 池田 信夫
トランプ米大統領が来日したとき、大統領専用機「エアフォース・ワン」で米軍の横田基地に降り立ったことに違和感を覚えた人もいるだろう。これまで日本を訪問した米大統領は、すべて羽田空港に降りている。米軍基地に直接来て、しかも軍服を着て演説したのは異例だった。・・・(略)・・・
●トランプ大統領押し売り外交成功 安倍首相を手玉に
日刊スポーツ 2017年11月7日
・・・(略)・・・トランプ氏がついに、ビジネス界出身大統領としての「本音」を解禁した。
初日は、松山英樹を交えた接待ゴルフに臨み、但馬牛のステーキも堪能。首相の「おもてなし」に終日上機嫌だったが、日米首脳会談に先立つ会合で「日本市場は開かれていない」と指摘。「米国は、日本に対する巨額の貿易赤字に苦しんできた」と述べ、日本の一層の市場開放を求めた。かねての持論でもあり、日本政府側は日米間の自由貿易協定(FTA)を持ち出されることを警戒。トランプ氏は昼食の際にも、北朝鮮問題と合わせて貿易問題をテーマにすると述べた。
ただ約30分の会談でトランプ氏は、貿易不均衡には触れたが、FTAには言及しなかった。共同会見では、トランプ氏に先立ち発言した安倍首相が日本独自の追加制裁の発動を表明するなど大半を北朝鮮問題に割いたが、経済については「2国間で引き続き議論を重ねることで一致した」などと触れただけだった。
一方、トランプ氏は北朝鮮問題に続き、最後は経済にシフト。「日本と公正で互恵的な貿易関係をつくる」と述べ、質疑応答で「日本は今後、米国のさまざまな防衛装備品を買ってくれるだろう。そうすれば上空でミサイルを撃ち落とせる。そうするべきだ。雇用も安全も生まれる」。トランプ氏の営業トークに、首相は、米製装備品の購入実態を示した上で、「量も質も拡充する上で買うことになるだろう」と応じた。
経済では首相にくぎを刺したトランプ氏だが、首相との信頼関係は・・・
●トランプ氏、米製武器「売り込み」突出 安倍首相は即応
朝日 2017年11月7日
アジア歴訪を日本から始めたトランプ米大統領と安倍晋三首相の首脳会談は、北朝鮮問題に直面するなかで結束を強く打ち出した。焦点の通商問題では、多国間の枠組みを求める日本と、二国間の交渉にこだわる米国の溝をあえて埋めずに議論を先送りすることで、日米の「完全一致」を演出した形だ。
「日米が主導し、あらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくことで完全一致した」。会談後の共同記者会見で安倍首相がこう述べると、隣のトランプ大統領はうなずいて見せた。
両者の「完全一致」(首相)は日米の外務・防衛当局の筋書き通りだった。米国の軍事行動を含む「すべての選択肢がテーブルの上にある」という方針について首相が「改めて日米が百%ともにあることを力強く確認した」と表明。トランプ氏は「(オバマ前大統領の)『戦略的忍耐』の時代はもう終わった」と言い切り、在日・在韓米軍の兵力を挙げて米軍の軍事プレゼンスを誇示した。
北朝鮮による拉致被害者の家族とトランプ氏の会談も実現。首相にとっては、前日のゴルフに続いて日米首脳の蜜月を内外に示した。トランプ氏にとっても、対北朝鮮で共に強硬姿勢を取る日本との共同歩調をアピールし、温度差のある韓国や中国との会談に向けて足元を固めた格好だ。
だが、日本政府関係者の予想を超えて、トランプ氏の言動が記者会見で突出したのは、米国製防衛装備品の「売り込み」だった。
●トランプ大統領 米国製防衛装備品「大量購入」要求に波紋
毎日 2017年11月7日
米国からの防衛装備品購入額
菅義偉官房長官は7日の記者会見で「自衛隊の装備品は防衛計画の大綱や(5年ごとに大枠の予算と購入品を定める)中期防衛力整備計画(中期防)に基づき、米国製を含めて計画的に取得している」と述べ、現行計画にない装備品の追加購入に慎重な姿勢を示した。
トランプ氏は6日の記者会見で「日本が大量の防衛装備を買うことが好ましい。そうすべきだ」と訴えた。7日には「訪日と安倍(晋三)首相との友情が、我々の偉大な国に多くの利益をもたらす。軍事とエネルギーで莫大(ばくだい)な発注があるだろう」とツイッターにつぶやいた。
近年、米国からの装備品購入は大幅に増加している。ほとんどは米政府が提示する条件を受け入れなければならない政府間取引の有償軍事援助(FMS)だ。FMSによる購入額は、2008~12年度の5年間で計約3647億円だったが、安倍政権が予算編成した13~17年度は、計約1兆6244億円と約4.5倍にはね上がった。ステルス戦闘機F35、垂直離着陸輸送機オスプレイ、弾道ミサイル防衛対応のイージスシステム(イージス艦搭載)など高額装備品の導入が増えたためだ。トランプ氏が「世界最高の戦闘機」と言及したF35は計42機の購入が決まっており、陸上配備型の新型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の導入も決定済みだ。
来年末には次期中期防(19~23年度)を策定する。政府内にはその際に「トランプ氏の機嫌を損ねない程度に対応する必要はある」(外務省幹部)として、米国からの購入を一定程度増やすべきだとの声が出ている。将来的に導入することを想定している装備品について、購入時期を早めることも含めて検討する見通しだ。【秋山信一】
●“最新鋭”F35の自衛隊導入巡り、会計検査院が注文
テレ朝 2017/09/13
自衛隊が導入を進めている最新鋭の戦闘機「F35」について、会計検査院がアメリカとの交渉を適切に行うよう求める報告書をまとめました。
自衛隊は、アメリカから最新鋭の戦闘機「F35」を42機導入する計画で、そのうち38機については日本の軍事技術を向上させる目的で、エンジンやレーダーなどを日本のメーカーが製造することが決まっています。しかし、会計検査院がまとめた報告書によりますと、実際には日本のメーカーとアメリカ側との間で部品を製造するための契約が結べていない状態が続いていて、アメリカのメーカーの部品を用いて機体が組み立てられていました。
また現在、納入されている機体には、開発の遅れを理由に自衛隊が要求したものとは異なるソフトウェアが搭載されていました。会計検査院はアメリカ政府との交渉をより適切に行うよう求めていて、防衛装備庁は「指摘を真摯に受け止める」とコメントしています。
●未完成で渡された戦闘機
東京 2017年10月18日
来年三月、青森県の三沢基地に配備される航空自衛隊のF35戦闘機が未完成となっており、機関砲は撃てず、赤外線ミサイルも搭載できないことが防衛装備庁への取材でわかった。当面、領空侵犯に対処する緊急発進の任務に就けないことになる。
F35はレーダーに映りにくいステルス性が特徴。防衛省はロッキード・マーチン社で製造した四機をすでに米国で受領し、三菱重工業で三十八機を組み立てる。
問題は、受領した四機を調べた際、日米で交わした引合受諾書と異なるソフトウエアが搭載されていたことから判明した。
F35をめぐっては、二〇一一年にあった機種選定の段階から奇妙だった。候補になった三機種のうち、未完成だったのはF35だけ。実際に飛ばして性能を比べれば、F35が脱落するおそれがあった。F35が欲しい防衛省は飛行審査を排除してカタログ上の性能だけで機種決定した。
その後、開発国の米国でF35をめぐり数々の問題点が浮上した。「戦闘機の護衛が必要な戦闘機」の評まで飛び出す始末だ。
先月、日本の会計検査院は国内企業が生産するはずのF35のエンジンとレーダーについて、米企業との契約さえ終わっておらず、未着手と指摘した。目標だった国内企業参画も掛け声倒れ。政府のいう「公平・公正」は防衛分野でも怪しい。 (半田滋)
●日本はいいカモ 米兵器は使い物にならないポンコツだらけ
日刊ゲンダイ 2017年11月8日
「軍事兵器購入が完了すれば、安倍首相は北朝鮮のミサイルを撃ち落とせる」「安倍首相は大量の軍事兵器を購入するだろうし、そうすべきだ」
6日の日米首脳共同記者会見で、トランプ米大統領に防衛装備品の購入を迫られた安倍首相。まるで悪徳業者に布団を押し売りされる高齢者のようだったが、ニコニコしながら「日米は100%共にある」なんて胸を張っていたからどうかしている。
「すでに日本は米国から1機当たり約150億円の戦闘機F35を計42機と、1基800億円の陸上配備型迎撃ミサイルシステム『イージス・アショア』の導入を決定していますが、米国製の軍事兵器といえばポンコツというのが自衛隊の共通認識です」(防衛省関係者)
会計検査院の調べによると、防衛装備庁が米国との有償軍事援助(FMS)で装備品を調達した際、装備品自体の欠陥や、購入国に出荷した証拠となる「計算書」の不備が見つかるケースが少なくない。2016年2月の衆院予算委員会でも、民主党(当時)の原口一博衆院議員がFMSの装備品について〈対戦車ヘリコプターに装備する70ミリロケット弾の調達が行われていない。対戦車ヘリなのにロケット弾がない。7年たっても8年たっても、お金は払っているのに武器が来ない〉などと問題を指摘していた。
FMSには①価格および納期は米政府の見積もり②代金前払い③米国側から一方的に契約解除可能――といった条件がある。さらに、購入した装備品に不具合がある場合は「出荷日から1年以内」に日本側から米側に「是正要求」をしなければならない。
「受領検査をしますが、期限を過ぎてから要求しても米政府から却下され、払い戻しはありません。調達した装備品の中に破損品や旧型がまじっている理由は不明です」(防衛装備庁担当者)
■日本はいいカモにされているだけ
要するに“バッタ品”をつかまされても、是正要求をしないまま1年過ぎてしまえば、そのまま使わざるを得ないということ。典型的な「送り付け商法」だ。元自衛隊レンジャー隊員の井筒高雄氏がこう言う。
「サビや溶接の不具合といった不備がほとんどだとは思いますが、そもそも軍事技術研究が未発達の日本において、モデルチェンジする大型装備品の欠陥を『1年以内』に見つけることは簡単なことではありません。日本はアメリカにとって武器を買ってくれる“いいカモ”。トランプ大統領と安倍首相の関係を見ても分かるように、言い値で売りつけられても文句を言えない従属関係なのでしょう」
イザとなれば使い物にならないかもしれない中古兵器をバカ高い金額で買わされて「ヘイヘイ」と揉み手でスリ寄っているのが安倍首相なのだ。日本メディアは「日米友好関係が築けた」なんてバカ騒ぎしているが、何も分かっちゃいない。
●「ポンコツ戦闘機」F35、こんなに買っちゃって本当に大丈夫? やっぱり日本はアメリカの金ヅルか
現代ビジネス 2017.11.11 半田 滋
本国アメリカでも問題が続々発覚
トランプ米大統領の就任後、初めてとなるアジア歴訪の旅は「親愛なるシンゾウ」が一強体制を誇る日本から始まった。安倍晋三首相が先に来日した娘のイバンカ大統領補佐官をもてなし、57億円のカネを寄付することでトランプ一家を懐柔して用意万端。
来日したトランプ大統領は「日本の玄関口」である羽田空港ではなく、「日本占領のシンボル」ともいわれる首都・東京に置かれた横田基地に大統領専用機で降り立った。安倍首相とともにご機嫌にゴルフをし、翌日には日米首脳会談に臨んだ。
会談後の共同記者会見で、トランプ氏が力を込めたのは、日本に武器購入を迫った場面。「非常に重要なのは、日本が膨大な武器を追加で買うことだ。我々は世界最強の武器をつくっている」とのセールス・トークから切り出し、「完全なステルス機能を持つF35戦闘機も、多様なミサイルもある」と具体的品目の購入を迫った。
一方の安倍首相は「日本は防衛力を質的に、量的に拡充しなければならない。米国からさらに購入していくことになる」とあうんの呼吸で応じ、トランプ氏が列挙したF35や新型迎撃ミサイルのSM3ブロック2Aなどを購入することを挙げた。
はい、出ましたF35。
F35は、来年3月には青森県の航空自衛隊三沢基地に配備されることが決まっているものの、米国で自衛隊に渡された機体はソフトウェアが未完成なため、機関砲も赤外線ミサイルも撃てず、領空侵犯に対処する緊急発進待機の任務につけないことが判明している(参照:現代ビジネス2017年10月5日寄稿「自衛隊の次期戦闘機・F35、実は『重要ソフト』が未完成だった」)。
今のところ、戦闘機というより「ただの飛行機」に近いF35をもっともっと買えというのだ。F35は来年度防衛費の概算要求では1機あたり147億円もする。すでに42機を米国から買うことになっているのだが…。
実はF35をめぐっては、トランプ大統領の訪日直前にも、米国内で深刻な問題が浮上していた。訓練ができないほどの深刻な部品不足と、整備体制の遅延である。
米国会計検査院(GAO)は10月26日、部品不足により、機体の整備や修理に当初目標の約2倍に当たる約172日を要しているとの事実を指摘。この結果、今年1月から8月7日までの時点で、予定していた飛行訓練は計画の約22%が実行できなかったと影響の大きさを指摘した。
また、昨年のうちに完成予定となっていた関連部品の整備修理施設の建設は大幅に遅れ、完成は2022年までずれ込むとした。その結果、18年からの6年間で維持費が約15億㌦(約1700億円)不足する見込みとなり、整備体制はさらに悪化するとの悲観的な見通しを示している。
このように、開発を進めた本家の米国でも問題が噴出しているのである。
そもそもF35は空軍、海軍、海兵隊と三者の異なる要求を基本設計に取り入れた結果、機体構造が複雑になり、重量増という戦闘機としての致命傷を負った。燃料を満載すると、エンジンが1個の単発にもかかわらず機体重量は35㌧にもなり、エンジン2個のF15戦闘機の40㌧に迫る。
その鈍重ぶりは「曲がれず、上昇できず、動けない」と酷評され、2015年には40年も前に開発されたF16戦闘機との模擬空中戦で負けるという失態を演じている。
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