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てらまち・ねっと



 多くの人が「ひょっとして、いずれ自分も」と心配する「認知症」。
 認知症の原因の一つのアルツハイマー病に関して、理化学研究所が「認知症は思い出せないだけで記憶は存在」(西日本)との旨の研究を発表したという。そこで、ネットで見てみたら、理研が研究の解説を「報道発表資料」としてWebページに載せていた。

 もちろん、各種報道の方が要約的。
 j-cast★ ≪理研、アルツハイマー病は脳の萎縮によって起こる記憶障害だが、記憶が失われるのか、それとも記憶を思い出せないのか、メカニズムがわからなかった。研究チームは「記憶が消えるのではなく、記憶を思い出す機能が働かなくなる病気であることがわかった」という。≫

 朝日★ ≪アルツハイマー病マウスでは、神経細胞群のつなぎ目にある突起状の構造が減少し、細胞群の活性化がうまくいっていないこともわかった。チームは、これが記憶を思い出せなくなる原因だとみている。≫

 ITmedia ニュース★ ≪「アルツハイマー病の患者の記憶は失われておらず、思い出せないだけかもしれない」。直ちに治療法開発に結びつくものではないが、今後、治療や予防法開発に貢献することが期待されるとしている。

 河北★ ≪「認知症」 思い出せないだけ マウス記憶存在≫

 NHK★ ≪患者や家族の団体「希望の光」、「初期のアルツハイマー病の患者とその家族は記憶障害によって、これからどうなるのだろうと不安な気持ちを抱えています。記憶が取り戻せるかもしれないという今回の研究成果は私たちにとって希望の光です。」≫

 ということで、ブログのいかに記録し、最後には、理化学研究所が3月17日付でWebに出した研究についての解説 ★「アルツハイマー病で記憶は失われていない可能性 -アルツハイマー病モデルマウスの失われた記憶の復元に成功-」と、「理化学研究所/この発表資料を分かりやすく解説した「60秒でわかるプレスリリース」もぜひご覧ください。」にリンクし、抜粋しておく。

 ※ 認知症 ウィキペディア ≪認知症は、後天的な脳の器質的障害により、いったん正常に発達した知能が不可逆的に低下した状態である・・・認知症の原因となる主な疾患には、脳血管障害、アルツハイマー病などの変性疾患、正常圧水頭症、ビタミンなどの代謝・栄養障害、甲状腺機能低下などがあり、これらの原因により生活に支障をきたすような認知機能障害が表出してきた場合に認知症と診断される。以下は原因疾患による認知症のおおよその分類・・・≫

 ところで、今朝の気温は、12度と温か。だけど雨なので、ウォーキングはなし。
 昨日から孫2人が遊びに来ていて、夜は一緒に寝た。
 なお、12年目になった私のブログ、gooブログからの今朝の通知は、「開設から4.045日」「3月18日のアクセス数 閲覧数 3.740 訪問者数 1.135」だった。

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●アルツハイマー病の記憶がよみがえる 理研、マウスの実験で成功
         j-cast 2016/3/17
アルツハイマー病のマウスを使った実験で、思い出せなくなった記憶を引き出すことに成功したという研究成果を、2016年3月17日、理化学研究所の研究チームが英科学誌「ネイチャー」に発表した。

アルツハイマー病は脳の萎縮によって起こる記憶障害だが、記憶が失われるのか、それとも記憶を思い出せないのか、メカニズムがわからなかった。研究チームは「記憶が消えるのではなく、記憶を思い出す機能が働かなくなる病気であることがわかった」という。

ノーベル賞を受賞した利根川進・脳科学総合センター長らのチームは、正常なマウスとアルツハイマー病のマウスを飼育箱に入れ、足に弱い電流を流し、嫌な体験を記憶させた。箱から出し、24時間後に箱に戻した。正常なマウスは嫌な体験を思い出し震えたが、アルツハイマー病のマウスは変化がなかった。

そこで、アルツハイマー病のマウスの記憶関連の細胞に人工的な光を当てて刺激すると、箱に入れただけですくむようになった。嫌な記憶を思い出したわけだ。この結果は、アルツハイマー病のマウスが新しい記憶(電流を流されたこと)を保存しているが、それを引き出せなかったことを示している。

●アルツハイマー病で記憶は失われず 理研、マウスで確認
       朝日 2016年3月17日 瀬川茂子
 アルツハイマー病の初期の物忘れは、記憶がないわけではなく、記憶を呼び出せないのが原因であることを理化学研究所脳科学総合研究センターの利根川進センター長らのチームがマウスの実験で示した。記憶を担う細胞を人為的に活性化させることで特定の記憶を呼び戻せた。17日付英科学誌ネイチャーに発表する。

 アルツハイマー病では1日前に会った人を忘れるなどの記憶障害が現れる。

 健康なマウスに弱い電気を流すと体を一瞬すくませる。箱に入れてから行うと、怖い経験として記憶に残り、箱に入れただけですくむようになる。一方、遺伝子操作で初期のアルツハイマー病に似た脳の変化を起こさせたマウスは、1日たつと怖い記憶を思い出せないため、箱に入れてもすくまない。

 チームは、このアルツハイマー病マウスに、電気を流した時に脳で活動する神経細胞群が、光を当てた時だけ活性化するような特殊な遺伝子操作をした。すると、怖い経験から1日たっても、光を当てるとすくみ行動を示し、記憶が残っていることがわかった。

 さらにアルツハイマー病マウスでは、神経細胞群のつなぎ目にある突起状の構造が減少し、細胞群の活性化がうまくいっていないこともわかった。チームは、これが記憶を思い出せなくなる原因だとみている。

●認知症、思い出せないだけ マウスの記憶は存在
      西日本 2016年03月17日
 認知症の一種であるアルツハイマー病の初期に失われた記憶を、脳の神経細胞を働かせて取り戻すことにマウスで成功したと、理化学研究所の利根川進・脳科学総合研究センター長らのチームが16日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

 アルツハイマー病の初期症状の「物忘れ」が生じる仕組みの解明につながる成果。利根川氏は「患者は記憶を正しく形成できないのではなく、思い出せないだけかもしれない」と話している。

●アルツハイマー病は「思い出せないだけ」? 理研、失った記憶を復元
      ITmedia ニュース 3月17日
記憶を保存する細胞群「記憶エングラム」を刺激
 アルツハイマー病の患者は、記憶が失われておらず、思い出せないだけかもしれない——そんな研究結果を、理化学研究所が3月17日に発表した。動物実験を通じ、アルツハイマー病で失った記憶を人為的に復元できたという。

 アルツハイマー病は、物忘れなどの記憶障害から始まり、認知機能全般が徐々に低下する病気。海馬の異常が原因とされる一方、記憶を新しく作れないためなのか、形成された記憶を正しく思い出せないためなのか、詳細なメカニズムは不明だった。

 研究グループは、マウスを箱に入れ、足に弱い電流を流す実験を実施。通常のマウスの場合、再び同じ箱に入れると、嫌な記憶を思い出し「すくむ」のに対し、アルツハイマー病を患った「ADマウス」は、「すくむ」動作を見せなかった。

 しかし、ADマウスの脳内に光を照射し、記憶を保存する細胞群「記憶エングラム」を刺激したところ、「すくむ」動作を見せた。同グループは「光の刺激で記憶を復元できた」と考えており、記憶を作っていても、想起できない可能性が示唆されたという。

 研究チーム代表の利根川進氏によると「アルツハイマー病の患者の記憶は失われておらず、思い出せないだけかもしれない」。直ちに治療法開発に結びつくものではないが、今後、治療や予防法開発に貢献することが期待されるとしている。
 成果は、科学誌「Nature」の電子版に3月16日付で掲載された。

●<認知症>思い出せないだけ マウス記憶存在
       河北 2016年03月17日
 認知症の一種であるアルツハイマー病の初期に失われた記憶を、脳の神経細胞を働かせて取り戻すことにマウスで成功したと、理化学研究所の利根川進・脳科学総合研究センター長らのチームが16日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

 アルツハイマー病の初期症状の「物忘れ」が生じる仕組みの解明につながる成果。利根川氏は「患者は記憶を正しく形成できないのではなく、思い出せないだけかもしれない」と話している。

●初期アルツハイマー病「マウスで記憶復元に成功」
        NHK 3月17日
 初期のアルツハイマー病の状態にしたマウスの脳に光を当てて刺激することで、失われた記憶を取り戻すことに成功したと、理研ーMIT神経回路遺伝学研究センターのグループが発表しました。初期のアルツハイマー病の治療法の開発につながる可能性があるとしています。

この研究を行ったのはノーベル賞受賞者で、理研ーMIT神経回路遺伝学研究センターの利根川進センター長のグループです。
グループではまず、マウスにアルツハイマー病に関連する遺伝子を組み込み、初期のアルツハイマー病の状態にしました。

通常、マウスは箱の中に入れ、電気的な刺激を与えるとその体験を記憶し、その後は、同じ箱の中に入れるだけで身をすくめる行動をとるようになりますが、アルツハイマー病の状態にしたマウスは、1日たつとこの行動を取らなくなり、記憶を取り戻せない状態になっていました。

ところが、この病気のマウスの脳にある「記憶エングラム」と呼ばれる神経細胞の集まりを光を使って刺激すると、箱の中に入れるだけで再び身をすくめる行動を取るようになったということです。グループでは、刺激によって記憶を取り戻したとみていて、光による刺激をさらに続けると、記憶を取り戻せる期間も延びたということです。

今回の成果について利根川センター長は「初期のアルツハイマー病の患者は記憶を失っておらず、思い出せないだけかもしれない。将来、細胞から記憶を取り出す技術が開発されれば、病気の症状を軽減できる可能性がある」と話しています。

患者や家族の団体「希望の光」
認知症の患者やその家族で作る団体「認知症の人と家族の会」東京都支部の大野教子代表は、「初期のアルツハイマー病の患者とその家族は記憶障害によって、これからどうなるのだろうと不安な気持ちを抱えています。記憶が取り戻せるかもしれないという今回の研究成果は私たちにとって希望の光です。今後、少しでも早く患者の手元に治療法や薬が届くようになってほしいと期待しています」
と話しています。

● 報道発表資料  60秒でわかるプレスリリース 
 アルツハイマー病で記憶は失われていない可能性 -アルツハイマー病モデルマウスの失われた記憶の復元に成功-

       2016年3月17日 理化学研究所
図 シナプス増強で復元されるADマウスの自然な手がかりによる記憶

ADマウスを箱Aに入れて嫌な体験の記憶を標識し、24時間後に再び箱Aに入れると、記憶障害により「すくみ反応」はみられなかった(テスト1)。さらに24時間後、一部のマウスに標識されたエングラム細胞のシナプスが増強されるよう、青色光照射により繰り返し刺激をした。48時間後、再び箱Aに入れてすくみ反応を観察すると、光刺激によるシナプス増強を行ったグループ(ADマウス(光刺激によるシナプス増強プロトコールあり)、緑)でのみ、箱Aに対しすくみ反応を示した(テスト2)。

アルツハイマー病は物忘れなどの記憶障害から始まり、徐々に認知機能全般が低下していく病気です。2015年10月の調査で、日本でのアルツハイマー病患者数は推計約92万1千人にのぼり、高齢化が進む現代社会の大きな問題となっています。アルツハイマー病では、記憶の形成、保存、想起に重要な役割を果たす「海馬」やその周辺で神経細胞の変性が起こります。そのため、アルツハイマー病初期の記憶障害は、海馬が正常に働かなくなることによると考えられています。しかしその原因が“新しい記憶を形成できないため”なのか、それとも“一旦形成された記憶を思い出せないため”なのか、そのメカニズムは不明でした。

理化学研究所の研究チームは、光遺伝学を用いた別の研究で、個々の記憶は海馬の「記憶エングラム」と呼ばれる細胞群に保存されることを証明しています。そこで今回は、ヒトのアルツハイマー病患者と同様の神経変性を起こす「アルツハイマー病モデルマウス」では、記憶エングラムがどうなっているのか、直接調べることにしました。

普通のマウスを実験箱に入れて、弱い電流を脚に流して嫌な体験をさせます。翌日、マウスを同じ実験箱に入れると、昨日の嫌な記憶を思い出して“すくみ”ます。ところがアルツハイマー病モデルマウスで同じ実験をすると、嫌な体験をした翌日に同じ実験箱に入れてもすくみませんでした。つまり、記憶障害を示しているといえます。そこで、アルツハイマー病モデルマウスが嫌な体験をしているとき、記憶エングラム細胞を特殊な遺伝学的手法で標識しました。翌日別の実験箱内で、青色光の照射によって記憶エングラム細胞を直接活性化したところ、マウスはすくみました。この結果は、アルツハイマー病モデルマウスは記憶を正常に形成し、保存しているが、想起できなくなっている可能性を示しています。さらに研究チームは、アルツハイマー病モデルマウスでは、神経細胞同士をつなぐシナプスが形成されるスパインという構造の減少と記憶想起の障害に関連があることを突き止めました。光遺伝学を用いて、このスパインを正常化すると記憶想起も正常になることが分かりました。

「アルツハイマー病初期の患者の記憶は失われているのではなく、思い出すことができないだけかもしれません」と利根川進博士は語っています。

●アルツハイマー病で記憶は失われていない可能性
-アルツハイマー病モデルマウスの失われた記憶の復元に成功-

    2016年3月17日 理化学研究所
この発表資料を分かりやすく解説した「60秒でわかるプレスリリース」もぜひご覧ください。

要旨
理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター理研-MIT神経回路遺伝学研究センターの利根川進センター長らの研究チーム※は、アルツハイマー病モデルマウス(ADマウス)[1]の失われた記憶を、光遺伝学[2]を用いて人為的に復元することに成功し、このモデルマウスで記憶を思い出せなくなるメカニズムの一端を解明しました。

アルツハイマー病(AD)は、物忘れなどの記憶障害から始まり、徐々に認知機能全般が低下する病気で、世界で4,750万人と推定されている認知症患者のうちADは7割程度を占めています注1)。ADでは、記憶の形成、保存、想起に重要な海馬の周辺で神経細胞の変性が始まることから、海馬の異常が記憶障害を引き起こす可能性が指摘されていました。しかしAD初期における記憶障害の原因が、記憶を新しく形成できないためなのか、それとも形成された記憶を正しく思い出せないためなのか、そのメカニズムは全く不明でした。

研究チームはすでに、記憶の痕跡が海馬の「記憶エングラム」と呼ばれる細胞群に保存されることを証明しています注2)。そこで、ヒトのAD患者と同様の神経変性を加齢に伴って示すADマウスでは記憶エングラムがどうなっているのか、直接調べようと考えました。マウスを実験箱に入れ、弱い電流を脚に流す体験をさせた翌日、再びマウスを同じ箱に入れました。すると、マウスは嫌な体験の記憶を思い出して「すくみ」ます。しかし、ヒトのAD患者由来の遺伝子変異が導入されたADマウスは嫌な体験の翌日に同じ箱に入れてもすくまず、記憶障害を示しました。そこでADマウスが嫌な体験をしている最中の記憶エングラム細胞を特殊な遺伝学的手法で標識[3]し、嫌な体験の翌日、青色光の照射によりエングラム細胞を直接活性化したところ、ADマウスはすくみました。この結果は、ADマウスは記憶を正常に作っているが、それを想起できなくなっている可能性を示唆しています。研究チームはさらに、ADマウスにおける記憶想起の障害が、神経細胞同士をつなぐシナプス[4]が形成されるスパイン[5]という構造の減少と関連していることを突き止め、光遺伝学を用いてこのスパインを正常化すると記憶想起も正常化することを実証しました。

「AD患者の記憶は失われておらず、思い出せないだけかもしれない」と利根川センター長は言います。ADの記憶障害のメカニズムの一端を動物モデルで解明したことで、今後のAD治療・予防法の開発につながることが期待できます。

背景・・・
研究手法と成果・・・
今後の期待・・・


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