テロや移民問題で揺れるヨーロッパ。
こういう時ほど極右勢力が躍進する。実際、今回、フランスで極右が最大勢力になる気配。
そんなことで、詳しくニュースを見て確認し、記録した。
●フランス地方選 極右政党が躍進、テロ不安が追い風/CNN 2015.12.07
●仏与党、3区で地方選第2回投票進出を断念 極右議員の当選阻止へ/ロイター 12月7日
●仏右派、社会党と協力拒否 極右勝利の可能性高まる/長崎 12月07日
●仏州議会選 国民の不満、極右吸収で躍進 難民危機と高失業率/毎日 12月8日
●欧州、広がる極右支持 テロ不安取り込む 仏地方選で躍進/日経 12/8
今のフランスなどの状況について、2015年1月18日のブログでは、次のように整理したけれど、そのころから予想されていたこと。
⇒ ◆欧州、テロ拡散/指令役は国外か、ベルギーの摘発/仏新聞社襲撃テロで高まる「極右大統領」の現実味
★ニューズウィーク日本版★≪仏新聞社襲撃テロで高まる「極右大統領」の現実味 排外主義を掲げる極右政党「国民戦線」のルペン党首がフランスの大統領になる?≫
★英フィナンシャル・タイムズ紙★≪極右の国民戦線(FN)は、テロへの怒りに乗じることができるという意味で有利な立場にある・・・ある世論調査では、もしFNの現党首マリーヌ・ルペン氏がオランド氏と大統領選挙の決選投票に臨んだら、54%対46%でルペン氏がオランド氏を下すという結果が出ている。≫
・・・ふむふむ。今日は、議会の常任委員会。
今朝の5時過ぎの気温は、なんと「マイナス 0.6度」。
まだ1時間ぐらいは、気温が下がり続けるだろう。防寒をしっかりして、ノルディックウォークには出かける。
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●フランス地方選 極右政党が躍進、テロ不安が追い風
CNN 2015.12.07
(CNN) フランスで6日、地域圏議会選挙の第1回投票が行われ、極右政党の国民戦線(FN)が大きく支持を伸ばし、第1党に躍進しそうな勢いを見せている。130人の死者を出したパリ同時多発テロに対する憤りや移民政策に対する反発が追い風となった。FNのルペン党首はCNN系列局のフランス2に対し、今回の選挙結果は、同党が「フランスの第1党」であることを示したと語った。
ほぼ全ての開票を終えた時点で、得票は全国的にFNが首位に立っている。サルコジ前大統領が率いる中道右派・共和党がその後に続き、オランド大統領の中道左派・社会党は3番手。
最終的な結果は13日に行われる第2回投票で決定される。10%以上の得票を集めた党が2回目の投票に進める。
社会党は2つの選挙区で撤退を決めた。社会党支持者が共和党候補者へ投票することで、FNの議席獲得を阻みたい考え。一方、サルコジ氏は、社会党を有利にするために共和党が選挙区から撤退することはないとの考えを示している。
今回の地域圏議会選挙はパリ同時多発テロ後、初めての選挙だった。
パリ同時多発テロでは、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出した。オランド大統領はISISを壊滅させると宣言し、ISISが実効支配しているシリアやイラクでの軍事作戦実施へ向けて国際的な取り組みを強化する考えを示している。
イスラム過激派による攻撃が増加するなか、難民が数十万単位で欧州に押し寄せている。難民の多くはイスラム教徒だ。こうした状況が、移民排斥や欧州連合(EU)からの離脱を掲げるFNにとって有利に働いた。
●仏与党、3区で地方選第2回投票進出を断念 極右議員の当選阻止へ
ロイター 2015年 12月 7日
[パリ 7日 ロイター] - フランス与党社会党の幹部は7日、東部の選挙区でも地域圏議会選挙の第2回投票に進出することを断念すると明らかにした。第1回投票で躍進した極右の国民戦線(FN)の勝利を阻止する狙いがある。
6日に行われた1回目の投票では、マリーヌ・ルペン氏が率いるFNが仏全土で高い得票率を獲得した。これを受けて社会党は3位に終わった北部と南東部の2選挙区で13日の第2回投票には進出しない方針を示していた。
社会党のジャンクリストフ・カンバデリス第1書記は7日、新たに東部のアルザス・シャンパーニュ・アルデンヌ・ロレーヌ地区で第2回投票から撤退すると述べた。
これら3選挙区ではいずれもサルコジ前大統領が率いる共和党とFNの一騎打ちとなる。
社会党幹部のブルーノ・ルルー議員は「われわれの候補者が引かなければFNが勝利するリスクが大きくなり過ぎる」と指摘した。
パリ同時攻撃への不安や過去最高の失業率、移民問題への不満を追い風にFNは支持を拡大。内務省によると、FNの得票率は開票率98%の段階で27.96%となった。
●仏右派、社会党と協力拒否 極右勝利の可能性高まる
長崎 12月07日
【パリ共同】6日投開票されたフランス地域圏議会選(2回投票制)の第1回投票で「移民排斥」などを掲げる極右、国民戦線(FN)が3割近くを得票して躍進したことを受け、サルコジ前大統領率いる右派、共和党はパリで対策会議を開き、オランド大統領率いる左派、社会党との協調を拒否する方針を決めた。
これまで地域圏議会選で勝利したことのないFNは第1回投票の結果、6地域圏で1位となり、このまま13日に第2回投票が行われれば複数の地域圏で勝利する可能性が高い。
第2回投票へ向け、社会党は3位以下となった地域圏から撤退し、共和党を支援する方針を示した。
●仏州議会選 国民の不満、極右吸収で躍進 難民危機と高失業率
毎日 2015年12月8日
【パリ賀有勇】フランスの州(地域圏)議会選挙(比例代表2回投票制)の第1回投票で「反移民」を掲げた極右政党、国民戦線(FN)が仏本土13州(コルシカ島含む)のうち6州の得票率で首位となった。テロで治安への不安が高まったことに加え、高失業率など国民の不満をFNが吸収した形だ。FNは本土全州で第2回選挙に駒を進めることになり、7日付パリジャン紙は「FNが押し寄せている」との見出しで報じた。
欧州で難民危機が起きた後の10月、ポーランドで保守系の新政権が誕生。11月にはクロアチアで国境審査の厳格化を求める最大野党が第1党となった。FN躍進は、欧州の右傾化を加速させる可能性がある。
マリーヌ・ルペン党首(47)が出馬した北部ノールパドカレー・ピカルディー州でFNは41%を獲得。サルコジ前大統領が率いる共和党を含む右派連合の25%、オランド大統領が所属する社会党を含む左派連合18%を大きく引き離した。同州はフランスの最貧地域で、移民に職を奪われたと感じる有権者の支持を得た。
ルペン氏は、FNの極右イメージを「無毒化」しようと大衆路線に転換。ユーロ圏からの離脱や、地方政府への権限移譲なども主張し、右派連合票の獲得に成功した。
テロへの不安が追い風になったとみられるが、社会党下院議員の男性秘書(30)は「失業率は約10%で高止まりしており、既存の大政党に失望し、FNに改革を求める人が増えている」と分析。テロがなくともFNが躍進していたとみる。
州議会選では、第1回投票の得票率が10%以上の党派が第2回投票に進む。第1回投票で得票率が5%以上10%未満の政党は、10%以上だった政党と連立を組み、第2回投票に進むことができる。
社会党は、大差をつけられた2選挙区で第2回投票への進出をあきらめた。ただ、次期大統領選で返り咲きを目指す共和党のサルコジ氏は第2回投票に向け「戦術的な連携はしない」と述べるなど、足並みはそろっていない。
●欧州、広がる極右支持 テロ不安取り込む 仏地方選で躍進
日経 2015/12/8
【パリ=竹内康雄】6日に実施されたフランスの地域圏議会選挙の第1回投票で、極右政党の国民戦線(FN)が躍進した。11月13日のパリ同時テロ後、有権者が抱く治安への不安を巧みに吸い上げた。難民の排斥など極端な主張を掲げる政党はフランス以外でも支持を集めており、テロをきっかけに極右の影が欧州全土に広がっている。
仏内務省によると、全国の得票率はFNが28%、サルコジ前大統領率いる共和党を中心とする右派グループが27%、オランド大統領が所属する社会党が23%だった。有権者の50%が投票を棄権した。FNは全13の選挙区のうち6つでトップに立った。右派グループは4つ、社会党は3つの選挙区で首位だった。
地域圏議会選はフランスで最も大きい単位の自治体の議員を比例代表方式で選ぶ。6日の第1回投票で10%以上の票を得た政党が13日の第2回投票に進み、トップとなった党が議長職を得る。
第2回投票があるため、現時点でFNの獲得議席数が決まったわけではないが、FNのルペン党首は投票締め切り後の記者会見で「FNはフランスの最大の勢力になった」と胸を張った。FNが複数の地域圏で初めて単独与党となるのが現実味を帯びている。
FNはテロを機に「難民にテロリストが混じっている」として難民受け入れの即時停止や国境の警備や出入国管理の強化を訴え、テロの恐怖が残る有権者の支持を引き付けてきた。一方、従来の主張であるユーロ圏離脱は「国民投票で決める」(ルペン党首)と後退させ、ソフト路線で右派の取り込みを図る。
既存政党は危機感を強めるが、足並みはなかなかそろわない。サルコジ前大統領率いる共和党は7日開いた対策会議で、第2回投票の対応を協議し、社会党と選挙協力はしない方針を決めた。
一方、社会党は複数の選挙区で第2回投票への進出を断念した。共和党など右派勢力を実質的に支援し、FNの伸長を阻止するためだ。カンバデリス第1書記は「FNの勢いを止めなければならない」と訴えた。
それでもルペン党首とめいのマリオン・マレシャル・ルペン氏が立候補した北部と南東部の選挙区はFNの得票率が40%を超え、右派と左派が共闘してもFNを抑えられるかは微妙な情勢だ。議会選は17年の大統領選前の最後の大型選挙。社会党の有力議員グラバニ氏はAFP通信に「ルペン大統領誕生は幻想ではなくなった」と語った。
バルス首相は投票前、「右派や左派の有権者は責任を果たす必要がある」と述べ、FNに投票しないよう呼びかけてきた。反難民や反ユーロを主張するFNは、寛容な精神で移民を受け入れ、欧州統合を進めてきたフランスの伝統的価値観を破壊する存在といえる。
ただ、バルス氏自身も欧州メディアに「これ以上、欧州に難民を受け入れられない」と述べるなど、世論を意識せざるを得ない状況にある。
欧州では反難民の動きが広がっている。10月にポーランドで保守系の最大野党が圧勝し、政権交代が起きた。11月にはクロアチアでも難民受け入れに慎重な最大野党が第1党になった。
極右台頭への警戒感から、欧州各国の首脳らからは過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)への強硬発言も増えている。世論が極右になびかないようにするためにも、弱腰はみせられない。首脳らの発言はより過激になる傾向が強まっている。
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