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てらまち・ねっと



 どこまでもどこまでも、いつまでもいつまでも、
 石原産業は何をするのか!!??
 
 体質とは恐ろしいこと。
 昨年来た匿名の手紙、明らかに内部の話だけど、「まだ、内緒にして」とあった。
 その後、外部からのチカラで公になった。

 今回は、県が、大気汚染防止法に基づく立ち入り検査を実施したところ、過去の15年、17年度のばい煙の自主測定で排出基準を超えているデータが見つかって・・と報道されている。
 隠したほうは無論だけど、立ち入り検査をいつもやっている行政が、4年も5年も見逃してきたこと自体も著しい怠慢なのは明らか。
 
 ときたら、三重県よろずやさん は何をコメントしてるかと見たら・・・
 さすが、鋭いし、情報通 & 背景も全部知っている・・
 見事だから、勝手に引用させてもらおうっと。

 全文はリンク先をどうぞ。
 それを呼んでから、県の公表文や社長らの会見記事を読んだ方が理解が早いから。

  腐った連中 ▼会見日時を決めた要因

先週の金曜日に赤福が完了報告をしてたので
週明けの月曜日には全社出払うってのは
これは誰でも分かる話

そういうタイミングを見計らって
月曜の午前に
石原産業の社長が三重県庁で会見した

  (略)

県の調査で発覚したのは
17日の木曜日とのことだが
それがなぜ10日以上も過ぎてから発表されるのか?

えっ?またアノ人が指南したの?
相変わらずズブズブだねぇ
って噂されても仕方あるまい

▼国の通達がなければ発覚しなかった

法に基づく立ち入り調査は
きちんとしていたと県は言うものの
台帳の確認をしていなかった

今回発覚したのも
 
 (略)

事前に立ち入り調査の日時を通告して
キレイにしとけよ
って暗黙の了解の元に調査したつもりでいたのだろう

フェロシルト事件が表面化して以後
大気関連の情報公開請求をしたことがあるのだが
担当者は問題なしというスタンスだった

事件以後も性善説であり続ける連中は
きっと頭がおかしいのだろうから
僕が何を言ってもしょうがないのかもしれない

でも伊勢保健所長じゃないが
これは責任問題だろう
違うか?

基準値を超えていたにも関わらず
石原産業が偽装工作しなかったことに
驚くやら呆れるやら

石原産業だけじゃない
環境森林部は腐っている。

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   三重県のWebページ  環境森林部 地球温暖化対策室  平成20年1月29日
石原産業(株)四日市工場におけるばい煙排出基準の超過
 平成20年1月17日に石原産業(株)四日市工場(工場長 吉田 和彦)に大気汚染防止法に基づく立入検査を実施し、ばい煙の自主測定結果を確認した結果、6号ボイラーにおいて平成15年度及び17年度、窒素酸化物の排出基準を超過していることが判明しました。
 このため、全25施設に係るばい煙の排出状況について報告を求めたところ、1Dスーパーヒーターにおいても平成18年度に窒素酸化物の排出基準超過があったとの報告が1月24日にあったため、1月25日に緊急の立入検査を行い、確認をした結果、上記の2施設に加え、チタンプレドライヤーにおいて、平成16年度及び17年度にばいじんの排出基準超過があったことが判明しました。

1 施設概要
(1)6号ボイラー(発電及び蒸気供給用)
 燃料:C重油、排ガス量:95,564Nm3/h
 当施設は平成17年6月までは常時稼働していたが、以後予備機となり、18年度以降は年間2週間程度しか稼働していない。
(2)チタン1Dスーパーヒーター(蒸気加熱用ボイラー)
 燃料:C重油、排ガス量:1,900Nm3/h
(3) チタンプレドライヤー(酸化チタンの乾燥機)
 燃料:C重油、排ガス量:9,050Nm3/h

2 基準超過の概要   ばい煙の自主測定結果
(1)6号ボイラー
 ア ばい煙の自主測定結果(1回/2か月の測定。窒素酸化物排出基準 210ppm)
  平成15年11月17日 窒素酸化物濃度 228ppm
  平成17年 5月18日 窒素酸化物濃度 211ppm
 イ 窒素酸化物連続自動測定結果(排出基準を超過した時間数)
  平成15年度  1,414時間(稼働時間  8,535時間)
  平成16年度   650時間(稼働時間  8,351時間)
  平成17年度   488時間(稼働時間  2,122時間)
   合計     2,552時間(稼働時間 19,008時間)
(2)チタン1Dスーパーヒーター
 ばい煙の自主測定結果(1回/6か月の測定。窒素酸化物排出基準 250ppm)
  平成18年10月30日 窒素酸化物濃度 270ppm
(3) チタンプレドライヤー
 ばい煙の自主測定結果(1回/6か月の測定。ばいじん排出基準 0.10g/m3N)
  平成16年 8月11日 ばいじん濃度 0.14 g/m3N
  平成17年 8月17日 ばいじん濃度 0.14 g/m3N

3 県の対応
 同工場に対し、1月23日付けで6号ボイラーの使用方法等の改善について、文書で指導を行いましたが、他施設でも基準超過があったことから、同様の改善と同工場の環境管理体制の強化について、28日付けで文書指導を行いました。
 なお、当該排出基準違反を早期に把握できなかったことを厳粛に受け止め、同工場を重点的に指導します。
 また、今後各企業への立入検査を強化するとともに、環境管理体制について報告を徴収し、的確な体制となるよう指導します。


● 石原産業四日市工場 基準超のばい煙を排出 県に報告せず   伊勢新聞 2008年1月29日
 県は二十八日、石原産業四日市工場(四日市市石原町、吉田和彦工場長)を立ち入り検査した結果、ボイラーや乾燥機などの三施設で平成十五―十八年度、ばい煙の排出量が自主測定で排出基準を最大一・四倍を超えて排出していたと発表した。測定結果は県に報告していなかった。県は二十三日付で文書指導したほか、今後は各企業への立ち入り検査も強化し、環境管理体制を把握する考え。

 同社の織田健造社長が県庁で記者会見し「フェロシルト問題以降、社内改善に取り組んできたが、まだうみを出し切れず、生ぬるかった。迷惑をかけ誠に申し訳ない」と陳謝、再発防止へ向け排ガス監視体制の強化などを徹底すると強調した。

 県によると、大気汚染防止法に基づく立ち入り検査を十七日に実施したところ、十五、十七年度のばい煙の自主測定で、発電と蒸気供給用の6号ボイラーで排出基準の一・〇九倍の窒素酸化物を測定していたことが判明した。このため全二十五施設のばい煙排出状況のデータを求めた結果・・・
《つづきは本紙紙面にて》

●「うみ出し切れず」 有害ばい煙排出で石原産業社長会見  中日 2008年1月29日
 「うみの出し方が生ぬるかった」。石原産業(大阪市)の四日市工場で基準を超える有害物質を含むばい煙を排出していたことが分かった二十八日、同社の織田健造社長が県庁で謝罪会見した。社内で問題を把握しながら県に報告せず、今回、県の検査でようやく明るみに。自浄作用の働かない同社の体質があらためて浮き彫りになった。

 今回判明した工場内の三施設のうち、「6号ボイラー」で二〇〇三年十一月と〇五年五月の二回、最大で排出基準を一・〇八倍上回る窒素酸化物(NOx)の排出を測定していた。昨年十一月末に退職した当時の同工場エネルギー総括部長が把握したが、工場長ら上司への報告を怠った。

 この元部長は「〇三年の時は新ボイラーが(〇五年七月から)稼働するのが分かっていたので(報告しなくても)問題ないと思った。二回目は最初に報告しなかったので、できなかった」と認めているという。
 ボイラーには、NOxの排出に問題があった際に稼働を調整するマニュアルがあったが順守していなかった。会見で織田社長は「調整すると生産量が落ち込み、踏み込めなかったのだろう」とした。

 〇六年に基準を上回るNOxを排出していた別のボイラーと、〇四、〇五年の二回、基準の一・四倍のばいじんを排出していた乾燥施設については、今回の県の検査を受けて同社や県が過去の資料を調査するまで、基準を超えていたことを把握していなかったという。

 〇五年十月に発覚したフェロシルト事件からの再出発を誓って昨年六月に就任した織田社長。しかし、昨年九月には愛知県瀬戸市でフェロシルトとは別の産業廃棄物の不法投棄が判明。今月二十五日には同工場内の土壌、地下水汚染も明らかになるなど、不祥事の発覚は後を絶たない。

 過去の問題の洗い出しを指示している織田社長は「新生石原の体制になったが、うみが出し切れない。今回、県から指摘を受けるまで公表できなかったことは遺憾。社内の透明性を高めたい」と頭を下げた。
 関係社員への懲罰については、フェロシルト事件など一連の不祥事と合わせて、二月末ごろに社内の懲罰委員会が決定する予定。 (矢野修平)

●石原産業四日市工場で基準超のばい煙   中京テレビ 2008-01-28 21:01
 三重県四日市市の化学メーカー、石原産業四日市工場で、法定基準を超える有害物質を含んだ「ばい煙」が排出されていたとして、三重県は28日までに改善指導を行った。
 三重県や石原産業によると、03年から06年までの間に、石原産業四日市工場で、大気汚染防止法で定められた基準濃度を超える有害物質を含んだ「ばい煙」が排出されていた。
 基準超えが確認されたのは、発電や蒸気の供給に使う「6号ボイラー」や、酸化チタンの乾燥機などに使う「チタンプレドライヤー」などで、6号ボイラーでは基準濃度の最大1・08倍の窒素酸化物が検出されていた。
 これらの違反について、石原産業は把握しながらも三重県の調査で指摘されるまで報告をしていなかった。三重県では、違反の報告義務はないものの、早期把握ができなかったことを重くみており、石原産業に対して環境管理体制を強化するよう文書で指導した。
 石原産業の織田健造社長は「今後、チェック体制を見直し、万全の体制で臨みたい」と話している。
 三重県はこのばい煙による健康被害はないとしている。

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 フェロシルトの刑事事件、警察が動いてから2年になる。
 昨日、名古屋高裁は、元工場長に懲役2年(求刑懲役3年)を言い渡した一審・津地裁判決を支持し、佐藤被告の控訴を棄却した。佐藤被告は上告しない方針。
 話し合いや集会で対面しているから、「ひとごと」でないとも言える人物。

 判決は、「1審では法人としての同社に求刑通り罰金5000万円の判決が言い渡され、確定した」ということもあってか、「被告が自己の判断で主体的、積極的に行ったのは明らか」として、会社の責任の表現は薄い。

 元に戻れば、かつての工場長で、事件当時社長だった人物の刑事責任を問わなかったなど、検察の問題点は回復できない。
 そういえば、三重県警の積極さ、対して検察の後ろ向きさ、そのズレが報道されていた。

 ・・今回の岐阜の選挙ポスター代詐欺でも、警察の前向きと起訴猶予にした地検のズレが浮き彫りになったばかり・・・

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●【社会】 元副工場長に2審も実刑 フェロシルトで名古屋高裁  中日/共同 2007年12月26日 10時19分
 化学メーカー石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で、廃棄物処理法違反罪に問われた同社の元取締役で元四日市工場副工場長の佐藤驍被告(70)の控訴審判決で、名古屋高裁の田中亮一裁判長は26日、懲役2年の実刑とした1審津地裁の判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。
 弁護側は「会社の方針に従い、会社の承認を得た会社ぐるみの犯行。被告の独断でできるはずがなく、1審の量刑は重すぎる」と執行猶予付き判決を求めていた。

 判決によると、佐藤被告は四日市工場の元環境保安部長(59)=有罪判決が確定=と共謀し、2001年12月から05年4月にかけ、同工場で製造したフェロシルトや汚泥計約13万5000トンを岐阜、愛知、三重県内の山林などに不法投棄した。
 1審では法人としての同社に求刑通り罰金5000万円の判決が言い渡され、確定した

●【社会】元副工場長、二審も実刑 フェロシルト「不法投棄に積極関与」  中日 2007年12月26日 夕刊
 石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材フェロシルトの不法投棄事件で、廃棄物処理法違反(不法投棄)の罪に問われた同社四日市工場の元副工場長佐藤驍(たけし)被告(70)の控訴審判決が26日、名古屋高裁であった。田中亮一裁判長は「不法投棄が産廃の処分費削減という会社の方針に沿ったものとはいえ、佐藤被告は現場の責任者として主体的、積極的に関与した」と述べて、懲役2年の実刑を言い渡した一審・津地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却した。

 弁護側は「不法投棄は会社の方針で、無視することは困難だった」と主張して、刑の執行猶予を求めていた。

 田中裁判長は「有害と知りながら隠ぺいして不法投棄を続け、周辺社会に強い不安を与えた。不法投棄をやめるよう進言することもなく、発覚を防ぐ中心的な役割も担った」と指摘。「反省していることを考慮しても、実刑が重すぎるとはいえない」と結論づけた。

 判決によると、佐藤被告は同工場の元環境保安部長と共謀し、フェロシルトが産業廃棄物だと知りながら、業者を通じて搬出。2001年から05年にかけ、三重県亀山市や岐阜県土岐市などの山林に計13万4000トンを不法投棄した。

 佐藤被告と石原産業は、04年に農薬原料の製造工程で出た液体などの産廃を愛知県瀬戸市内の2カ所に不法投棄した事件でも刑事告発され、愛知、三重県警の合同捜査本部が捜査を進めている。

●フェロシルト不法投棄、元副工場長に二審も実刑  ニッケイ 12月26日 13:01
 化学メーカー、石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で、廃棄物処理法違反(不法投棄)の罪に問われ、一審で懲役2年の実刑判決を受けた元同社四日市工場副工場長、佐藤驍被告(70)の控訴審の判決公判が26日、名古屋高裁であった。

 田中亮一裁判長は、佐藤被告が「一連の不法投棄の中心的役割」を担ったとして一審判決を支持、同被告の控訴を棄却した。弁護側は上告しない方針。
 判決理由で、田中裁判長は、一審判決と同様に、佐藤被告がフェロシルトの商品化を発案し、有害物質が検出された後も不法投棄を続けたと指摘。不法投棄は会社ぐるみとした弁護側の主張を「産廃の処分費用を削減するという会社の方針に沿ったものであるとはいえ、被告が自己の判断で主体的、積極的に行ったのは明らか」と退けた。

●フェロシルト不法投棄 名古屋高裁、1審の実刑判決支持  朝日 2007年12月26日11時27分
 化学メーカー石原産業(大阪市)が土壌埋め戻し材の名目で産業廃棄物フェロシルトを不法投棄したとして、廃棄物処理法違反(不法投棄)の罪に問われた同社四日市工場(三重県四日市市)の元副工場長、佐藤驍(たけし)被告(70)に対する控訴審判決が26日、名古屋高裁であった。田中亮一裁判長は、懲役2年(求刑懲役3年)を言い渡した一審・津地裁判決を支持し、佐藤被告の控訴を棄却した。佐藤被告は上告しない方針。

 田中裁判長は「産廃の処理費用削減という会社の基本方針に沿ったものとはいえ、被告が自己の判断で犯行を主体的、積極的に行ったことは明らかだ。会社が承認し、関連費用を負担するなどしていたとしても、被告の刑事責任は格別軽くならない」と述べた。

 佐藤被告は「不法投棄は会社ぐるみで、やめるのは非常に困難だった」とし、「上司の指示に従ったというよりも自己の立場から判断して犯行の中核を担った」とした一審判決の事実誤認を主張していた。
 さらに2000万円を贖罪(しょくざい)寄付したことや、退職慰労金8100万円が支給されず、同社と株主からそれぞれ10億円と489億円の損害賠償訴訟を起こされていることを挙げ、執行猶予付きの判決を求めていた。
 検察側は佐藤被告の控訴棄却を求めていた。


●フェロシルト投棄、石原産業元副工場長に2審も実刑  
2007年12月26日12時47分 読売新聞

 化学メーカー「石原産業」(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で、廃棄物処理法違反の罪に問われた同社四日市工場元副工場長、佐藤驍(たけし)被告(70)の控訴審判決が26日、名古屋高裁であった。

 田中亮一裁判長は「長期間、大量に不法投棄を続け、会社の利益を優先して環境への悪影響を顧みない悪質な犯行だ」と述べ、懲役2年の実刑とした1審・津地裁判決を支持し、佐藤被告の控訴を棄却した。
 弁護側は不法投棄について、「会社ぐるみの犯行で、実刑は重すぎる」として、執行猶予付きの判決を求めたが、判決は「一連の不法投棄を指示し、中心的な役割を担った。会社の方針に沿ったものとはいえ、自己の判断で主体的、積極的に行っている」と述べ、実刑は妥当と判断した。

 判決によると、佐藤被告は2001年12月~05年4月、四日市工場の元環境保安部長(59)(有罪確定)と共謀するなどして、有害物質を含む産業廃棄物のフェロシルトなど約13万トンを、愛知、三重、岐阜の3県4か所に不法投棄した。今年6月の津地裁判決は、法人としての同社に罰金5000万円を言い渡している。

●元副工場長、2審も実刑=石原産業不法投棄-名古屋高裁  時事通信 2007/12/26-11:18
 化学メーカー石原産業(大阪市)が産業廃棄物「フェロシルト」を不法投棄した事件で、廃棄物処理法違反の罪に問われた四日市工場の元副工場長佐藤驍被告(70)の控訴審判決公判が26日、名古屋高裁であった。田中亮一裁判長は「佐藤被告が犯行の中心におり、自己の判断で不法投棄などを指示したことも明らか」として、懲役2年の実刑を言い渡した一審津地裁判決を支持、弁護側控訴を棄却した。佐藤被告は上告しない方針。

 田中裁判長は、弁護側の「(上層部の)承認を得た会社ぐるみの犯行」との主張を「具体的事実は証拠上認められない」と退けたほか、2000万円の贖罪(しょくざい)寄付や、8100万円の退職慰労金が支給されていない点を考慮しても、懲役2年が不当に重いとはいえないとした。

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 石原産業のフェロシルト問題、まだ出てくる。
 そのうち、愛知県がこの秋に告発した瀬戸の投棄は「時効」。警察は、いわば放棄。

 ところで、直接関係は無いとはいえ、不法投棄に関する11月の最高裁の新しい判断が出たので紹介する。
 「相手が不法投棄するかもしれないと思いながら有害物質の廃棄を依頼した場合に、廃棄物処理法違反罪が成立するかが争われた刑事事件の上告審で、『未必の故意による共謀共同正犯の責任を負』との判断を示した。実行犯でなくても、未必の故意による犯罪が成立すると最高裁が明確に述べたのは初めて」とされている。
 判決全部等にリンクしておく。

 石原産業事件に関する控訴審・名古屋高裁の判決は12月26日。

 これまた関係ないけど、私たちが岐阜地裁でほぼ全面勝訴した住民訴訟、被告海津市長や県職員らが控訴、2回目の協議時に、突然、控訴人(第一審被告)から和解したいと言ってきた。
 その次回協議は、石原判決前日の12月25日(火)1時半から。その住民訴訟のことは明日か明後日にでも報告しよう。 
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●中津川でフェロシルト撤去開始 22日までに完了の見通し  中日 2007年12月18日
 中津川市中津川に埋設された土壌埋め戻し材「フェロシルト」の撤去作業が17日、始まった。製造元の石原産業(大阪市)が県に提出した撤去計画に基づいて実施し、撤去量は土砂を含め約150トンの見込み。22日までに搬出する見通し。
 民家前の地面を重機で掘り起こすと、赤い土の塊に見えるフェロシルトが現れた。ブルーシートの上に積み、さらにシートをかぶせて包むようにして保管した。搬出用ダンプの車輪にフェロシルトが付着するのを防ぐため、進入路には鉄板を敷いた。

 同所では9月に埋設が発覚し、石原産業は住民の意向を聞きながら、飛散防止に努める計画を立てている。県と中津川市で作業を監視していく。
 県不法投棄監視課の亀井洋志課長補佐は「地権者を含め地元の意思統一が早く、県内でもごく早い撤去事例になった」と話し、市の杉山克美生活環境部長は「住民の安全安心のため、撤去後の環境調査までしっかりやりたい」と語った。
 見守った地元区長の市岡甚吉さん(71)は「撤去方法は納得した。『もう、ないよ』というまでしっかりやってほしい」と話していた。 (山本哲正)

●フェロシルト撤去中、また乗用車発見 亀山の不法投棄現場  中日 2007年12月18日
 不法投棄された石原産業(大阪市)の土壌埋め戻し材「フェロシルト」の撤去作業が進む亀山市辺法寺町の掘削現場から、不法投棄された乗用車1台が新たに見つかった。同所では9月に別の乗用車が発見されており、県や亀山署は2台を投棄したと見られる四日市市の男性から事情を聴いている。
 県によると、車が出てきたのは2002年から03年にかけてフェロシルトが投棄された地中。11月27日に見つかった。車体は白色で、衣類なども一緒に埋められていた。

 県の調査によると車体番号から、9月に発見された車は建設業者としてフェロシルトの投棄にかかわった男性の身内所有、今回のは男性の所有車と分かった。
 17日は亀山署や市、県が立ち会い現場検証を実施。男性から車を埋めた経緯などを聞いた。
 市によると、搬出予定のフェロシルト約13万1000トンと周辺土約6万1000トンのうち、11月末までに約17万6800トンを搬出。来年1月末の搬出完了を目指している。 (中山岳)

●産廃投棄、石原産業の時効成立=元副工場長は継続捜査-三重、愛知県警  時事通信 2007/12/03-00:11
 化学メーカー「石原産業」(大阪市)が産業廃棄物フェロシルトとは別の産廃を愛知県瀬戸市に不法投棄した問題で、石原産業に対する廃棄物処理法違反(不法投棄)罪の公訴時効(3年)が3日、成立した。愛知県が先月、同容疑で告発していた。
 投棄を主導したとして告発された元四日市工場副工場長佐藤驍被告(70)=1審実刑、控訴=らの時効は5年。三重、愛知両県警の合同捜査本部は引き続き捜査を進める。

● 未必の故意でも共謀成立=最高裁が初めて明示-不法投棄で業者の有罪確定へ  時事 2007/11/16-17:20
 相手が不法投棄するかもしれないと思いながら有害物質の廃棄を依頼した場合に、廃棄物処理法違反罪が成立するかが争われた刑事事件の上告審で、最高裁第3小法廷(近藤崇晴裁判長)は16日までに、「未必の故意による共謀共同正犯の責任を負う」との判断を示した。実行犯でなくても、未必の故意による犯罪が成立すると最高裁が明確に述べたのは初めて。
 その上で、物流会社「相模運輸倉庫」(神奈川県)と元社長(73)ら5人の上告を棄却、5人の執行猶予付き有罪などが確定する。決定は14日付。

     最高裁Webページ・判例紹介
  平成19(あ)285 廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反被告事件
    平成19年11月14日 最高裁判所第三小法廷
「未必の故意による不法投棄罪の共謀共同正犯が成立するとされた事例」

判決全文
主文
本件各上告を棄却する。
理由
 被告人6名の弁護人岩本勝彦,同佐藤昭彦,同甲斐寛之の上告趣意のうち,判例違反をいう点は,事案を異にする判例を引用するものであって,本件に適切でなく,その余は,単なる法令違反,事実誤認の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。

なお,所論にかんがみ,本件における共謀共同正犯の成否について,職権で判断する。

 本件は,神奈川県横須賀市に本店を置き,港湾運送事業,倉庫業等を営む被告人株式会社(以下「被告会社」という。)の代表取締役等であったその余の被告人ら(以下「被告人5名」という。)において,被告会社が千葉市内の借地に保管中,いわゆる硫酸ピッチ入りのドラム缶の処理を,その下請会社の代表者であったBに委託したところ,同ドラム缶が北海道内の土地で捨てられたことにつき,被告会社の業務に関し,Bらと共謀の上,みだりに廃棄物を捨てたものとして,廃棄物の処理及び清掃に関する法律所定の不法投棄罪に問われた事案である。

 原判決が是認する第1審判決の認定によれば,Bにおいて,被告会社が上記ドラム缶の処理に苦慮していることを聞知し,その処理を請け負った上,仲介料を取って他の業者に丸投げすることにより利益を得ようと考え,その処理を請け負う旨被告会社に対し執ように申し入れたところ,被告人5名は,Bや実際に処理に当たる者らが,同ドラム缶を不法投棄することを確定的に認識していたわけではないものの,不法投棄に及ぶ可能性を強く認識しながら,それでもやむを得ないと考えてBに処理を委託したというのである。そうすると,被告人5名は,その後Bを介して共犯者により行われた同ドラム缶の不法投棄について,未必の故意による共謀共同正犯の責任を負うというべきである。これと同旨の原判断は正当である。
 
 よって,刑訴法414条,386条1項3号により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。
(裁判長裁判官 近藤崇晴 裁判官 藤田宙靖 裁判官 堀籠幸男 裁判官 那須弘平 裁判官 田原睦夫)


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 石原産業のフェロシルト、農薬を製造する工程の廃液などを意図的に混入させたフェロシルトを「フェロシルトB」と名づけたという。
 「赤福餅」など最近の三重県各地の食品偽装、それと同じじゃないか!!
  「農薬廃液入り『フェロシルトB』」ラベル。

 昨日の警察の捜索は、NHKもヘリコプターを飛ばしての放映。
 今回、会社や愛知県の告発の後すぐに捜索した理由は、「法人としての同社に対する公訴時効が十二月初旬とされ、強制捜査で証拠保全することが必要と判断」だという。

 なお、昨年からの刑事事件、工場長の控訴審は名古屋高裁。先日、一回で結審。
 佐藤被告=「(投棄には)約4億円の費用が掛かり、私の独断では不可能」と主張。弁護側=「承認を受けてなされた会社ぐるみの犯行」と。
 高裁判決言い渡しは「12月26日」

 こんな話もある。「石原産業、前社長らに慰労金返還を要求・不法投棄問題=田村氏、安藤氏は検討中」。

 ところで、オープンコンテントの百科事典として知られる ウィキペディア 。
  今年の夏、官公庁職員らが勝手にあるいは職務に関連した思惑で改変していることで話題になった。 
          「どの組織がウィキペディアを編集しているのか」
  その フェロシルト の解説のページ。 昨日、そのページからこのブログに、「30件」のアクセスがあった模様。
 2年前の秋ごろ、石原産業が不法投棄を認めたり、岐阜県や三重県が会社等を告発したり、東海三県の合同捜査本部が会社を捜索したりというころは、「フェロシルト」という言葉でのインターネットの検索から、1日に30件とか50件とか70件とかのアクセスがあった覚えがある。それ以来かな。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2年前、石原産業四日市工場内の見学会があった。
  これが石原産業のフェロシルトの工場の製造ライン   その続きの報告
そのとき、「各地から回収したフェロシルトはここに置く予定」、
そう場内で説明されていた場所は、
今は、青いシートや黒いシートを被っているようす。
  

今回の不法投棄の瀬戸
農薬製造工程の廃液などを入れたフェロシルトを
「フェロシルトB」と名づけたという。
  

    
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
写真は11月21日のNHKニュースから


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●石原産業を家宅捜索 四日市工場、産廃投棄で  東京新聞 2007年11月21日
 化学メーカー「石原産業」(大阪市)が土壌埋め戻し材フェロシルトを埋めた愛知県瀬戸市内の2カ所に、有害物質を含む別の産業廃棄物も不法投棄した事件で、愛知、三重県警の合同捜査本部は21日午前、廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで同社四日市工場(三重県四日市市)の家宅捜索を始めた。
 同社への強制捜査は昨年11月のフェロシルト事件以来。午前9時すぎに36人の捜査員が工場内の総合事務所など4カ所に入った。この日は同工場だけで、3日間ほどかけて数十カ所を捜索する。

 調べでは、四日市工場の元副工場長、佐藤驍(たけし)被告(70)=一審で懲役2年判決、控訴審公判中=は2004年11月から12月にかけ、農薬原料の製造工程で出た液体などの産廃(有機残さ)を焼き石こうと混ぜ、愛知県内の運搬業者に委託して瀬戸市広之田地区に約207トン、余床地区に約50トンを埋め立てた疑い。

 産廃はフェロシルトと混ぜて埋められ、現場から環境基準を約8倍上回る六価クロムなどが検出された。
 石原産業側は、佐藤被告が運搬業者に口止め料として約1300万円を渡したなどと主張、佐藤被告が主導したとして10月、佐藤被告と運搬業者2人を刑事告発。愛知県は今月13日、この3人に同社を加えて告発した。
 合同捜査本部は、佐藤被告だけでなく、会社の関与があったかどうか調べる。
 佐藤被告はフェロシルトの開発を手掛け、リサイクル商品と偽って販売した。三重県亀山市内にフェロシルトを不法投棄したとして、廃棄物処理法違反の罪で津地裁で6月に懲役2年の実刑判決を受け、控訴。両罰既定で罰金5000万円を言い渡された石原産業は控訴せず、刑が確定した。

●石原産業四日市工場を家宅捜索 瀬戸市への不法投棄容疑  朝日新聞 2007年11月21日
 大手化学メーカーの石原産業(大阪市)が愛知県瀬戸市内の2カ所に産業廃棄物の有機物残渣(ざんさ)を不法投棄していた事件で、三重・愛知両県警の合同捜査本部は21日朝、残渣が発生したとされる同社四日市工場(三重県四日市市)に廃棄物処理法違反(不法投棄)の容疑で家宅捜索に入った。 同社への家宅捜索は、05年11月と06年11月の、有害物質を含んだ土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件以来。午前9時ごろ、同工場の総合事務所前に約10台の捜査車両が到着。捜査員約40人が列になって事務所内に入り、同社のヘルメットを借りて工場内の施設に向かった。

 調べでは、同社は04年11~12月、愛知県内の運搬業者2社に依頼し、同工場の農薬原料の製造過程で出た有機物残渣と焼石膏(せっこう)などの混合物の産業廃棄物約257トンを、瀬戸市余床町と同市広之田町に不法投棄した疑いが持たれている。

 同社は、元同工場副工場長の佐藤驍(たけし)被告(70)=フェロシルト事件の廃棄物処理法違反の罪で控訴中=が独断で不法投棄を行ったとしているが、合同捜査本部は、佐藤被告が当時取締役で、同社が運搬費用の一部を支払っていたことなどから、12月上旬に公訴時効が迫っている同社の刑事責任について、慎重に捜査を進めている。

 22日以降も大阪市の同社本社など関係先を捜索、瀬戸市の不法投棄現場を検証する方針だ。

●農薬産廃を不法投棄、石原産業四日市工場を捜索  読売新聞 11月21日
 化学メーカー「石原産業」(大阪市)が、農薬原料の製造過程で出た産業廃棄物を愛知県瀬戸市内に不法投棄した疑いが強まり、三重、愛知両県警の合同捜査本部は21日、廃棄物処理法違反容疑で、三重県四日市市の同社四日市工場の捜索を始めた。
 土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件を巡り、1審で実刑判決を受けた同工場元副工場長が不法投棄に関与した疑いがあり、合同捜査本部は今後、同社本社の捜索や投棄場所の現場検証などを行い、本社の関与の有無など全容解明を進める。

 調べによると、四日市工場元副工場長の佐藤驍(たけし)被告(控訴審公判中)らは2004年11~12月、運搬業者に依頼し、農薬原料の精製の際に出た産廃計257トンを瀬戸市内の2か所に不法投棄した疑い。産廃からは、環境基準を超える六価クロムなどの有害物質が検出された。
 捜索に対し、同社の炭野泰男取締役は「会社ぐるみとの認識はないが、このような事態を防げなかったことは反省している」と話した。

●産廃投棄の石原産業 21日にも家宅捜索  中日新聞 2007年11月20日
 石原産業(大阪市)が土壌埋め戻し材フェロシルトを埋めた愛知県瀬戸市内の2カ所に、有害物質を含む別の産業廃棄物も不法投棄した問題で、愛知、三重県警の合同捜査本部は21日にも、廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで同社四日市工場(同県四日市市)などを家宅捜索する方針を固めた。同社への強制捜査は昨年11月のフェロシルト事件以来。

 調べでは、四日市工場の元副工場長、佐藤驍(たけし)被告(70)=控訴審公判中=は2004年11月から12月にかけ、農薬原料の製造過程で出た副産物(有機残さ)を焼き石こうと混ぜ、運搬業者に委託して瀬戸市広之田地区に約207トン、余床地区に約50トンを埋め立てた疑い。

 同社は今年10月、主導した佐藤被告と運搬業者2人の計3人を津地検に刑事告発。愛知県も、この3人と法人としての同社を両罰規定で11月に愛知県警に刑事告発した。会社の公訴時効は12月に迫っているが、捜査本部は会社の組織的関与があったかも調べる。

 今回の産廃はフェロシルトと混ぜて埋められ、埋設量の合計は広之田地区が約6000トン、余床地区が約700トン。同社の調査で、現場からは環境基準を超える六価クロムも検出された。余床地区は昨年11月に全量撤去したが、作業が進んでいない広之田地区は、来年5月末までに撤去するよう愛知県が措置命令を出している。

 佐藤被告は産廃をリサイクル商品と偽って販売し三重県亀山市内に不法投棄した「フェロシルト事件」を主導したとして、今年6月に廃棄物処置法違反の罪で津地検から懲役2年の実刑判決を受け、控訴している。

●石原産業、前社長らに慰労金返還を要求・不法投棄問題で  日経11月16日
 石原産業が土壌埋め戻し材「フェロシルト」とは別の産業廃棄物を不法投棄していた問題で、同社の織田健造社長は16日、田村藤夫前社長ら3人に役員退職慰労金の返還を求めたことを明らかにした。織田社長は1カ月ほど前に田村前社長のほか、不法投棄の事実を把握していた林英樹前副社長、安藤正義元常務に慰労金の返還を求めた。
 林氏が返還の意思を示しているほか、田村氏、安藤氏は検討中という。(20:59)


●フェロシルト、新たに3カ所 学校、田んぼ…困惑と怒り  中日新聞 2007年10月23日
 どこまで石原産業(大阪市)に振り回されるのか。二十二日、新たに三カ所の埋設地が発覚した土壌埋め戻し材「フェロシルト」。今回は学校の駐車場と田んぼという住民生活に極めて密接した場所での埋め立てだけに、早期撤去を求める声は一層強まっている。(榊原智康、伊藤儀雄)

 新たに判明したのは、豊明市栄町舟田▽長久手町岩作▽瀬戸市新田町-の三カ所。埋設された場所は合わせて一万八百平方メートルに及ぶ。
 豊明市の現場は、刈谷市との境になっている境川沿いの農地。フェロシルトが埋設された約九千平方メートルの半分が田んぼとして使われ、七戸の農家が米を栽培し、残りは休耕田になっている。

 豊明市によると、現場は「大脇土地改良区」の事業地。二〇〇二年六月ごろ、田んぼのかさ上げなどの改良をした際にフェロシルトが埋められたという。
 現場の隣に田んぼを持つ刈谷市の農業男性(80)は「米を検査した結果、環境基準値を上回る有害成分はないとのことだが、この一帯で作っている米全体に悪い評判が立たないか心配」と懸念を示す。土地改良区の鈴木勝喜理事長(69)は「農地を改良するはずが、こんな形で有害物質を持ち込まれ困っている。一刻も早く撤去してもらいたい」と話した。

 長久手町岩作の私立栄徳高校では、敷地内の駐車場と駐輪場の一部でフェロシルトの埋設が確認された。近藤新二校長は「駐車場と駐輪場は他の場所で代用できるので学校運営に大きな支障はないが、まったく迷惑な話。生徒に心配をかけないよう安全面に十分配慮した上で、土壌の入れ替え工事を求める」と強調。
 長久手町の川崎善秀環境課長は「以前町内で問題になった埋設地では撤去量が当初推計の三倍になった。今回はそういうことが無いよう場所と埋設量をはっきりさせ、早期の全量撤去を強く求めていく」と強い口調で話した

●瑞浪のフェロシルト撤去完了 石原産業  岐阜新聞 11月15日
 2007年11月15日08:35 
 石原産業(大阪市)が製造した有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄問題で、同社が瑞浪市稲津町で撤去作業を進めてきた約2万5000トンについて、10月末に撤去が完了したことが14日、分かった。県によると、同社は撤去した全量を四日市工場(三重県四日市市)に運び込んだといい、今後、土壌検査を行う。
 県内ではこれまでに、15カ所でフェロシルトの不法投棄が確認され、埋設量が確定していない中津川市内の2カ所を除くと、計8万4000トンが埋設されたとされている。

 瑞浪市稲津町の撤去完了で、撤去が残るのは本巣市早野と中津川市内2カ所の計3カ所となった。
 瑞浪市稲津町では、今年3月に撤去を開始。12月中旬の完了を見込んでいたが、予定より約1カ月半早く撤去が完了した。県によると、土砂なども含めると最終的な撤去量は約3万6000トンに上った。埋め戻しによる復旧作業は本年度中に完了する見込み。
 中津川市の2カ所については、同社と地元住民との間で処理方法について協議中で、合意ができしだい、県に撤去計画が提出される。本巣市早野の農地では、フェロシルトが埋められた一部の土地で地権者と同社との協議がまとまっていないことから、撤去作業が中断。全量撤去の見通しは立っていない。

● 不法投棄は「会社ぐるみ」=元副工場長、来月2審判決-名古屋高裁  時事通信 2007/11/14-12:33
 化学メーカー石原産業(大阪市)が産業廃棄物「フェロシルト」を不法投棄した事件で、廃棄物処理法違反の罪に問われ、一審津地裁で懲役2年の実刑判決を受けた同社四日市工場の元副工場長佐藤驍被告(70)の控訴審第1回公判が14日、名古屋高裁(田中亮一裁判長)であった。
 佐藤被告は被告人質問で「(投棄には)約4億円の費用が掛かり、私の独断では不可能」と主張。弁護側も「承認を受けてなされた会社ぐるみの犯行」とし、「不正の中核を担った」とした一審判決は不当と述べ、結審した。判決は来月26日。

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 石原産業が内部調査を進めて来た結果として、10月に新たに公表した瀬戸市での不法投棄について、石原産業は、元副工場長と業者の計3人を不法投棄の疑いで津地検に告発した。

 この件に関して愛知県は先日「石原産業」の会社本体を告発することにしたという。
 今週にも。撤去の措置命令も。

 ところで、11月6日に会社は連結決算に約87億円の特別損失を計上すると公表したらしい。
 とはいえ、その翌日の株価は大幅反発。
 理由は、フェロシルト問題での赤字だけど、他方で売り上げが増加したことが評価の要因らしい。 
    業績評価
 会社の強気はこんなことにあるのか。
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● 愛知県が石原産業を告発へ 瀬戸への産廃不法投棄で 撤去命令も 
     中日 2007年11月10日
 石原産業(大阪市)が、土壌埋め戻し材フェロシルトが埋まっていた愛知県瀬戸市内の2カ所に、有害物質を含む別の産業廃棄物を不法投棄していた問題で、同県は、石原産業と不法投棄を主導したとされる同社四日市工場(三重県四日市市)の元副工場長、佐藤驍(たけし)被告らを廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで県警に告発する方針を固めた。県は告発と併せ、同法に基づく撤去命令を出す方針で、早ければ来週にも手続きを取る見通し。
 石原産業はフェロシルトの不法投棄事件などを起こしているが、愛知県が同社を告発するのは初めて。同社側は、今回の不法投棄は佐藤被告が主導したとしているが、佐藤被告が当時、同社の取締役を務めており、県は同社の責任も問うことにしたとみられる。
 同社は9月、農薬原料の製造過程で生じた産廃の有機物残渣(ざんさ)を、フェロシルトが埋まっていた瀬戸市広之田地区に約207トン、余床地区に約50トンを不法投棄していたと発表。10月には、佐藤被告が四日市工場から出た有機物残渣を焼き石こうと混ぜ、処理を依頼された運搬業者2人が2004年11-12月に両地区に埋めたとし、佐藤被告と業者の計3人を不法投棄の疑いで津地検に告発した。
 余床地区は昨年11月までに同社が全量撤去したものの、広之田地区はフェロシルトと混在する形で埋められており、埋設量は約6000トンに上るとみられている。同社の調査で環境基準を超える六価クロムなども検出。県は10月下旬、広之田地区の埋設地でボーリング調査をして実態把握に努めてきた。その結果、有機物残渣が確認されたため、同地区の全量撤去の措置命令に向けて同社に弁明を求めるなどの手続きを進める一方、県警と協議して告発に向けた詰めの作業に入っていた。
 佐藤被告はこれとは別に、フェロシルトの不法投棄事件で6月に津地裁で懲役2年の実刑判決を受け、控訴している

● 石原産業:愛知・瀬戸の産廃投棄 県が告発へ  毎日 11月10日
 土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で有罪判決を受けた化学メーカー、石原産業(大阪市)の元役員らが、有害物質を含む別の産業廃棄物を愛知県内に不法投棄していた問題で、愛知県は近く、同社と、不法投棄を主導したとされる同社四日市工場(三重県四日市市)の元副工場長、佐藤驍(たけし)被告ら3人を、廃棄物処理法違反容疑で愛知県警に告発する方針を固めた。同社が既に3人を津地検に告発しているが、佐藤被告が当時、同社の取締役だったことなどから、県は会社としての刑事責任も問う必要があると判断した。
 県は同法に基づき、産廃を撤去するよう措置命令も出す方針。同社によると、佐藤被告らは04年、同工場で農薬原料の製造過程で生じた、六価クロムなどを含む有機物残渣(ざんさ)に焼石こうなどを加えた産廃約257トンを愛知県瀬戸市の民有地に埋設したとされる。
 フェロシルトの事件をめぐっては、津地裁が6月、同法違反の罪で石原産業に罰金5000万円(確定)を、佐藤被告には懲役2年(控訴中)を言い渡している。【武本光政】

●愛知県 石原産業を告発へ 瀬戸の不法投棄 会社ぐるみ追及  読売 11月11日
 化学メーカー「石原産業」(大阪市)が農薬原料の製造過程で出た産業廃棄物を愛知県瀬戸市に不法投棄していた問題で、同県は週内にも、同社と四日市工場(三重県四日市市)元副工場長の佐藤驍(たけし)被告(津地裁で懲役2年の実刑判決を受け、控訴中)ら3人を廃棄物処理法違反容疑で刑事告発する方針を固めた。
 不法投棄の発覚を受けて、同社は今年10月、元副工場長ら3人を同法違反容疑で津地検に刑事告発しているが、県では不法投棄は会社ぐるみだった疑いがあるとして、同社の責任を追及する。
 県と同社によると、元副工場長らは、農薬の原料を精製した際に排出された液状の副産物と焼石こうを混合した産廃約257トンを、運搬業者に依頼して、2004年11月~12月、瀬戸市余床町と広之田町の2か所に不法投棄した疑い。産廃からは、土壌環境基準を超える六価クロムやジクロロエタンなどの有害物質が検出された。余床町の産廃はすでに撤去されたが、広之田町では埋設されたままになっており、県は近く、同法に基づく撤去命令も同社に出す方針だ。
 同社は、有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」を不法投棄したとして、元副工場長とともに法人として同法違反の罪に問われ、有罪が確定している。
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● 石原産業、特損87億円計上 業績予想を下方修正  中日 2007年11月7日
 石原産業(大阪市)は六日、不法投棄された土壌埋め戻し材「フェロシルト」回収のため、二〇〇八年三月期連結決算に約八十七億円の特別損失を計上すると発表した。愛知、岐阜の両県で、新たに計八カ所の埋設地が分かったため。同期の業績予想は、純利益七十四億円から三十二億円に下方修正した。
 総回収量が当初予定の約百六十万トンから約百七十八万トンに増えた。最終的な回収費用は六百億円を超える見通し。産業廃棄物の処理費用のほか、今後新たな埋設地が確認された場合の予備費を積み増した。
 大阪市で記者会見した織田健造社長は「関係地をはじめ、株主や取引先の皆さまに大変なご迷惑をお掛けしている」とあらためて謝罪した

● 石原産業が4営業日ぶり反発   日本証券新聞 2007年11月07日
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タグ: 為替 売上高 下方修正 同社 主力製品 相場 増額 農薬販売
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石原産業(4028)が4営業日ぶりに反発し、7日終値は、14円高(8.09%高)の187円となった。
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石原産業(4028)が4営業日ぶりに反発し、7日終値は、14円高(8.09%高)の187円となった。
同社は6日引け後に今3月期予想について、売上高・営業利益・経常利益を上方修正する一方、純利益はフェロシルト関連での追加引当を特別損失に計上したため大幅な下方修正を発表している。
ただ、7日の相場を見る限り、下方修正を悪材料視することなく、むしろ売上高や営業利益を上方修正している点を評価するような動きになっている。
売上高の増額は、主力製品の酸化チタン、農薬とも概ね順調に推移したため。
営業利益は、利益率の高い海外での農薬販売が好調であったこと、為替が想定レートより円安に推移したことなどが寄与した。
なお想定為替レートは1ドル110 円、1ユーロ155 円。

● ホットストック:石原産業<4028.T>が大幅上昇、東証1部で値上がり率第1位   株情報 2007年 11月 7日 09:32 JST
 [東京 7日 ロイター] 石原産業(4028.T: 株価, ニュース, レポート)が大幅上昇となっている。9時27分現在、同社株は東証1部で値上がり率第1位。2008年3月期の連結決算見通しについて、経常利益を100億円から118億円に上方修正したことを受けて買い優勢となった。

● フェロシルト事件の石原産業を提訴 日本アエロジル「処理解約され損害」  中日 2007年5月8日 夕刊
 石原産業(大阪市)の土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件に絡み、同社四日市工場(三重県四日市市)に隣接して工場がある化学メーカーの日本アエロジル(東京都新宿区)が、石原産業に委託していた廃液処理契約を解約され損害を受けたとして、約五億六千五百万円の損害賠償を求める訴訟を津地裁四日市支部に起こしていたことが分かった。
 訴えによると、日本アエロジルは二〇〇三年六月、工場から出る廃液の処理委託契約を石原産業と締結。これに伴い、翌〇四年九月に自社の廃液処理施設を撤去した。
 ところが「フェロシルト」の不法投棄事件が発覚し、石原産業の産業廃棄物処理施設の許可が取り消される恐れが出てきたため、石原産業は〇六年九月に、書面で一方的に解約を申し入れてきた。これにより、日本アエロジルは、廃液処理施設を再度設置するなど、損害を受けたとしている。
 答弁書で石原産業は「一方的な解約ではない」としているが、日本アエロジルは「不法投棄事件という違法行為に起因する想定外の一方的解約。石原産業は当社の経済的損失を補てんするべきだ」と話している。
 取材に対し、石原産業は「担当者が不在でコメントできる者がいない」としている。

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 石原産業のフェロシルト問題、
 夏に明らかになった農薬原料の製造過程物質を瀬戸に捨てていた件で会社の告発を津地検が受理。
 奇しくも、四日市公害の判決から35年ということで新聞各紙の三重版では特集が組まれた。

 岐阜県では過日中津川でみつかった場所から基準値を超える有害物質県内では埋設地が15カ所確認された。県内では、今回を含め14カ所で六価クロムなどの有害物質が検出された。

 愛知県でも、豊明、長久手、瀬戸で新たな投棄場所が見つかった。

 こんな話、まだ続くのだろう。

 ところで、石原産業関係者に対する株主代表訴訟は、先日10月24日の期日(私はいけなかったけれど)に続いて、
  次回期日は、 12月 6日(木)午前11時30分
  次々回期日は、 1月16日(水)午後 1時15分
 となった。
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● 石原産業:愛知・瀬戸の産廃投棄 津地検が告発状受理  毎日 10月5日 
 ◇元副工場長ら不法投棄
 土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で化学メーカー、石原産業(大阪市)の元四日市工場副工場長、佐藤驍被告(70)=廃棄物処理法違反罪で公判中=らが、愛知県瀬戸市に有害物質を含む産業廃棄物を不法投棄していた問題で、津地検は4日、佐藤被告とフェロシルトを購入していた愛知県の業者2人の計3人に対する同法違反容疑での同社の告発状を受理したと発表した。
 石原産業などによると、佐藤被告らは、農薬の原料の製造過程で生じた同工場内で焼却処理することになっている六価クロムなどの有害物質を含む産業廃棄物約257トンを04年11~12月に瀬戸市広之田町と余床町の民有地に埋設していた。【飯田和樹】毎日新聞 2007年10月5日 中部朝刊

● 石原産業:四日市工場に産廃不適正保管 三重県が改善命令  毎日 10月2日
 土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で有罪判決を受けた化学メーカー、石原産業(大阪市)が、六価クロムなど有害物質を含む産業廃棄物を愛知県瀬戸市に不法投棄していた問題で、三重県は1日、これと同じ産廃約70トンが同社四日市工場(同県四日市市)に不適正に保管されているとして、同社に全量撤去を求める改善命令を出した。撤去量は産廃を覆った石こうなどを含め約650トンに上るという。
 産廃は、同工場の農薬製造過程で04年9~12月に発生した有機塩素系廃油に、焼石こうなどを加えたもの。瀬戸市内に不法投棄された以外の約70トンを石こうで覆って同工場内に保管していた。三重県が9月に行った調査では、有害な有機塩素系化合物が、国の基準の約3倍の濃度で検出された。だが、地下水汚染防止のための排水処理施設がないほか、浸透防止のシートも敷いていおらず、廃棄物処理法に違反していた。
 改善命令では、全量撤去のほか、同工場内で一時保管する場合、容器に入れ密閉するなどの措置を求めている。同社の炭野泰男取締役は「早期に撤去計画を立てて県に提出し、処分場が確保でき次第、早期に撤去したい」としている。【田中功一】毎日新聞 2007年10月2日 0時06分

● 基準超す六価クロム検出 フェロシルト埋設地  岐阜 2007年10月20日 
 石原産業(大阪市)が製造した有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄問題で県は19日、中津川市中津川のフェロシルト埋設地の土壌から、環境基準を超える六価クロムと、フッ素が検出されたと発表した。県は同日、石原産業に撤去計画の提出と、早期の全量撤去を指示した。
 県は先月19日に採取した土壌について、重金属など25項目の溶出試験を実施。その結果、環境基準の15倍に上る1リットル中0・77ミリグラムの六価クロム、基準の1・25倍の1ミリグラムのフッ素が検出された。それ以外の検査項目は、いずれも環境基準に適合していた。
 県では撤去作業が始まった場合、作業の監視、指導も行う方針。

● 岐阜・中津川のフェロシルト問題:埋設地から六価クロムとフッ素  毎日 10月20日
 岐阜県は19日、石原産業(大阪市)製造の土壌埋め戻し材「フェロシルト」の埋設が見つかった同県中津川市中津川の造成地で採取した土壌から、国の環境基準を上回る重金属・六価クロムとフッ素を検出したと発表した。六価クロムは基準の15・4倍、フッ素は1・25倍検出された。県は早期撤去を同社に指示した。
 この造成地へのフェロシルト埋設量は最大150トンとみられる。県内では埋設地が15カ所確認されており、今回を含め14カ所で六価クロムなどの有害物質が検出された。毎日新聞 2007年10月20日 中部朝刊

● フェロシルト、新たに3カ所 学校、田んぼ…困惑と怒り  中日 2007年10月23日 
 どこまで石原産業(大阪市)に振り回されるのか。二十二日、新たに三カ所の埋設地が発覚した土壌埋め戻し材「フェロシルト」。今回は学校の駐車場と田んぼという住民生活に極めて密接した場所での埋め立てだけに、早期撤去を求める声は一層強まっている。(榊原智康、伊藤儀雄)

 新たに判明したのは、豊明市栄町舟田▽長久手町岩作▽瀬戸市新田町-の三カ所。埋設された場所は合わせて一万八百平方メートルに及ぶ。
 豊明市の現場は、刈谷市との境になっている境川沿いの農地。フェロシルトが埋設された約九千平方メートルの半分が田んぼとして使われ、七戸の農家が米を栽培し、残りは休耕田になっている。
 豊明市によると、現場は「大脇土地改良区」の事業地。二〇〇二年六月ごろ、田んぼのかさ上げなどの改良をした際にフェロシルトが埋められたという。
 現場の隣に田んぼを持つ刈谷市の農業男性(80)は「米を検査した結果、環境基準値を上回る有害成分はないとのことだが、この一帯で作っている米全体に悪い評判が立たないか心配」と懸念を示す。土地改良区の鈴木勝喜理事長(69)は「農地を改良するはずが、こんな形で有害物質を持ち込まれ困っている。一刻も早く撤去してもらいたい」と話した。

 長久手町岩作の私立栄徳高校では、敷地内の駐車場と駐輪場の一部でフェロシルトの埋設が確認された。近藤新二校長は「駐車場と駐輪場は他の場所で代用できるので学校運営に大きな支障はないが、まったく迷惑な話。生徒に心配をかけないよう安全面に十分配慮した上で、土壌の入れ替え工事を求める」と強調。
 長久手町の川崎善秀環境課長は「以前町内で問題になった埋設地では撤去量が当初推計の三倍になった。今回はそういうことが無いよう場所と埋設量をはっきりさせ、早期の全量撤去を強く求めていく」と強い口調で話した

● フェロシルト:埋設新たに3カ所確認 石原産業、愛知県に報告  毎日 10月23日
 愛知県は22日、六価クロムなど有害物質が検出された土壌埋め戻し材「フェロシルト」が、新たに県内3カ所で埋設されていることが判明したと発表した。製造元の石原産業(大阪市)が同日、県に報告した。同社は全量撤去する方針。
 新たに確認されたのは、▽豊明市栄町舟田の水田(約9000平方メートル)▽長久手町岩作の私立高校の駐車場(約1700平方メートル)▽瀬戸市新田町の畑(約100平方メートル)--で、同社が土壌調査を実施し、確認した。埋設量や埋設の経緯は明らかになっていない。県廃棄物監視指導室によると、生育した稲などの農作物が六価クロムなどを含有する恐れはないという。
 同県内でフェロシルトが埋設されたのはこれで計20地点となり、このうち12地点での撤去が完了している。【武本光政】毎日新聞 2007年10月23日 中部朝刊

● 企画特集3
【終わらぬ公害 四日市訴訟判決から35年】
  朝日 
 •【第1部】 5 市民の意識 (08/11)
 •【第1部】 4 なれ合い (08/10)
 •【第1部】 3 規制緩和 (08/08)
 •【第1部】 2 フェロシルト (08/07)
 •【第1部】 1 続く苦痛  (08/06)

● 【第1部】 4 なれ合い  朝日 2007年08月10日
 ◇◆有害物質にお墨付き 検査機関は「産官」一体◆◇
 40年以上、四日市の公害を記録し続ける沢井余志郎(79)が、今でも思い出す光景がある。77年2月。石原産業の廃硫酸垂れ流し事件の裁判が津地裁で続く寒い日のことだった。
 同社が廃硫酸などを脱水処理した汚泥「アイアンクレイ」が、旧楠町吉崎の海岸近くに埋め立て処分されていた。その約3カ月前、県が許可していたが、地元の漁師が「変な赤い水が流れ出て魚が寄りつかなくなった」と騒いでいた。
 名古屋大で分析してもらおうと、沢井たちが処分場周辺を調べていると、腕章をした男が近寄ってきた。男は言った。「まったく安全。分析してもらわなくてもいい」
 沢井が赤くなったリトマス試験紙を見せ、「なぜこうなるのか。何が入っているのか教えてくれ」と尋ねると、「何が入っているかはわからない。安全だと言え、と上の人に言われている」という答えが返ってきた。
 沢井たちは、その足で同社四日市工場に向かった。押し問答しているうちに守衛が認めた。「腕章をした人なら、だいぶ前に(ここに)帰ってきましたよ」
 腕章には「県環境衛生検査センター」とあった。県の外郭団体で県環境保全事業団の前身だった。

 ■      □
 アイアンクレイの処分をめぐっては、川越町や四日市市八郷地区などで住民の反対運動が起きた。沢井たちは高濃度の硫酸分を含むといった独自の分析結果を住民に知らせたが、県の姿勢は「問題ない」だった。
 その後、87~89年度、アイアンクレイの有効利用を探るため、県は同社と共同研究に取り組んだ。土木建築資材として使うには技術的な問題が残るとの結論に終わったが、分析試験で六価クロムを検出していた。
 98年、同社は「有害物をのぞいた」とするフェロシルトを商品化。01年8月から販売を始め、03年3月、推奨リサイクル製品としての認定を県に申請した。
 申請の書類には、県環境保全事業団が成分分析した証明書も添えられた。六価クロムなど26の化学物質について、すべて環境基準を下回っているという内容だった。
 事業団は県やコンビナート企業などが出資する県の外郭団体。77年の設立当初から、同社の歴代四日市工場長が理事に就いてきた。しかし、フェロシルト問題発覚後の05年10月、任期途中で辞任している。
 沢井はこうみる。「産廃を出す側と、監督する側が、なれ合いの組織をつくったことが元凶だったのではないか」

 ■      □
 廃硫酸垂れ流し事件で69年12月、四日市海上保安部が同社からメモを押収した。無届けで工場を増設したことをごまかすため、架空の届け出を提出していたかのように装うよう名古屋通産局(当時)に指導されたことが記されていた。
 そして、フェロシルト事件では、県や県の外郭団体と同社のなれ合いが不正を生み、「推奨リサイクル製品」認定が被害をひろげた。垂れ流し事件と同じ構図がまたも繰り返された。
 原告患者の野田之一(75)はあきれかえる。
 「刑事事件になってんのやから、行政は、監視していく義務があるはずや。怠っとるだけならいいけど、お墨付き与えてどうすんの」(敬称略)



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 石原産業、今回、秘密にしていた不法投棄がまた出てきたこと。
 なんと、「業者に1300万円、口止め料?渡す」と報道されている。

 「・・石原産業 <4028> が急落し、下落率は20%を超えて東証一部トップ・・」。株主としても???!!!
   たまには、 株情報  <4028> もどうぞ。 

  関連は、 ◆一緒に不法投棄。2年前から会社も把握。農薬原料  とか
   ◆株主代表訴訟第2回弁論 など。

 ところで、今日は、山県市議会の最終日。
 今朝の新聞にも出ているが、昨日の議会運営委員会で、「議会の自主解散を求める請願」は、「継続審査」と決まった。
 自分たちの首を絞める請願を不採択にできないのは、それだけ世論が厳しいことをみんな承知しているから。
 6月議会以後、「7人の市議らが書類送検され、のちに2人が辞職している」のに、「まだ、議会が行動するには市議尚早で『司法判断』が出るまでは・・・」という理由。
 今日の本会議はそのように報告され、議場で最終的にどうするかが採決される。
 改めて報告する。

 明日は、名古屋高裁で、第一審被告岐阜県職員や海津市が控訴した住民訴訟事件の第一回弁論があるし・・  勝訴したこちらは、いわゆる被告席側に座る 判決速報
 だから、今日は相手の控訴状に対する「答弁書」も作らないと・・・

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● 石原産業、新たな不法投棄が発覚  朝日 2007年09月24日
 【名古屋】石原産業は、有害な産業廃棄物を愛知県瀬戸市に不法投棄していたことを明らかにした。05年8月に不法投棄の事実を知りながら放置した責任で、田村藤夫相談役、林英樹副社長、安藤正義顧問が20日付で辞任。その他4人の取締役を21日付で降格処分した。また近く不法投棄を主導した元取締役の佐藤驍氏らを津地方検察庁に刑事告発する方針。

 同社の調べによると、不法投棄していたのは農薬原料の精製過程で発生する有害の大気汚染物質を含む有機物残さと、焼き石こうの混合物約257トン。04年11月から12月にかけ四日市工場から業者に委託し搬出、愛知県瀬戸市の2カ所に埋設。
 委託先は同社から土壌埋め戻し材「フェロシルト」を購入、転売していた業者。後にフェロシルトは有害物質を含むとして問題となった。同業者はフェロシルトと今回の不法投棄物をいっしょに埋め立てていた。

● 25日石原産が急落、別の産廃不法投棄が発覚  ラジオ・ニッケイ 9月25日
 石原産業 <4028> が急落し、下落率は20%を超えて東証一部トップ。農薬原料の製造過程で発生した産業廃棄物を04年秋ごろから四日市工場(当時)が不法廃棄していた事実を21日に公表。これを嫌気した売り注文が膨らんでいる。同社は以前に有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄を行っていたことが明らかになり、当時の経営陣が責任を取ったうえで現在回収を進めている最中。さらにコンプライアンス(法令順守)委員会を設立するなど対策を取っていたが、これらがまったく機能していなかったことになる。「そもそもの企業風土に大きな問題がある」(中堅証券)という指摘が出ている。(H.K)
2007年09月25日(火曜日)10時53分


● 石原産はフェロシルト以外の不法投棄を公表  株式新聞 09月25日
 石原産業  <4028>  は21日、フェロシルト以外の不法投棄があったことを公表し、主導した元取締役らを刑事告訴すると発表した。同社の四日市工場でフェロシルトの埋没調査中、発覚した。
 元取締役が主導し、04年11月から12月にかけて、四日市工場から有機物残渣(ざんさ)と焼石膏(せっこう)などの混合物約257トンを搬出し、愛知県瀬戸市の広之田地区および余床地区に不法投棄したという。同社では投棄された周辺の井戸水、河川水などを分析した結果、現状では人への健康や周辺環境への影響はないと考察されるとしている。

● 業者に1300万円、口止め料?渡す、石原産業の不法投棄問題。  ニッケイ 2007/09/22
 化学メーカーの石原産業(大阪市)による産業廃棄物の不法投棄が新たに発覚した問題で、投棄を主導したとされる同社四日市工場(三重県四日市市)の佐藤驍元副工場長(70)が、搬出業者に約千三百万円を渡していたことが二十二日、分かった。
 同社は不法投棄についての「口止め料」だったとみて、元副工場長と業者を廃棄物処理法違反の疑いで刑事告発する方針。
 同社によると、千三百万円のうち三百万円は佐藤元副工場長が自腹で支払った。残りの一千万円は同工場の予算から工面した可能性があるという。
(記事は本文の一部を掲載しています。)
[日本経済新聞 大阪夕刊][提供:日経テレコン21]

● 石原産業、別の産廃不法投棄、法令順守対策機能せず、当時社長ら幹部3人退任。      ニッケイ 2007/09/22

 有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」を不法投棄し回収中の石原産業が、別の産業廃棄物を不法投棄していたことが明らかになった。フェロシルト問題を機に同社はコンプライアンス(法令順守)委員会を設立するなどの対策を取ったが機能していないことが判明した格好だ。同社は月内にも外部の識者を含む調査委員会を設ける方針だが、信用低下は避けられそうにない。
 不法投棄したのは農薬原料の製造過程でできた廃棄物。本来は焼却処分などをすべきだったが、当時の四日市工場(三重県四日市市)副工場長だった佐藤驍・元取締役らが主導して二〇〇四年秋ごろ二百五十七トンを愛知県瀬戸市の二カ所に投棄したという。〇五年八月ごろから当時の田村藤夫社長ら一部の幹部は事実を認識していたが、二年以上も隠ぺいしていた。
 同社によれ・・・ (新聞本文はまだ続きます)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
     石原産業 の 公表文
              平成19 年9 月21 日
各 位
          会 社 名 石 原 産 業 株 式 会 社
             代表者名 取締役社長 織 田 健 造
             (コード番号4028 東・大 第1部)
             問合せ先 取締役 炭 野 泰 男
              (TEL.06-6444-1850)
有機物残渣の不法投棄に対するお詫びと刑事告発に関するお知らせ

 今般、当社四日市工場において下記の産業廃棄物の不法投棄の事実が判明しました。フェロシルト問題に加え、当社四日市工場からの不法投棄の事態を生じさせ、行政当局、地域住民の皆様並びに多くの関係の皆様に多大なご迷惑をお掛けすることとなりましたことを、心からお詫び申し上げます。

 なお、今回の不法投棄を主導した佐藤元取締役らを、近日中に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(「以下「廃掃法」といいます。」)に係る不法投棄の罪で、津地方検察庁に刑事告発する予定です。

            記
1.事実判明と刑事告発に至った経緯
 平成19 年6 月に織田取締役(次期社長内定当時)から「全てのフェロシルト埋設未確認先について、調査すると同時に、行政当局に報告すべきである。」との意見が出され、調査を開始し、行政当局に愛知県瀬戸市広之田地区(以下「当該地区」といいます。)
 他の情報について報告を行いました。その後、調査を行っておりましたところ、平成19 年7 月に発表しております通り、当該地区でフェロシルトの埋設が確認されました。
 当該地区のボーリング調査で、フェロシルトとは異なる異臭物が発見されたので、有機物残渣を含んでいる可能性があると判断し、分析調査の結果をこの度行政当局に報告いたしました。

 一方、この間当該地区に有機物残渣を含む産業廃棄物(以下「当該産業廃棄物」といいます。)についての不法投棄に係る情報を入手し、調査を行っておりましたところ、誠に遺憾ながら以下の事実が判明しました。この事実は、当時の社長(田村)以下一部の関係者限りの情報とされ、フェロシルト対策委員会等の場で報告、議論されることはありませんでした。

(1)当社四日市工場合成工場の操業に伴い発生する産業廃棄物である有機物残渣については、工場内の焼却炉で焼却処理しておりました。この産業廃棄物の処理の責任者であった佐藤元取締役らが主導して、平成16 年9 月から10 月にかけて混合
した有機物残渣と焼石膏などの混合物約257 トンを同年11 月から12 月にかけて搬出し不法投棄しました。四日市工場からの搬出を請け負ったのは、当時フェロシルトを当社グループから購入していた業者であり、フェロシルト転売先の関係者が管理していた当該地区に埋め立てて投棄されました。
 平成17 年8 月頃、当該産業廃棄物の埋設の情報を佐藤元取締役から入手したことから、当社はフェロシルトの埋設を含め、事実を確認すべく当該地区の地権者に
事情を聴取しました。しかしながら、当該地区の地権者は、埋設当時当該地を管理していたにもかかわらず、フェロシルトを含め当該地区に埋設していないと主張し、頑強に立ち入りを拒んだため、当社は当該地区に立ち入って当該産業廃棄物の埋設の事実を確認できませんでした。

(2)平成18 年6 月頃、愛知県瀬戸市余床地区におけるフェロシルトの回収作業中にフェロシルトとは異なる異臭物が埋設されていましたが、行政当局に報告することなく、フェロシルトと併せ当社四日市工場に持ち帰りました。当該物は、当社
四日市工場内のコンテナに密閉保管されております。
 当社はこの事実判明を受け、佐藤元取締役らが、産業廃棄物と知りつつ、当該地区に埋め立てて投棄し、もって、みだりに廃棄物を捨てたものと判断し、刑事告発する予定です。

 2.埋設物について
 今回、瀬戸市広之田地区及び余床地区に埋設された当該産業廃棄物の分析調査は、現在も継続して行われておりますが、当社内及び社外分析機関による調査で今までに得られた結果は以下の通りです。
 当該産業廃棄物は、当社四日市工場、有機中間体の合成過程で副生した有機物残渣と思われる5種類の化合物
 (2-クロロ-5-トリフルオロメチルピリジン:最高3.74ppm、
  2-クロロ-3-トリフルオロメチルピリジン:最高27.0ppm、
  2,4-ジクロロフェノール:最高5.5ppm、
  3,5-ジクロロブロモベンゼン:最高166.2ppm、
  3,5-ジクロロアニリン:最高2,894ppm)
を主たる成分として含んでいることが判明しました。
 広之田地区のボーリングコアーについての調査の結果、フッ素及び一部のコアーにおいて、六価クロム及び1.2-ジクロロエタンが土壌環境基準を超過する値が認められました。
 ボーリングコアー別全層を一検体としたダイオキシン類分析結果では、ダイオキシン類対策特別措置法に基づく土壌環境基準を超える値は認められませんでした。
又、広之田地区及び余床地区周辺の井戸水、河川水、現場沈砂池水の社内分析結果では、何れの有機化合物も検出されませんでした。従って、現状、人への健康並びに周辺環境への影響はないものと考察されます。
 今後、愛知県の指導の下、引き続き安全性に係わる分析、調査を実施し、早急に当該産業廃棄物の回収を図ることと致します。

 3.原因調査分析と今後の対応
 当社は、社会からの信頼回復とステークホルダーの皆さまへのご迷惑を最小限に留めることを最重要に、抜本的な出直し策として、徹底した原因調査分析、確実な再発防止策、厳正な処分を、実施する所存です。
 今回の廃掃法違反事件に対し、当社のガバンナンス等に以下の問題があったと認識しています。それは、当時の社長を含む一部の者が今回の不法投棄の情報入手後2 年間も放置していた「遵法精神の欠如、ガバナンスの欠如」、当社四日市工場の産業廃棄物管理体制における「実態把握不徹底」があげられます。本日、本問題を防ぎ得たであろう立場にあった取締役など7 名の処分を発表しましたが、引き続き今回の問題について厳正に調査し、必要な社内処分を行うため懲罰委員会を立ち上げます。また防止対策として、①第三者の専門家を含めた調査委員会を立ち上げ、今回問題の原因を徹底的に究明し、また当社四日市工場のコンプライアンス状況を総点検する、②今回の問題に対して機能していなかったコンプライアンス委員会、内部監査室の委員長、室長の解任と外部出身者による委員長、室長を任命し機能を強化する、③ガバナンスを改革すべく社外取締役の導入など取締役会のメンバー構成について見直しを行い取締役の監督機能を強化する、④コンプライアンス違反の根絶と役職員の意識改革を図るとともに、役職員の違反者には厳正な処分で臨むことなど、あらゆる手段を模索して、再発防止のための変革に取り組んで参ります。
                              以上


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 ここのところ、いろんな廃棄物の不法投棄やフェロシルトの投棄の新たな「発見」が続いている。
 でも、昨日の報道は、違っていた。
 フェロシルトの石原産業が、フェロシルトとともに農薬原料の有害な廃物を一緒に捨てていた、しかも、遅くとも2年以上前には会社として承知していたというのだ。

 新聞は「また」と書くけど、「また、また、また、また・・・」だ。

 そういえば、この前来ていた「『秘密にし続けて調べていることがある』。このことはまだ公表しないで」との主旨の手紙の言わんとするのは、このことか。

 ともかく、恐ろしい会社だ。
 
 ところで、最近  ウィキペディァ の内容が書き換わったかな??
    

    

   9月21日 NHKから
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
 
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● 隠ぺい体質 改めて浮き彫り  2007年9月22日 読売
■解説■
 石原産業による新たな不法投棄の発覚は、環境問題に対する同社の認識の甘さと、隠ぺい体質を改めて浮き彫りにした。
 フェロシルト事件で、津地裁が今年6月、同社に罰金5000万円の有罪判決を言い渡した後、田村藤夫前社長は記者会見で、「同じ過ちを二度と繰りさないようにしたい」と頭を下げ、法令順守の体制を見直すと強調した。しかし、反省の態度を示した裏で、別の産廃の不法投棄を隠していた。

 同社は35年前、三重県四日市市の大気汚染公害訴訟で民事上の責任を認定され、四日市港への廃硫酸垂れ流しでも刑事責任を追及されたにもかかわらず、“環境破壊”を繰り返している。今回の不法投棄では、これらの反省を踏まえ、同社は前社長らを処分し、元副工場長を刑事告発する方針を明らかにするなど社内浄化の取り組みを強調しているが、フェロシルト事件の公判中も、新たな埋設が次々と発覚する事態に、企業としての体質を疑問視せざるを得ない。
 日本環境会議事務局長を務める寺西俊一・一橋大教授(56)(環境経済学)も「まだ氷山の一角なのではと疑念がわく。内部で責任を押しつけ合ってその場を取り繕うという姿勢が変わらない限り、同様の環境犯罪は繰り返される」と懸念する。
 津地裁判決で、「会社の社会的責任を忘れ、経済的利益を追求した」と厳しく批判された同社が、新経営陣のもと、社会的責任を一から考え直す必要がある。(田中宏幸)(2007年9月22日 読売新聞)


● 石原産業が産廃不法投棄 元取締役らを告発へ 9月21日 東京新聞
 有害物質が検出された土壌埋め戻し材「フェロシルト」の製造元の化学メーカー石原産業は21日、フェロシルトが埋設されていた愛知県瀬戸市の山林など2カ所に、同社四日市工場(三重県四日市市)から出た産業廃棄物257トンを不法に投棄していたと発表した。
 同社は近く、この不法投棄を主導したとして、元取締役で元四日市工場副工場長の佐藤驍被告=廃棄物処理法違反罪で公判中=らを津地検に告発するとしている。また、投棄後に事実を知りながら隠していたなどとして、前社長の田村藤夫相談役ら幹部3人が辞任、4人を降格した。

 同社によると、佐藤元取締役らは2004年11、12月、農薬原料の製造過程で出る副産物など約257トンを、四日市工場から搬出。搬出業者が愛知県瀬戸市の広之田地区と余床地区に埋設した。
 余床地区の埋設分はすでに撤去。広之田地区からは環境基準を超える六価クロムなどが検出されており、フェロシルトとともに今後撤去する。
 佐藤元取締役は、搬出業者に口止めのためとみられる現金も支払っていたという。05年8月には、田村相談役ら幹部が不法投棄を知ったが、社内の対策委員会に報告せず、2年間公表しなかった。

 愛知県庁で会見した同社の織田健造社長は「不法投棄はフェロシルト問題と同じく佐藤元取締役の主導。(会社ぐるみの隠ぺいと)指摘されれば甘んじて受けるしかない」と話した。(共同)

● 石原産業:瀬戸の産廃投棄 住民の不安ピーク 新たな不法投棄で説明会 /愛知
  9月22日 毎日
 ◇社長ら謝罪「体質変えたい」
 土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄を巡り、メーカーの石原産業(大阪市)が瀬戸市広ノ田町などに有害物資を含む有機物残渣(ざんさ)を不法投棄していたことが新たに判明した問題で、同社の織田健造社長ら幹部が21日、地元の品野東公民館で住民説明会を開いた。大手企業による相次ぐ不法投棄問題に、住民の不安と不信感はピークに達している。【坂東伸二】

 説明会には、住民側から河村貞夫・品野連合自治会長をはじめ町内会の役員10人が出席した。冒頭、織田社長は「住民のみなさんに不安を与え、社長として心からおわびする」と謝罪、フェロシルト問題で8月30日に地元住民に対する説明会を開いたばかりの同社の安藤正義顧問も「他には何もないなど、取り返しのつかないお答えをした」と深く頭を下げた。
 住民の「またかという思い。人事異動などで本当に会社が変わるのか」との質問に、織田社長は「トップダウンの会社の体質に問題があった。体質を変える以外に変革の道はない。一罰百戒を徹底し、外の血を入れるなどして体質を変えたい」と厳しい表情で答えた。

 また、フェロシルトの撤去などに時間がかかっていることついては、織田社長らは地権者との交渉が難航している点を指摘。撤去を巡って双方の意向に大きな違いがあるとみられ、織田社長は「住民の不安を取り除くことを第一に決断をしたい」としながらも、「年内にも撤去のめどをつけてほしい」との住民の要望には確答を避けた。
 住民説明会に先立って同社の一行は同市役所で説明を行い、応対した井上勝・市民生活部長は「住民の不安解消のため、一刻も早く投棄物を撤去してほしい」と要求した。毎日新聞 2007年9月22日

● 新たな不法投棄、撤去見通し立たず 石原産業・瀬戸社長らが地元説明会
   2007年9月22日 中日
  「またも違法行為」-。土壌埋め戻し材「フェロシルト」に続き、瀬戸市広之田町と余床町で新たに発覚した産業廃棄物の不法投棄。二十一日、石原産業(大阪市)の織田健造社長と安藤正義顧問らが、瀬戸市上品野町で地元住民向けの説明会を開いた。広之田町では七月にフェロシルトの埋設が発覚し、八月末に同社が撤去計画の説明会をしたばかり。その時点で同社が不法投棄を把握していたことも明らかになり、住民からは同社への非難が相次いだ。
 説明会で織田社長は「フェロシルトと一緒に、一刻も早く撤去する」と謝罪。安藤顧問も「住民の方から『本当にもうないのか』と聞かれたのに、虚偽の説明をした」と頭を下げた。

 「あの説明会は何だったのか」「(フッ素以外は基準値内だった)フェロシルトと、ものが違う。すぐに撤去を」。住民たちは口々に強く求めた。
 同社側は、地権者との交渉が難航し、撤去時期や搬出先などの見通しが立っていないなどと述べた。
 二カ所の現場に不法投棄された産廃は、同社が農薬の原料を作る際にできた、化学物質などを含む混合物二百五十七トン。広之田町に二百七トン、余床町には五十トンが埋められていた。

 化学物質の中には、危険物分類で「劇物」にあたる「2-クロロ-3-トリフルオロメチルピリジン」などもあり、触れると炎症を起こす物質も含まれている。通常はドラム缶に入れて厳重に保管されている。
 織田社長らによると、この混合物は消毒液のような異臭が強いため、現場では二〇〇四年末、フェロシルトとともに混ぜて埋められた。余床町ではフェロシルトを全量撤去した際、同社が四日市工場へ持ち帰っていた。
 同社は、広之田町での不法投棄を二〇〇五年八月に把握し、余床町では〇六年六月に混合物が見つかったとしているが、調査の着手は今年七月になってからだった。 (今村 節)

● 石原産業、フェロシルト以外の産廃も不法投棄   日経 9月22日
 有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」を不法投棄し回収中の石原産業が、別の産業廃棄物を不法投棄していたことが21日、明らかになった。これを受け、当時の社長だった田村藤夫氏が相談役を退くなど幹部3人が退任するとともに、同社は不法投棄を主導したとして元取締役の佐藤驍氏らの刑事告発を決めた。
 不法投棄したのは農薬原料の製造過程でできた廃棄物。本来は焼却処分などをすべきだったが、当時の四日市工場(三重県四日市市)副工場長だった佐藤驍氏らは2004年秋ごろ257トンを愛知県瀬戸市の2カ所に投棄したという。05年8月ごろから田村藤夫前社長ら一部幹部は事実を認識していたが、2年以上も隠ぺいしていた。
 フェロシルトの不法投棄問題を機に同社は05年、コンプライアンス委員会を設立していたが、新たな不法投棄の発覚で委員会が機能していなかったことが明確となった格好。また、コンプライアンス委員長を務めていた林英樹副社長が20日付で引責辞任したことも1日遅れで発表した。(20:08)

● 石原産業不法投棄 「またか」 怒る住民 「社内処分より撤去が先だ」 
    9月22日 中部読売
 「またか……。石原産業には、ただ怒りしかない」。新たに発覚した石原産業による不法投棄問題。事実を知りながら2年間も公表せず、放置していた同社に対し、地元住民らは怒りと不信感をあらわにし、早期撤去を強く求めた。
 現場近くの愛知県瀬戸市上品野町の公民館で21日午後4時から開かれた説明会には、地元自治会の役員、住民ら10人が集まった。石原産業の織田健造社長は冒頭、「2年も前に把握しておきながら、報告が遅れて大変に申し訳ありません」と謝罪し、経緯や社内処分について説明した。

 住民からは、「我々にとってはまたか、という感じだ。社内処分をするのは結構だが、全量撤去が先ではないのか」「フェロシルトの責任は逮捕された元副工場長1人に押しつけ、今度は前社長の責任にするのか。会社全体に隠ぺい体質があるのではないか」などと厳しい声が上がった。
 同社によると、今回問題となっている産廃の埋設地では、地権者の承諾が得られないため、フェロシルトの撤去すら進まない状況という。織田社長は「地権者の言い分には最大限応じて早期に撤去したいが、株主への説明責任という問題もある。不安解消のために努力を続けたい」と話したが、品野連合自治会の川本攻副会長は「石原産業にはただただ、怒りしかない。地権者との交渉を進め、一日も早く撤去してほしい」と憤りを隠さなかった。

 不法投棄について、2005年8月に佐藤驍(たけし)被告から報告を受け、当時の田村藤夫社長も情報を把握していたが、今年6月に就任した織田社長が事実を知ったのは翌7月。同社が愛知、三重県に報告したのは9月12日だった。
 説明会に先立ち、愛知県庁で行った記者会見で、織田社長は、田村前社長から「一刻も早く実態を確認して報告したいと思ったが、フェロシルトで忙殺された。意図的に隠したのではない」と説明を受けたことを明らかにし、「会社のトップが2年間放っておいたということ。順法精神が欠如していた」と険しい表情で話した。(2007年9月22日 読売新聞)

● 新たにフェロシルト埋設確認 中津川の造成地  岐阜 2007年09月22日 
 県は21日、中津川市中津川の造成地で採取した土が、有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」と確認されたと発表した。県は同日、製造元の石原産業(本社大阪市)に対し、同地内の全量撤去を指導し、県内の他の地域に埋設がないか徹底的に再調査するよう指示した。

 また、周辺の河川と井戸で行った水質検査の結果は、いずれも環境基準を下回り、放射線量も周辺と同等であることから、周辺環境に影響はないとした。
 県内でフェロシルト埋設が確認されたのは15カ所目。これまでに11カ所で撤去が完了し、撤去作業中は2カ所。今回を含め、同市内の2カ所については今後、石原産業に撤去計画を提出させる。
 県によると、この日、同社の担当者が県庁を訪れ、フェロシルトであることを確認したと報告。県は同社に、撤去計画の早期策定と、継続的な周辺環境調査の実施を指示した。

● 中津川の空き地に フェロシルト150トン 岐阜県、撤去指導 9月22日 読売
 岐阜県中津川市中津川の空き地にフェロシルトが埋設されている疑いが発覚し、県は21日、石原産業による分析の結果、フェロシルトと確認されたと発表した。
 県は同社に対し、全量撤去するよう指導する一方、早急に撤去計画を策定し、周辺の河川や井戸水の水質検査を実施するよう指示した。埋設量は最大150トンにのぼるとみられる。(2007年9月22日 読売新聞)



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 9月18日火曜日は、大阪地裁で石原産業幹部ら相手の株主代表訴訟の弁論の日。
 原告の私は、その日は議会の本会議の質疑なのでいけなかった。
 原告の陳述もする日だったけど。

 法廷の様子・・・三重県よろずや さんは、大阪まで出かけていたらしい。
 9月19日のブログから、一部を引用して紹介。全文は下記リンクをどうぞ。

 なお、昨日のニュースは、岐阜県中津川市でまたフェロシルトの不法投棄が発見されたとのこと。7月からの報道も紹介。
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      2007年9月19日 第2回 株主代表訴訟
 
平成19年(ワ)第4255号 損害賠償
原告:石原産業株式会社
被告:佐藤驍

平成19年(ワ)第4743号 損害賠償(株主代表訴訟)
原告:Y外2名
被告:田村藤夫外21名

平成19年(ワ)第6101号

第508号法廷
平成19年9月18日15時45分~

15時48分
裁判長入廷
 陳述の確認
被告側弁護人
 ・・
 企業の社会的責任
裁判長
 次回 10月24日11時から 弁論準備
 次々回 12月6日11時から 弁論準備
16時03分 閉廷

16時07分 弁論準備 ← 後述

・・・

▼次回は非公開でおま

弁論準備ってなんでっしゃろ?
書記に尋ねてみますと

 関係者だけで協議する 非公開
 今日のも後半は弁論準備だった 関係者かと思て間違えたわ

やっぱ司法
終わってるな

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● 中津川の造成地、新たにフェロシルト埋設か  岐阜 09月19日 
 石原産業(本社大阪市)が製造、販売した有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄問題で、県は19日、新たに中津川市中津川の建設業者の造成地で、フェロシルトとみられる土が埋設されているのが見つかった、と発表した。この土を鑑定し、フェロシルトと確認された場合、県は石原産業に撤去を指導する。

 今年7月、同市千旦林の金属加工工場の造成地でフェロシルトが埋設されているのが見つかり、県が現場に持ち込まれた経路を追跡調査した。その中で、運転手が「2001(平成13)年10月ごろ、同市中津川の造成地に、フェロシルトを10トンダンプ10―15台分持ち込んだ」と証言した。
 今月12日、地権者である建設業者にも確認したところ、「(01年ごろ)人に頼まれて土を受け入れたが、あまりに赤い土だったので不審に思い、途中で断った。フェロシルトという認識はなかった」と話した。

 証言が大筋で一致するなど同所にフェロシルトが埋設されている可能性が高まったことから、県は19日午前、石原産業と中津川市の担当者の立ち会いの下、地権者の協力を得て現場を掘削。証言通り現場の深さ約35センチの土中からフェロシルトとみられる土が見つかった。鑑定でフェロシルトと確認された場合、県内のフェロシルト埋設地は15カ所となる。

● フェロシルト 中津川、住民ら怒り  朝日 9月20日
 石原産業(本社・大阪)製造の土壌埋め戻し材「フェロシルト」とみられる埋設物が19日、新たに見つかった中津川市の通称川上(かおれ)地区では、「こんな所にも」と住民らに戸惑いが広がった。
 現場は、恵那山の黒井沢登山口へ通じる道路わきの資材置き場。水田だった造成地のかさ上げのため、01年10月ごろに10トン車で搬入された。途中で土の異常な赤い色に驚いた建材業者が搬入を断り、搬入量は十数台に抑えられたという。
 県不法投棄監視課は同日、現場で放射線量を測定し、住宅4戸など8地点で井戸水を採取。市は安全が確認されるまで井戸を使用しないよう指導し、生活用水を配給することにした。

 市は同日夜、住民説明会を開き、対応策などを説明した。同地区の市岡甚吉区長は「まさかという気持ち。一日も早く全部撤去されるよう見届けたい」と話した。近くで地下50メートルから恵那山の伏流水をくみ上げて天然の名水として提供している会社の給水所管理人は「週末には70、80台の車が水をくみに来るのに不安を持たれてしまう」と憤る。

● フェロシルト確認できず 中津川の工場、再調査へ 岐阜 07月18日 
 中津川市千旦林の金属加工工場造成地にフェロシルトが埋設された可能性がある問題で、製造元の石原産業(本社大阪市)が17日、現地でのボーリング調査を実施。工場敷地内2カ所で調査を行ったが、フェロシルトは確認されなかった。同社では再度ボーリング調査を行う予定。

 同社の報告によると、造成地には約300トンのフェロシルトが埋められた可能性が指摘されている。県や地元市はこれまでに近隣住民への説明会を行い、周辺の井戸水などを採水している。

 ボーリング調査には、石原産業と県、市の関係者のほか、住民らも立ち会った。敷地内には既にテント倉庫が建設されているため、倉庫外の駐車場でボーリングを行い、深さ3―4メートルまで掘ったが、2カ所ともフェロシルトを含む土壌は認められなかった。
 同社では今後、倉庫内でもボーリング調査を行う予定で、工場側と実施時期や方法について調整している。

● 中津川のフェロシルト問題:埋設、確認できず 製造元がボーリング調査 /岐阜  毎日 7月18日
 中津川市千旦林の工場敷地内に、六価クロムなどが検出された土壌埋め戻し材・フェロシルトが埋められている可能性があるとされる問題で、製造元の石原産業(大阪市)は17日、現地でボーリング調査を行った。

 県・市の担当者や地元住民らが立ち会って2カ所で調査したが、この日はフェロシルトの埋設は確認できなかった。県は石原産業に追加調査を指示することを検討する。
 また県は住民側の要望を受け、周辺数カ所の井戸水を採取して水質調査をする予定。【中村かさね】毎日新聞 2007年7月18日


●石原産業、フェロシルトの埋設地を新たに見つける  日経 7月19日
 石原産業は19日、愛知県瀬戸市の約2千平方メートルの敷地内で、新たに産業廃棄物のフェロシルトの埋設を確認したと発表した。同社が搬入した事実はなく、他の場所から移動されたものと見ているが、その経緯や搬入量、埋設状況とも不明で、これから調査を行う。
 現時点での業績への影響はなく、2007年3月期決算に計上しているフェロシルト回収損失引当金の範囲内で対応可能としているが、今後の調査結果から見直す必要が出た場合は、改めて対応する。(E.K)
2007年07月19日(木曜日)13時25分


● 基準上回るフッ素 中津川のフェロシルト土壌  岐阜 8月10日
 中津川市千旦林の金属加工工場の造成地で有害物質を含む土壌埋め戻し材フェロシルトが埋設されていた問題で、県は9日、フェロシルトが含まれている土壌から環境基準の約1・16倍のフッ素が検出された、と発表した。六価クロムとホウ素については環境基準に適合していた。

 先月23日に石原産業(大阪市)がボーリング調査した際に採取したフェロシルトを含んだ土壌を検査。1リットル当たりフッ素0・93ミリグラム(環境基準値0・8ミリグラム)が検出された。
 県によると現在、石原産業は埋設範囲と量の調査を継続中。今月末までに住民説明会を開き、了承を得た上で撤去計画を作成するという。

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 ここのところ、愛知県が産廃やリサイクルでがんばっている。
 産廃再利用商品について事前届け出をするように全国初導入するという。
 「販売する場合は、30日前の県への届け出を義務づけ」

 また、先日の「海青」の不法投棄問題。
 業者は許可取り消しの方向。
 業者の「われわれは県の許可業者であり、行政処分には従う」というコメントからは、すべて織り込み済みの仕業かと思う。

 愛知県の吉川さんは、ここのところ、この問題をまとめている。
   ⇒ ブログ

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● 産廃再利用商品、事前届け出課す 愛知県、全国初導入  中日 2007年9月1日
◆来年度方針、不法処理を防止
 愛知県は、産業廃棄物を使った「リサイクル商品」について、販売前に業者に県への届け出を義務づけ、価値ある「商品」なのか、「廃棄物」なのかを県が独自に判断する制度を来年度から導入する方針を固めた。廃棄物とみなしたものは、埋め立てなど廃棄物処理法に基づく適正な処理を指導する。

 これまでは業者が「商品」と判断したものは、そのまま市場に流通したため、リサイクルに名を借りた産廃の不法処理が行われることがあった。自治体が条例などをつくり、業者の申請に基づいて流通商品を「推奨品」として認定する制度はあるが、流通前の届け出を全業者に義務づける取り組みは全国で初めて。

 廃棄物処理法は、埋め戻しや舗装用など主に建設資材として使われる産廃のリサイクル商品について、経済的な価値を持つ「有価物」なのか、価値のない「産廃」なのかの判断基準を明確に規定していない。このため産廃の排出業者や処理業者が「商品」と言えば「有価物」とみなされ、特別な行政上の審査もなく、市場に流通する。

 結果として、強い毒性を持つ六価クロムを含んだ石原産業(大阪市)のフェロシルトがリサイクル品の土壌埋め戻し材として大量に流通したのを始め、産廃を使ったリサイクル品が有価物か廃棄物かをめぐる問題が各地で起こっている。

 愛知県の新制度では、こうした法の“抜け穴”を防ぐため、県が許認可権を持つ県内の市町村(政令市、中核市を除く)に事業所を置く廃棄物の中間処理業者と、廃棄物の排出事業者に対し、廃棄物をリサイクル商品として販売する場合は、30日前の県への届け出を義務づける。

 県が、工場の現地調査やサンプルの成分調査などを通し、有害物質の有無や機能、廃棄物の排出状況と製品の需要などを調べ、総合的に有価物か、廃棄物かを判断。廃棄物とみなした場合は、商品とは認めず、廃棄物処理法に基づいて、焼却や埋め立てなど適法な処分をするよう指導する。

 環境省は「大変な手間がかかるが、入り口からきっちりと行政が把握できれば、一定の効果は期待できる」と話している。

▽第三者委で判断を
 【三重県フェロシルト問題検討委員会座長を務めた和歌山大の平田健正教授(環境水理学)の話】 問題が起きてからではなく、最初から県が責任を持つというのは画期的だ。ただ、これまで以上に県の責任は大きくなり、規制が強すぎると民業圧迫につながる恐れもある。判断が一方通行にならないよう、商品か廃棄物かの判断は、行政だけでなく、学識者や消費者など幅広い知識を集めた第三者委員会で行い、説明責任を果たす必要がある。(中日新聞)

● 埋め戻し材販売で産廃業取り消しへ 愛知県、「海青」から聴聞  中日 9月4日 夕刊
 愛知県瀬戸市の廃棄物処理会社「海青」が、産業廃棄物の汚泥を不適正に処理し、埋め戻し材として販売した問題で、県は四日午前、海青から事情を聴く聴聞を行った。海青側は、埋め戻し材「再生土」は商品であり産廃ではないと主張したが、県側は、有害物質のシアン化合物が検出されたことなどを理由に産廃との判断を固めており、近く産廃処分業許可取り消しなどの行政処分を行う方針。

 海青は、大手鉄鋼メーカーと精錬炉などから出る汚泥処理の契約を結び、メーカーに提出された産廃管理票(マニフェスト)では、海青所有の瀬戸市内の最終処分場に全量を埋めたと報告していた。

 しかし、実際には汚泥処理量約三万二千トンのうち、処分場への搬入は全体の七割だけで、残りは建設残土などを混入させた「再生土」として販売。昨夏から年末にかけて、運搬業者らを通じて愛知県豊田、岡崎市内の造成地に埋められたという。

 県は、販売の際に海青側が運搬費として一回約五千円を支払う「逆有償」の疑いがあり、さらに豊田市の調査では埋められた再生土から有害物質のシアン化合物が検出されたことなどから、再生土は産廃と判断した。

 聴聞は行政処分手続きの一環。海青側は「シアン化合物が入った商品を販売した認識はない」と主張し、産廃との認識を否定したという。聴聞後、本紙の取材に海青の杉原盛秀社長(39)は「産廃ではないとして販売し、間違っていたとは思っていない。しかし、われわれは県の許可業者であり、行政処分には従う」と話した。
 海青は八月下旬、豊田市内に埋められた約四千トンの撤去計画を同市に提出。岡崎市内の約六千トンは既に撤去したとしている。




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 フェロシルトの不法投棄で、自治体がリサイクル認定をすれば再利用できるという制度の問題が明らかになったのは一昨年。
    2005.12.12 ◆リサイクル認定制度の全国の行方


 この制度は各地で住民との軋轢(あつれき)を生んでいる。
 九州・熊本の石炭灰のことに触れたのは、つい3日前 
      九州電力の石炭灰で埋め立て。熊本県苓北町

 「産業廃棄物を減らす」という至上命題のもと、名目をつけて「再利用」すれば『処分』すべき分は減るから、国などは各県に「お任せ」で推奨している。
 事実を深く『見たくない』自治体の場合は、さらに、業者に「お任せ」。

 フェロシルト問題の発覚で、各県が制度の点検を行ったはずだった。
 ところが・・三重県のフェロシルト問題から制度の欠陥を十分に知っているはずの愛知県で、問題が明らかになった。

● 愛知県の制度にリンク 
     愛知県リサイクル資材評価制度  平成19年8月10日(金) 
     愛知 リサイクル資材評価制度のしくみ(流れ)(WORD形式:14KB)
     8月10日現在のあいくる材全リストはこちら


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● 鉄鋼スラグから有害物質溶出 愛知県認定のリサイクル資材  中日 8月23日
 愛知県の愛西市や飛島村などの5カ所で野積み保管されている鉄鋼スラグの溶出水に、環境基準を大幅に超える鉛やホウ素などの化学物質が含まれていることが22日、粕谷志郎・岐阜大教授(環境生態学)の調査で分かった。鉄鋼スラグは同県からリサイクル資材として認定を受け、公共工事でアスファルト舗装の路盤材などに使われており、粕谷教授は「環境への影響など、さらに詳しい調査が必要」と指摘している。
 鉄鋼スラグは、くず鉄などを高炉や電炉で再生するときに出る副産物。路盤材やコンクリート製品の骨材として利用されている。愛知県は02年、廃棄物を資源再生させるため県リサイクル資材評価制度(あいくる)を制定。同県蟹江町の産業廃棄物中間処理会社が作る鉄鋼スラグを、リサイクル資材に認定した。
 この中間処理会社や愛西市の別の会社も、同市などで鉄鋼スラグを野積み保管している。粕谷教授は、その5カ所の敷地から流れ出る水を採取、分析した。
 その結果、いずれも人体に悪影響を与える有害物質4種類を検出。ホウ素は5カ所すべてから1リットル当たり11-280ミリグラム(環境基準1ミリグラム)と、最高で環境基準値の約280倍だった。セレンは3カ所で0・27-0・65ミリグラム(同0・01ミリグラム)、鉛は1カ所で0・34ミリグラム(同0・01ミリグラム)といずれも基準値の数十倍に上った。また、検出限界以下の参考値ながら、ヒ素は3カ所で0・059-0・36ミリグラム(同0・01ミリグラム)。
 同県建設企画課は「『あいくる』の認定時に、化学物質の溶出がないか検査結果を業者から提出させているが、もとは廃棄物。品質管理を徹底する必要がある」と話している。同県資源循環推進課は「リサイクルが隠れみのになってはいけない。環境基準を超えるものは、『あいくる』とは認められない」と厳しい姿勢を見せている。
 粕谷教授は「鉄鋼スラグには、さまざまな有害物質が含まれている可能性が高い。検査を業者任せにするべきでない」と話している。
(中日新聞)

● 鉄鋼スラグ問題でサンプル調査を開始 愛知県「基準超過なら指導」  中日 8月23日 夕刊
 愛知県の愛西市や飛島村などで野積み保管されている鉄鋼スラグの溶出水から、環境基準を大幅に超える鉛やホウ素などの化学物質が検出された問題で、県は二十三日、野積み場所や、鉄鋼スラグを加工販売している同県蟹江町の産業廃棄物中間処理会社でサンプル調査を始めた。県は「環境基準の超過を確認すれば、防止対策などを指導する」としている。

 同県廃棄物監視指導室によると、鉄鋼スラグが野積み保管されているのは同県弥富市、津島市、飛島村、愛西市の農地など六カ所。このほか弥富市の一カ所で過去に野積みされていたが、現在はないという。工場からサンプルを抜き取り、分析を始めた。調査は六カ所と弥富市にある中間処理会社の工場の計七カ所から採取した九サンプルを分析。加工過程や野積みされた経緯なども調べる。

 また、県は鉄鋼スラグを原料にし、この産廃中間処理会社が加工している路盤材を、二〇〇三年にリサイクル資材に認定した。県は「野積みされている鉄鋼スラグが、県認定のものか不明。今後調査する」と話した。これまで会社側が提出した公的な検査機関の三回の調査や、県が今年二月に実施した工場のサンプルの抜き取り調査でも問題はなかったという。


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 今年になっても新たにみつかるフェロシルトの不法投棄。
 中津川では工場敷地内で。瀬戸市では山林から。

 岐阜県庁の情報発信を最後にリンク。
 中津川のことは「7月26日に」とある・・・・今日は7月27日・・
 2年前の県の対応に問題があったと現在の課長が会見していたので、報告が出れば後ほど追加しよう。 

 7月20日付け公表の新たなリサイクル認定製品もあるらしいのでリンク。

 今日は、朝から、昨日の続きの畑の畝のマルチがけ。
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● フェロシルト:岐阜・中津川市の工場敷地内にかたまり確認  7月24日 毎日
 岐阜県中津川市千旦林の工場敷地内に、有害物質が検出された石原産業(大阪市)製の土壌埋め戻し材「フェロシルト」が大量に埋設されている可能性があることが分かった問題で、岐阜県は23日、同社が敷地内でフェロシルトとみられるかたまりを確認したことを明らかにした。26日に検査結果を県に報告するという。フェロシルトと確認されれば、同県内で確認された埋設地は14カ所目。
 同社の調査には、県と市の担当者や地元住民ら約30人が立ち会い、深さ10~25センチの土中から直径約1~2センチのフェロシルトとみられるかたまり数個を発見した。記録によると、埋設量は約300トンで、02年に約1000平方メートルを造成した際に埋設されたとみられる。
 県も今回採取した土を持ち帰っており、六価クロムなど有害物質の有無を検査する。【宮田正和】毎日新聞 2007年7月24日 1時39分

● 中津川 フェロシルト?発見 疑い現場から小さな土の塊  7月24日 読売
 中津川市千旦林の工場敷地内に、石原産業(大阪市)のフェロシルト約300トンが埋められている可能性がある問題で、同社が23日実施したボーリング調査で、現場からフェロシルトとみられる小さな土の塊が見つかった。
 見つかったのは工場敷地の北東部。約1メートル掘削したところ、深さ10~25センチから砂利に混じって直径1~2センチの赤っぽい土の塊があった。同社は、土の分析結果を26日に県に報告する。
 石原産業の社内文書ではフェロシルトを埋めたとしており、工場側も県の調査に対して「2002年1月に300トン程度埋めた可能性がある」と認めていた。
(2007年7月24日 読売新聞)

● 瀬戸で新たにフェロシルト 住民へ撤去計画説明 石原産業  7月20日 読売
 瀬戸市広之田町で新たに見つかった土壌埋め戻し材フェロシルトについて、製造元の石原産業は19日、地元の公民館で地域住民代表らに事情を説明した。
 新たに見つかったのは、全量撤去が終わった埋設地の隣接地。同社の担当者によると、来週中にボーリングを行い、埋設状況の調査や有害物質の溶出試験などを行った後、撤去計画を作成。8月上旬に住民説明会を開催して、中旬以降に搬出したい考えだ。
 住民の代表らは「ここに埋設されていることを、再三役所や県にも連絡した。今さら何をという感じだ。早急に撤去してほしい」と憤慨していた。(2007年7月20日 読売新聞)

● またフェロシルト禍「なぜ調べなかった」 瀬戸で説明会、住民が批判  7月20日 中日
 またもやフェロシルト禍-。瀬戸市広之田町の山林に土壌埋め戻し材「フェロシルト」が埋め立てられていることが十九日明らかになり、製造元の石原産業(大阪市)が同日、地元自治会役員らに説明した。同社は掘削調査した上で、八月中旬から撤去作業に入る見通しを示した。
 同社の安藤正義顧問らはこの日午前、県に報告。その後、瀬戸市にも伝えた後、現場近くの品野東公民館で、品野連合自治会など自治会役員と住民ら十一人に説明した。市環境課の職員二人も同席した。

 安藤顧問は「もうないと思っていたが、また見つかり大変申し訳ない」と謝罪。二十日から測量し来週にも掘削調査を始めるとともに、有害物質の成分調査結果などを住民に説明した後の八月十日前後から撤去作業を始めると説明した。
 自治会役員らは「以前から埋まっているとの疑惑があった。行政側にも伝えられていたと聞く。なぜ調べられなかったのか」と詰め寄り、安藤顧問は「当時は地権者から『埋まっていない』と説明を受け、現場に入れず調査できなかった」と釈明。ほかの役員らも「当時しっかり調査していればこんなことにはならなかった」と、同社や市の対応に不満の声が上がった。

 説明後、品野連合自治会の川本攻副会長は「早く撤去してもらわないといけないが、搬出先がまた(幡中町の撤去と同じ)北丘町の最終処分場になるのではないかという心配もある」と話した。
 今回見つかった現場は、広之田町の山林約二千平方メートル。瀬戸市内では五カ所目。同所に隣接する広之田町の二千二百トン、幡中町の十三万七千トン、北丘地区の八万二千トン、南ケ丘町の千五百トンは、幡中町を除きすべて撤去されている。 (細井卓也)
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● 中津川市内のフェロシルト埋設の疑いのある土地の2回目のボーリング調査結果について  
岐阜県のWebページ
[登録日] 2007年7月24日
[記者発表日] 2007年7月23日
[担当課(室)] 不法投棄監視課
[担当者:Tel] 課長 奥村政文 058-272-1111(内2720)

1 調査日時   
  平成19年7月23日(月) 9時00分から9時54分
  
2 調査状況
  岐阜県、中津川市、土地所有法人、地元住民等約30名立会いの下、石原産業㈱が、敷地内トイレ西側1個所のボーリング調査を行ったところ、フェロシルトの疑いのある土砂混じりの埋設物を発見したため、これを検体採取した。
 
   ボーリング作業時間 9時00分~9時15分 
   深さ 約1m(深さ10cm~25cmでフェロシルトの疑いのある土砂混じりの埋設物を発見したため)
 
   ※9時15分~9時54分に、スコップによりフェロシルトの疑いのある土砂混じりの埋設物を掻き集め検体採取を行った。
  
 
3 分析結果報告
  石原産業㈱は本日採取した検体を分析し、7月26日(木)にフェロシルトであるかどうかの報告を県にする予定。
  それを受けて県は、同日記者発表する予定。
中津川の水検査結果 7月18日

岐阜県の設置しているページ ⇒ フェロシルト問題について

 ついでに 岐阜県リサイクル認定 新規2製品を追加 7月20日





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 岐阜県の中津川市の工場でフェロシルトが見つかった。

 というより、2001年には同工場が石原産業の資料を使って住民に説明をしていたことも分かった。石原産業も2005年に県に報告していた。
 しかし、県はその書類などがないらしく、どうしてだか分からないけれど、今年度になって中津川市・工場・フェロシルトを「確認した」ので公表した、というものらしい。
 今年になっても、他県でも見つかったフェロシルト。まだあるのだろう。

 京都では撤去が一応完了したらしい。

 新聞記者の悩みも紹介したい。

 それと、6月26日の石原産業刑事事件の判決要旨にもリンク。

 なお、うちには、昨日、「まだ公表しないで」との注つきで、告発の手紙が来た。

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● 住民「農地への影響心配」 フェロシルト埋設の疑い  岐阜 2007年07月14日
 中津川市千旦林の工場地内で有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」が埋設されている可能性が明らかになった問題で、同市は14日、千旦林地区の住民を対象にした地元説明会を開いた。出席した住民たちからは農業や住民生活への影響を懸念する声が相次いだ。
 
 フェロシルトは、石原産業(本社大阪市)が製造、販売。愛知県内で新たなフェロシルトの埋設が明らかになったことから、6月に県が同社に再調査を指示。これを受けて同社は2001(平成13)年に、中津川市の工場用地の造成工事で約300トンが埋設された可能性を明らかにした。

 地区集会所で開かれた説明会には周辺住民ら約50人が出席し、加藤晴郎副市長が「市の中にフェロシルトが搬入されていることを知って驚いている。県と協力して皆さんの安全確保に努めたい」と説明。県の担当者が、17日に石原産業が現地をボーリング調査することに併せて土壌や河川、井戸水の汚染や放射線の調査を実施することを報告した。

 出席した住民たちからは「周辺には農地がたくさんあり、影響がないか不安だ」として、同社などに対する不信感をあらわにする発言が相次いだ。 

● 中津川の工場地内にフェロシルト300トン?  岐阜 2007年07月14日1 
 石原産業(本社大阪市)が製造、販売した有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄問題で、県は13日、中津川市千旦林の工場地内に、フェロシルト約300トンが埋設されている可能性があることを明らかにした。石原産業は県の指示に従い、17日に現地をボーリング調査する。県も同調査に併せて土壌、河川水、周辺の井戸水、放射線の調査を実施する予定で、埋設が確認された場合、撤去を指導する方針。
 
 現場は2002(平成14)年1月に造成され、同8月に工場が建設された場所。地中5メートルほどの場所に埋設されているとみられる。同市は14日に住民説明会を開き、県が状況説明する。

 県内ではこれまでに土岐市や瑞浪市、可児市内などの13カ所で計約8万5000トンの埋設が確認され、うち、11カ所で撤去が完了している。

 愛知県内で新たなフェロシルトの埋設が相次いで発覚したことから、県では6月8日に石原産業に対し再調査を指示。同11日、石原産業は「新たに内部文書が見つかり、埋設された可能性がある」と報告していた。県はボーリング調査を指示し、石原産業側は現地の工場と調査の実施時期などについて調整してきた。
 石原産業は13日、「速やかに埋設の有無の事実確認を行い、埋設が確認された場合、報告と土壌・環境調査を行い、回収計画を策定する」とのコメントを発表した。

 一方、石原産業が05年、県に「01年に取扱業者がこの工場に10トンダンプ約20台分を搬入した」と報告していたことも明らかになった。当時、県は同社に調査を指示するとともに、取扱業者からも聞き取りを行ったが、業者は「工場が使用を断ったため、愛知県内に持ち込んだ」としていた。石原産業からの調査結果については「県に記録が残されていない」(奥村政文不法投棄監視課長)といい、当時、結果確認が十分に行われていなかったことも判明した。 


 ● 京都府木津川市は搬出作業が6月28日でいったん終了  ヤフー 7月5日
 京都府木津川市は4日、同市加茂町のゴルフ場に埋設され、環境基準値を超える有害物質を検出した土壌埋め戻し材「フェロシルト」の撤去について、製造元の化学メーカー「石原産業」(大阪市)による搬出作業が6月28日でいったん終了し、現在は撤去現場の土壌分析が行われていることを明らかにした。分析結果は7月中に判明する予定で、問題がなければフェロシルト撤去は昨年6月の開始から約1年でようやく終了となる。
 
 現時点で搬出した量は、フェロシルト約5万6000トンと周辺土壌を合わせて8万7360トン。府から廃棄物処理法に基づく撤去命令を受けた同社は当初、ボーリング調査などから撤去対象を7万500トンと見込んでいたが、予想以上に深い場所の土壌を運び出す必要が生じて量が膨らんだ。

 土壌分析は、石原産業が撤去後の現場で約110カ所の土をサンプル採取して、六価クロムなどの有害物質が基準値以下かどうか確認している。同社は以前にフェロシルトの分析結果を虚偽報告しており、府も一部で同じサンプルを分析する。
 また田中達男市長公室長は、懸案の清掃センター建設に向けたプロジェクトチーム結成について、人数は10人以内で人事発令は7月中旬ごろになるとの見通しを示した。
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● 地元記者“歯ぎしり”東海のフェロシルト問題   日本ジャーナリスト会議機関紙部が開設するブログ  から引用 ↓
 石原産業元副工場長に実刑判決が出ました。この問題は一部ブログの記事で知っていましたが、全国的にはあまり知られていないと思い、朝日新聞津総局にお願いして寄稿してもらいました。ある記事が全国版で大きく報じられるかどうか・・・。メディア論としても考えさせられます。
 機関紙「ジャーナリスト」06年3月号掲載の記事を紹介します。

●地元記者“歯ぎしり”東海のフェロシルト問題 公害企業と地方行政の癒着ぶり 全国レベルの検証 不可欠

 三重県が、条例に基づく推奨リサイクル製品に認定した「フェロシルト」。産業廃棄物の廃硫酸汚泥が原料だが、土壌埋め戻し材として愛知、岐阜、三重、京都の各府県に70万㌧余が埋め立てられた。
 ところが、各埋設先で環境基準を上回る六価クロムやフッ素などの有害物質が相次ぎ検出されたため、地元住民らは不安を募らせている。
 製造元の大手化学メーカー石原産業(本社・大阪市)が、同社四日市工場で生産する主力製品「酸化チタン」の製造工程で大量発生する廃硫酸を、産廃処理費を浮かす目的でリサイクルを偽装。三重県には無害な試料を提出してリサイクル認定を促した疑いが持たれており、4府県警合同捜査本部が廃棄物処理法違反容疑で捜査を進めている。

 同社は80年、四日市港に1万㌧余の廃硫酸を垂れ流して伊勢湾を白濁させたとして工場排水規制法違反などの罪に問われ、津地裁の全面有罪判決が確定。公害で刑事責任を追及された全国初の企業となったが、今回も教訓を無視したまま、確信犯的に投棄場所を海から陸に変えた格好だ。
 「工場内で申請外の不正な廃液が混入されている」とする情報をつかんだ朝日新聞は05年6月、津総局と四日市支局、名古屋本社報道センターの合同チームが本格的に取材を開始。口の重い関係者らと接触を重ね、同社がひた隠しにする操業日報、月報などの膨大な資料を入手して、不正を否定する幹部の一問一答を含めた特報の予定稿を準備した。

 朝日新聞が送った4回目の質問状の回答締め切り日にあたる10月12日夜、同社は三重県庁で抜き打ち会見を開き、廃液不正混入の事実を認めた上で「フェロシルト製造の中心人物だった元副工場長の独断だ」として、会社ぐるみの関与を打ち消した。
 これに対し、名古屋本社発行紙面では、予定稿に手を加えて会社ぐるみの偽装を裏付ける記事を1面と社会面に展開し、翌日以後も詳報を打ち続けた。ただ、一報が発表扱いで特報ではなかったせいか、他地域発行の紙面にはなかなか掲載されなかった。

 テレビ各局を含む同業他社の報道も東海ローカルにとどまる。地元の記者たちは「企業の不正と後押しした行政の癒着ぶりは、全国レベルで検証されるべきだ」と口をそろえ、地域による報道の温度差に「報道機関の縦割りによる弊害だ」と歯ぎしりする。
 土壌汚染をいち早く指摘したのは、各地の住民団体だ。ただ、他府県の動きを把握しにくいのも実情だった。
 市民の動きを広域的に把握し、共有する仕組みをつくらない限り、県境をたやすく越えて繰り広げられる不正を暴くのは困難だということも、取材で痛感した教訓だ。 本田直人(朝日新聞津総局)




● 判決要旨 フェロシルト不法投棄事件    よろずやさんの7月4日のブログ から転載 (詳しくリンク先のブログをどうぞ)
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全国紙から全文引用
(時間があったらブロック紙の判決要旨(こっちのが文量が多い)に置き換える。かも)

▼フェロシルト排出に至る経緯
 被告人佐藤は、1998年夏ごろ、酸化チタンの製造工程で排出される汚泥から何らかの製品を製造することによって、その排出量を減らし、処理費用を削減しようと考えた。だが、廃硫酸のみから排出された汚泥は、商品化できるものではなかった。
 被告人佐藤は、上記汚泥を98年9月ごろ、中部国際空港建設予定地の埋め立て工事で利用してもらおうと、交渉を始めたが、産業廃棄物は受け入れられないとの意向を示された。被告人佐藤は、四日市工場の工場長に対し、上記汚泥に別名をつけて商標登録することなどを提案。被告人会社は承認し、名称を「フェロシルト」と決めた。2001年4月ごろ、空港工事での使用を正式に拒否され、被告人佐藤は30万トン近いフェロシルトの搬出先の検討を迫られるようになった。

▼前提事実
 1. 亀山市辺法寺町の第1期工事現場への投棄 2001年11月、被告人会社は石原テクノとの間で、フェロシルトを1トン当たり80円で売却する契約を締結。石原テクノは杉本組に同150円で売却し、被告人会社は杉本組が購入したフェロシルト1トン当たり2950円を改質加工費の名目で支払う覚え書きを交わした。杉本組は01年12月から03年1月までに合計10万トン余りを買い取り、一世建設の関係者が依頼した車が搬出して埋め立てた。
 2. 土岐市泉町の山林への投棄 略
 3. 辺法寺町の第2期工事現場への投棄 略

▼投棄罪の成立
 被告人両名は、フェロシルトを造成現場に埋め立てようという考えの下、売買契約を締結し、それに従って、フェロシルトを買い受けた一世建設らが各山林等に埋め立てたと認められる。社会的に許容されない方法での処分といえるから、廃棄物をみだりに捨てた行為と認められる。

▼投棄行為の主体
 搬出・運搬業者らは、フェロシルトは被告人会社が販売する商品であると認識しており、投棄罪の故意の存在は認められない。他方、被告人両名はフェロシルトを山林等に投棄する意思の下に売買契約を締結し、搬出・埋め立て業者の行為を一方的に利用したものである。

▼量刑の理由
 1. 共通の事情 被告人両名は01年12月から05年4月にかけて比較的長期にわたり、産業廃棄物である汚泥を土壌埋め戻し材と称して投棄し続けた。しかも、01年当時から、埋め立てた汚泥から有害物質である六価クロムが検出されることを認識しながら、行政機関や搬出先からの問い合わせに虚偽の説明を行ったり、虚偽の事実を申告して三重県条例に基づくリサイクル製品認定を受けたりして、産業廃棄物を商品であるとごまかし続けるなど、その犯行は社会的な責任を考えない悪質なものである。
 2. 被告人佐藤は、産業廃棄物を商品と称して出荷することを発案し、終始自らが中心となって部下らに指示し、本件各犯行やそれに伴う隠ぺい行為を一貫して主導した。その刑事責任は重大である。
 3. 被告人宮崎は、環境保安部長等として四日市工場における産業廃棄物処理を適正に行うべき立場にあったにもかかわらず、違法性を認識しながら、売買契約などを行った。その刑事責任を軽視することはできない。
 4. 被告人会社の関係者は、不法投棄に当たる疑いが強いことを認識しながら、漫然と被告人佐藤らが犯行を行うのに任せていた。被告人会社の対応は、社会的責任を忘れ、被告人佐藤らに犯行の責任を負担させながら、会社の経済的利益を追求したものと言わざるを得ない。



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 7月4日、大阪地裁での石原産業の株主代表訴訟。
 被告らから、原告は、環境問題を広くとりあげ、フェロシルト問題を通じて石原産業という会社自体を糾弾し、市民運動の手段として株を取得し、提訴した・・という旨の答弁・反論があり、ブログなどの記載が証拠として提出されたらしい。

 被告三重県とする石原産業と関連した情報公開訴訟の三重県の答弁書で、私のブログを引用してこちらを批判、ブログのコピーまで証拠として提出してきたのと同じよう(笑)。

2006.7.13 第一回弁論のこと ◆三重県知事の情報公開訴訟は明日開始。石原産業の愛知県提訴の弁論も開始
2006.9.7 第二回弁論のこと    ◆三重県知事との情報公開訴訟。今日、津地裁で第二回弁論

 もちろん、判決は勝ちましたが・・2007.1.13  ◆津地裁、三重県知事に公開命令。フェロシルト共同研究文書の関連

(追記 裁判傍聴記が出たので最後に引用しておきます)

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● 石原産業歴代社長ら全面的に争う構え 不法投棄株主訴訟   朝日 2007年07月04日
 東証・大証1部上場の化学メーカー石原産業(大阪市)が有害物質を含んだ産業廃棄物フェロシルトを不法投棄した事件をめぐり、株主3人が当時の経営陣に対し、撤去関連費489億円を会社に賠償するよう求めた訴訟の第1回口頭弁論が4日、大阪地裁であった。田村藤夫・前社長ら歴代社長を含む被告21人は「フェロシルトの有害性を認識しておらず、注意義務違反はなかった」と株主側の請求の棄却を求め、全面的に争う姿勢を示した。
 一方、株主側は「旧経営陣は不法投棄を防ぐ対策を怠り、社内の法令順守体制も不十分だった」と訴えた。
 石原産業は、六価クロムなどを含むフェロシルトを土壌埋め戻し材として販売。愛知、岐阜、三重、京都の4府県の山林や河川周辺に埋められ、同社が撤去作業を進めている。


● 株主との訴訟、第1回口頭弁論 石原産業が争う姿勢  読売 7月5日
 化学メーカー・石原産業(大阪市)による土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不正処理事件で、同社の個人株主3人が「不法投棄により会社に損害を与えた」として、違法行為が行われた当時の取締役らを相手に489億円を同社に支払うよう求めた訴訟の第1回口頭弁論が4日、大阪地裁(揖斐潔裁判長)であり、被告側は請求棄却を求めるなど、全面的に争う姿勢を示した。
 訴えによると、同社は2001年8月から05年4月にかけて、中間処理業者などを通じ三重、愛知、岐阜各県や京都府内の山野、河川など30か所以上に、有害物質を含む産業廃棄物のフェロシルト計約72万トンを不法投棄。その撤去費用として損害が生じたとしている。
 不正処理事件を巡っては、法人としての同社と同社四日市工場元副工場長、佐藤驍(たけし)被告(69)ら2人が廃棄物処理法違反(不法投棄)の罪に問われ、津地裁が6月25日、佐藤被告に懲役2年(求刑・懲役3年)の実刑判決(名古屋高裁に控訴)を言い渡すなどしている。
(2007年7月5日 読売新聞)

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(投稿翌日の7月8日に追記)
    三重県よろずやさん 7月6日ブログ が裁判傍聴記を載せていましたので、冒頭の一部を引用します。詳しくはリンク先をどうぞ。
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株主代表訴訟
【写真=大阪地方裁判所、7月4日】

▼まいど ようこそ関西へ

大阪地方裁判所 第4民事部 裁判官 揖斐潔、谷口哲也、松阿彌隆
 http://www.courts.go.jp/osaka/saiban/tanto/minji_tanto.html

平成19年(ワ)第4743号 損害賠償(株主代表訴訟)
第1回弁論
原告:Y外2名
被告:組長外21名

第810号法廷
平成19年7月4日11時00分~

原告側弁護人5名
被告側弁護人5名

11時01分
裁判長
 それでは始めます ← マイクが無いので聞きづらい
原告側弁護人
 被告多田さん関係除いて陳述します ← 診断書が出ている人の分を取り下げる?らしい
被告側弁護人
 島内、秋澤らの答弁書陳述します
裁判長
 この後の審理をどうしますか?

 (以下、略)

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 忙しいうちに、石原産業の株主総会が済んでしまった。  
 社長を辞す(役員では残るはず)田村氏のほか監査役らへの退職慰労金が、なんと2億8千万円。
 株主の「赤字で株主には無配当なのに、役員に慰労金が支払われるのは心外」というのは当たり前のこと。

 そして、総会後の新社長の会見 「判決には不本意な面」「前社長に責任はない」
 石原体質の継承の表明か。

 ところで、489億円返せの 被告田村前社長らとする株主代表訴訟 の第一回弁論は、明日7月4日(水)午前11時から。大阪地裁。

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退職慰労金2億8千万円


(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大
 5号議案 
 取締役および監査役に対する退職慰労金に関する件



 5ページ
 (3) 資金調達の状況 
 シンジケートローン契約に基づき150億円の借り入れ・・負債残高は722億円・・・
 

 7ページ
 (フェロシルト問題について)
 ・・・・
 

 24ページ
 フェロシルト回収損失引当金
 ・・・

 47ページ
 5号議案 
 取締役および監査役に対する退職慰労金に関する件



議案は承認された

 
新社長の会見 「判決は認めない」


● 石原産業:社長の退職慰労金に関し質問も 株主総会  6月28日 毎日
 土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件で、25日に津地裁で罰金5000万円の判決を受けた化学メーカーの石原産業は、大阪市西区の本社で株主総会を開いた。約140人の株主が出席し、事業報告とともに、フェロシルト問題の経緯について説明。田村藤夫社長の退任や織田健造・新社長の就任などについても報告された。
 総会では相談役に退く田村藤夫社長の退職慰労金に関して「ばく大な損害を出しておきながら退職慰労金をもらうとは何事だ」との質問が出た。田村氏は「これは賃金の後払いのようなもの。フェロシルトのことはあったが、ほかの業務の経営計画は達成している」などと説明したという。
 約20年前から株主だという大阪府茨木市の男性(68)は「とんでもない事件で、うみを出し切るべきだ。説明は物足りず、納得できない」と憤っていた。フェロシルト問題に関する説明を聞くために初めて出席したという徳島県阿南市の無職男性(74)は「(実刑判決を受けた)元副工場長1人だけの責任に押し付けていてひどい。本来、社長は全責任を負うべきなのに、退職慰労金まで……」とあきれていた。【飯田和樹】
毎日新聞 2007年6月28日 14時17分 (最終更新時間 6月28日 14時27分)

● 2年連続赤字 石原産業が株主総会 フェロシルト回収で損失   6月29日 伊勢
 土壌埋め戻し材フェロシルトの不法投棄事件で、二十五日に津地裁で罰金五千万円の判決を受けた石原産業は二十八日、大阪市西区の本社で株主総会を開いた。

 同社は、フェロシルトの回収費用百八十九億円を特別損失に計上、連結最終損益は三十九億円の損失で二年連続の赤字となり、期末配当は無配となった。この日の総会後、相談役に退く田村藤夫社長は株主に対し「ご迷惑をお掛けして申し訳ない」と謝罪、取締役会で控訴しないことを決定したと報告した。

 株主からは「大きな損害を与えたにもかかわらず、取締役に退職慰労金を払うのは理解に苦しむ」などの質問が出たが、会社側は「本業の業績は順調に推移しており、職責の範囲で経営手腕を発揮してきた」などと返答、総会は一時間足らずで終了した。

 株主総会後、織田健造新社長(64)が記者会見し、「一歩一歩地道に取り組み、(関連会社を含む)従業員千八百人の『石原丸』の船長として正々堂々とやっていきたい」と抱負を述べた。

 五つの方針として(1)フェロシルトの早期回収(2)環境と安全への取り組み(3)コンプライアンス体制の強化(4)無機事業の増収(5)社内のコミュニケーションによる情報共有―を挙げた。

● 役員退職金なぜ 石原産業 無配の株主憤然  6月29日 朝日
 ◇◆「無責任」「私財なげうて」◆◇
 有害物質を含むフェロシルトの不法投棄事件で、津地裁で法人として罰金5千万円の判決を受け控訴しないことを決めた化学メーカー石原産業(大阪市)の株主総会が28日、同社本社ビルで非公開で開かれた。同日付で相談役に退いた田村藤夫前社長(67)ら退任役員への慰労金支出に株主から異論が出された。織田健造新社長(64)は「慰労金は報酬の後払い」などとし、判決についても「認めたわけではない」と述べた。
 「企業責任をもっと説明すべきだ。典型的なシャンシャン総会だった」。株主138人が出席した総会の後、初めて総会に出たという元農業の男性(74)は、「一審で実刑判決を受けた佐藤驍(たけし)・元四日市副工場長に全責任を押しつける会社側の無責任体質が垣間見えた」と批判した。
 退任する役員への慰労金に異を唱える株主に、田村前社長は「色々な見方があるが、それぞれ職責の範囲で経営手腕を発揮してきた」と述べたという。
 元銀行員男性(68)は「赤字で株主には無配当なのに、役員に慰労金が支払われるのは心外」。別の主婦(78)も「普通の企業なら、これほどの不祥事を起こせば、経営者は私財をなげうってでも責任をとるはず」と不満そうに話した。

◆新社長「判決認めていない」◆
 織田新社長は、記者会見で「一連の事件は、元副工場長が中心だったことを裁判所も認めた。ただ、判決に不本意な面もある」と改めて事件が会社ぐるみではないと強調。控訴しないことは「総合的に判断した結果。判決を認めたわけではない。罰金5千万円は高額で、もう少し下げてもらえばありがたかった」と話した。
 フェロシルト販売当時に四日市工場長だった田村前社長の経営責任について「元副工場長が正しい報告をしていなかった以上、部下を信用した前社長は責任の取りようがない。前社長に責任がないことは捜査や判決でも明らか」。退職慰労金の支払いについては「報酬の後払いの見方もあり、無理に剥奪(はくだつ)すべきものではない。取締役会で検討する」と述べた。

● よろずやさん  6月29日ブログから一部引用

毎日新聞 県警記者GJ

▼株主総会 中部版と関西版で掲載

毎日新聞 中部本社夕刊の経済ネタとして
株主総会の記事が掲載されている

 石原産業:社長の退職慰労金に関し質問も 株主総会
 http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kinyu/news/20070628k0000e020081000c.html

『飯田和樹撮影』とあるので
4月から県警に配属された若い記者が
大阪まで乗り込んで取材しているようです

東京本社版にも掲載されているかどうか
手っ取り早く知るには津支局に聞きゃいいのだけど
とある事情で出入り自粛してます(爆)

ブログ読んでねえだろと思って悪口書いたら
ご丁寧にもベテラン記者に教えやがった県職員がおりまして
本人からこってり絞られました(爆爆)

まあ県立図書館に行けば
2ケ月遅れだけと縮刷版があるから
別にいいけんだけどね

なお大阪本社の夕刊には掲載されている模様

 http://www.mainichi-msn.co.jp/kansai/archive/news/2007/06/28/20070628k0000e020081000c.html

株主総会も終わったことだし
そろそろ『記者の目』あたりで署名記事を書くだろうけど
(ここ数年パッとしなかったから)意気込みに期待してるぜ

あっ、また悪口↑書いてもうた
  (以下、略 。リンク先をどうぞ)

● 株主の声
   Re: 不祥事体質根治で株価上がるか 2007/ 6/28 5:17 [ No.11762 / 11801 ]
 投稿者 : kabunushi20112345
総会行く時間ないから、誰か聞いて。社長経験者は永久常勤か。株主は了解してないのに。


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Re: 不祥事体質根治で株価上がるか 2007/ 6/28 9:28 [ No.11763 / 11801 ]
 投稿者 : aooolwiil
完全引退ならいいんじゃない。株価上がるかどうか知らないけど
守旧体質・院政体質・隠蔽体質が温存されている限り、永久無配体質直らないからね。
復配かと思うと不発弾や地雷が出てきて元の木阿弥の流れが断ち切れないからね。

ところで、判決後は佐藤はぶるぶるに対して、T社長はしれーと居直りだったとか。
何を聞かれても裁判で不利にならぬようにと鉄面皮で同じ言い回ししかしない。
「法律にのっとって報告した」としか言わなかった政治家たちを思い出してしまう。

退職金受け取っても、「私は白だが元工場長で現在最高経営責任者という事実において私が善管注意義務の全責任を負う」といって退職金全額返し、そこから罰金5000万円も出るとか言えば、株主代表訴訟でも心証が抜群によくなって全面的情状酌量になるのでないか。他の被告も助かる。天皇や王様のあとの社長は侍だったとなる。

しかし今のままの印象では部下のせいにするわ、自分の金はとにかく死守するわという姿勢だから、心証は最悪。小さな金を守って何倍もの大金と人望をなくしてしまいそう。


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