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てらまち・ねっと



 このブログでも時々引用する辞書の「ウィキペディア」。
 ウィキペディアが最近、話題を呼んでいる。

 その理由の一つは、先の8月14日に開発されたという、「Wikipedia上の情報の書き換えをした人のIPアドレス記録を解析し、さらにそこから得たIPアドレスと企業や政府機関などのIPアドレスのつきあわせを行なう検索サービス」。

 ウィキペディアという辞書はいろんな人が書き加えて内容を充実させていこうという趣旨で作られていると理解される。このことを悪用、特定の意図で削除や書き換えしようという人たちが妙な行為をすることの問題。

 それが、政府系の組織的改変のこと、当然に特定企業系の組織的改変にも通じる。

 その検索システムは公開されているので、下記でリンクしておきます。
 「団体名を入力すると、その組織内のコンピューターから、いつ、どんな書き込みが行われたかを一覧表示してくれる」。
 
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 関連して、タカマサのきまぐれ時評のハラナさんが、自分の原稿が書き換えられたことを具体的に示した投稿をしている。
 一部を抜粋する。比較などは下記をご覧あれ。
    かきかえられていくウィキペディア項目1(フェロシルト) [2007年09月07日(金)]

(以下、飛び飛びで抜粋引用)

 ハラナ自身が少々かいてきた分野でも、以前の版とおどろくべき異同がみられることは、否定しない。■今回は、編集者が、だれかは特定しないものの、そこに政治的工作がすけてみえるデータを紹介する。■
 ・・・・
 しかし、ハラナのように数十という水準でフェロシルト関連の記事をかいてきた人間には、最新版は、昨年なつよりも後退=改悪されているとおもわれる部分がすくなからずめにつく。
 ・・・・
 ■こういった具体的金額にまちがいがあったのなら、修正すればいいのであって、削除されている点には、工作のうたがいが浮上する。
 ・・・・・
 ■「修正」箇所を対照しておこう。
 ・・・・


 そして、ハラナさんは、最後に「ねがわくば、てらまちさんなど、運動の最前線にあって事実の経緯・背景を熟知している人材に、これらの記述を全面的にかきかえてもらえたらと…。」と結んだ。
 気持ちは分かるけど、とっても手が回らないのです・・

 たしかに「Wikipediaはガイドラインで『自分のことについては他の利用者に執筆を任せるのが望ましい』としており、ユーザー自身が関わる記事についての編集を避けるよう呼びかけている。」と報道されているとおり、フェロシルトのことを石原産業関係者や関連行政関係者が修正したらオカシイのは当然・・・

 これが今話題の「書き換えた省庁を調べる」検索システム
  ⇒⇒ どの組織がウィキペディアを編集しているのか ←←

  ウィキペディアが、そのWikipedia Scanner(ウィキペディア・スキャナ)を紹介している。
    開発者のVirgil Griffith   Wikipedia Scanner
 
Wikipedia Scanner(ウィキペディア・スキャナ、通称:Wikiscanner)とは、Wikipedia上の情報の書き換えをした人のIPアドレス記録を解析し、さらにそこから得たIPアドレスと企業や政府機関などのIPアドレスのつきあわせを行なう検索サービスである。カリフォルニア工科大学情報工学専攻のバージル・グリフィス (Virgil Griffith) が2007年8月14日に開発した。
・・・・
Wikipediaはそのシステム上、理念上の理由から特定の保護ページなどを除いて、全てのページで誰もがページの内容の編集を可能としている。その中には、第三者を装って自分や自分に関係する項目のページ内容を書き換えたりという問題がたまに出ているが、実態はなかなか明らかにされる事はなかった。

Wikipedia Scannerを使うと、その自作自演とも言うべき編集作業の内容が一目瞭然となる。


(写真をクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)
  ● ウィキペディア 省庁から修正次々 長妻議員の悪口も
 
   朝日 9月8日

 誰でも自由に執筆・編集ができるオンラインの無料百科事典「ウィキペディア」日本語版で、複数の省庁のコンピューターから、役所に都合のいい修正が行われていた実態が、次々と明らかになってきた。指摘を受けた各省庁は「職員個人の職務外行為」と釈明する一方で、「犯人」を捜し出し「厳重注意」するなど火消しに躍起だ。

 無料百科事典ウィキペディアのしくみ
 ウィキペディアは書き込み日時、変更内容、使用したコンピューターのIPアドレス(ネット上の住所)が自動記録される。
 今年8月、米国の技術者がこの記録を利用、特定の組織からの書き込みが分かるプログラム「ウィキスキャナー」をネット上で公開。同月末には日本語版も始まった。団体名を入力すると、その組織内のコンピューターから、いつ、どんな書き込みが行われたかを一覧表示してくれる。

 ネット利用者らが検索した結果、官公庁や企業内のLAN(構内通信網)につながったコンピューターから、次々に内容が書き換えられている実態が分かった。
 厚労省で検索すると、100件ほどの結果が表示される。趣味に関する書き込みも多いが、06年4月には「ミスター年金」の民主党・長妻昭衆院議員の項目に、「行政官を酷使して自らの金稼ぎにつなげているとの指摘もある」と書き加えられていた。


 宮内庁からの書き込みでは、06年4月、「天皇陵」の項で、研究者の立ち入りが制限されていることを巡り、「天皇制の根拠を根底から覆しかねない史実が発見されることを宮内庁が恐れているのではないかという見方もある」とあった部分が削除されていた。

 このほか、法務省からは05年10月、「入国管理局」の項目で、難民認定に関し、「外務省・厚生省ともに面倒な割に利権が全くない業務を抱えるのを嫌がり」と他省の「悪口」を追加。

 また文部科学省からは今年1月、前政府税制調査会会長の本間正明氏の項目で、「出張旅費の二重取得があった」とする記述を削除していた。
 各省庁は、公用パソコンの業務外使用は、訓令や内規違反にあたるとしている。

 宮内庁では、調査を始めたら本人が名乗り出たため、口頭で厳重注意した。厚労省は省内の通信履歴を解析、「犯人」を特定する作業中だが、「業務外使用に当たるので、処分を検討することになる」という。

 厚労省はすでに06年9月から、ウィキペディアへの書き込みをできないよう省内のシステム設定を変えており、「以後の書き込みはない」という。文科省も今回の騒動を受けて同様にシステムを変更、宮内庁や内閣府も検討中としている。
 長妻議員は「役人は暇なんだなとあきれている。厚労省は、本業の年金問題もちゃんとやっていないのに」と話す。

 国立情報学研究所客員教授で弁護士の岡村久道氏は「ネットでは匿名が保障されるという幻想があった。ウィキスキャナーは、匿名ゆえの無責任な書き込みに対する一定の抑止力になる可能性がある」と話している。

 ウィキペディア日本語版は、項目が40万件以上あり、利用者は700万人を超すという。


● ウィキペディア、信頼度は?利用者急増、誤った情報も  9月4日
 だれでも編集できるネット上の無料百科事典「ウィキペディア」が、巨大化を続けている。利用者が急増する一方、誤った情報がそのまま記載されている場合も。常識破りの百科事典は、どこまで信用できるのか。
ウィキペディア上の宮沢元首相に関する記述=ウィキペディア日本語版から

ウィキペディア日本語版の項目数の推移
 「指摘を受けるまでもなく不適切な行為で、読者と関係者の皆さまにおわび申し上げます」。今年7月5日、静岡新聞に、こんなおわび記事が掲載された。

 その数日前、同社の1面コラムを執筆した論説委員が、宮沢喜一元首相の北方領土交渉などのエピソードについて、ウィキペディアの記述を引用したのだ。

 掲載当日、読者から「ウィキペディアの記述と似ている」という指摘があった。論説委員は、一般に知られている事実だと思い、出典を省いたという。

 ウィキペディア側は、ウィキペディアの記述は著作権法の認める範囲で引用することができる、としている。創始者のジミー・ウェールズ氏は「今回の問題は出典を示さず引用し、報道倫理に反したことだ」と話す。

 だが、同新聞社は、記者がウィキペディアを引用したこと自体を問題視。問題発覚後、各部の部長らが現場の記者に対し、「ウィキペディアを取材の参考にするのは構わないが、記事を書く際の出典として使うべきではない」と伝えたという。

 ウィキペディアは米国に住むウェールズ氏が01年に開設。6年で250言語600万項目まで成長した。日本語版の項目数は02年は100に満たなかったが、年々増加し、英語版、ドイツ語版などに続き5番目の大きさになった。8月10日には、項目数が40万を超え、全34巻に及ぶ「世界大百科事典」(平凡社、07年版)の索引項目45万に迫る。

 特徴は、だれでも自由に編集でき、最新のニュースについてもリアルタイムで新しい項目が立てられ、情報が刻々と更新されていくことだ。
 便利さの一方で、誤った情報が書かれている項目もあり、修正や追加が繰り返されている。

 日本語版管理者によると、書き込みの57%は登録していない匿名ユーザー。不適切な記事については、約50人の「管理人」と呼ばれるボランティアが削除にあたっているという。

 米国では05年、USAトゥデー紙の元論説主幹が、「ケネディ大統領らの暗殺事件にかかわった」などと、虚偽の経歴を書き込まれる問題が起きた。書き込みは削除されたが、ほかのサイトにも転載されたため、削除に時間がかかったという。

 その後、ニューヨーク・タイムズ紙の経済部長は、ジャーナリスト団体向けに「ウィキペディアには不正確な情報が多数あるようだ。新聞記事の確認資料として使うべきではない」との見解を示している。
 「メディア・イノベーションの衝撃」などの著作がある橋場義之・上智大教授(メディア論)は言う。「ウィキペディアには、参考文献が記されているものなど、信頼できる情報もあれば、一次情報として使えないものもある。引用する側が、きちんと信頼性をチェックすべきだ」

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 その本体から引用またはリンク。たとえば
  [編集]  Wikipedia上での反応
  「このツールはWikipediaの透明性に対して貢献を行い、Wikipediaは次の段階に達しようとしている。Wikipedia Scannerは特定機関や個人からの記事編集を低減させるかもしれない」

●   話題となった主な編集履歴 から 引用 (2007.9.10時点)

アメリカ国家安全保障局 (NSA) がエシュロンに関する記述を削除
イスラエル政府がガザ地区における民間人殺傷に関する記述を削除
オランダ王室のヨハン・フリーゾ王子とその妻のメイベル・ウィサスミットが、自らの過去についての不都合な情報を王宮内のコンピュータから編集。[6]
任天堂がゲームキューブの初期不良に関する記述を削除
ソニーがブルーレイディスクのデジタル著作権管理 (DRM) に関する記述を削除
ソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパがXbox360のゲームソフト・Halo 3のついて中傷的な文章を記載。[7]
マイクロソフトがプレイステーション2、プレイステーション3に関して中傷的な文章を記載。[8]
マイクロソフトの広告代理店が「MSNはGoogleと並ぶ有力な検索エンジン」と記載
内閣府が猪口邦子少子化・男女共同参画担当大臣の中傷記述を削除
厚生労働省がアダルトゲーム『ななついろ★ドロップス』などに関して記述[9]
農林水産省がガンダムシリーズなどに関して記述。[9]
文部科学省が本間正明前税制調査会長の不祥事を一括削除
宮内庁が天皇陵や宮内庁関連の疑惑についての記述を削除
北海道庁がAV女優一覧を編集、高橋はるみ道知事を賛美する記述をした上、チマチョゴリ切り裂き事件を朝鮮総連による自作自演劇と記述
日本原子力技術協会が女川原子力発電所の事故に関する記述を削除
アメリカ合衆国の共和党がイラクの「占領軍」との記述を「解放軍」に書き換え
創価学会が複数の都合の悪い記事を消去または穏便な表現に書き換え
韓国籍のIPアドレスからベトナム戦争の韓越混血児問題に関する記述を削除
英国放送協会 (BBC) がブレア首相を酔っ払い・セックスマニアと記述[10][11]
読売新聞が押し紙問題に関して記述

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  総務省や文科省もWikipediaを編集していた 「WikiScanner」日本語版で判明

 省庁の内部からもWikipediaを編集――総務省や文部科学省、宮内庁などのIPアドレスから、行政に関わる内容からエンターテインメント関連までさまざまな項目が編集されていたことが、「WikiScanner」日本語版を使った調査で分かった。
2007年08月29日 16時10分 更新

 Wikipediaを編集した組織や企業が分かるツール「WikiScanner」の日本語版がこのほど登場した。これを利用して行政機関からの編集について調べてみると、総務省や文部科学省、宮内庁などから、行政に関わる内容からエンターテインメント関連まで、さまざまな内容について編集があったことが判明。行政に批判的な内容を削除する編集も見つかった。

WikiScanner日本語版
 WikiScannerは、IPアドレスを入力すれば、そのIPから編集された内容を一覧表示できるツール。IPアドレスと組織名を対応させる仕組みも備えており、特定の組織が編集した記事や内容を確認できる。英語版はすでに公開されていたが、今回新たに、日本のWikipedia内を検索できる日本語版が登場した。

 省庁のIPアドレスで調べてみると多くの編集が見つかる。例えば総務省からは、「電子投票」の項目が10回以上編集され、電子投票のセキュリティーに関する内容が書き換えられているほか、「水曜どうでしょうの企画」を詳細に説明する書き込みや、シミュレーションゲーム「蒼き狼と白き牝鹿」に関する書き込みもあった。
 文科省のIPからは、本間正明・元政府税制調査会会長に関するスキャンダルが削除されていたり、「コミュニティ・スクール」の項目で、文科省自身が作成したWebサイトについて「かなり充実している」と自画自賛も。

 厚生労働省からは「薬物」などの項目で編集があったほか、アダルトゲーム「ななついろ★ドロップス」の項目で解説も書き加えられていた。宮内庁は、天皇陵や歴史関連の書き込みを編集しており、宮内庁に関連する疑惑の指摘を削除した跡も見つかった。農林水産省からは、ガンダム関連で大量の書き込みがあった。


   内閣府もWikipediaを改ざん、猪口大臣に関する批判的記述を削除
【Technobahn 2007/8/29 10:10】内閣府(Cabinet Office)が少子化・男女共同参画担当の内閣府特命担当大臣を務めた猪口邦子大臣に関する批判的な記述をWikipediaから削除していたことが29日、Virgil Griffith氏が開発した日本語版Wikiscannerを使った調査により明らかとなった。

  Wikiscannerによると内閣府は猪口大臣が少子化社会対策推進会議の席上で出産費用の無料化を推進すると発言したことに関して「このように、独断で行動する猪口に対し、閣内、党内から批判の声が上がっている。初当選からまだ日が浅く、国会議員としての未熟さが招いた事態ともとも言える」とする記述を2006年2月9日付けで削除していた。

  2006年2月9日というと猪口大臣による出産費用の無料化発言が問題となっていた時期に相当する。当時の内閣府は猪口大臣に対する批判的な論調をもみ消そうとしていたことがWikiscannerを使った調査により辛くも明らかになった格好だ。

 内閣府内からのWikipediaの編集はこの他にも「灘のけんか祭り」や「原子力委員会」など2005年7月から2007年5月までの約2年間で合計25回にも渡っていた。
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