ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

コント『真夜中くせ玉便』

2016-01-31 09:42:29 | コント

 さて、コントだ。今回はダブル盛りの大サービス!3人で1本のコントを仕上げる。最初の1本、『真夜中くせ玉便』、もちろん、NHKの隠れた、隠れちゃいないか、人気番組『ラジオ深夜便』のもじりだ。夜眠れないお年寄りの心の支え深夜便を思い切ってねじ曲げた。だから、くせ玉便。まず、対象となる聴取者をばあさんに限定、しかも、パーソナリティは綾小路きみまろをはるかに越える毒舌でファンの心を掴んでいるって設定だ。名前も七曲、どうだ、いかにもくせ玉、曲者くさいだろう。

『真夜中くせ玉便』のオープニングはこうだ。

「時計の針が重なって、あんたと俺の逢瀬が時。待ってたぜ。「真夜中くせ玉便」変幻自在あんたの心を手玉に取る、キャッチざババア・七曲だ。眠れない?ばあさん、幸せじゃねぇか!残された時間、少しなんだから、寝てなんかいられねえぜ。やることがない?ババア、そりゃ豪儀だぜ!そのままご永眠でOKだ。寂しい?贅沢言うなよ。寂しくない年寄りがいるわけないだろ。甘えるもんじゃねえぜ。でもさ、俺、俺(囁くように)がいるんじゃないか。」と、こんな調子で、荒っぽい言葉を叩きつけつつ、ちょっぴりセクシーに眠れぬばあさんたちの心を鷲づかみする。

 七曲の語りだけじゃ番組も保てないので、アシスタントの女性アナウンサーを絡ませる。二人の掛け合いで番組は進行。「今週のグッジャブ!」とか、「七曲のつむじ曲がりへそ曲がり格言」とか、「男と女のやべぇぇぇ話し」なんてコーナーで馬鹿話を紹介しながら進めていく。リクエスト曲は伊東ゆかりの「小指の思い出」これは聴取者からの投稿、「小指と親指の叶わぬ恋」に絡めた曲。どう、絡むのか?って、そりゃ本番みてもらわなくっちゃ。

 で、曲がかかっている間、なんと七曲め、女性アナを口説いてたんだ。それもけっこう進行してるって感じ。そして、最後のオチは、電話人生相談。かかってきた電話は熟年離婚に踏み切るかどうかの悩み事。相談者の夫の身勝手な行動に七曲同情しきり、そりゃ非道い、別れた方がいいとご回答。わかりました、じゃあさっそく!と行動に移る相談者のばあさん!

 ここまで書けば、落としどころは見え見えだね。でも、言うまでもなく、コントはストーリーで勝負じゃないから。途中挟まれるボケとつっこみ、爆笑のやり取り、とんちんかんな格言などなど、見所聞き所はいっぱいだ。主役の七曲を演じるHさん、これがいかにも怪しくいやらしく、ごめん!きっとこのくせ玉男を憎たらしく魅力的に演じてくれることだろう。

 ただ、難しいのは、場所がスタジオ、役者二人はマイクに向かって話すだけで動きに変化が乏しいってこと。ここをどう乗り切るか、演出の腕の見せ所ってことだ。1月2月は2週に1回の稽古、台本を渡したんだから、しっかり自学自習して、役柄しっかり作って出てきてほしいもんだ。そこは役者の力の発揮どころってことだ。

 画像はまだない、当たり前。でも寂しいから、七曲と女子アナの『シェアハウス ブルース』の時の写真を上げておこう。

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いいよ!ごはんベーグル

2016-01-30 12:21:50 | 暮らし

 障害者自立支援施設でのごはんパン講習、いよいよ最終回。今回はワッフルとベーグルを作ってみた。もちろん、どちらもごはん入り。そりゃ、ごはんパンを売りにした方がいいに決まってるさ。でも、どうもあちらの担当者は気乗り薄の感じ。もちもち感が苦手なのか、本格小麦粉パンへの執着か、まっ、どうでもいいんだけど、素人さんがパン屋さんの土俵に上がって勝負になるわけないんだけどね。それと、ものを売るには物語が大切なんだ、たとえばこのごはん!これがキーワードになる。そのことも繰り返し強調してきた。

 さて、ワッフルの方は、ブログでも何度か書いてあるので、その美味しさと将来性は折り紙付き、基本のラム酒風味のプレーンワッフルを作ってもらった。続いてすぐにベーグルの仕込み。こちらはパンと同じなので、生地を作ったら200回叩かなくちゃなんない。さすがに3回目なので、職員の人たちは手慣れてきた。でも、片手が不自由なお二人には難しい作業。特にベーグルは油脂類が入らないので、生地がどうしてもべたつく。このべたつき生地を片手で叩きつけるには、かなりの訓練が必要だろう。でも、最近の障害者アスリートの活躍など見ていると、人間不自由な部分があっても、努力で確実に乗り越えて行けるようだから、これから何度も練習していけば、克服できるだろう。一人、若い女性の参加者、とっても感動してくれて握手した手を1分近くも離さなかったくらいだら、その気の入れ方をごはんパン作りに注入していけば、きっと巧みなパン職人になれると思うよ。

 ベーグルは塩味の生地を一つ仕込んで、成形の段階で、プレーン、ケニア紅茶入り、味噌チーズ、シナモンレーズンの4種類を試した。二つ三っつ実際にやってみせて、後はすべて職員の人たちにお任せした。女性2人、丁寧な仕事で、ぼくなんかよりよっぽどきれいに仕上げてくれた。

 どちらも発酵時間が短いから、さっさかと作業が進むさ、って思惑はものの見事に外れた。ワッフル焼くのとベーグルを茹でるのがちょうどバッティングしてしまったんだ。そうだよな、パンならオーブンだけだが、ベーグルとなるとガス台も使うんだもの。それも、すばやく茹でてすぐにオーブンへ入れなくちゃならない。3口あるガスレンジは1口がワッフル、2口がベーグルで修羅場と化してしまった。でもまあ、ベーグルは片面1分ずつ、しかも大きな平鍋で一気にやったから、てんやわんやは一瞬のことだったけど。

 ベーグルに関しては、コンベックオーブン、力発揮したなぁ。5段差しすべてにつっこんでも熱風循環なので上手に焼けた。若干最下段と最上段には焼きむらも出たが、そんなもんは途中天板の差し替えでなんとでもなる。茹でて表面に水分がたっぷりあることで、蒸気を出さなくても艶良く焼き上がった。さて、製品は、つやつやの表皮も引きの強さ上等、なによりごはんのもっちり感が絶妙だ。香りもパンと餅を兼ね備えて独特。色合いもぴかっと輝くようで、これなら工夫を重ねていけば十分売れる商品になるだろう。

 製造時間が短いこと、製品のバラエティを簡単に増やせること。技術も比較的簡単なこと、コンベックオーブンに向いてることなど、この作業所にはぴったりの製品だ。ワッフルも同様。僕がここで売り出すなら、ワッフルとベーグルで決まり!もちろんごはん入り!上手にキャッチフレーズ作って売っていけば評判になると思う。

 

 日持ちもいいんだ。三日前に試作したワッフル、さっき昼飯にトースターで温めて食べたけど、美味しい!美味しい!これ、売れ出さない手はない!ぜったいない!強く、激しく、確信した昼下がりだった!

 

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天皇陛下お言葉って、初めて読んだ!

2016-01-29 09:13:07 | 世の中へ

 これまで皇室への興味ってほとんどなかった。いや、今だって取り立てて関心はない。天皇、皇太子ご夫妻くらいはわかるが、その子どもたちとかになると、どういう繋がりなのか、どっちが上でどっちが妹か、さっぱりわからない。女性週刊誌などが目の色変えて皇族の動静など追っかけているのなんかは、信じられんなぁぁぁぁい!の一言だ。日本の皇室だけのことじゃない。英国だろうとオランダ?だろうと、王室王族とかに興味はない。まっ、出自卑しき者のやっかみとも言えるが、先の大戦に果たした天皇、あるいは天皇制の役割には納得いかないからね。

 天皇?まっ、居てもいなくてもいいんじゃない?戦前みたいに変な担がれかたすると困るし。ここらあたりが、偽らぬ気持ちだった。でも、今は、少なくとも今上天皇に関してはぜひぜひ長生きして、いつまでも在位を保ってもらいたいと感じている。それは、明仁天皇が先の戦火の底知れ惨劇を深く心に刻み続けようと努力されてるからだ。あのお年にして、なお70年前の戦争とその被害に思いをいたしていることに正直感動する。それだけ天皇家にとって、大戦が大きな禍根となっていることなのだろうが、一身に歴史の惨禍を背負う誠実さには心打たれるものがある。人間、誰しも責任や災いの過去からは逃げ出したいものなのに、彼はその重荷を背負い続けている。

 フィリピンご訪問の天皇のお言葉を読んだ。天皇の発言を全文しっかりと読んだのは初めてだ。フィリピンをどのような気持ちで訪問され、その地の人たちにどんな言葉をかけられたのか、興味があった。読んで驚いたのは、ホセ・リサールに詳しく言及しておられたことだ。僕も名前くらいしか知らなかったこのフィリピン独立運動の国民的英雄について多くの言葉を費やし、フィリピンの苦難の歴史と日本との関わりを説いている。勉強してるんだよ。その地の人たちの心に寄り添おうとしてるんだよ。さらに大切なのは、先の大戦で無理矢理戦場にされ、フィリピンの人たちがたくさん殺され傷ついたことを述べていることだ。

 天皇のフィリピン訪問を伝えるテレビは、50万の日本人が命を落とした地、としか表現していなかった。でも、フィリピンじゃ100万もの人たちが死傷したんだ。しかも、勝手に庭先に入りこんできた部外者の抗争に巻き込まれて。この事実を天皇は今もしっかりと心に留めている。マスコミはじめ多くの人たちが忘れがちな戦争加害の現実を正しく理解し、謝罪しておられる。出発の時の天皇の言葉でも、フィリピン、アメリカ、そして、日本の順で災厄を被ったと述べていた。この順を何気なく聞き流してはいけないのだと思う。日本人の戦死者にしか言及しなかったマスコミとじゃ歴史認識の深さに大きな差があるって改めて感じた。

 過去を自分の都合いいように解釈し、時には事実さえもねじ曲げていく昨今の風潮、その歴史の揺れ戻しに対して、確固たる姿勢を貫いておられる天皇、その姿に打たれる。なんだか、天皇一人、必死で防波堤になっているよう感じもする。昨今の言動には、あるいは陰に陽に干渉もあるのではないか。それでも、ぶれることなく、遠慮することなく、臆することなく、戦争加害への反省と平和の大切さを説かれる姿、孤立させちゃいかんよなぁ。それじゃいかん、誰もが、明仁天皇の歴史への向かい方を学んで行く必要があるんだよ。

 

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締め切りセーフ!コント台本2本

2016-01-28 09:05:04 | コント

 間に合った!かなりぎりぎりだった。最後の最後まで読み直し、書き直し、印刷に入れたのは、稽古まで2時間切った夕刻。プリンタを操作しつつ夕飯、ちなみにおかずはオムレツとキャベツ千切りとキムチ、を作り、裏表印刷を続けながら、飯を食い、食い終わりと同時に印刷終了、食器類は流しにほったらかし、大慌てで、刷り上がった台本とホッチキスその他をバッグに詰めて、出発、20分遅れで、台本を手渡せた。えっ?遅れてんじゃん、いいの!細かいこと言わない、ともかく約束の日に最初の本読みできたんだから、大したもんだよ。

 しかも、2本だからね!毎年、シニア演劇学校の卒業式はコントの上演をメインにしている。冬場2ヶ月ほどでかっちりした舞台を1つ仕上げるって不可能だから、気軽に取り組めるコントを演じてもらうことにしている。だいたい、15~20分くらいのものなので、軽演劇って言っても間違いじゃない。これだと、まず台詞の量が少ないし、テーマとか主張なんて関係ないから気楽に取り組める。笑いに挑戦するていうのも、シニアの意欲をかき立てて、演劇学校最後の締めとして効果的だ。

 これまではメンバー全員で1本を仕上げることにしていた。一人あたりの台詞の数が減るし、なにより全員で一つの作品に集中できるのがいいと思ったから、と言うのは表向き。1本書くので精一杯、複数仕上げるなんて、とてもとても!及びもつかなかった。なのに、今回は2本!意欲満々、やる気はち切れ!!どうしちゃったの?

 今回はメンバーが6人、二つに割れば3人で2グループ、しかも実力伯仲、台詞の入りも悪くないって人たちなので、出番を減らす、台詞を削るって配慮はまったく不要だ。ならば、3人で1作品、6人で2本、十分行けるんじゃない?3人で14~5分頑張れば、納得の卒業公演になるはずだ。それに、書く方の僕も、同じことの繰り返しなんて嫌んだ!毎年一歩でも上を目指そうぜ!って大いなる悪癖があるから、よしっ、ここは一丁、ダブルキャストならぬ、ダブルスクリプト?やってやろうじゃないの!

 正月三が日明けから、アイディアをため込んで、思いついたのが10本ほど、その中から、転がりそうな話しと出演者のキャラを読んで、『満腹食堂体育館』と『真夜中くせ玉便』の2本を仕上げた。まずまずの出来だと思ってはいるが、こればかりは上演してみないことにはわからない。最初の本読みは、いつも通り、笑いをかすかにかすっただけ。まっ、これからが勝負ってことだ。時間に迫られ、あたふたしながら作った表紙、タイトルが『満腹体育館』になってる。笑っちゃうよ。

 で、中身の方は、それはいつもの、次ぎに続く、ってヤツ、お楽しみに!

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窯の所為にはしたくないんだが・・・

2016-01-27 11:18:28 | 暮らし

 障害者自立支援施設でのパン作り講習、2回目はいよいよごはんパンだ。前回、一種類しか作らず時間を持てあましたので、今回は生地2種類、品物3品で行くことにした。一つは砂糖、バター類は一切使わないプレーンブレッド、その生地を使って味噌チーズのロールパンも作る。もう一つは菓子パン生地で、これはカスタードクリームの作り方も教えることにした。

 前回の経験があるので、向こうの作業の流れもわかっていたし、使える器具や道具もだいたい把握していたので、今回は生地のこね上げ温度を下げてしまうことなく、目標通り30℃で仕上げることができた。プレーンの生地を仕込み、続いて菓子パン生地、それが終わればカスタードクリーム、とプロセスチーズの切り方を済ませる。そうこうしているうちに、プレーン生地の発酵が終了、分割丸め。軽くベンチタイムを取って、成形型詰め。その後、同じ生地で50gに分割したものを味噌チーズロールに。これは昨年地元のお祭りでビールのつまみとして大好評を得たもの、のした生地に自家製甘辛味噌ペーストを塗り、その上にさいの目に切ったチーズを散らして、細長いロールに仕上げる。敢えて急ぐことなく、あちらの人たちに丁寧に作業してもらった。ようやく、ここで休憩。その間にオーブンの温度を上げ、200℃に達したところで、プルマン型に入れた山型ブレッド焼き始めた。

 問題のコンベックオーブンだ。前回やたら早く焼き色が着いて失敗したので、今回は200℃で30分はしっかりと焼いて中までじっくり火を通すことにした。焼き色が気になるので、オーブンの前に付きっきり、じんわりじんわりと色着くの確認する。少しずつきつね色になっていくのだが、どうも、我が家の調理用オーブンと違って、色に艶がない。でも、プレーンだからこんなもんかと自分を納得させつつ、25分の加熱の後、5分間はスイッチを切り余熱で中まで火を入れた。

 焼き上がればすぐに次の味噌チーズロールを窯に。こちらは小物なので200℃15分。同じだ。こちらも全体にじわじわと色着いて行く。が、どうも違う。紙を炭火にかざした時のような色着き具合なんだ。くすんでいく、と言う感じ。こちらもハードロールなので、しっかり火を通してから窯から出した。

 さっそく、試食。うーん、なんか紙を焼いたような、盛岡せんべいの縁のような?香りがする。ごはんパンのあの香ばしさとは縁遠い。クラス(焼けた表面)も厚くしっとり感がない。どうしたことか?パンの仕込みも途中の発酵工程も、いつも我が家でやっている通り上手く行った。これと言って失敗した箇所はない。

 やっぱりオーブンだなぁ。上火下火でかっと照りつけて焼くのと熱風が循環して蒸し焼きしていくとの違いだな。オーブンの違いがこうも製品に響いてくるとは思わなかった。やっぱり、パンは古式豊かな上下加熱式だな。と、納得してばかりもいられない。依頼された以上は、この熱風窯で満足行くパンを焼かなくちゃいけない。多分、ヒントは蒸気なんだろう。今回はスチーム入れず焼いたけど、蒸気で包み込んで焼くとまた違う焼き具合になるのかもしれない、次回の課題はそれだな。

 と決意して、はたと困った。次回はワッフルとベーグルだった。どっちもオーブンを試すってわけにはいかない。まっ、仕方ない、後はご自分たちで様々工夫してもらおう。ただし、同じパンでも、こんなに違うんですよ、と我が家製はいつか近いうちにお届けすることにしてね。

 

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