ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

『LOST SEVEN』アルバム

2009-06-28 13:34:57 | 演劇

 置農演劇部定期公演『LOST SEVEN』の画像が仕上がった。もちろん、いつも撮影してくれている鈴木さんの画像だ。その数、なんと800枚を超える。2時間半の上演中、ずーっとシャッター切り続けてくれてに違いない。

 リハーサルの時、僕もデジカメで何枚か撮ってみた。でも、ぜんぜんダメ!暗すぎて。こんな暗い照明だれが作ったんだ?あっ、僕だ!って呆けたくなるほどダメ!その点、鈴木さんはかなりの高級機で撮影してるからね、あのほとんど顔が判別できないほどの暗さでも、ばっちり捉えてくれた。

 となると、この写真を演劇部だけで独占しとくのはもったいない。そこで、何枚か、名場面を公開させていただこう。いいですよね、鈴木さん。

 さて、この舞台、一番心がけたことは、出演者をみな格好良く見せることだった。せりふや登場人物の生き方はもちろん、見た目もかっこいい!って心に残るものを目指した。そんな思い出のシーンの幾つかを見ていただこう。

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高校生は偉い!人間は凄い!!

2009-06-26 23:12:13 | 演劇

 あの定期公演が終わって!って、わかるよね。2ヶ月半没頭して取り組んできた『LOST SEVEN』だよ。あの怒濤の熱狂が過ぎ去って、わずかに3日!!食育子どもミュージカルの公演なんだから。唖然!!

 運動部だったら、遠征や試合の翌日は休みでしょ。なのに、前日夜中の11時まで活動して、次の日はさっそく子どもミュージカルのお復習いなんだから。

 まずは、これが凄い!きっと疲れ果ててると思うんだ。なんせ、2時間半の舞台、2回公演なんだから。この1ヶ月、まったく休み無しで稽古とものつくり続けて来たんだから。ところが、そんな影響は、つゆほども見せず、稽古だもの。

 少しは休みたいって思うに違いないんだ。でも、そんなそぶり毛ほども見せない。それどころか、定期公演のハイテンションがそのまま持続してる。もう、毎日舞台に立てれば、もっと幸せよってノリだよ。

 しかも、前回は1ヶ月も前にやった芝居なのに、ほとんどせりふが抜けていない!

 どう?これ。凄い!凄過ぎる!!

 改めて言おう。高校生の力だ。底知れぬバイタリーティとエネルギー!

 この凄まじいまでの潜在能力を、果たして大人たちはどこまで認識しているだろうか?高校教師は、どれほどわかっているだろうか?

 やる気にさえなれば、ここまでのことができる!!

 ぜひぜひぜひ、知って欲しいものだ。生かして欲しいものだ、この底力を!

 高畠町二井宿小学校の公演は、見事成功だった、言うまでもないよね。そして、明日は川西町吉島小学校での舞台だ。さらに、明明後日は、犬川小学校。やるたびに目に見えて面白い舞台に仕上がっていく。

 だから楽しい!楽しければ人はとんでもない力を発揮する。そう!高校生だけのことじゃない。大人も子どもも、みんな、持ってる可能性なんだ。高校生は凄い!人間は凄い!!

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『LOST SEVEN』は永遠に

2009-06-22 21:49:11 | 教育

 置農演劇部第10回定期公演『LOST SEVEN』が終わった!!!

 そうだよ、びっくりマーク、三つ分だよ。大変だった。特に前日は。難航は予め予測できたことなので、前々日の金曜日夜からプラザを借り切って、準備に入ったんだ。金曜の仕込みはまずまず予定通り進行。うん、これなら、土曜日は午前中かせいぜい3時には明かり作りが終わって、リハーサル3時間、夜はゲネプロ。うんなかなかよいペースじゃ。

 ところが、リハに入って思惑は大外れ!夕食まで2時間やって三分の一。うーむ!仕方ない。今日はリハで終わるか。まっ、明日、本番前3時間あっから、ゲネ、通せるか、って大幅にスケジュール変更しつつリハを続けた、が、が、が、進まない!終わらない!ついに残り30ページ分を残し、タイムアウト!しかもスタッフさんからは、打ち合わせ不足を強烈に指摘され、どうする!?どうする!?ゲネできない!どころか、本番だって開けられるかどうか?

 部員たちを返した後、ってことは10時半過ぎ、顧問二人で緊急打合会。別に喰いたかなかったけど、場所借りるために特製醤油ラーメンかっ込みながら、徹底的に話し合った。舞台監督補助に顧問Nが入り、リハの進行は僕がやる。リハは何としても30分で終わらせ、残り2時間で、中抜きのゲネをやる。中抜きのゲネ、つまり、途中仕上がり度の高い部分や照明が変わらないところは、大胆に飛ばし、危ない所、不安な所をつぎはぎしながら、最後までともかく終わらせる。これってゲネって言うか?やり直し無しのリハってことじゃない。さらに、スタッフさんのために資料を作る。これは顧問Nが担当する。(顧問Nは家に帰ってからこれを夜中までかかって書き上げた)以上を1時間かけて打ち合わせた。

 当日は、走りだけでストレッチも発声も中止。すぐに入念な打ち合わせを繰り返し、前日立てた緊急計画通り、なんとかかんとかゲネもどきをやり遂げた。で、本番!なんか、去年も同じことしたような気がする。後で卒業生に聞いたら、ゲネもどきも出来なかったって。うーん、この計画性のなさはどうだ!

 なんでそんな綱渡りになるか?これはもう、大作主義の報いなんだな。しかも、去年の野田秀樹、今年の中島かずき、どっちも舞台回しがど派手なんだよ。転換はのべつ幕無し、消えるだとか、突如現れるだとか、爆裂だとか、もう、やたら動きが多いんだ。今年の場合、バトンの上げ下げが一番のネックだった。上下するバトンは3本、これを飛ばしたり、下ろしたり、いやはや忙しいこと、スタッフさんが切れるのも当然なんだ。それと照明。突如出現、突如消滅、これどうやるかって言ったら、紗幕を使って一瞬の閃光とかで出したり消したりするわけだ。ってことは、タイミングがめっちゃ難しい。これでやたら時間喰ってしまった。しかも、照明はまったくの初体験なんだから、これ、他の部活なら絶対やらない冒険だよ。でも、やっちゃうんだな、置農は!さらに、剣劇や殴り合いがやたらと多い活劇ってことは、音響がこれまた半端じゃないってこと。出ない、合わない、やりきれない!ってことで、ゲネもできない体たらくとなっちまったってわけ。

 でもね、焦りに焦ってはいたけれど、絶対できるって確信はあったね。だって、置農演劇部にしても、菜の花座にしても、こんなこと年中行事だから。そんなこと年中行事にするな!それと、今の演劇部には、この程度の逆境は跳ね返せる力が備わってるって信じてたから。そうだろ、年間25回の公演こなしてんだからね。で、実際その通り、部員たちは見事成功させてくれた。もちろんミスはあった。でも、見てられないとか、途中で帰っちゃうとか、ふて寝するとか、そんなことは全然なかったから。

 さて、今回の公演の成果は何か?1)役者がぐーんと伸びたこと。発声も姿勢も表現力も一気に2段階くらいアップした。2)スタッフ力の飛躍的向上。だって、あの衣装でしょ、あの装置でしょ、あの照明でしょ、あの音響でしょ、これ絶対、高校演劇トップクラスだと思うな。何度も言うけど、やっぱり舞台なんだよ、本番なんだよ、力付けるのは。3)みんな芝居が今まで以上に好きになったこと。この1ヶ月休み無し!土日は朝から晩までって活動続けられたんだから。さらに、公演の翌日の今日も休養日なし。明後日からの子どもミュージカル公演のリハやってるんだから、好きでなきゃ、楽しくなくちゃ。次、4)顧問Nが初の演出を成功させたこと。彼女、生活すべて犠牲にしてたから。そして、5)全員が大きな感動をしっかりと胸に刻み込んだこと。苦労の大きさが、感激の大きさにつながる、まっ、よく言われることだけどね。

 おっと、最後にもう一つ、演劇部の総合力が確実にアップしたってこと。ゲネやらなくても、稽古通りできるって凄いよ。これが伝統ってことなんだろうね。でも、ゲネはやらなくちゃいけない!甘えるな、部員の力に!! 

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東京芸術座『Charanged』

2009-06-20 07:18:01 | 教育

 学校の芸術鑑賞、都会の人たちから見ると、ああ、売れない劇団やマイナーなミュージシャン、芸人の旅巡業ね、って馬鹿にするところがあんじゃないかな。まっ、たしかに、これじゃ高校生相手にしか、やれないよ、なんてがっかりするステージもないわけじゃない。でも、生の演劇や音楽に触れることの少ない田舎の若者たちに、新鮮で刺激的な時間を提供してくれる場合てのも少なくないんだ。昨日見た東京芸術座『Charanged』もまさにそんな舞台だった。

 盲学校に新たにプールができ、そこにオリンピック出場が叶わなかった実力選手が赴任してくる。さっそく水泳部が作られ、熱血先生の指導のもと生徒たちは泳ぐ喜び、自分の力を押し広げていく充実感を学ぶ。能力抜群だが、周囲への不信感に固まる男子生徒とのせめぎ合いを通して、先生も一度諦めた競泳の場に立つ。その挑戦する姿勢に頑なな心を開き、生徒も健常者の大会への出場を決意する。

 と、まあ、内容はお定まりって言えないわけじゃない。でも、日頃僕たちが気づかない目の見えない人たちの複雑な感情や健常者ならどうということもないプールや水泳に対する恐怖などといったことを、役者の肉体を通して感じ取らせてくれた。

 さらに、この作品で優れていたのは、競技に対する考え方に、はっとする内容があったことかな。競技は自分との戦いだ、なんてのはありきたりだけど、競泳は隣のコースを泳ぐライバルとの貴重な体験の交流なんだって考え方、これはとっても新鮮だった。それと、泳ぐという、舞台表現ではなかなか難しい動作を、照明と何より役者たちの肉体によってしっかりと現出させていたってことだ。

 高校生の関心を惹き付け続けるってなかなか大変なことだ。まして、演劇だ。生の演劇なんてほとんど見たこともない彼らだ。映画やテレビには、この狭い舞台空間など比較にならないスペクタクルが氾濫している。そんな彼らの心を1時間半、しっかりとつなぎ止めた。それも、まさしく演劇の王道を行きながら。演劇ならではのもの、それはせりふのやりとりと、生身の身体だ。その二つの武器で、障害者が必死で生きる姿や挑戦する若者の感動を伝えきった。

 学校の芸術鑑賞、地道な活動にかける演劇人の熱い心!こんな人たちのことを世間はもっと大切にしていいんじゃないか。

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じわり広がる『恨の行方』

2009-06-19 00:12:26 | 地域文化

 菜の花座の稽古に、台本執筆に協力してくれたSさんが来てくれた。聞き書き、資料あさりから無理矢理ひねり出した作品だ。当の中国人花嫁さんから見てどう見えるのか、とても心配だった。

 彼女が本当のところ、どう思っているのか、よくはわからない。でも、まず、見に来てくれたこと、最後のミーティングまで居てくれたこと、衣装にチャイナドレスまで貸してくれるって言ってくれたこと、また、来たいと言ってくれたこと、そんなこんなを考えると、まずは、及第点なのかな。そう、それと思ったことは、はっきり言う中国人のことでもあるしね。ダメならダメってはっきり言うよね。

 その彼女も見に来たお嫁さんたちがどう思うか不安な部分もある、と言っていた。必ずしも明るい面ばかり描いていないから。それと、事例が少ない時、とかく自分の経験から見てしまいがちだから。そうなんだ、それがやはり怖い。

 だけど、そんなこと言ってたって始まらない。調子のよいシャンシャンレポート書くつもりは毛頭ないんだから。喜びも苦しみもみんなひっくるめて、アジアからの花嫁さんなんだもの、暗くたって、やりきれなくたって、それは仕方ないことなんだ。もっとも、僕は明るく書いたつもりなんだけどね。基調はくっきり長調なんだがな。問題はとごまでそれが伝わるかってことだろうね。

 さて、今日の稽古には山形新聞からも取材が入った。最初から最後までじっくり練習風景を見ていってくれた。Sさんからも話しを聞き、誠実に書きたいと約束していた。昼間には、YBCからも問い合わせの電話もあった。まだどこにもプレスリリースしてないのにね。かなりマスコミの反応はいいようだ。そうなんだ。そろそろしっかり描かなきゃならない時期なんだもの、彼女たちのことは。この舞台がきっかけになって、さらに彼女たちの存在に目が開かれればそれに超したことはない。

 若い菜の花座劇団員たち、興味津々でSさんの話しを聞いていた。中国では24歳はもう若くないって話しとか、一人っ子政策のこととか、末っ子が両親と暮らすことが多いこととか、あいたたた、とか、ふんふんとか耳をそばだてていた。そして、別れ際には、中国語教室も。これも、一つの『恨の行方』効果ってもんだね。 

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