ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

定期公演『カノン』無事終了!感謝!!

2010-06-28 23:23:13 | 教育

 定期公演終わった。相変わらずの全力疾走。相変わらずの障害物競走。相変わらずの耐久力競争だった。

 それにしても、部員たちはよくやった。仕込みと色作りが長引き、ほとんど出ハケ関係の稽古もできないままに、ゲネプロだった。次々にシーンが変わり、照明が変わり、使う舞台位置が変わる、そんな慌ただしい舞台でありながら、ぶっつけゲネプロ、ぶっつけ本番を成功させた部員たちの底力は凄い!確実に力を付けているってことを、改めて確認できた。

 ともかく、一人一人が大きく成長できた定期公演だった。ほんと、最初の台本読みの時はどうなることかと思った。浮いた話し一つない子が、男たちを手玉にとる悪女を演じる。できるのか?主役の兄弟を女が演る。できんのか?固くて融通の利かない生徒が、野田秀樹が演じた天麩羅判官になる、無理だろ?!

 2年生は声が出ない、演技が未熟、表情が単調、動きはぎこちない!スタッフだって、初めてが大多数。ピンなんて一年生コンビなんだから。

 そんな初めてつくしの連中が、それなりに『カノン』の世界を作り上げることができたんだから。この成長が、この定期公演の何よりの収穫と言えるだろう。ほんと!みんな一皮むけた!!

 アンケートはじめ、聞こえてくる感想はおおむね好意的だ。特に衣装の評価が高かった。ただ、難しいとの感想が多かったのが、納得!と同時にえっ、そうなの?って感じだった。前回の『キル』に比べたらはるかにわかりやすい作品だと思っていたのに。まあ、世界そのものは、破滅的で奈落の底をなめ回すような作品だったから、予定調和が身近なこの地の人たちには異質な世界だったんだろう。

 やはり、野田秀樹の作品に馴染みのない人が多いってことなんだよな。過剰なせりふ、意表を衝く言葉遊び、思いがけない展開、初めて遭遇する人たちにはすっきり入りにくい世界なんだよな。これが都会と田舎との落差ってことでもある。

 観客数は2回合わせて200人。少ないって言えば少ない。まあまあと言えばその通り。高校生の演劇にしては大人の比率が高い客層だった。これが今の置農演劇部の評価の実態ってことだ。大人には評判が広まっているけど、若い人たちは無関心!もっともっと若い人たちに見てほしかったなぁぁぁ。特に、他校の演劇部生徒たちにはね。

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思いがけずのゲネプロ

2010-06-26 23:58:11 | 教育

 定期公演『カノン』、本番を明日に控え、今日は仕込みとゲネプロ。今日もね、相変わらずだよ。時間は押しに押して、明かりが作れたのは18:00。大あわてで20分で食事して、同時進行であれやこれやの段取り決めて、バトンのアップ・ダウンの稽古をして、ふぅぅぅぅ、ゲネ開始が19:25。こんなジタバタじゃ、上手く行くはず無いよな。まっ、あっちゃこっちゃぼろが出ても仕方ない。まずはともかく続けようってゲネをスタートした。

 照明だってきっかけ合わせるのは初めて、音響もぶっつけ本番、ピンなんて1年生が初めてさわってすぐゲネなんだもの、当然ぼろぼろだよな、って覚悟して始めたゲネだった。

 ところがねぇ、これが結構いいんだよ。照明もほぼばちっと決まっていたし、役者たちの声も大きくて、拙いながらも役をしっかり掴んでいた。ピンも思いがけず上手い!やるじゃないかぁ!!

 もちろん、シーンのつなぎ目はぎこちない。照明も何カ所か間違いがあった。役者がピンを外すなんてことも何度かあった。音響のタイミングがずれたなんてこともあった。でも、そんなの当然だろう。舞台でやるのって初めてなんだもの。

 やっぱり明かりの下で、メイクしてやると、俄然生き生きとしてくるもんだね。よく、練習で出来ないことは本番でもできない、なんて言うけど、あながちそうでもないみたいだ。だって、今まで何度もダメだしされていたことが今日はできていたりしたから。

 やはり舞台は魔物なんだ!!明かりは魔術師なんだ!!装置が整い、照明に浮かび上がると、役者は俄然元気になる。役に没入していく。そんな逢う魔の時間を経験しつつ、役者は、スタッフは一皮も二皮もむけていくってことなんだ。

 卒業生、とりわけ地元を離れた連中には、このブログだけが頼りになっているようなので、今日も特出しの画像提供といこう。なぁぁんてね、要はいいんシーン見せたいだけなんだよね。

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あと2日!定期公演『カノン』

2010-06-25 22:32:10 | 教育

 あっという間に、後2日だよ。今週は毎日通しをするって宣言してたのに、結局一度も通せなかった。それほど直す部分が多かった。我慢!我慢と見過ごそうとしても、どうにも通過できないんだよ。そんな演技はないぞ!シーンは主役だけで作るんじゃない!せりふが無くたって役を生き通せ!視線を上げろ!滑舌が悪い!色気が足りない!刀はこう握るんだっ!出が遅い!他と合わせろ!・・・・・もう、もう、やたらなんだから。

 かと思うと、あっ、ここちょっとふざけよう!ここの殺陣変えるから!せり入れちゃおう!野田さん許してね!ほんと、勝手放題、し放題なんだもの、部員もたまったもんじゃないよね。

 なので、と言うか、だから、と言うか、最後のクライマックス、射抜かれた自由の女神の胸から流れる血の仕掛けが完成していない。絵から銃が出てくるってシーンもね。そうそうタイトルの『カノン』この曲の流れる中での立ち回りってのもまだ完成していない。

 照明は90シーン近くになるしね。今回初めて担当する二人、やりきれるだろうか?って!まったくこんなでいいんだろうか????

 って泣いたところでしょうがないんだよ。もうあと2日なんだから。

 いつだって、こんな調子で本番を向かえ、どうにかこうにか本番を乗り切ってきたんだから。なんたって、年間公演回数40回の置農演劇部なんだから。ここまでくれば、頼れるものは経験と信頼だよ。

 と言うものの、明日1日あるからね。演出の顧問Nにはとことん頑張ってもらおう。僕も色作り頑張るから。

 公演は27日(日)13:00と18:00の2回公演ですからね、お見逃しなきように!!!

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来てください『カノン』

2010-06-23 00:25:16 | 教育

 ブログのアップがままならない。だってねぇ、ここ2週間毎日10過ぎの帰宅なんでね。先々週は菜の花座の集中稽古一週間、先週は置農演劇部の特別稽古ってことで、連日9時10時までの稽古が続いたから。さらに演劇部保護者会なんかもあったりして、8時前に家に居たのは、W杯オランダ戦のあった土曜日だけ。おっと、サッカー見るために練習取りやめにしたってわけじゃないからね。

 ともかく!忙しい!!今だって24時を回ってしまったもの。

 でも、今日はやっぱり書かなきゃいかんでしょ。定期公演のこと、『カノン』のこと。

 一昨日の日曜日どうにかこうにか通しができて、昨日は不足の小道具作りと衣装の不具合の直しに当てた。で、今日はようやく音響との合わせをした。兄弟が手を取り合って『自由』を奪いに行くシーンに音を付けて格好良く仕上げた。ぜひぜひ見てほしいよね。

 でも、今日の目玉は、ト書きに数行あった都大路の賑わいって奴が、なかなか、なかなか良かったんでね、これをちら見せしちゃおうってことなんだな。文章書く手間惜しんで写真で勝負かよ?って、勘弁してよ、もう、明日なんだから、ってことで、何枚かアップしよう。

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教室のベタ明かりだと、なに?こんなもの??って感じだけど、これが舞台で明かりが

当たったらけっこういいシーンになる!だから、ちょっと嬉しくって、今日は画像でお終い。

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笑いに走る!『つぶやき六角堂』

2010-06-15 23:48:45 | 演劇

 最近、演出を始めるとついつい笑いを取ることにこだわってしまう。

 {ここ、なんか面白くなるんじゃないか?このせりふにギャグになるんじゃないか?このポーズでせりふ言ったら笑い取れる!」ってな具合だ。

 どうも「笑い中毒」、いやいや「笑い取りたい症候群」って奴だね。作品の評価を笑いの多さで判断してたりする。子どもミュージカルの連続公演の後遺症だね、これ。子どもミュージカルだと笑いの多さはそのまま観客の盛り上がりを意味するから、ついつい笑いにこだわって演出してしまうんだ。

 菜の花座第22回公演『つぶやき六角堂』の稽古もまさにその傾向丸出しの感ありだ。まあ、コミカルな舞台作ろうと思って書いた台本だから、笑いへの執着は自然な流れなんだけど。僕の場合どうも、笑いに向かうとついつい突っ走ってしまって歯止めのきかないところがあって、これが問題なんだよな。

 それも、どんどん極端な笑いにのめり込んていく。例えば、親父の加えているバターロールをもぎ取って長女が見栄を切るとかね。えっ、これがどうして笑いなのかって?それは本番見てもらえればわかるんです。ともかくどんどんどぎつくえげつなくこれでもかの笑いにはまりこんでいくんだ。

 いかんなぁ!こんなはずじゃなかった。もっと自然な演技で上品な笑いの巻き起こる作品に仕上げるつもりだったのに。洒落たせりふのやりとり、設定の面白さ、キャラクターのそこはかとない楽しさ、そんな控えめな笑いの充満した舞台になるはずだったのに。

 やっぱり怖いんだろうな。自信ないんだろうな。知的な笑いで勝負することが。お笑い芸人がどんどん過激な笑いに突入して行くのと同じ心境なんじゃないかな。これでもか、これでもかってことなんだ。

 なんて嘆いてももう遅い。つけちゃったものね、演技。もうこの「とことん路線」で行くしかないんだよ。これでもかぁぁ!って迫るしかないんだよ。

 ああ、いつになったらそんなやりすぎ地獄から抜け出ることができるんだろう。こんなことしてると役者だって伸びないんだけどね。

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