ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

天然酵母でライ麦パン、やってみようっと!

2022-02-28 11:30:26 | クッキング

 2回目は失敗したからなぁ、ライ麦パンもどき作っまった。あの痛ぁぁい経験生かして今度は上出来、まで行かなくとも、うん、これなら許せる!ってライ麦パンを焼いてやるぜ。

 しくじりの原因は、サワー種とモルトを入れ忘れたこと、って、何よその初歩的ミスは。きっと起き掛けで頭ぼっとしてたんだな、いつものごはんパンの流れで勝手に体が動いてしまったってことかな。うーん、呆けた!とは認めたくないぞ。

 どうせ起死回生を願うなら、ワンランクアップで見返してやろうぜ、って、誰を?ま、まぁ、癪じゃないかってくらいの意味ね。

 ドイツパンって言ったら、天然酵母!この擦りこみは大きくて、うーん、フツーのイーストだったなからかぁ前回2度とも、なんか最初から負けてる感じ。この際だ、この劣等感?にも鉄槌をくらわしてやろうじゃないか。

 古くから定評のホシノの天然酵母、なになに?ぬるま湯に溶かして28度に保ってまる1日、その後冷蔵庫に入れて4時間、はぁぁぁ?ってことは捏ねる2日前から始めなくちゃならんてこと?これはこれば・・・さすがに天然酵母様のお通りじゃ。

 28度で1日って、どうする?発酵機能付きの電気オーブンなんてないぞ、我が家には。湯を張った発砲ースチロール箱で発酵させるって方法もあるが、途中温度下がって来るよなぁ。どうせ一定に保てないならストーブの近くにほったらかしにするか。発酵力弱くったって、全然膨らまない、なんてこともないさ。そうそう、手間をかけない、偉ぶらせない!何言ってやがる天然だろうとどうだろうと酵母は酵母だろうが。

 薪ストーブだからね、一晩中トロトロと燃やし続けてるんだけど、夜中はやっぱり10度前後には落ちるよな。それでも頑張って力蓄えて行けるかなぁ?

 翌朝、うん、泡ぶくぶくってわけにはいかないが、地味に発酵は始まってるみたいだな、酒まんじゅうみたいな香りも漂ってるし。ガンバレホシノ、ガンバレ天然!

 翌々日、うーん、これでいいのかどうか?不安はある。いつも使いのイーストも混ぜてみるか?いや、そりゃダメだ。天然酵母様の御効能が判断できなくなる。まっ、膨らみ不足でかちかちとかぼそぼそでも、ライ麦パンってそんなもんだって乗り切ろう。

 配合の方もちょっと変えてみようか。ライ麦粉と小麦粉は6対4にして、砂糖も5%入れてみる。モルトは0.2%、サワー種は4%、塩2パーセントにショートニングも入りちゃえ、邪道かな?もちろん、ごはんも炊く前の米にしてカップ2杯。

 100回叩いて発酵室へ。どうかなぁ?発酵するかぁぁぁ?おっ、意外に強力じゃん。2時間半でばっちりだぜ。まっ、ホシノかなり多めに入れたからな。さっ、分割、成型に入ろうぜ、ってところで、なんと、集落の役員会の時間にびたっとぶつかった。あっちゃぁぁぁ!

 1時間も超過しちまって、これ完全に過発酵パターン!あぁ、せっかく上手く行ってたちゅうのに。生地、べったべた!うわぁぁぁ助けてくれよ。

 まず型で焼く2本を取り分けて成型。

 残り1/3は時間を遅らせるために、再度軽く捏ねて発酵室で時間キープ。

 2次発酵は1時間、型物2本を窯に入れる前に、菓子パン系を成型した。一つは、お定まりのレーズン&ナッツのクーペ。

 今回自信の新作は、味噌ペーストにチェダーチーズのスティックだ。

 途中、型物を210度の窯に入れる。しっかり中まで熱入れるために5分延長で35分焼いた。

 完全に適期を逃したわりには、まずまずの焼き上がりだな。香りも、まず、香ばしいからいいか、ちょっと酸味とかは少ない気がするが。天然酵母、天然酵母!そう唱えりゃほら、皮のパリパリ感とか香りとか違った気がするじゃないか。

 続いてクーペ類を焼く。ここで、またもや失敗!窯を熱し過ぎたので、種火だけに落としてたの忘れて、なんだ、まだ焼けんぞ、どうしたもう20分以上経つぞ、ってそりゃ無理だわ、窯内の温度160度まで下がってるもん。慌てて中火にして、やれやれ30分かけて焼き上がった。

 へへへっ、クーペ類つやつやに焼き上がってんだろ?これ実はフェイク。本当は窯内で蒸気当てて艶出すんだけど、そんなスチーマーついてるわけないだろ。焼き上げ直後に溶かしバター塗って化粧してやったのさ。

 で、2種類の焼きすぎクーペ、お味の方は?

 おおっ!味噌チーズは最高!こりゃ美味いぜ!絶品って評価に近いな。こんなに美味いんならもっと作るんだった!残念。

 が、まっ、次が楽しみってことで、ほぼまる1日費やした天然酵母ライ麦パン作り、満足じゃぁぁぁ!

 

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ここは力示さないと!戦争はダメっ!って

2022-02-27 11:55:54 | 世の中へ

 正直、始めはちょっとためらったんだ。ロシアのウクライナ侵攻、許せるもんじゃない。

 でもなぁ、アメリカはじめとした西側諸国だって、さんざん非道な行いしてきたじゃないか。ウクライナの犠牲者200人、ってアフガニスタンやイラクやシリアじゃ万単位なんだぜ。民間施設とかへの誤爆?だってしょっちゅうだった。あれらの国の人たちはいいのかい?アフガニスタンなんて、経済封鎖のせいでこの冬越せない人たちがたくさんいるってことだ。

 やっぱ、白人同士の争いだと同情も引きやすいのかい?なんて拗ねた見方も浮かんだりした。

 が、やっぱり、それはそれ、ウクライナはウクライナだって思い切った。

 それまで躊躇していたツイッターでのいいねも再開した。ウクライナ国内にとどまる人たちもフォーローするようにした。

 理由はいろいろあるが、一番は、今回のロシアによる軍事行動があまりにあからさまな侵略行為だってことだ。過去の侵略戦争の経過見たって、ここまで一方的で身勝手な戦闘開始ってなかった。日本の満州事変だって、日中戦争に入るきっかけだって、およそ下手くそな謀略じゃあったが、相手が先に手を出したって形だけはでっち上げようとしたろ。あらかじめ傀儡国家も準備してあった。ドイツがチェコを併合した時にも、最初ズデーデン地方のドイツ系住民が迫害を受けているって猛烈な宣伝戦をしてからだった。いや、そのほとんどは嘘っぱちの過大宣伝だったけど。ロシアはどうかって言えば、東部二州はともかく、その他の地域への進出は抜き打ちで、黙って俺の言うこと聞け!だもの。

 大国がここまで強権的で身勝手行動とったってこと、これが、世界の人たち、そして俺も驚き不安に思う理由だ。

 核の利用も有り得るって、それこそ昔のヤクザが匕首ちらつかせるみたいな時代錯誤を演じてるってことも危機的だし、許せない。躓き、よろめきながらも核禁止条約に向かってる世界の潮流を一気に冷戦時代に引き戻す動きだもの。許せん!って力む理由だ。

 声を上げなくっちゃ、って思ったもっと大きな理由、それはNATO側が手出しできず、軍事的に解決できないってことだ。頼みは経済制裁、でもこれも効力は限定的だって言われてる。だとすれば、世界中で声を上げるしかないじゃないか。

 ありとあらゆる場所で多くの人が、あらゆる意思表明の手段を用い、戦争反対!を叫び、時には街頭に出る。言論統制されているロシアに声は届きにくいかもしれないが、この情報化の時代だ、必ず世界の声は伝わるだろう。

 少なくともプーチンはじめ指導者たちの耳には達するはずだ。話し合いによる解決に引き出すには、世界の圧倒的な異議申し立てを突きつけ続けることしかないだろう。

 甘いよ、お花畑だ、って、武装強化派は言うかもしれないが、ウクライナを見ろよ。いくら軍事力増強したって簡単に打ち破られる、ミサイル200発で防御網はズタズタになったって事実が教訓だ。

 武力で解決できるとする大国や指導者がいる限り、軍事力強化で対抗するなんて無理な話しだってことさ。世界全体に広めることなんだよ、武力で解決はしない、戦争は許されない、って原則を。ほとんど無力に近い行動かもしれないが、今世界中で巻き起こってる声を大きく、さらに大きくして行く先にしか、平和は見つからないと思う。

 ロシアに、多くの声でNOを突きつける動きは、もしかして、世界史に残る行動になるかもしれない。いや、そうなって欲しい。

 昨日、渋谷のハチ公前に2000人もの人たちが集まったってことだ。SNSでの呼びかけがあっという間にこのような広がりを見せた。初めてデモや集会に参加した若い人たちも少なくなかったようだ。政治忌避感の強い日本でも、これをきっかけに平和を憲法を考える機運が巻き起こりそうだ。その時、憲法改悪派に主導権を握らせないためにも、ここで声を上げておくことが重大事なのさ。

 戦争反対!

 

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日本の農産物が最高!って勘違いしないように

2022-02-26 11:41:38 | 農業

 卵は物価の優等生、よく言われてるよなぁ。ほんと、何年経っても値段上がらないもんな。いやぁ有難いよ、助かるよ、よっぽど経営努力してるんだろう、日本の養鶏凄い!なぁんて。

 そう、確かに徹底的な合理化でこの低価格は維持されて来た。とことん無駄を省くことで成功してきた。

 うむ?合理化?無駄を省く?鶏って動物、動物の飼育で合理化、何よ?どうすることよ無駄を省くって?

 家畜飼養の経済効果って、簡単に言っちまえば、食わせた餌がとれだけ肉や卵になるかってことなんだ。与えたものがすべて畜産物になれば、効率最高!だけど、工場ラインじゃないから、そんなの無理に決まってる。だって、生き物だからな、動物たちは。生きてる以上、血液流れるし、排泄するし、動き回るし、交尾はするし、・・・卵産んだり、牛乳出したり、肉を蓄えたりするばかりじゃない、当然だよな。

 で、飼育の合理化、効率化てのは、その卵産むって行為以外は無駄って見なすわけよ。交尾?いらないいらない、卵は無精卵でいいんだから。雄?役に立たないからひよこのうちに殺処分。運動?それが卵になんの関係ある?不必要に餌食いつぶすだけだろ、動けぬように狭いケージに入れろ。でも不健康で病気になるだろ?だったら、薬飲ませとけ。黄身が黄色くないと卵と卵売れんぞ。わかった、餌にカロチン色素入れちまえ、ほぉら、オレンジ色の健康卵の出来上がり!

 確かになぁ、とことん合理してきたぜ、日本の養鶏は。どうやったら工業のように効率的に生産できるかを目指してね。見事な企業努力!ってもんだ。胸張って最先端技術!ってうぬぼれてたら、おっと、世界はまったく正反対の方向に進んでたんだ。

 アニマルウェルフェア、家畜といえどもできるだけ快適な環境で育てようって流れだ。動物をとことん搾取するんじゃなくて、おすそ分けをいただくって考え方だ。ヨーロッパじゃかなりの速度でこの飼育法が広がりつつある。放し飼い、自然に即した餌の供給。当然、小規模の養鶏。

 上の写真は我が家で役立っている卵3種だ。

 右上は生協だけど草とかの緑餌をやらない飼い方(生産者の変なこだわり)、左は一般的なケージ飼い、そして、下は、友人の草も食べさせてる庭先卵だ。見た目でも歴然だし、何より味が違う。

 そりゃ手間はかかる、経費もかかる、価格も上がる。でも、人間が家畜たちも含めて自然と折り合いをつけて暮らして行くには、良いものを大切に食べて行くって暮らしぶりが必要になってくるんじゃなのかなぁ。

 日本は、いつの間にか、暮らしぶりでも最貧国になっちまってるってことだよ。

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『スパイの妻』戦時下の抵抗、そんなに簡単じゃないだろ!

2022-02-25 11:05:55 | 映画

 久しぶりでNetflix以外で映画見た。NHKBSプレミアムシネマ、以前はよくお世話になったもんだけど、Netflixにはまってからは全然。昼1時からって時間帯もちっとなぁ?それに懐かしの名画ばっかしじやん!まっ、昼日中から映画見てる層なんて、人生晩年、思い出に生きる人たちだからか、なぁんて、いけねぇ、俺も最晩年組だった。いいんだよ、いろんな楽しみ方あるんだから。

 たまたま目に付いたのが黒沢清監督の『スパイの妻』。

 おっ、これは見損ねたやつだぜ、今書いてる台本ともかかわる戦時中の話しだし、この際、見ておかなくっちゃ。せっかく装備した個人用テレビ録画ハードディスクもあることだし、録画しておいてか。

 Netflixで見続けていた『スノーピアサー』、最新配信まで追いついちまったから、よしっ、見るなら今夜だ。かなり期待して見たんだよ。だって、ベネチア映画祭銀獅子賞受賞だろ、権威に弱い俺としちゃ一目も二目もおくわさ、そりゃぁ。で、ここからはネタバレ80%!これから見ようって人は、見終わってから覗いてくれ。

 てっきりゾルゲ事件を扱った作品だと思ってた。尾崎秀実とその妻の話しだってね。違ったねぇ、なんと満州で細菌戦に備えて人体実験繰り返してた731部隊が題材だった。あっ、731部隊はそんなことしてない。ただの防疫部隊だって偽歴史信じてる人とも、ここでお別れね。

 731部隊の非道な行いを知った主人公が、偶然手に入れた証拠文書と映像フィルムを敵対国アメリカに持ち込もうと苦労するってストーリーだ。どちらかって言えば反軍国主義の商社社長が、非人道的実験の生き証人と遭遇する、いや、その過程は描かれていない、ことで人生を賭ける決断に至る、うーん、まっ、そこらは許そうか。でも、秘密文書をアメリカで公にすれば、参戦のきっかけになって、日本はさっさと負けて平和が訪れる、って、はぁぁぁぁ?なに、その安易な発想って。

 多くの日本人同胞が苦しむって妻の追及に、僕はコスモポリタンだから、っておいおい、そりゃ根拠薄弱、あまりにちゃちな理由付けってもんだぜ。上手く行ってる商売も、円満な家庭も、祖国さえ振り捨てて命を賭けるってのにさぁ。人間、正義感だけでそうもかっこよく飛び立てるんか?なんかなぁ、甘いよなぁ。

 甘いのは主人公ばかりかその妻もだよ。なんと!盗み出した書類持ち込みで憲兵隊にチクっちまうんだぜ。甥っ子だけに罪着せて、夫を救いたいってそんな身勝手な!そんな、日本の憲兵舐めるなよ!

 妻の言い分が振るってるよ。国際的犯罪行為の摘発はあなたの大事、私も一緒に果たしたい、っていいところ育ちのお嬢さんみたいな女が、愛の前にはすべてはチャラ、あたしだって命賭けさせて!って、もう、そんなぁ!悩みや不安、売国奴になることへの自己嫌悪とか、山積みだろうが。

 悩んだ夫は、アメリカ行き実現のために策略を思い付く。夫婦二人別々に証拠物件を携えて密航を企てるんだ。船員の手引きで貨物船の荷物の中に身を伏せた妻。緊迫の数時間!が、ここにも憲兵隊の手が回り、・・・

 ここから先はこの映画の唯一って言い、いいね!押しまくれる展開だから、黙っておこう。ただ、その先は、またまた訳の分からん展開をおっ広げて終幕へ。ラストの字幕でちょっと救いを暗示してっ、って、それも安易だよなぁ。

 いやね、何も戦時の題材はシリアスにリアルに描かなくっちゃならん、なんて思わないよ。現実にはあり得ないすっ飛んだストーリーやキャラクターだってありだと思う。夢物語のような冒険談にしたってそれはそれで観客を楽しませてくれるはずだ。

 でも、中途半端はダメだぜ。戦時下抵抗は簡単な話しじゃない。戦争に反対する者はすべて抹殺されるか投獄されている。この戦争は負ける、ってつぶやいただけで取っつかまる時代だからな、ここで描かれた昭和15年から終戦までって時期は。どんだけ残虐な思想弾圧が行われたか、どんだけ国民声を合わせて兵隊さんガンバレを叫んでたか、歴史にちょっとでも首突っ込んだ人間ならみな知ってる。こんな甘、甘なおとぎ話は通用しっこないんだよ。いや、思い切って荒唐無稽にすればよかったんだ。

 って、ことで、なんちゅう甘い映画なんだ!ってことに尽きるだろうぜ。

 あっ、それを象徴する描写、憲兵隊での取り調べシーン、何よ?階段の踊り場でやってるの???あり得ないんですけどぉぉぉぉ!

 

 

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雪は辛いが美しい!

2022-02-24 11:31:04 | ランニング

 ダメだっ!もう耐えられない。吹雪に降り込められて3日、体が求めてる。動けぇぇぇ!走れぇぇぇ!出来ないなら歩けぇぇぇ!

 2階への階段昇降、へん、そんなもん、10往復したって運動にゃならんぜ。除雪機作業だって、同じ、寒さで体も心も縮こまるだけだ。この不快感、この頭のカスミ、排便の停滞感、そして、夜間トイレの各駅停車!どうにしかしろい!

 降り続いた雪は止んだが、気温は零下に下がったまま。走るったって、道路、どこもかしこも凍結、圧雪、その上にさらさら雪だぜ。こういう時の道路が一番立ち悪いんだ。無理無理、走るなんて無理!

 だったら、歩こうよ、ほら、雲もきれかけてきたぜ。耐寒防御がしっと決めて、飛び出すか。

 風、強っ!雪は降っていないが、飛んで来る。低温下のパウダースノーは、強風に煽られて正面からもろに襲って来る。失敗か?このコースの選択は。風の吹き抜け方向に真っ向勝負じゃないか。いやいや、この1キロ、ブドウ畑の中を突き抜ければ、集落に入る。両側家が連なってるから、そこまで行けば風も遮られる。我慢だぜ。

 おお、除雪車、きれいに掃いてくれてるじゃないか、吹き溜まりに悩まされることはないぞ。と、安心、慢心の一歩、わっ、ものの見事にすっ転んだ。どうだ?どこか、痛めちゃいないか?ってすぐに全身をチェックしちまうのが年寄りの証拠、ちょっとの打撲が骨折だったり、ぴりっと来た腿筋肉痛が肉離れになったり、ガラスの体、いやそんなカッコいいもんじゃなく焼き過ぎた薄焼きせんべい!大丈夫、みたい、だな。

 図に乗ってさっさか歩こうとするからだぜ。歩き良さげに見えてても、除雪後の雪道は一番のつんつるてんなんだ。鏡面仕上げなんだ。ダメだよ、そこは避けて歩かなくっちゃ。歩きにくい、なんて贅沢言わず除雪車のタイヤチェーンの轍を踏んで行くことだ。それも、歩幅を小さくして足の裏全面で着地、雪道歩行の基本だぜ。

 やれやれ家が連なる地域にたどり着いた。皆さん、雪かきに精出してる。うーん、挨拶して通過するんだが、向こうからの返事は投げやり。なんか、気まずいなぁ。へっ、除雪もせずにお散歩かい?ってちらっと横目に皮肉?を感じ取ったりして。

 わかった、大きな道路に出りゃいんだぜ。きっと除雪も徹底していて路面は出ていることだろうし、吹きさらしの風はきつくても、今度は追い風だから、楽々歩けるはずだ。

 おお、雲も切れて青空が一気に広がったぜ。どうだい、この美しさは!

 辛さ6割、苦しさ3割の雪国暮らし、でも、この雪景色の美しさは吹雪の3日を忘れさせてくれるぜ。やっぱり北の地はいいよなぁ!

 さっ、帰路2キロ弱、予想に反して路面は凍結の上の圧雪状態、なんだよ、こっちもかよ。でもまっ、道幅広いし、路肩近くを歩いてりゃ大丈夫だ。いざ、車突っ込んできたら、道路脇の雪壁にダイビングすりゃいいのさ、なんて、歩き始めたら、うわっ!車多いぜ。それも結構スピード出してる。視界くっはり除雪もばっちり、気が大きくなってるんだろう、運転する人たち。

 おいおい、お姉さん、そんなに飛ばしゃ危ないって。こうい道、つるっと行きゃそのまま雪壁に激突なんだよ、知ってるか?経験したことあるか?対向車来るたんび、雪壁に踏み込んで避難、ダメだ、こんなの怖くてやってらんねえよ。

 また、横に入ってブドウ畑の農道を帰ることにしよう。風強くたって、車は通らない。除雪車の轍もはっきりしてる。途中、ブドウ棚の雪下ろししてる人に出会った。積雪はほとんど棚の高さに達してる。張り出した枝の雪下ろすったって、叩いて落とす隙間空間なんてない。そっと雪を掬って枝の合間に放り出す、いや、こりゃ大変な仕事だなぁ。

 さすがに、挨拶の声かけは遠慮だな。気づかぬふりして通り過ぎた。行きに転んだつるりんこの跡を確認、あっ、こりゃ滑るさ、体調復元のためのウォーキングだ、怪我しちゃ元も子もなしだ。ゆっくり小幅で、ただし、ピッチはやや上げて。

 予定35分、3.2キロのトレーニング?慎重に歩いて43分かかった。よしっ、体も元気取りもどして喜んでるぞ。頭もスッキリだ。机に向かおう。ただ問題は、体温まっていい心地、居眠りの魔の手が襲い掛かって来るってことなんだぜ。

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