ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

本日、水路浚渫工事

2015-07-31 14:35:55 | 農業

 とうとう、水が来なくなった。数週間前の豪雨で、やれやれこれで渇水ともおさらばだ、って一安堵したら、その後の晴天続き、今度こそ、我田引水に走らねばならない。前回の時は、番水と言って、日にちを決めて水源に近い田と、遠い田が水を分け合ったが、今回は今のところ、そんな協議はなし。仕方ないので、かろうじてちょろちょろ流れてくる水を細大漏らさず引いてくることに専念した。

 水路が通じていれば水は流れる、こう簡単に思ってる人が多いと思う。しかし、水流って奴はもっともっとへそ曲がりで、ちょっとした邪魔ものがあるだけで、流れは極端に弱くなってしまう。水路幅の半分もない石とか、一部に水苔がこびりつくとか、えっ?別に水流れてるけど?って状態でも、水の勢いはがくんと減ってしまうのだ。水量がたっぷりとある時なら、気にしない、気にしないで済ませられるのだが、わずかな流れが命となると、少しでもスムーズに流したい。 

 我が家の上の田は、一カ所の取水口から入った水を次々に5枚の田んぼに引いていく。一番上は減反というこで、遊水池にしているのだが、ここで滞留して下の田に流れなくなっていた。遊水池で水を地下浸透させるなんてもったいないことは、この際絶対許されない。そこで、繁茂しいていた草を刈り、水口から水尻まで一直線に水路を掘り上げた。さらに、取水口付近の雑草や石ころ、堆積した土などを掘り上げて水路を広く開鑿した。

 まさに、浚渫工事。スコップ持っての土方仕事。1時間ほどかけて工事は完成。途中で消えていた水、ちょろちょろながらもはっきりと流れ出した。これでどうやら急場はしのげた。次の雨降りまでなんとか水を満たすことができそうだ。

 出穂も始まったこの時期、水欲しいって言ってるよ、イネ。雨よ降れ!どっどと降れ!あっ、いかん。明後日は野外公演だ。三日になったら、雨よ降れ!に訂正。とりあえず、明後日までは、このままで、このままで。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暑い!だるい!だから走らなくっちゃ!

2015-07-30 14:36:43 | ランニング

 軟弱者め!梅雨明けしてお日さんかっかと照りつけたら、もうとっても外なんか走れない。我ながらだらしない。夕方走ればいいじゃん、とも思うのだが、夜は夜で菜の花座の稽古があるから、出掛ける直前に走るてのはとてもとても。

 ほんじゃ、しばらくランニング夏休み?いやいや、そんなことしたら一気に走力ダウンだ。肋間神経痛による1ヶ月休養で思い知らされた。久しぶりに走った5kmのどれだけきつかったことか!老人の体力低下はつるべ落としだ。鍛えるの止めれば見る間に衰える。農作業はまったく代替えにはならない。体力低下、血圧上昇。

 しかし、暑い!となれば、ジムを活用するしかないか。

 農作業やら台本書きやらブログ更新やらなんやかやと忙しいので、往復40分かけてジムに通うてのは効率的とは言えない。たっぷり走って、じっくり筋トレしてゆったりと時間を過ごしてるわけにはいかないのだ。慌てて駆けつけ、30~40分、5~6km走って腹筋やって風呂入って帰ってくる。その間、1時間半、どこまでもせわしい男だ。5,6kmのランニングで走力維持できるかは大いに不安、だから徐々にスピード上げるビルドアップ走を取り入れたり、傾斜で負荷かけたりして、少しでも筋力が落ちないよう工夫している。

 しかし、それでハーフ走りきれるのか?フルなんかとても無理なんじゃないか?やっぱり長い距離走っておかないと、走力もそうだが、精神力も衰える。ハーフなら2時間、フルなら5時間走り通すには、萎えない逞しい心が必要なんだ。でも、ランニングマシーンで長時間って、かなり厳しい。体力の限界じゃない。忍耐力の問題だ。要するに飽きる。走れど走れど、場所は変わらず景色もそのまま、目の前の計器の数値だけが励ましを与えてくれる。新式のマシーンは計器の周囲が400mトラックになっていて、10mごとに赤いランプが次のポイントに進んでいく。こんな子供だましがけっこう慰めになる。第3コーナーを回ったぞ、あと150mで一周だ!バカバカしい話しだが、そんな機械の声援を頼りに走り続けるわけだ。

 で、今日の辛苦の結果が上の数値だ。スピードの10は時速、ペースに換算すれば、6分/kmってことだ。最初はウォーキングから始めて徐々にペースを上げて行ったので、時間は63分21秒で10.05km、消費カロリーは638キロカロリーってことだ。回りの利用者が次々トレーニングを終えて交代していく中で、一人黙々と1時間超を走り続けるのはかなりつらかった。でも、この長い時間走り続けるという感覚が大切なんだ。週に一度は、10km走を入れていくしかないだろうな。さもなくば、炎天下、外ランだ。

 秋シーズン最初の大会は、9月26日仙台港でハーフだ。それまでに走りきれる体力と気力を取り戻さなくちゃならない、って、なんとも悲痛な覚悟で走ってように聞こえるだろうけど、走った後は身体も心もすっきりリフレッシュ、どんなにだるくても、どんなに調子悪くても、走ればすっきりする。この爽快感があるから走れるんだけどね。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

またもや小道具作り名人!

2015-07-29 11:35:04 | 演劇

 今回もまた、やってくれました。小道具名人FUKIさん。『お遍路颪』に登場する小道具、多くはない、むしろ衣装が大変か?と見通し立てていたが、少ないながらも大切でしかもなかなか難しい小道具があることに気が付いた。それは、宿屋の看板と火縄銃。それと後から演出的に思いついた手燭だ。困ったときは、FUKIさん頼み、さっそく勝手なお願いを送った。

 で、できてきた小道具が、これ。

 火縄銃、よくできてる。銃床の飾り金具なんか、ほんと、憎い仕上がりだ。よくよく見ると、銃身は丸棒、撃鉄の部分はプラスチックハンガーだったりする。この部品の応用力が凄い。身近に安く使えるものから、それらしく見えるものを思いつく。これは見事な才能だと思う。

 ようするに”見なし”の才能ってことで、偽物をいかに本物らしく見せるかの技術とセンスなのだ。これはまさしく演劇の原理そのものではないか。舞台で展開するのは偽物の世界、でも、観客にはリアルな現実として受け止められる。台本書きや演出なんてもんは、常々、この”見なし”の周囲で格闘していてるようなものなんだ。衣装だって、装置だって同じ。

 プロの世界だったら、限りなく本物に近く仕上げてくれるプロがいる。予算も限度ありとは言え、存分にかけることができるはずだ。だから、それらしく見えて当たり前。本物に見えるからって賞賛したりはしない。かえってちゃちなモノ出せば、そっぽ向かれる。

 アマチュアだとそうはいいかない。金はない、時間もない。あるのは工夫とセンスだけ。だから尚のこと”見なし”の力がものを言う。ハンガーが引き金になるなんて、だれが想像できるだろう。手燭の風防がジャム用ガラス瓶だなんて気が付く人がいるだろうか?演劇用小道具は、実用品とは違う。観客が見てそれらしく見えればそれでOKだ。ジャム瓶に針金で持ち手を付け、ブリキの覆いをかけ、周囲を紙でできた格子で囲う。これでお遍路たちが手にする手燭になるというものだ。

 看板は当然発泡スチロール。それに紙を貼り模様をつけてある。

 こういうセンスと技術、菜の花座が出会えたことに、今回もまた、感謝だ。

 つい嬉しくなって、次の舞台、シニア4期生公演の小道具も発注してしまった。まだ台本も書けていないってのにね。なに注文したか、って?そりゃ言えませんよ、秘密兵器ですから。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

またもや失点!動物たちとの作物争奪戦

2015-07-28 08:48:28 | 農業

 やられた!うーん、一日遅かった。危ないと思ってたんだ。そろそろ収穫時、藁かぶせただけじゃ賢いカラスを欺せっこないよ。楽しみにしていたスイカ5個、見事にえぐられた。ちゃーんとわかってんだよな、食べ頃だって。

 カラスって学習能力高いから、人間の浅知恵なんかすぐに見透かしてしまう。去年もやられて、藁じゃごまかせないってことはわかっていたんだ。そろそろろ、こっちも奥の手出さないと、と考えていた矢先だもの、本当に残念。

 どこもスイカ狙いのカラスには手を焼いている。懲りに懲りた家では、畑の周囲も上もすべて防鳥ネットで囲んでいるところさえある。かと思うと、お隣さん、と言っても100mも先、のスイカには種子用のネット袋かけてるだけなのに、何故か、スイカを欺き通せている。 カラスにも知恵のあるもの、無知なもの、いろいろいるのかもしれない。ともかく、我が家周辺をねぐらにする一派は、間違いなく知能犯で、経験から学ばぬ我々をあざ笑っているに違いないのだ。

 カラスに舐められて黙ってはいられない。なんとしても有効な防衛策を講じなければならない。昨年の苦い体験からたどり着いた方法は、スイカにコンテナをかぶせてしまうことだった。

 

 着果が確認できたら、すぐにコンテナをかぶせてしまう。実にお日様があたらなくても生育するものか?甘みはのるのか?不安はあった。でも、コンテナの外いっぱいに生い茂った葉がたっぷりと光合成をしてくれるようで、日々果実も大きく生長し、獲れたスイカの味も上々だった。

 出鼻を見事にかっさらわれたショックは小さくなかったが、幸い我が家の畑はスイカと相性が良いらしくその後も次々と実を着けてくれている。ものによっては夏の盛りを過ぎての収穫と間の抜けた事態も想定できるが、せっかく植えた苗、獲れないよりは獲れた方がいいに決まっている。

 あっ、またあった!ここにも!危ない、危ない!ほんじゃコンテナ。と、かぶせかぶせて、ただ今、畑はコンテナ畑!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

闇に浮かぶ舞台は神秘空間!『お遍路颪』通し成功!

2015-07-27 10:06:24 | 演劇

 現場で通しをやるったって、大変なんだ、野外劇場なんだから。まずは、天気が気になる。雨のことばかり心配していたら、夏には珍しく晴天にして強風!って、おい、装置立てられるか?かがり火焚けるのか?ようやく仕上がった玄関引き戸や壁パネルを運ぶのも風に煽られ一仕事。できるだけ装置や道具は少なくしたつもりだったのに、作業場の舞台搬入口からホール玄関前の野外劇場まで、何度となく往復してかれこれ1時間近くかかってしまった。幸い夕食後には風も収まったので、大忙しで装置の立て込みやかがり火の準備その他を一気に済ませた。

 

 照明は仕込めないので、工事用200W電灯2本上下客席から舞台に照射、役者にはちょうど目くらましのような状態で随分やりにくかったようだが、まずは、夏の夜の闇に不思議な空間が浮かび上がった。

 狭い場所での稽古から一転してだだっ広い野外、経験不足のシニアには戸惑うことも多かった。袖幕なんてもんもないから、舞台に登場するにも、はるか遠くから歩いてこなくちゃなんない。そこ道じゃないから、って言われたってわからないよね。なんせ、舞台もだだっ広く、装置も道具もいたって簡素。裏山に駆け上がるのも、そのものズバリ、後ろの天神森まで喘ぎ上る。楽屋用のテントは本番お預け、出番のない時は、装置裏の狭い空間でひしめきあって待つ。しかも真っ暗!心細く辛い待ち時間だったことだろう。手にした手燭たよりに全員が急な山道を登り詰め舞台は終わった。

 不思議な体験だった。まだまだ拙い演技でありながら、役者の一声一声に引き込まれるものを感じた。一気に時空間を飛び越えて、明治中期秩父の山奥の事件に立ち会う気分。特に、一人語り、二人芝居はぎゅーっと凝縮するものがあり緊迫感があたりを押さえ込んでしまった。夜の闇、覆い被さるように繁る森、周囲をとりまく尋常ならざるものたちが、役者を異次元の高みに登らせるのだろう。かつて経験したことのない、不思議な時間だった。

 これなら本番も面白いものになる、手応えは十分だった。とは言えねせりふがまだ入っていなかったり、役になりきれていなかったりとこれから一週間に乗り越えるべき課題は多い。特に集団演技は段取り以前の状態、何度も何度も繰り返すしかないだろう。蜂起シーンはどこまで迫力あるものにできるか、役者一人一人の自覚とがんばりが勝負だな。

 芝居を作り上げることとは別にやるべきことが山積みなのも野外なれはせこそ。客席の草むしり!とか、楽屋用テント張りとか、会場を仕切る幕の設置とか、かがり火の焚き方とか、お香を焚くとか、虫除けスプレーの貸し出し、座布団シートの準備とか・・・会場に至る柱列には秩父34ヵ寺のありがたいご詠歌と御札も貼る。初めての野外劇、来場のお客様には、初体験の不思議時間空間にどっふりと浸かってもらいたい。

 本番は8月2日(日)18:30開演、フレンドリープラザ野外劇場だ。後は、天気祭りをしながら稽古するばかりだな。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする