ステージおきたま

無農薬百姓33年
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がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

シニアだって交流

2014-03-30 21:02:32 | シニア演劇
 7月20日(日)仙台のシニア劇団「まんざら」とのジョイント公演が正式に決まった。当日は、「まんざら」が宮本研の『花いちもんめ』を上演し、迎える「菜の花シニアプラザ団」が、あぁ、えーっと、まだ決まってない。て言うか、新作なんだが書き始めていない。でも、書く、必ず書く。一時間ものだしね、一期生と二期生に当て書きするわけだから、するすると上手く行くよって、ちょっと甘く見てるかもしれない。でも、なんとなくイメージはもやもやとわき上がってるから、大丈夫!でしょう、多分。

 『花いちもんめ』は女の1人芝居、中国からの引き揚げ者の話だ。大陸に置き去りしてしまった子どもへの贖罪の気持ちから遍路を続けるってストーリーだった、たしか。それを今回8人の女性が交代で演じるとのことだ。なかなか思い切った演出だ。平均年齢60代後半のアマチュアシニアが1時間以上のセリフ覚えるなんて絶対無理!だものね。無謀のようで、意外と面白い効果が生まれるかもしれない。主人公が8様の人となりで次々現れるわけだから。演出の大石先生は宮城県の高校演劇顧問の上がり、以前東北大会でお会いした間柄だ。メンバーに聞けば、とても厳しくとことん上を目指して指導してくれていて、シニア役者の実力も各段に上昇しているとのことだった。うーん、手強いぞ。作品も上質、指導者も良し、団員のやる気も上々、7月の公演がとても楽しみだ。
 
 勝ち負けじゃないが、こっちも腹くくって取り組まないと。と言っても、暗いシリアス芝居が二本も続くんじゃお客さんも辛いだろうから、こっちは軽く楽しい爆笑青春物語、は~~~~ん?で肩すかしと行こうか。そうそう、5月の菜の花座は暗いからね、次は息抜きしなくちゃ、ってだれがだよ。菜の花座での出演も経験して相当あか抜け?してきた一期生に初々しく生真面目?な二期生を加えて、やりようによっちゃ、なかなかのものになるんじゃないかな。って言うよりしなくちゃね。

 昨日は「まんざら」のスタッフメンバー4人+女優1人が会場ホール視察と打ち合わせにやってきた。前日仕込みのこととか、上演順とか、経費負担の件とか、こまごまと打ち合わせた後、舞台施設を丁寧に見てもらった。自分たちだけでの遠征公演は初めてということもあって、装置の持込み、仕込み関係と照明はかなり気になるようだった。前回公演の写真を見せてもらったところでは、20分もあれば十分立ちそうな装置だったが、やはり不安だということで、「まんざら」が先に上演することになった。休憩20分後に「菜の花シニアプラザ団」なので、ものは極力廃した作りを考えないといけない。まっ、今、菜の花座、三期生、シニアプラザ団と三っつの掛け持ちじゃ装置つくりなんてとてもできない相談だけど。

 さて、視察が終われば、今回のメイン交流会だ。向こう5人に対して、こちらは一期生、二期生、元祖菜の花座フル動員で臨んだ。やはり交流はいい。盛り上がること盛り上がること。特に「まんざら」から始めてもらった自己紹介が素晴らしかった。一人10分は話したんじゃないか?CMデビューを惜しくも逃した女性、フェンシングでオリンピック補欠だった男性、井上さんの『下駄の上の卵』の朗読劇に参加してる人、かと思えば吉永小百合の結婚秘話を滔々と語り続けた会長、さらには演出の大石先生からなみなみならぬ演劇へのこだわり等、実に面白く刺激的だった。仙台がそう出ればこっちだってということで、迎えた側も精一杯自分のことを語っていた。しかも、素晴らしかったのは、その間、勝手なおしゃべりやスマホチェックがまったくなかったことだ。これ、近頃の飲み会じゃ稀だよね。結婚式のスピーチでのあの喧噪!もう人の話聞かないなんて当たり前だもの。ながらスマホも。そう、演劇人はこうでなくちゃ。対話が生命なんだもの。6時過ぎから始まった宴会、延々終わらず、とうとう10時の時間切れまで続いた。外で片づけのお姉さんたち恐い顔してたなぁ、ごめん。

 最後は、『ラ・グリンシャ』の劇中歌一曲を無理矢理披露して、えへへへ、うらやましがらせて、終わった。おっと、その後、締めの言葉、「まんざら」女優陣さらに良い舞台に仕上げてきます!って力強い宣言、全員酔いがぶっ飛んでようやくお開きになった。シニア劇団同士、自分たちで作る新しい交流。これ成功させれば大きな一歩を踏み出すことになるよなぁ。

 


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春間近!ランニングの話しをしよう

2014-03-19 17:15:59 | トレーニング
 季節はずれの大雪もさすがに峠を越したみたい。一昨日は久しぶりの大晴天!台本、書き終わってなかったけど、ついふらふらと走りだしてしまった。ロードで長い距離(14km)は久しぶり。普段、ジムで走っていると言っても、たかだか7kmだし、そこはやっぱり実地とは大違い。㎞6分のペースで走りきることもできなかった。

 前々日はシニア演劇公演の仕込みとゲネ、前日は公演、そして終われば打ち上げ。運動どころか、不摂生きわまりない時間を過ごしてきただけに、身体が、重い!体重は最近の平均値より2kgはアップしてたから、そりゃ重いよ。それと、アスファルト道路は膝や腰への負担が半端じゃない。外走り用のシューズは昔買った安物なのでなおのこと、衝撃が心臓まで突き上げる感じ。しかも、後半は延々と上り坂。ロードを馬鹿にしちゃならない!

 ジムでだってできるだけ辛くなるようマゾに徹して、傾斜をつけたりスピード上げたりしてるんだけど、なんだかんだ、空調は効いてるし、マシーンのランニングベース(って、言うのか?)はソフトだし、やはり温室育ちのカイワレ大根ってとこなんだろう。ただ、筋トレのマシーンとか水泳なんかできるから、ジムはジムでいつか効果が上がってくるとは思う。でも、走りについては、継続的に外でトレーニングが必要なんだな。それも長い距離。20kmとか30kmとか、大会前に何度か試走してみなくっちゃ。

 たった1時間半走っただけなのに、すでに二人の人から、「走ってましたね」って言われた。狭い!田舎は狭い!かつ、相手は車乗ってる。たぶんもっと多くの知り合いが見つけていることだろう。まっ、仕方ないことなんだけど。ちょっと誇らしい思いもないわけじゃないが、なんだか着替えてるとこ覗かれたような気恥ずかしい気持ちがする。そうそう、この感じ、「ブログ見てます」って言われた時とそっくりだなって感じた。

 今年最初の大会は、6月の東根サクランボマラソン。目標はハーフで2時間切り。昨年長井の初ハーフが2時間3分だから、あと一息。暖かくなればおいおい調子も上がってくることでしょうから。
 

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ちょっぴりうるっ!と、シニア二期生卒業公演

2014-03-18 18:47:34 | シニア演劇
 昨年4月から始まったシニア演劇学校二期生、ついに!卒業公演だ。って、終わっちまったんだけど。最後の一週間はほぼ連日の追いこみ稽古でコント『大願長寿ツアー』を仕上げた。11月公演の『ラ・グリンシャ クロニクル』では、追いこみはただひたすらセリフを入れることだったけど、今回は本来の追いこみの姿、日に日に出来がレベルアップしていくのがわかった。舞台も2度目となると、度胸も出るし役の仕上げ方も数段上手くなるもんなんだなぁ。

 それと前回の経験から、一人1人の持ち味もばっちり理解して書いたので、みんなやりやすかったんだと思う。声が細くセリフは苦手って人には思い切って太極拳もどきをたっぷりと演じてもらった。いっさいセリフ無しで。セリフ無い役なんて、馬鹿にされた!って思うかな、と少し心配したけど、本番では大受けだったのでホッとすると同時に、どうだい、俺の見立ては!なんて一人ほくそ笑んだりした。役者をどう生かすか、これ、作者・演出の大事な仕事なんだと思う。演劇に平等主義は似合わない。かと言って、関わった全員が生きない芝居作りはつまらない。どんな人であろうと、一緒にやりたいと思っているなら、納得の行く”場”を用意して上げなくちゃ。ただし、自惚れ、過信、自己陶酔にお付き合いするつもりはないけどね。

 途中欠場の二人の代役に菜の花座からベテランと新人が加わったことも良かった。自信に溢れた演技でどしっと立っていてくれると、シニア二期生も安心だったよな。代役の二人も嬉々として加わっていて、これもまた、よきムードを醸し出してくれた。

 第2部、得意芸の披露も、手品あり、空耳英語の講座やら幕末歴史講談あり、フラダンスあり、と多芸済々、実に見応えがあった。笑いと盛り上がりはコント以上で、う~ん、指導の僕としちゃ、ちょっと反省!もんだったな。さらに、最後はこの日のために練習を積み重ねてきた合唱『YELL』。歌に一年間の思い出スライドショーがかぶるという凝りようでまさに卒業式。シニアになっても卒業は思いの深いものなんだ。いいや、この一年間のどでかい変身とそれを可能にした努力また努力からすれば、これはもう、うるっと来たって合ったり前ってことなんだろう。合唱の前に一人1人観客を前に、一年間を振り返ったのも良かった。普段の舞台では、極力地が出るのを嫌う僕だけど、シニアの場合は、まして演劇学校卒業公演とあれば、これは絶対ありなんだと思った。

 終了後の打ち上げ、盛り上がったねぇ!なんて域をはるかに超えた。苦しかった胸の内や仲間への思い、支えてくれた家族への感謝など思いの丈が迸り、やり切った達成感に大いに浸った。

 そして、なんと!遠方(東根市)からの参加者一人を除く全員が、卒業後も菜の花座に所属して演劇続行を宣言してくれた。不参加者も名残、未練が胸にこみ上げ、ものつくりならいつでも請け負うからと、何度も何度も繰り返していた。ほぼ全員の菜の花座進級については、司会者の巧みな誘導尋問?的進行に乗せられた感もなきにしもあらずだったけど。まっ、いいんだ、きっかけなんてなんだって。続けてくれれば、さらに楽しくさらに充実した演劇ライフが待っている。いや、菜の花座全員で保証する!

 と、言うことで、7月20日(日)、菜の花座シニア団旗揚げ公演にて総勢13名で華々しくデビュー!です。


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元気!元気!菜の花座シニア団

2014-03-09 11:34:13 | シニア演劇
 菜の花座『決められない!』村山市公演の反省会兼懇親会が開かれた。1月に新年会、2月は公演先で公演前夜祭、そして3月と、もう毎月飲み会をしている勘定だ。しかも、毎回参加比率が高まっていっている。良いことだ!

 昨年11月の菜の花座『闇夜にBlack』の公演以来出番の無かったシニアメンバーは待ってました!ってところのようで、次回新作公演と『風渡る頃』の再演があっという間に決まってしまった。

 7月の公演は菜の花座シニア団の初の単独公演だ。今週末卒業する2期生も合流して10人強のメンバーで新作に挑む。これがまた、なんと、仙台のシニア劇団「まんざら」とのジョイント公演になることにもなった。来年、シニア演劇全国大会が仙台会場で開催されることもあって、お隣り同士、日頃から交流を深めていこうということで、急な展開ながら、一気に開催が決まった。当日は、「まんざら」と「菜の花座シニア団」がそれぞれ1時間程度の作品を上演することになった。いずれは、こちらも仙台に呼んでいただくことも暗黙の了解となっている。新しい展開、お互いに行き会うことで、親睦を深めると同時に技倆の向上に役立つことだろう。

 これは、僕の方からの仕掛け。ところが、もう一つ、シニアメンバーの方からの提案があった。6月末に昨年全国大会で上演した作品『風渡る頃』を米沢市六郷のコミュニティセンターで上演したいとのことだ。う~ん、意欲的!実現するとなると、6月、7月と連続して公演することになる。しかも片方は新作。意欲は満点、記憶は50点のシニアとしてはどうか?不安もあったが、出演者ほぼ全員、ぜひやりたいと熱心な姿勢、7月公演に差し障りないようにするとの確約の上で、上演を決めた。

 いやぁ、本当に元気だなぁ!シニアは。3月には仙台のメンバーがホールの視察に来ることになっている。そちらの懇親会も盛会になりそうだし。書く立場、演出する身としては、煽られっぱなしってことになりそうだ。まずは、4月初めの稽古開始を目指して新作の構想を練っていかなくちゃならない。それにしても、『風渡る頃』、愛されてるね。ぜひ再演したいって声が出演者から上がるって、作者としては嬉しい限りだ。これがさらにお客さんにも愛され待ち望まれる作品になれば、もっと素晴らしいことなんだけど。おっと、二期生の『ラ・グリンシャ クロニクル』もぜひぜひ再演をって声上がってる。こっちも実現したいところだ。シニアの元気、止まるを知らず!

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台本『山棲』完成!稽古へ!

2014-03-07 10:40:39 | 演劇
 菜の花座第30回公演の台本『山棲』が仕上がった。これまでとはまるで異質だなぁ。笑いの欠けらも見つからない。ひたすらくらいし。舞台そのものも黒パンチ敷いてホリゾント幕なし。全面が明るくなることは最後までない、はず。出てくるのは、山に住む妖怪たちと自殺志願の者たち。さらに、彼らを失望に追い込む世間や国がちらりと。

 暗いんだ。だってテーマは怒りだから。今の時代、どうしたってこれは書かなきゃならない。あっちにもこっちにも積もりに積もって、自然発火寸前ってところじゃないの。僕の中でも、やばいぞ、これはって思いが日増しにつのりつつある。虐待や暴力、差別や放置、子どもだったり、年寄りだったり、被災者だったり、女だったり、ともかく、弱い者が声を上げられないままに、圧迫されている。くぐもる本音、くすぶる怒り、渦巻く怨念、そんな恨み辛みに力を与えて、復讐劇に仕上がった。

 こんな作品だから、役者にもこれまでとは違う努力を求めることにした。ひたすら自分で読み込む。ぎりぎり自分で役を作る。とことんせりふをものにする(覚えるってことじゃもちろんない)。2回目の稽古でそれを宣言した。役者が
これだ!と思ったら、僕が聞く。ダメなら差し戻し、僕が細かく指示したりやって見せたりは絶対にしない。役者が独自につかみとる、そんな仕上げ方をしたいと思っている。これまでは、あまりに僕が差し出がましかった。それが役者の成長を邪魔してきたように感じたからだ。全員がすでに10年以上の演劇キャリアを持っている。そろそろここらで、手探りで役をつかみ取るってこともしていかないといけないんじゃないか。

 これまでの作品は、それぞれの役者にあったキャラクターで書かれてきた。既成のものでも、そこを判断基準にして無理なくやれる作品を選択してきた。でも、そろそろ本当の役者になって欲しいんだよ。どんなものでも、たとえ自分とかけ離れた役柄でもしっかりリアリティもって造形できるような、そんな本物になる時期だと思う。そんな、冒険を孕んだ問題作、それが『山棲』だ。

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