いい加減にせえよ!
米不足の解決策、減反止めてたくさん米作れ、その主張は正しい、が、
その先の選択、またまた、いつか来た道、行き止まり!に進もうとしてるぜ、もう、まったく、懲りねえんだから。
農地集積⇒規模拡大⇒生産性向上⇒米価引き下げ!
だからぁ、これずっとやって来て、米価ダダ下がりして、もうこんなに買いたたかれたんじゃ作ってらんねえよ!って農民が降り始めたのが米価高騰の原因だろ、つまり、自民党農政の結果じゃねえか。
この政策追及した果てに、今の農村の疲弊、意欲の減退、米不足の今があるんだってえの!しっかりしろよ。勉強しろよ。
ダメなんだって、この近代化=新自由主義路線じゃ。これ見てもらおう。

鈴木宣弘先生のスライドだ。
大規模、規模拡大って切り札かざして大騒ぎしてるけど、実際はこんなもんなのよ。大規模農家の割合はたかだか1.7%、ここには出ていないが、作付け面積でも27%、1/4に過ぎないのよ。
さんざっぱら規模拡大、農地集積、基盤整備に入れ込んで、これよ。
頑張って尻叩いて一部にだけ金だして、この数値!だぜ。
だから、さらに規模拡大が必要なんだ?
違うっての!もう、この数字が限度だってってことよ。
理由➀
平坦地が少ないだろ、日本。森林面積60%、世界トップクラスだから。急傾斜であっと言う間に海に至って平地少ない、これが日本の農地の自然環境だってこと。まさか、べろーっと平らに均すなんて無理だろが。
理由②
小規模経営が米つくりを支えてるってことも忘れんな。大規模化には向かない数ある水田を多くの農家が、小まめに管理し、米つくりを続けているんだ。我が家もその一つだけどな。
理由③
田んぼに必須の水、それを網の目のような農業水路で田んぼに導いて米つくりが成り立っているってこと知らねえだろ、政治家どもは。
その水路の管理は、今も集落の人たちの無償労働!で担われいるんだ。大規模化はそんな地域社会を破壊することになる。コメは出来ても人がいない、そんな地域を広げたいのか?!
理由④
田畑は単なる生産手段じゃない!今じゃ大分薄れてきちゃいるが、ご先祖から受け継ぐ大切な資産、金に換算できない家宝なんだ。赤字なのに水田維持してる理由はこれだ。自分の代で荒地にできない、まして、人手に任せられない。理由⑤
大規模米作りで生き延びられない地域はどうして来たか?米プラスαの複合経営で切り抜けている。ここ、高畠なら、米とブドウやラフランスなどの果樹だ。αが野菜だったり花卉であったりもする。そうやって、代々の田を守りつつ農業で生きるすべを見出してきたんだぜ。
理由⑥
プラスαが兼業である家も少なくない。近隣の工場で働きながら、田んぼ作りも続ける。これを片手間と言っちゃなんねえんだって。
まとめ、
狭い土地、急傾斜の農地、豊富だが稀に見る激流の河川、圧倒的山岳森林面積という自然環境と、農村にしては高い人口密度、細かい土地所有、根強い所有権意識、高い地代、という農村社会環境、そのような規模拡大を妨げる条件の中で、
農地当たりの生産性、儲かるかどうかの経営としてじゃなく、面積当たりの収量とか品質の高さとかを、高い水準で維持して来たのが、日本の米作経営なのよ。
対応は?
まず、条件を素直に認めること。アメリカとか南米とかと単純に比べない。
その上で、不利と見做される条件を有利に転換して行くことだ。
小さな農家がたくさん生産に関わって、きめ細かい農業を営んでいるのなら、その力を生かし切ることだ。
大規模営農ももちろん生かし、小農も生かし、兼業さえも大切に守って行く、そのような複線的な生かす農業施策にきめ細かに取り組んで行くことだろう。
ゼロ100の模範解答なんてないんだ。日本の条件にあった多元的な正解を見出して行くことだろうぜ。
もちろん、アメリカまい輸入!なんて愚策は論外だからな。
すでに77万トンのミニマムアクセス米ての毎年買い入れてんだ。これをさらに増やして、米価を冷やす、なんてことしたら、本当に農家はつぶれてそっぽ向くしかないだろな。
まず、米をはじめとした農産物の国内自給を目指すってことが出発点だってこと、忘れるんじゃないぜ。農業をどうするかに口出ししたいんならな。