ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

退職して何が困るって・・・・

2013-11-26 22:02:27 | 暮らし
 30年間続けた高校教師という仕事、きれいさっぱり退いて7ヶ月が経った。

 人間の記憶って奴は凄いと言おうか、だらしねえと言おうか、教職時代の記憶がどんどん失われて行っている。つい先日も、シニアの公演に手伝いにきてくれた演劇部生徒の名前が出てこない。それどころか、たしか12人いたはずの3年生の半分も思い出せない。3月までの2年間、ほとんど毎日顔を突き合わせてたっていうのにね。まっ、呆けちゃ呆けなんだろうが、僕としちゃあ、退職後の生活が充実しているからだってことにしておこう。

 そう、よく聞く話しは、仕事を退いたらやることが無くなって途方にくれたってこと。たしかにそれはある。数10年にわたって1日の大半を職場に捧げてきたわけだから、勤務時間がすべてこっちにほうり出されたら、そりゃ戸惑うさ。どうすんの?この暇な時間を?ってなるわなぁ。僕もまぁ、日本男性多数派の一員として仕事人間を生き抜いたわけだから、4月当初は調子狂った。なんか不安定で、落ち着きがなかった。

 でも、それはそれ。人間、適応力てのはなかなか大したもので、今じゃ、隙々の1日が日々のリズムとして完全に身に付いてしまっている。もっとも、僕の場合、演劇ってもんがそのまま繋がっていたし、ステージ演出とか台本執筆なんて仕事も引き受けたりしたので、結構忙しかったわけだけど。農作業ってのもあるしね。

 てことで、なかなか気ままで気楽な老後を送っているわけなんだが、困ったことの一つは服の問題なんだ。

 勤務していたときも、スーツにネクタイなんて野暮はしてなかったけど、それでも、ブレザーにスラックス程度のたしなみは心がけていた。もちろん、たまにはスーツにネクタイで仕事に就くってこともあった。30年間、そんな服装で通してきたわけだから、ブレザー・スラックスの類はかなりの着数に及ぶ。この謂わば仕事着がすべて不要になってしまったわけなんだ。その半面、普段のお出かけ着がない!

 スーツにネクタイはともかく、ブレザー・スラックスなら気軽に出掛けられるんじゃないの?って言われれば、まっ、そりゃそうなんだが、ようやっと定年、人生一変するわけだから、服装だってイメチェンで行きたいわけなんだよ。65歳過ぎてブレザーって爺の上塗りって感じするんだよ。この変な落ち着き感が気に入らない。せっかく学校なんて堅苦しい場から解放されたんた゜から、思い切ってラフに生きたい。服だって同じ事、ここはやっぱりジーパンにシャツにジャンバーだろう。って勝手に思いこんでるわけだ。

 さらに、退職後の大きな変化にトレーニングに夢中!ってのがある。週に4日スポーツジムに通い、週に一度は長い距離をランニングし、さらに、ロードバイクまで始めた。これのウェアをどうするか。夏場なら、Tシャツにハーパンで済ませられた。でも、寒さと雪の冬を迎えるとなるとそうはいかない。一度は除雪用のウェアに毛糸の帽子、手袋を着けて自転車を乗り回してみたが、こりゃやっぱり様にならん!下手すると自転車泥棒に間違われて、警官から職務尋問されかねない。それに、何でもいいから走りゃいいってのは、爺の発想で色気のないことこの上ない。そう、身体の方がかさかさにしぼんでいくんだから尚のこと、色気を保つ努力をしないわけにいかんじゃないか。

 と、そんなこんなで、今、一番の悩みは「着ていく服がない!」。

 なに?買ったらいいじゃない?って?甘いんだよ!年金暮らしを馬鹿にしちゃいけないぜ。年に数着服が買えるかどうか、それが問題だ。毎年海外旅行してる年寄りいるじゃないかって?それはぁぁ、年金暮らしの年寄りにも格差があるってこと!そこんとこ、若者もしっかり理解しておいてほしいもんだ。

 で、悩みに悩み、惑いに惑って、楽天市場でポチッとした商品がこれ。



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 デンマークのスポーツウェアメーカー:ヒュンメルのキルトのウィンドブレーカーだ。なんだ?ド派手だぁぁぁ!それがいいんだろ。年寄りはド派手に自己主張していくべきなんだよ。

 これを着て颯爽と?ロードバイクで凍てつく冬の田舎道を疾走する!これなら事故に遭う恐れは絶対ない。おっと、凍てついてたら、バイク絶対無理だった。忘れてた。




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カーテンコール2回って、上出来じゃない?シニア演劇学校二期生公演『ラ・グリンシャ クロニクル』

2013-11-25 12:05:44 | シニア演劇
 実は、カーテンコール2回分用意してたんだ。それもどちらもダンス。図々しい話しだよね。

 一曲は昨年と同様、キャロ・エメラルドのアルバムから「TANGLED UP」。こちらは開校当初からの計画で、ダンス担当の鈴木涼子さんに継続的に指導してもらっていたもの。劇の内容に関係なく、最後は踊りで締めくくる、これが僕の流儀。違和感のある人もいるようだけど、シニアが芝居を打ち終えて、格好良く踊る姿を見せたいんだよね。

 今回はもう一曲準備してしまった。劇中のラストナンバー「祭り・広場・年代記」だ。これは二期生メンバーの1人が振り付けした。振りも細かく集団の動きも組み込まれていてかなりの難敵だったけど、みんな必死の思いで仕上げきった。この曲が、実にフィナーレ的なんだなぁ。案の定、本番ではこの曲が終わった時万雷の?拍手鳴り止まず、きっと終幕と思ったんだ。でも、その後に短いエピローグがある。これはこれで引き継ぐ命の誕生っていうメッセージがあるので大切なんだが、やや、尻すぼみって感もなきにしもあらず。で、無理矢理2回カーテンコールしてこれを歌い踊って終わりにしようってことにしたんだ。

 でも、前日、遅々として進まぬ稽古を見て、こりゃいかん!とっても拍手続かないぞ!と弱気の虫にむしばまれてしまった。

 ともかく台詞が入らない!!!台詞が出て来ない!!!!!!!

 飛ばしても意味が通じる台詞、例えば「ああ。」とか、「本当だ。」なんていう相づちでも詰まると次の人が出てこない。まして、話題の転換を担う台詞となると、これはもう、その部分全体すっ飛んでしまう。しかも飛ばすにして、どこに飛べば無難に着地できるか、なんて咄嗟に判断できない。なんせ、全員初心者のシニアなんだから。前日のゲネではなんと2ページも飛び越えてしまった。しかも、その所為でシーンの後半で登場する人物を台本に無い呼びかけで引きずり出すなんて離れ業まで登場した。

 だから、稽古はひたすら台詞をつなぐのが目標。台詞回しとか、動きとか表情とかは二の次、五の次、十の次!同じシーンを繰り返すことに専念した。台詞覚えは、役者の責任、なんてとっても言ってられない。菜の花座や高校生相手なら、怒って怒鳴り散らしてるところだろうけど、なんせ、シニアだからね。70歳を越える人たちだからね。懸命に覚えようと努力してることは痛いほどわかるんだ。だから、根気よく、粘り強く稽古した。

 昨年の一期生はほとんどが60歳前、シニアって言ってもシニア見習い、シニアジュニア、シニアヒヨッコの人たちだったってことを忘れていたんだ。というより、60から70の間にこれほど大きな落差が生まれるなんてことに思い至らなかった。これはちょっと衝撃だったな。だって、僕もあと数年で70に到達するわけだから。

 でも、台詞が入らないってことすなわち呆けってことでは全然無いってことも知った。台詞の記憶に悪戦苦闘する人が、他面、行動力抜群、話題も断然面白いとか、昔語りのボランティアを続けているとかなんだ。ただ、記憶力だけが、すとんと落ち込んでしまう、それが老いというものらしい。きっと、脳内の記憶に関わる部位とその他生活全般に関与する部位とが違う場所にあるってことなんだろう。

 と言うことで、本番の午前中まで台詞入れの稽古を続けた。徐々に改善はされていくものの、あちら入れば、こちらが抜ける。すんなり進めば、一気に飛ぶ。結局、本番前のゲネでは緊急事態宣言!どうしても出にくいきっかけのせりふを、若手にバトンタッチ。突っかかりそうな部分は、その後に台詞を持つ人がカバーする。要するに、全員で力を合わせて乗り切ろう!ってことにした。

 不安の中で迎えた本番。歌になるとほっと一安心。だれか歌ってるからね。それに伴奏もあるし振りもある。問題は台詞のやりとり。それでも、前半は見違えるような出来!それまでほとんど出なかった台詞も出たりして快調、快調。でも、やりくり上手の若手が退場するとたちまち不安は的中!しどろもどろになること数度、ついには立ち往生も。台詞飛ばされた役者が終わった後で、良かった、今日はあの台詞自信なかったんだ、ってそれはぁぁ?!

 休憩を挟んでどうにか立て直し最後までたどり着くことができた。ほっ!

 観劇中のお客さんの反応静かだったから、ダメか?って不安がよぎったけど、ラストの曲で一気に拍手が爆発した。カーテンコールを促す手拍子まで響いて!そして、ダンス。挨拶、さらにダンス!最後まで暖かな拍手に包まれて幕が下りきった。

 客出しでも、役者をねぎらう観客の長蛇の列?賞賛の言葉の数々に二期生メンバーもこれまでの苦労が報われたことだろう。

 

 
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役にたったかな?川西農産加工講習会

2013-11-12 14:41:00 | 地域文化
 場違いって感もある。今更?って疑問も当然だ。でも、つい半年前まで、置農でお菓子作りの日々を送っていたわけだから、まっ、あってもいいか。農産加工チャレンジ講座の講師。

 役場の六次産業室の主催で、農家の嫁さんや、加工や起業に興味関心のある女性達10が受講生だ。在職中も何度かこの手の講座を担当したことはあるが、その頃はどちらかと言えば、暮らしを豊かに!が目的で主体は中高年の女性達だった。ところが、今回の中心は30代、あわよくば仕事にしたいって志を持った人たちが多かったようだ。目がぎらぎらと輝いて、ってほどではなかったけど。

 さて、そんな意欲満々の人たちにいったい何教えるって言うの?気楽に引き受けてみたものの、はたと行き詰まった。売れるもの!って条件がつくわけだから、これまでの置農で作ってたスイーツで誤魔化すってわけにはいかない。2回の講習のうち一回目は米粉と紅大豆でお菓子。手慣れたフィールドってところ。

 1ヶ月前からアイディアを練り始めて、試作すること8回。紅大豆のクリーミー餡とそれをフィリングにしたカップケーキとパイを作ることにした。

 紅大豆を餡にする試みはこれまでお菓子屋さん初め様々な人が取り組んできた。でも、あの特有の豆臭さと色合いの地味さが商品化を阻んできた。そこで、思い切ってバターを大量に練り込んだクリーミーな餡を作ってみた。スイーツポテトの紅大豆版って思ってもらうと間違いない。色合いは土壁色で冴えないが、味の方はなかなかのもの!そのまま焼き菓子にしても、ソフトヌガーにしてもいい美味しさだ。これを米粉100%のカップケーキに流し込む。カップケーキは、ふんわりと口当たりのよい柔らかさを目指したので生地が柔らかく、餡が底まで落ち込んでしまうのが難点だが、まずまず一般受けする川西特産品ケーキが完成した。

 パイの方は、ひらめきアイディアで勝負した。最初、定石通り米粉生地でバターを織り込んでみたが、生地とバターの馴染みが悪くて、上手く折れなかったり、焼くと溶け出したりと散々だった。そこで、ぴかっとひらめいたね。バターたっぷりの餡を間に挟んでしまえばいいじゃん!それも無理に折ろうとせずに、生地を分割して薄いシートを作って、クリーミー餡を塗っては重ねていく。こうすればなんなく層ができるわけだ。お見事!さらに、柔らかい米粉生地の伸し方、これも名案がびかびかって稲妻のごとく降ってきた。ラップを使う!広げたラップの上に生地を広げて上もラップで覆い、麺棒で伸ばす。ほれほれこうすると楽に薄い米粉シートができるでしょ。そっとラップを剥げば、きれいなシート生地!

 この層を6層にし、スティック状に切って焼く。でも表面が味気ないので白ごまをまぶし飾りと味わいのアクセントにした。短時間の講習のため生地を冷蔵して休ませることができなかったので、きれいな層にはならなかったが、味も歯ごたえもまずまずの製品が仕上がった。

 今回の出来ではまだ即商品というわけにはいかないが、自分で仕事にしようっていうなら、後は工夫の積み重ねだろう。ヒントは十分に差し上げられたと思う。クリーミー餡をじんだんにしたり黒砂糖餡にしたり白あんにしたりすれば、同じお菓子で楽しくカラフルな詰め合わせができる、なんてことも教えてしまった。

 自分でやりたいって思いも以前はあったけど、今はもう、芝居とステージ制作が本業になってしまったから、時折こんな仕事を引き受けてアイディア振り絞るってあたりがちょうどいいかな。なんて、気楽に言ってるけど、アイディアがやってくるまでのストレスは並大抵じゃない。今回は上手く行った。でも、次回は野菜の利用!ハードルって言うより棒高跳びのバーくらいに高さが跳ね上がった。これから1ヶ月、寝ても覚めても野菜、野菜とうなされる日々が続く!てほど考えとゃいないけど。

 

 

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そっと言います。500m泳げました!

2013-11-05 19:17:24 | トレーニング
 そんなもん、書くほどのことでねえべ!ってお叱り、蔑み、あざ笑いは重々承知。でも、書いてしまうんだ、やっぱり。

 500m連続で泳げた!もちろん、クロールで!!

 実はこれ、数ヶ月来の目標だったんだ。4月からスポーツジムに通い始めて、ランニングと筋トレとスイミングを続けてきた。週に3~4日、時間にして1日1時間半程度。ランニングの目標は、先々週果たしたハーフマラソン完走。スイミングは500m連続で泳ぎ切るってことだった。

 まったく泳げないってわけじゃなかったけど、初めのうちは25mがやっと!ターンして50mを目指すともう、身体は沈み、水は飲み、呼吸は上がって、溺れてるんじゃない?あの人って状態だった。隣のコースでおじさんやらお婆ちゃまがすいすい泳いでんの見ながら、何故だ?どうししてだ?俺の身体はそんなに重いのか?泳ぎながら、手のかき方、息のつぎ方、バタ足の仕方、いろいろに試してみるけど、どうしてもずぶずぶと足が沈んでいく。ひどい時など、つま先がプールの床を蹴ってたりして。

 もちろん、ノウハウ本「クロールが速くきれいに泳げるようになる!」(高橋雄介著)だって買った。読んだ。DVDも見た。で、一つ一つそこに書いてあるコツを真似てみた。それが2ヶ月前。理屈はわかるんだよ。要するにからだが浮いていないってことなんだって。で、腕を前に伸ばすように水に入れるとか、浮き具を使って下半身の位置を体感するとか、呼吸の方法とか、やってやってやってきた。でもなぁ、頭と身体ってなかなか仲良くしてくれないだ。

 でも、この数週間、なんとなく身体が水に乗って前にすいすいと進んでるって感じが掴めてきた。やっぱり、意識していろいろやってみることだ。腰のそり方、手のかき方、試し試し泳いでいるうちに、あっ、これだといけそ!ってのがだんだんと多くなってきて、先々週に300m、先週400m、そして今日、目出度く500m完泳できたんだ。

 泳げる人からみたら、なんだそんなこと、だろうけど、努力して努力して達成できた目標ってのは、貴重なんだよ。うーん!成せば成る!!

 最終的な目標は1,500mなんだけど、まずは短期目標達成。どうして500mか?どうして1,500mか?それは、・・・・言ってしまおう、トライアスロンのスイム距離だからだ。そう、トライアスロン完走を狙っている!まじで?もちろん、まじで!!

 マラソンならフルマラソンに当たるのが、トライアスロンだとオリンピックディスタンスと言って、スイム1,500m、自転車40km、ランニング10kmなんだ。究極としては、これなんだけど、まずはハーフで。ということで、スイム500m、自転車20km、ランニング10kmを泳ぎ走りきりたいと思っている。

 自転車とランはまずなんとかなるので、スイミングだけが大きなネックだった。それを今日乗り越えたってことで、うれしさのあまり、だらだらと書きつづっているわけなんだな。

 もうすぐ冬、シーズンは来年までお預けだけど、これで冬のトレーニングにも気持ちよく取り組めそうだ。目出度し!目出度し!と勝手に悦に入らせてもらおうかね。

 

 

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米沢ステージフェス2013「花は咲く」終了

2013-11-04 11:18:35 | アート・文化
 米沢市芸術文化協会の一大イベントステージフェスティバルが終わった。

 初めて依頼を受けた仕事だったからね、かなり気持ちを込めて取り組んだ。脚本と演出を頼むってことだったけど、僕としては舞台制作まですべてを引き受けたつもりで取り組んだ。

 種が先輩の蝶々に導かれながら、水や大気や太陽の大切さを学び、ついには見事に花開くという物語を作った。曲目はそのストーリーに沿ったものを選んでいただくか、僕の方で指定した。伝国座の子役3人と米沢中央演劇部2人が合間のコントでつないで行くという形だ。

 演出プラン立案にあたって心がけたのは、できるだけたくさんの団体に出演してもらうってこと。それも芸文会員ばかりじゃなく高校生や子どもたちの力を借りる。要するに仲間内のフェスティバルから一歩脱皮しようってことだ。さらに、異質なジャンルのコラボを試みるってことも目標にした。

 さて、本番だ。なんせ、出演団体24、総出演者は300人近くだ。華道や書道など舞台に立つのは初めてって人たちもいる。出はけの物も多い。袖の狭さ、窮屈さでは名うての米沢市民文化会館でそれを捌く。こいつは容易ならざる技だった。

 裏方を担当した米沢中央演劇部10数名を菜の花座の若手2人が指揮して舞台転換を行った。事前の二日間のリハーサル、前日ゲネ、当日の直前ゲネ、たったのこれだけでスムーズに動かさなくてはならない。朝は出演者より早く集合し休憩もさっさと切り上げて、とことん場転練習を繰り返した。コントの40秒から90秒の短い時間の中で前のシーンのものをはけ、次のシーンの準備を整え、出演者を板付きさせるわけだ。

 前日ゲネは完全に失敗!コントの時間の中で転換がまったくできなかったり、長いコントでは出演者を早く出し過ぎたり、本番が思いやられる出来だった。1時間半の予定時間が2時間半近くになってしまった。出演者全員が舞台上で歌うフィナーレなどはこのゲネが初めての練習なのだから仕方ないって言えば仕方ない。問題点を整理し、どんなに袖が狭かろうと次の出演者は、袖で待機させることにして、僕がその交通整理の仕事を担当することにした。もちろん、場転練習も徹底した。

 いやぁ、緊張したなぁ!これまでの経験から、本番は必ず成功するって確信は持っていたけど、万が一ってこともある。釘や画鋲が落ちていないか、とか、くどいくらいに確認したりして。何はさておき安全だし、スムーズな進行だから。それと、これまでにない演出やコントの会話が観客に受け入れられるのか?ってことも不安だった。

 詩吟とダンスと生け花のコラボとか、書道とおじさんコントとフルートの演奏とか、児童合唱サークルとお年寄りの合唱グループの共演とか、新しい試みが随所にあるわけで、なんだい?これは、ってことにならないか?って自信はあっても怖かった。

 観客はほぼ満席、後からの入場者には座れない人も出たというほどの入りだった。評判の方も上々で、出演者や芸文役員も友人知人から多くお賞賛の言葉をもらったとのことで感激していた。

 これから丁寧に真摯に反省をして行かなくてはならないが、打ち上げで寄せられた感謝の言葉からすれば、いろんな冒険もどうやら大筋成功と見なしてよいようだ。次回、来年度の50周年記念イベントも任せたいとの言葉ももらえたので、まずは一安心だ。

 九里学園ダンス部、米沢中央演劇部など高校生の底力を見てもらえたのも嬉しかった。主役たちのかぶり物を丁寧に作ってくれた置農演劇部も。世代を超え、ジャンルを網羅した芸術文化の祭典、米沢市民全体のものになるよう、さて、来年はどんな仕掛けで勝負しようかね。

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