来たぁぁぁぁ!北海道から舌なめずり、生唾ごっくんの一品、ゴーダチーズ!!
それもメーカー品なんかじゃない。大野農業高校の生徒手作り製品だ。さすが北海道!乳製品なんだよ、食品加工の目玉は!以前もらったヨーグルトなんて、販売日には校舎を取り巻く行列ができるほどなんだから。次はレベルを何段も上げて、ナチュラルチーズの品質向上を目指している。
その指導をしているのが、岩大時代の後輩、一時期は赤湯園芸高校でもともに過ごしたことのあるIさん。燃えてるねぇ、静かににだけど、燃え盛ってる。おそらく年齢的には、定年までの秒読みとまでいかなくても、分読みくらいには入ってるはずなんだけど、昨年秋にはチーズ作りの講習にも参加している。これ、僕も若い頃に行ったことがあるが、たしか1週間近く泊まり込みで、理論から実践までたたき込まれるものなんだ。もちろん、プロのチーズ職人が対象の講習だ。
そんな彼が生徒と一緒に作ったゴーダチーズと講習で作ったチーズ、大農チーズは1年もの、講習チーズは1年3ヶ月ものだよ、それを送ってくれたんだ。さっそく、ワインととともに食べてみた。
最近はナチュラルチーズを食べる機会も大幅に減っているので、味の目利きには自信ないが、わりとあっさりとまろやかに仕上がってるかな、って感じつつ、シャブリで流し込んだ。おいおい、チーズに白ワインはないだろ?って僕も思ったが、正月に開けたのが半分残っていたので、それをお付き合いさせた。最高の瞬間だね。
このチーズ、年末に僕が送った、お歳暮の返礼品なんだ。こっちからは、パンとワッフルとシュトーレン、いずれもごはんミックスのもの、と、餅の白と黒米入りとを送った。そう、全部手作り品。そのお返しがこれまた手作りのチーズ、贈り物として、これ以上の贅沢はないんじゃない?
この年末、知り合いから様々な届け物をいただいた。めちゃめちゃ甘い和歌山の蜜柑とか、冷凍の蟹とか、有名メーカーのお菓子とか。それはそれで、楽しませてもらっている。嬉しいよ、なんだってもらうのは。でも、そりゃやっぱお金でしょ、商品でしょ。心のこもり方とか、作り手の思いとか、は感じとれない。オリジナリティって点でも手作りには敵わない。
贈り物って、本来、こういうものだったんじゃないかな。送る相手を思い浮かべつつ、丹精込めて作り上げる、そういったものだったんじゃないだろうか。でも、今じゃこれは贅沢中の贅沢!そんな暇もなければ、ゆとりもない。知識もなければ、技もない。目の前にあるのはデパートのお歳暮カタログ。有名店や老舗の味ばかりに寄ってたかって行列作る。これ、ある意味貧しさの表れなんじゃない?我が家の逸品、手作りグルメ、こういったものを誇りあえる文化てもんがもっと見直されてもいいんじゃないだろうか。それがほんとの暮らしの豊かさだって思うんだけど。
あっ、でも、市販品でも美味しいものはいくら送ってもらっても構わないからね、言うまでもなく。