ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

さすがに今宵は、アルコール、断!

2016-01-11 11:32:59 | 暮らし

 久しぶりのことだ。退職前、寮の舎監で飲まなかった日はあったが、それを除けば、一日たりとアルコールを流し込まぬ日はなかった。劇団の稽古で遅くなった日でも、仕事が山積みの時でも、飲み会を車ゆえにウーロン茶で過ごし帰ってくればそれからでも、まずはグラスを口に運んだ。飲む酒は日本酒から焼酎に、最近はもっぱら安ウィスキーへと代わってきても、アルコールは毎晩、僕の前にあり、体を流れた。

 だが、さすがに今夜は止めよう!風邪ひいた。その程度で?そう、図に乗った昨夜があまりにも辛すぎた。風邪ひきもはるか昔以来のことなので、馬鹿にしてしまったんだ。なぁに、一杯引っかけて寝りゃ明日はしゃっきりさ、見くびったなぁ、発熱の恐ろしさを!過信したなぁ、自分の体力を!

 風呂に入ったとたん、がたがたと震えだし、湯船から出られない。決死の覚悟で上がり全身震えおののきながら夢中で着替えをし、布団の中に潜り込む。震えが止まらぬくせに、体はマグマのごとき発熱体、かっかと熱い。熱さを逃れようと、布団の冷たい部分に足を滑らせると、全身、一気に悪寒!仕方ない、朝まで堪えれば、熱も下がるさ、とあくまで楽天的に考えようとするが、直前ウィスキーが血管中を暴れ回って、外からでも動悸が聞こえるほどの高鳴り方だ。頭の一部にも痛みが走る。このまま、脳血管破裂すんじゃないか?心臓の喘ぎも不安をかき立てる、が仕方ない、我慢だ、我慢だ、じっと我慢だ。

 自分の物とはとても思えぬ体をぼんやりと感じながら、目覚める。もう真夜中は過ぎてるに違いない。朝まで残り半分の道のりか?朝になれば熱も下がり、この苦痛も少しは和らぐはずだから。時計を見る。ええーっ!12時35分???床に就いてから、わずかに45分?時計、電池切れじゃないか?かなりの時間苦しんだぞ。全然眠れていないってことだ。かーっ!この調子であと7時間!あっ、しかもトイレ、トイレ!ガタガタ震えながら階下のトイレに。踏み外し注意!気張るとさらに寒気が襲ってきた。

 期待を込めて起きること数度、何度目覚めても、時計の表示はわずかに4~50分!経過しただけ。しかもそのたんび、トイレ、小便!全身震え激し!良く出るもんだと感心した。人間こんな時でも変な興味とゆとりてのが付いて回るんだと苦笑い、そして、震え。結局、朝までに10回近く起きては通い、出しては震えて戻り、布団に倒れ込むことを繰り返した。

 災難は立て続けに襲って来るもんだ。苦しさ紛れに寝返り打ったら、そこにカメムシ!もろにほっぺたにあの腐汁をはきかけられた。臭さと痛みに飛び起きて、震えながらも顔を洗って枕カバーの交換、その後30分はひりひりと臭みに悩まされた。あんなにも刺激の強い毒液だなんて知らなかった。踏んだり蹴ったりだ。

 結局、朝までまどろむこともなく、悪寒と発熱に苛まれた続けた。風邪を馬鹿にしちゃいかん!病気てのは、辛く、苦しく、心細いもんだ。それも、独りで病いと体面するっていうのは、ほんときついことなんだって、日頃健康体を授かっている僕には改めて実感できた、一夜だった。

 だから、今宵は、アルコール、断!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする