ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

リビングルームでミュージカル:置農演劇部東京公演二日目午前

2010-07-31 18:00:29 | 教育

   

昨晩の高速道路大渋滞!こりゃ、いかんゾ!今日の公演は、午前中が国分寺市で子どもミュージカル。午後はわずかに2時間の移動時間で世田谷区経堂で演歌ショー。順調に行っても厳し日程なんだ。これに渋滞遅延が加わったら、これはもうーー!悲劇は眼前だ。

 連日の早朝出発で酷だとは思ったが、仕方ない、5時半起床、6時朝食、6時半出発とした。演劇部ますます立派になってるよ、5時半に起こしに回った時には、もう全員が起床して着替えも終わっていた。

 ゆとりを持って出たせいもあって、日野インターを下りるまでは、はらはらもどきどきも無し。これなら予定の時間前に着けるな、なんて安堵も一時、ドライバーさん、「出口間違えた!」行きすぎたり、戻ったり、迷ったり、Uターンしたり、まさか、ナビが付いてないなんて思いもしなかった。わかってれば、事前に下調べしてきたのに。顧問Nが道路地図を片手に夢中で道案内。遅れること40分でどうやら到着した。

 案内された公演会場、なんと、普通の家のリビングとダイニングをぶっ通しにしたスペースだった。広さは20畳!!落語やるんじゃないんだから!当然、パネルは全部立てられない。両端のなすとトウモロコシのパネルは省略。袖の暗幕パネルも上下1枚ずつ、それも極力斜めに置いて間口を広げることにした。そんな狭いスペースに20人もの人間が潜めるわけもない。上手は外へのドアを開け放ち、下手は隣接するキッチン部分にも越境して袖にすることにした。ようやく間口1間半の舞台とぎりぎり人が隠れられる袖を確保した。

 もっともそんに狭い演技エリアで演技もダンスもできるわけはない。袖前部分も思い切って使い切ることにする。となるとダイニング部分の12畳はすべて舞台でつぶれる。残った8畳間の和室が観客席。いいの?こんなに狭くって?

 この間、子どもたちは炎天下の運動場で遊んで待機、これちょっと酷いよなって思いと、早く終了できれば、次の公演時間までに少しでもゆとりが生まれる、なんて下心もあって、公演開始時間を20分繰り上げることにした。

 さて、公演だ。オープニングなど芋洗い状態!あっちでぶつかり、こっちで重なり、ラッシュアワーの通勤電車は大げさだけど、わずかに12畳弱のスペースに18人が跳ね踊るんだから、これはもう笑うしかない。袖にはけた役者も半身見きれているが、そんなことかまっちゃいられない。ともかく、やり通す、演じきるって気迫で続けた。そうそう、さらにこの暑さ!この狭い空間に1KWの照明2台もつけて、厚手の衣装着て、かぶり物かぶって、まるで我慢大会さながらだった。だから、当然ミスも多かったのだけど、不思議とちょっとした失敗なんか帳消しにできるくらい気合いの入った舞台になった。

 その理由はいたって簡単。観客が良かった!!!ちっぽけなクーラーなんて効きやしない。リビングサウナの中で30人もの子どもたちがぎゅう詰め。なのに、みんな食い入るように見ているんだ。まるまると目を見開く子。夢中になって口が半開きの子。一言の無駄口にも子どもの中から「うるさい!」って叱声が飛ぶ集中。シーンが進むにしたがって、後ろの列の子たちは半立ちになってじりじりと前に詰めていく。プール帰りの子たちも続々と集まってきて、最後にはなんと、たった8畳の中に40人近くがすし詰め状態になった。!!!

 笑いの部分は大いに沸き、観客への質問コーナーでは我がちにと手を挙げてくれた。終わった後も去りがたくつきまとう子どもたち。それを無理に押しやって片づけを進め、バスが出発するときにはたくさんの子たちが校庭にに並んで見送りしてくれた。さらにはバスを追って駆けてくる子なんかもいて、・・・・・

  貴重な体験をさせてもらった公演となった。多分一生忘れないだろうな。会場の狭さ、会場の設備の悪さ、観客の数、そんなもんは関係ない。要は、観客の熱いまなざしなんだよ。舞台に送る声援なんだ。それが芝居を数段生き生きとしたものにする。

  それにしても不思議なのは、同じ学童保育クラブでありながら、昨日と今日との違いはなんだ?ってこと。クラブの問題なのか、地域差なのか、学校の善し悪しなのか、判断はできない。どちらのリーダーの方たちも、心から置農演劇部を迎え、ねぎらってくれた。少ない予算の中で、精一杯のもてなしをしてくれた。暖かな心遣いのできる方たちだ。なのに、子どもたちのこの違いはなんなのか?

 

  子どもを育むって、ほんと難しいぃぃ!

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置農演劇部東京公演!初日

2010-07-30 23:11:59 | 教育

   高校演劇部の東京自主公演って、ちょっと凄いんじゃない?しかも、演目が二つとなると多分、前代未聞!記録なんじゃないかな?おい、こんな記録集めてるとこないか?

 出し物は食育子どもミュージカル『ベジタブル!ワンダフル!!』と演歌ショー『夢芝居』だ。3泊4日の日程で子どもミュージカルを3カ所で、演歌ショーを2カ所で公演する。

 その初日、集合は午前5時のはずなのに、4時半にはもう、部員たち集まってきていた。そうなんだ、最近、公演の日は集合時間より20~30分早く作業が始まるってのが、暗黙の了解になってしまってるんだ。やるもんだ!

 3日前から、何度も点検と整理を繰り返してきたので、トラックへの積み込み作業はスムーズに進んだ。幸いバスも打ち合わせより早く来てくれていたので、予定時間の30分前、5時半には出発することができた。

 目指すは東京も西の外れ福生市。八王子近くで一般道に下りてから、あっち行きこっち行きと迷ったものの、どうにか昼過ぎには会場の熊川児童館に着いた。

 なんと児童館は都営アパートの一階部分を占有して作られていた。市の所有で運営は指定管理者のNPO「ワーカーズコレクティブ」、最近流行のパターンだ。新しい!工作室、読書室、プレイルーム、体育館なんかがあって、なかなか立派。その体育館が公演会場だ。12m四方くらいかな、暗幕なんかもあってこれまでの経験から言えば上等の部類に入る。

 昼食後、置農演劇部としては珍しく休憩を取ってから立て込み。中央の頭上にあるバスケットボールのリングを暗幕で覆って隠すのに手間取ったくらいで、後は順調に完了。リハーサルもいつも通り、途中大声で発破入れられてようやくしゃきっとした。

 さて、本番。いい出来とは言い難かったかな。なんと言っても久しぶりの子どもミュージカルで、せりふが飛んだり、噛んだりする部分が少なくなかった。バスの長旅ってことも影響してただろうな。

 観客も微妙だったかな。学童保育の子どもたち20人くらいと、それとは別グループの女子児童10数名。保護者と職員10名ほど、それに演劇部卒業生、国分寺で美容見習いをしてしいるアイと専門学校で照明を学んでいるタカヒロ。子どもたちの表情が、なんか、暗い?決して飽き飽き見てるってわけではない。よそ見したり、おしゃべりしたりするってわけではない。最後までずっと見ていてくれた。笑い所では笑いもあったし、ジュースマンショーでは手拍子や拍手が起こった。

 でもね、なんか違う。こう客席から押し寄せる熱いものがない。理由は?よくわからない。平土間で、もう目と鼻の先で役者たちが演じるってやり方に慣れていなかったせいか?役者があまりに近いと見る方も緊張してしまうものだものね。これもあるだろう。舞台がはねた後、こちらから挨拶しても黙って無視!気になったなあ。学童保育ってものの、難しさを覗いたような気がした。

 おっとぉぉ!こっちの芝居がつまんないってことかもしれない。まずは反省反省!明日も学童保育クラブでの公演、これでも上手くいかなかったら、こりゃもう、一から見直して見なくちゃなんないな。

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いよいよ東京公演だぁぁぁぁぁ!

2010-07-26 21:18:02 | 地域文化

 明日です!いよいよ!とうとう!!ついに!!!明日から東京公演に出発です。

 3泊4日、子どもミュージカル3公演と演歌ショー2公演を西は福生市から、東は江東区豊洲まで、東京中を駆け回って公演します。

 費用こちら持ち、てのがちょっと残念だけど、東京でやったって絶対満足してもらえる内容だから、気にしない!高校生が東京で5回も公演できるってことだけで、凄い!!!

 いろいろ突っつけば、アラはぼろぼろ、演技はガタガタ!でもね、高校生の舞台にはそんなもんぶっ飛ばす勢いってもんがあるんだよ。これ、馬鹿にしちゃいけない!

 今日だって、和田地区公民館寿大学での公演。大盛況だったもの。拍手喝采だったもの。お年寄りの前で演じるって、いいよねぇぇ。かけ声やら手拍子やらで、部員たちみんな感激していた。

 もちろん、お年寄りの方も、若さのエネルギーをしっかり受け止めてくれたんじゃないかな。お年寄りも喜び、その声援で高校生も自信をもらう。こんなやりとりがこの演歌ショーの最高の成果なんだと思う。

 明日からは東京で、子どもたちに、お年寄りに、そして、大人たちに置農演劇部の真価を問う。なんて大袈裟だな。どこでだって、お芝居は楽しい、踊りは心地よい、ってことを納得できればそれでいい。

 生徒たちにも、われわれ顧問にも、価値ある3泊4日になるに違いない。

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楽しんでもらえたかな?演歌ショー『夢芝居』

2010-07-25 19:11:34 | 地域文化

 演歌ショー『夢芝居』の公演が始まった。一週間に二回、何れも老人介護施設での公演だ。こういう所での公演は初めてなので、戸惑うことも多いが、ある意味刺激的だ。

 まずどきっとするのは、車いすはともかく周囲をベッドで囲まれての公演ってことかな。寝たきりのお年寄りも見てくれるわけなので当然と言えば当然なんだけど、最初はかなりびっくりした。

 次に大変だったのは、場所がどちらも食堂だってことだ。これまで学校とか公民館でやってきたので、人が多く集まる所にはホールというか、集会室というか、そんな空間があるものと思っていた。でも、入所者やデイサービスのお年寄りにとって集まるのは、食事の時なんだよな。施設を運営する立場としても、当然無駄な空間はいらないわけで、必然的に演じるのは食堂。テーブルと椅子を片づけてできた空間が、ステージってわけだ。舞台があるわじゃない。平台があるわけでもない。いやいや、それどころか、舞台の袖ってもんがないから。

 初めの所はまだ隣に和室があってそこが上手い具合に袖兼楽屋になったけど、昨日の場合、なんと風呂場の脱衣所が楽屋兼袖だった。蒸れること!蒸れること!!職員の方が気を使って扇風機を入れてくれたけど、振り袖姿には酷な環境だった。

 そんな目的外使用の会場だから、明かりとか声の届き具合とかが、会場ごとにまるで違う。しかも、食堂なので、本番直前まで本来の目的に使用していてリハーサルもままならない。初めの万世園など、隣が調理室になっていて昼食の後かたづけの物音が、がしゃんじゃがじゃがとうるさいことうるさいこと。しかも、中間に通路があるせいか、声が客席の後ろまで通らない。「声、聞こえねえ」ばあちゃんのクレームに慌てて楽屋に走って、「声を大きく、滑舌はっきりと、せりふはゆっくり!」と指示を出したが、やはりダメだった。まあ、踊りがあるのでなんとか、勘弁してもらえたってところかな。

 失敗の経験を生かし、昨日の成島園ではしっかり、ゆっくり、はっきりが徹底して、コントもまず伝えられたと思う。職員の人たち、かなり笑ってたから。

 さて、一番問題だと思うのは、振りこめ詐欺防止のコントが、果たして寝たきり同然のお年寄りに意味があるのか?ってことだ。電話かかってくるわけでなし、訪問ってことだってないわけだ。それ以上に、20分近いコントを追うこと出来てんのか?ってこと。一生懸命反応を探ってみたけど、・・・・わからない!いや、多分通じてないんだろう。踊りだって楽しんでもらってるのかどうか?

 そんなこと考えると、身も蓋もない!って感じだけど、あのお年寄りたちには、若い者が訪ねてきて、自分たちのためになんかやってくれてる、ってことが意味あるんじゃないだろうか。いやいや、表情には出ないが、しっかり理解して鑑賞してくれているのかもしれない。ともかく、一口にお年寄りと言っても千差万別!油断は禁物!!しっかり一つ一つの舞台を大切にしていくしかないな。

 もっとも、ディサービスのお年寄りは、これは随分はっきりしていて、昨日の公演でも、手拍子は打つ、歌は歌う、涙は流すで喜んでくれた。そして、終わった後の感想。「今までで一番良かった!」ええーっ!今までって!そっか、こういう施設利用の人たちってボランティアの慰問に結構慣れてんだぁ。これはうかうかしてられないぞ。比較されてるってことなんだもの。「今日の人たちはいまいちだったな」なんて言われないよう頑張んなくちゃ。

 明日は地区公民館の老人大学、コントも踊りも、結果がはっきりと出るはず。気を引き締めような、みんな。

 

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ニューバージョン『夢芝居』

2010-07-19 21:35:18 | 地域文化

 強引だった!昨日の今日で本番だもの。1年生を舞踊に入れて、新しいコントを仕込み、引き続きのコントもメンバー刷新して臨んだ最初の公演だった。

 一昨日、子どもミュージカルやってるから、演歌ショーは合間合間を縫っての稽古だった。2年生はインターシップで三日間いなかったしね。そうそう、子どもミュージカルの方も1年生加えた新版だった。

 米沢の老人介護施設『万世園』での公演。演歌舞踊が『津軽海峡冬景色』、『夢芝居』、『柔』、『男の情話』、『祝い酒』、『最上川舟歌』、『お祭りマンボ』の7曲。これに『やりこめ詐欺』と『振り込め詐欺にご用心』の二つのコントを組み込んで、計80分のステージになった。

 コントに出演するのが合わせて10人。残るは12人、と言っても5人は1年生だから、実質7人。この数で7曲なんて、とっても無理!なので、当然コントメンバーも早替わりして踊ることにした。

 さてさて、この組み合わせだよ、問題は!一応、何でも踊れるってことになっているけど、得意レパートリーとか、着物の種類とか、男女とか、まあ、いろいろあるわけで、スムーズに舞台を進めていくために、どの曲順で行くか?これでずいぶん苦労した。

 でも、悩んだ甲斐あって、一人コントを含め2~3曲舞台に立てるようにローテーションを組むことができた。

 まだまだ、せりふをとちったり、振りが逢わなかったり、演目のつなぎでとまどったりと、未完成な部分は多々あったけど、まずは、最後まで終わらせることができた。

 東京公演までまだ2回の公演が組まれている。24日(土)米沢成島園、26日(月)高畠町和田地区公民館。一回一回でしっかり直しを入れて、東京には万全のものを持って行きたいものだ。

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