ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

全国高文祭、準備は万端。

2008-07-30 21:27:43 | 演劇

 置賜農業高等学校演劇部全国大会出場記念公演、2会場4ステージすべてが終了した。実行委員として公演を支えてくださった方々、お世話になりました。わざわざお出かけいただいた観客の皆さんありがとうございました。

 高校生の分際で、川西、米沢それぞれ2回公演なんて、実に大それた話だ。まあ、僕の最初の思惑は、客が入ろうと入るまいといい、ともかく生徒に舞台を踏ませなくちゃってものだった。もちろん、会場経費等はすべて自腹で行く覚悟でいた。ウソじゃないよ、当然でしょそのくらい。定年の年に全国だよ。ここですべて賭けなくてどうするっていうの。

 でも、学校がというより校長が、この無謀な企てをさらりと引き取ってくれた。学校主催の公演として、どちらもしっかりとバックアップしてくれたんだ。素晴らしいねえ!うれしかったねえ!立派だ、校長!

 まあ、校長は校長なりに、この公演を置農の宣伝材料にしようって腹づもりもあったようだ。たしかに、演劇の全国大会出場ってのは、地区内の中学生にはインパクトあるからね。新聞、テレビ、ラジオ、さらには、中学校の全校集会での宣伝活動など、教頭の組むスケジュールに従って、部員たちは精一杯公演の、つまりは置農の宣伝をして歩いた。

 公演は、川西昼公演(23日)は地元中学生と置農生で700席満席。夜公演は、地元の人や同窓会員、保護者などを中心に400名。米沢公演(29日)は、昼はちょっと少なく150にとどまったが、夜はほぼ満席の450近い入りとなった。特に米沢伝国の杜の夜公演には、山形市からも多くのお客さんがみえ、小学生から老人まで、実に幅広い人たちに見ていただき、暖かい拍手をいつまでも頂戴した。二日間の公演で総計1700人!すごいね。信じられないね!こんなに多くの人たちが声援を送ってくれたわけだ。

 こけだけ多くの人たちからパワーもらって、部員たちは確実に上達した。一回一回上手になるのがわかったもの。そして、最後の公演は、まず全国の舞台に恥じない程度の出来にまで仕上がってきた。僕のとんでもない思いつきが、ものの見事に図に当たったってことだ。

 ただ一つ心配だった、経費面も、どうやら赤字を出さずに済んだようだ。よかった!よかった!後は、この勢いで一気呵成に桐生に乗り込むだけ。さあ、やりますよ。全国高文祭に置農演劇部、大きな華を咲かせます!

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ドーラン騒乱!

2008-07-26 21:59:35 | 演劇

 先生、どうしましょう?白塗り用のドーランが足りません!顧問ナリサワの顔は半泣き。そうだ、先週の公演でほとんど使いきってしまっていたんだ。妖怪バンドリーダーのアイからあんなにせっつかれていたのに、忘れてた!すっかり忘れてた!!ナリサワも僕も。

 なんせ、顔を真っ白に塗りたくる異様なメイクだからね、ちょっと他のファンデーションで代用、ってわけにはいかない。しかも、7人分だ。少なくとも2ケースは必要なのに、残りはわずか1ケース。

 慌てて舞台化粧品専門店三善に電話するも、土曜日で通じない。ファックスも打ってはみたが、きっと明日だって休みだろうから、届くとすれは火曜日、って、公演当日じゃないか。それじゃ絶対無理!使えない。なんとしても明後日までに手に入れなくちゃならない。

 山形市の舞台化粧品取り扱い店に電話するも、これまた、不通。たしかあそこは日曜も休みだ。どうする?どうする?次に思いついたのが、三善の直営店。ネットで調べて早速電話、絶対絶命のピンチを嘆願してなんとか発送してくれないかとしつこくお願いしてみたが、返事はあくまでつれなく冷たく愛想無く、こちらは対面販売のみで商品の発送は承っておりませんだって。わかってるよ、だからお願いしてんだろ!

 残る手段は、月曜まで待って、山形まで買いに行くって方法。でも、もし、その店に在庫がなかったら、恐ろしい!万事休す!!だよ。それはあまりに危険。菜の花座のメイク担当ナオミに電話してみたが、これまた、そんな特別なものはありませーん、だって。

 責任を感じたナリサワ曰く、大丈夫です、なんとかします。どうやら東京の友達に買ってもらって送らせる算段のようだ。でもね、まるで関係ない人に、済まないけど新宿まで行ってドーラン買って送ってくれない?なんて頼めないだろ。弱った!ほんと弱った!!

 仕方ない、一ケースを倍に薄めてやるしかないか。腹を固めなからも、なんとかなんねえもんだべかと考えあぐねること1時間。おっおー!居るぞ居るぞ!頼める奴が。そうだ、埼玉に就職進学したマリコがいたじゃないか。演劇部今年の卒業生、ってことは、この全国大会を勝ち取った原動力の一人だ。内容も十分にわかっている。事情もきっと理解してくれるはず。よし!マリコを拝み倒そう。

 電話。あっ、マリコ?明日、新宿まで遊びに行く気ない?実は、・・・・・・・・。で、マリコの返事。いいですよって、さらっと一言。やっぱり、マリコだ。優しいマリコだ、素直なマリコだ、立派な先輩マリコだ。顧問・担任思いのマリコだ。明日朝、封筒を準備して新宿に向かい、三善の直売店でグリースペイントNO4を3ケース買って、即座にコンビニからメール便で送って、お願いな。

 今年都会に出たばかりのマリコ、新宿にも一度行っただけだって、心細いだろうな。せっかくの休み、もったいないって思うだろうな。せめて、新宿で遊ぶ費用くらいもたせてもらうから、堪忍な。許してな。明後日品物が届いたら、部員全員25名その先頭にはナリサワと僕が土下座して埼玉県戸田市方面に向かい、礼拝することにする。ありがとう!マリコ!!

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役者は舞台が育てる!

2008-07-24 00:09:16 | 演劇

 全国大会出場記念川西公演が終わった。

 昼の部は川西二中生徒全員、川西一中の一年生、玉庭中の生徒、それに置農生が入って、超満員の公演になった。オープニングのもの悲しいバンド演奏に何故か手拍子が起きて、おいおい!どうなるんじゃ、とかなり心配したが、その後は、静かにじっくりと見てくれた。昨年のように冷やかしもなく、あからさまに寝ている生徒も見あたらず、結構、楽しんで見てくれたみたいだった。公演後もらった一中生のアンケートからも退屈せずに見てくれた様子がうかがえた。でも、もう少し反応があってもな!との感じはかなり残って、役者たちは、そうとうへこんでいた。

 その点、夜の部は、大人中心に400人を超す観客で、笑いの反応も上々、カーテンコールまで暖かい雰囲気に包まれた舞台となった。役者たちも気持ちよく演ずることが出来たようで、みな満足の表情だった。

 今回は、新キャストになって初めての公演、果たして、昨年のオリジナルメンバーに追いつけるのか?と、みな、どきどきしながら勤めた舞台だった。結論としては、まずは良かった!なんとかなった!だった。不十分な点は多々あったが、まずは、「ええー!去年からすっとねー?!」って感想は聞こえなかった。

 それもこれも、7/7のリハーサルと昨日一日の集中稽古が効いたと思う。プラザの舞台でじっくり時間を掛けて稽古できたことがなによりだった。特に、昨日のゲネプロは、役者たちがぐいっと伸びた瞬間だった。そう!一皮むけたって奴だ。

 演技の上達ってこういうものなんだ。ある日突然、閃いて、閃かないかもしれないが、ともかく、瞬時に分かってしまう。今までどうしても出来なかったことが、はれほれっていう間にできてしまうんだ。不思議だ!実に不思議だ!!あんなにくどくどとダメだししても変わらなかった大根演技が、何故か、もうできあがっている。

 教室や練習場でいくらやってもダメ、この御利益は、本物の舞台からのものだ。板敷きを踏み、装置の中を動き回り、音響が響き、照明が輝く、これが舞台の秘密だ。この経験が、演技の質を着実に高めていく。

 いや、役者だけでない。スタッフだって同じこと。通しにしろゲネプロにしろ、経験を積めば積んだだけ、力が付いていく。特に本舞台は、もう、絶対の効果なんだ。だから、今回も無理を承知で、2カ所4回の公演を計画したってことなんだ。

 今回の公演で得られたものは、やれるっていう自信ともっと上手くなれるっていう確信だ。これが身に付いたなら、大成功だ。次回29日は、さらにさらにレベルアップできるだろう。一つ一つの舞台を踏んで、あの不器用な奴らが、あの恥ずかしがり屋連中が、ぐいぐいと自分の壁を越えていく。凄い!ほんと凄い!!やっぱり舞台は魔物なんだ!!

 

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田んぼでインスピレーション!

2008-07-20 22:16:36 | 演劇

 僕が田んぼやってたって、知ってました?知らないよね!そう、このブログは「演劇専用時々脱線」て決めてるから、農家暮らしのこと、書いたことがない。まあ、芝居ほどしゃかりきじゃないけど、結構真面目に米作りやってるんです。なんせ、完全無農薬だから、って胸を張らせていただきやしょう。なんて見栄を切っても、ほとんどの人には通じないよね、この忙しさ。

 雑草が大変なんだよ!今の時期はとりわけ。ここ数年、6月から8月盆前にかけては、ひたすら除草作業だ。毎朝、1~2時間、土日は部活に出かける前の午前中、ただただ田に入る。もう、くたくたのへとへとになりながら、もう、駄目!もう諦めた!とギブアップする8月半ばまで頑張る。

 なんだって続けてんのかねぇ?拷問にも近いこの作業。まあ語れば一冊の本になってしまうだろうし、ここは農業ブログじゃないから、ここでは書かない。じゃあ、なんで田の草とりのことぐだぐだ言ってんだ?

 それはね、この辛~い辛い田の仕事の最中に、けっこう、いいアイディアが生まれるからなんだよ。そうそう、台本のね。以前だと、ハーティダディ2。あの二人の父親ってヒントは稲の穂先が目にちくりと刺さった時にひらめいたし、どんがら山奇譚の筋立ても四つんばいで田の泥を掻き混ぜている時にやってきた。

 で、今日だよ!朝仕事で草取りの真っ最中、来たよ、来たんだよ!次回作のインスピレーションが、ぴぴっとね。今年の大会向け作品、時代は終戦直後、所は山形置賜。キーワードはダンス。ここまでは何となく決まっていたんだけど、それをどうつなぐのか、そのリンクの知恵の輪が見つからなかったんだ。それが、今朝、はっとひらめいたんだ、田んぼの中で!どんなことかって?そりゃ言えない。書けてからのお楽しみ!

 これがあるから田んぼ仕事は止められない!えっ?ほんとかよ!要するに、忙し過ぎて、農作業しながらでなくちゃ、脚本のこと考えられないってことなんじゃないの?うーむ!それもある、たしかに。でも、なんか、あるんだよな、田んぼには。人の想像力を飛躍させる何かが。

 どう、皆さんも田んぼの除草に入ってみない?素敵なアイディア生まれるかもしれないよ。で、もし、入る気があんなら、僕の所ね。いつでも待ってるから、よろしく。

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音録り終わる!

2008-07-19 21:30:26 | 演劇

 『どんがら山奇譚』の伴奏をすべて一新した。どうも、前のままで行くってのが、我慢ならなくて、土井先生に無理を言って、すべて変えてもらった。全体にテンポを落とし、ゆったりとした曲作りになった。これに新曲が2曲入るし、生バンドの伴奏もすべての曲で付けられたから、文字通り新しいバージョンになった。装置も手直しし、演出もかなり変わったので、これまで何回か見ていただいた人たちにも、きっと楽しんでもらえることだろう。

 さて、その音録りだけど、いつも通り、ライブスペースジャムをお借りして、7時半から開始した。エンジニアは役場のカンオさんだ。最初に新曲の録音。キーポードで音を次々重ねて、結局6チャンネルで完成。なかなか迫力のある仕上がりだ。さらに、これまでの曲を使う4曲についても、すべて録音し直した。こだわりの土井先生なので、かかるものと覚悟はしていたが、案の定、終了は11時前だった。

 さあ、この伴奏に生バンドを重ね、歌を入れる、といっても、すべては生!その作業を本番までの三日間で行うんだ。厳しいよ。歌も楽器も全部ど素人だかね。さらに、それに合わせててダンスまで入るって、これ、かなりのものだろ?上手くいけば、もう。絶対国立劇場だね。

 出場全12校の照明プランを見てみたけど、結局、うちが一番凝ってるみたい。センターピンを2本も使うってのも、置農だけだった。それに、この音楽だろう!装置だろう!演出だろう!そして、台本だもの!!まっ、間違いないでしょ。ただし、上手くやれれば!

 明日は吹奏楽部の地区大会。どうしたって応援に行かなくちゃ、土井先生の部活だもの。もちろん、そればかりじゃない。文化部で頑張ってる二つの部だもの、吹奏楽と演劇は。お互いしっかり支え合わなくちゃ。でも、稽古もしたい~~!!会場、長井市なんだよね。さあて、どうする?学校に戻って稽古か?いやいや、それも面倒だ。てことで、近くの公民館を借りて稽古することにした。

 大会期間中と同じだ。吹奏楽の大会終了後、僕の車に楽器と音響器具乗せて、練習に向かう。いよいよ高まってきたよ、大会モードが!!さあ、どこまでレベルアップできるか?

 楽しみ?苦しみ?とことん勝負!!

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