ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

新展開!子どもミュージカル

2009-01-31 21:07:43 | 演劇

 置農子どもミュージカル2009『”ごちそうさまは”は秘密の宝』いよいよ完成!たぶん明日!なーんだって言うなよな。一ヶ月近くもかかったんだから。フィナーレの歌詞の2番を書いて、全体の見直しをやってどうやら第1校できあがりとなる。やれやれだ。

 今回の作品、思いがけない新しい展開があった。いや、まだ、始まったばかりだからありそうだ、って書こう。それは、曲の作曲者が替わるってことなんだ。これまで、第2作からずっと担当してくれていたお馴染み土井先生が、今回はなんとしても忙しくてできないということで、急遽、山形市のT先生にお願いすることになった。

 T先生はこれまでオペラや歌曲の作曲を幅広く手がけ、定期的に自作の演奏会もなさっているというプロ中のプロ。そんな凄い先生が、置農子どもミュージカルごときを手がけてくださることになったんだ。なんとも恐れ多い話だ。だって、あの音程狂いぱなしの連中のだよ。合唱できない人たちのだよ。

 しかも、さすがプロ、事前にメンバーの声の質や音域や個性もチェックしておきたいと、今日、置農の練習に来てくださったのだ。このひどい大雪の中を!ねっ、感激でしょ。どきどきでしょ!で、一人一人歌わせて、写メ撮ってもらった。きっと、がっかりしただろうね。下手すぎて。まっ、唯一の救いは奴らの明るさと元気さだね。これだけはたぶん気に入ってもらえたんじゃなかろうか。

 はちゃめちゃの元気さ、おおらかさが伝わったのか、先生からは帰りしなに、とても楽しみなお仕事です、って言ってもらえた。お世辞半分としてもこれほどうれしいことはない。こちらこそ、仕上がってくる曲が今からとっても楽しみだ。せっかくのご厚意と熱意にしっかりお答えして、よい舞台をつくらなくてはな、と肝に深く深く命じたことだった。

 さて、話は、思い切って飛ぶ。実はこの文章、新しく買ったモバイルパソコンで打っている。何も小さな画面に目を細めつつ打つ必要もないんだけど、まずはものは試しってことだね。ネットがしっかりつながっているか、使い心地はどうか、文字は打てるか、打てるだろうパソコンだもの、って、言うものの、要はうれしくて使ってみたかっただけのこと。今回はソフトはセキュリティもオフィスもメールもすべてフリーソフトを入れた。せっかく安いパソコン手に入れたのに、ソフトで金かけていては意味無いから。まあ、その無料ソフトのお試しってことでもあった。さあ、これ文章がうまくブログにのれば、まずは、おめでとうございます、ってことだ。だから、これを読んでいるあなた、僕が小さなキーボードで何度も打ち間違いをしながら書いたんだってこと、ちょこっと想像してよね。

 

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台本書きはあっち向いてホイ!

2009-01-29 22:17:42 | 演劇

 正月明けから、子どもミュージカルの台本書きに明け暮れている。かれこれ、1ヶ月になるところだ。この間、本には一切近づかず、通勤の車の中で聞く音楽も、ご法度にしている。まっ、たまには、やぶっちゃうけど。って言うと、いやあ、凄い集中力ですね、ほとんど、台本のことだけ考えてるんでしょうね、なんて、言われる。

 これが、実に、実に恥ずかしい。きっと、他の作家さん方はそういう仕事ぶりなのだろう。そのくらい熱中しなくちゃ、いいものは書けない、んだろう、きっと。でも、僕はそれができない。とてもとても、集中してるなんて、おこがましくて言えない仕事ぶりなんだ。だって、今だって、ほれ、これ書いてるだろ。ダメなんだよなぁ、ほんと、ダメだ。気が散るんだよ。1時間も書き続けると、もう飽きて、なんやかや、あっち向いてホイ!なんだ。

 以前は、小説を読むことだったり、音楽を聴くことだったり、部屋の中うろつく、だったりした。行き詰まると、いや、行き詰まる前から、読みかけの本に逃避した。後ろめたさを押しつぶしつつ本に没頭した。布団かぶって外界を遮断するように音楽に熱中した。気を紛らわすためにあっちにうろうろ、こっちにちょろちょろした。

 それが、最近は、インターネットになった。台本もパソコンで書いているので、ネットに逃げ込むのは、いたって簡単なんだ。ブラウザのアイコン、ワンクリックで別世界なんだから。気になる人のブログ読んだり、ニュースを見たり、BBCで音楽聞いたり、うろうろと時間をつぶす。いかん!こんなことではいかん!!とはたと気づいて、また、台本に舞い戻る、という日々を過ごしていた。

 それが、今回はとうとうネットショッピングにエスカレートしてしまった。ちょっとばかりきになっていた品物をメーカーのサイトで性能をチェックし、価格comやアマゾンで追い回し、口コミやらレビューやらを読みまくって、ついには、いたたまれなくなって、購入!!いかん、また、やってしまった!!

 いいのか?!これで。いい歳して、こんな衝動買い!年金暮らしにあと一歩の身で、こんなめちゃくちゃ許されるのか?!と、後悔しても後の祭り。

 ワンクリックが命取り!

 明日は、モバイルパソコンとイヤホンが宅配されるのでありまする。

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新作は『”ごちそうさま”は秘密の宝』

2009-01-27 22:14:20 | 演劇

 久しぶりのブログだぁ。一週間!書けなかったねぇ書けなかった!!だって、子どもミュージカルの新作台本書き上げなくちゃならなかったから。苦しんだ!もう、やたら!マークが付くくらい苦労した!!構想を練り始めたのが、今月5日。かれこれ3週間だもの。

 で、書けたのかって?喜べ!!ってだれが?90パーセント完成!!後は、シーンを二つほどくわえてエピローグ付けてできあがりだ。もっとも、やたらだらだらと長くなってしまっているから、見直し、手直しが何度も必要になるかも知れない。それでも、期限の2月6日までには印刷完了するだろう。まずは、よかったぁぁぁぁ!!!!

 話しとしては、食育テーマの第3弾ってことで、『いただきます』で始まって『もったいない』になったから、最後はどうしたって『ごちそうさま』でしょう。前二作でだいたい書くべきことは書いてしまったので、今回は、とってもきつかったわけだ。テーマとしては、野菜は薬だ!ってところ。サプリメントばやりの昨今に、ちょっと待った!と、横やり入れようって内容だ。小学生へのインパクトとしては、ちょっと、いえいえ、かなり弱い。

 だから、今回はやたら面白くしようと思った。ってことは、つまりギャグだらけってこと。片っ端から奇天烈、ナンセンスギャグの連発で、いいのか?こんなんで?って、振り返れば不安がいっぱいなんだけど、まぁ、なんとかなるでしょ。食育効果は薄くても、間近に芝居見て、なんか感じ取ってくれる子どもたちがいれば、それでいいんだ。だって、子どもミュージカルの出発はそこにあったんだから。

 ナイーブな子どもたちの感性に生身の舞台をぶっつけよう。5月5日、米沢市児童会館公演も早々決まったことだしね。館長さん、今年もお世話になります。

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死線、彼方に:新国立『DUST』を見た

2009-01-20 17:33:53 | 演劇

 初めに御礼だ。『DUST』制作担当の皆さん、便宜を図ってくださってありがとう。お陰様で、置農演劇部の生徒たち、とても幸せな時間を持つことができました。東京で、しかも新国立で、さらに日頃気に入っていた若い役者さんたちの舞台を、すぐ間近に見ることができたなんて、彼らはもう、かなり興奮していました。本格的なセンター舞台、贅沢に仕込まれた照明、生の歌とギター演奏。その真ん中に、憧れの△△がいる。(もっとも、僕にはさっぱりわからない。)もう、これ以上の贅沢はありませんね。東京公演のご褒美を先にもらってしまったって感じでした。どっきどきの2時間20分だったと思います。改めて、ありがとうございました。

 さて、舞台の感想なのだが、と、文体が変わる。・・・・難しい芝居だった。内容のことではない。ストーリーは至極単純。ニートは強制労働に処するとの法律(DUST法)に基づき無人島の施設に送られてきた青年男女が、そこを脱走し森の中で暮らす。乏しい食べ物を奪い合いついには殺し合う、って話しだ。山田悠介の原作を岡本貴也が脚色・演出した作品。この芝居見るって決まって早速、原作も読んでおいたので、その点は、二つを比較しながら楽しく見ることができた。

 でも!どちらも、入り込めないものが最後まで残った。まず一つは、こういう法律が成立するというシチュエーションをどうリアルに築くかって問題だ。原作も舞台もこの点、疎かなんだよな。こういう設定、面白いでしょ、ちょっとありそうもないけど、あったらすごいでしょ、じゃあ、それ前提に話し進めっから付いてきて、って感じかな。これって、高校演劇のシチュエーションコメディ作るのと同じ手法じやないか。これ安易だよねって高校演劇東北大会の感想でも書いた。こういう劇画的状況を作り出すには、それ相当の手はずを踏んでくれないとね。例えば、何年か前の韓国映画『オールド ボーイ』(日本のコミックが原作)なんかは見事だった。とてもあり得ない設定に、知らず知らずの内に引き込まれたもの。何故か、見ながらあの映画を思い出していた。あっ、そうそう、小説の後半は復讐譚で『オールドボーイ』に似てたからかな。ちょっとこのDUST法には無理が多いし、その無理を有理に変えようって気持ちがまるで欠けていた。コミックに慣れ親しんでいる若者たちにはそれでいいんだろうけどね。

 次に違和感が残ったのは、あの舞台の上を走り回る若者たちから、ぎりぎりの飢餓という死線が浮き上がってこなかったことだ。いろんな理由が考えられる。演劇って方法が飢餓線上の人間を表現するのには適切ではなかったんじゃないかってこと。だって、わずか2時間程度の連続する時間の中で、餓死寸前の体や表情なんて作れないもの。しかも、すぐそこで観客が見てるんだよ。無理だよ。この点、文字表現の原作の方がまだ、引き込む力を持っていた。

 二番目に考えられるのは、センター舞台の制約だ。何も置けないんだよ、装置とか大きな道具とか。工場のラインも森も海も廃屋もすべてマイムと照明で表現しなくちゃなんない。空間的な奥行きも作れない。これはさすがにきつかった。役者はその厳しい条件の中で無我夢中で頑張っていたけど、やはり、無理は無理だった。

 さらに、これも演出に関わることだけど、舞台の板を真っ白にした。これって照明を映えさせるためだったのかな?たしかに、照明はほんと工夫があって、うわー、やるぅぅぅぅ!って一つ一つ楽しめたんだけど、サバイバルゲームの舞台には相応しくなかったと思う。つのり来る饑えとともに淀んでいく生活の澱や神経のざらつきが、舞台の純白に裏切られていた。

 あと、歌についても。曲そのものはどれも美しい歌で満足できた。役者たちもあの激しい動きの中で、精一杯歌い上げていた。でも、やっぱり、あのメロディは違うと思う。あの歌い方は違うと思う。死線をただよう亡者たちのものではなかった。

 ということで、ごめんなさい。せっかく便宜はかってもらっていながら、厳しい評価してしまいました。このブログ読んで見に行くかどうか迷っている人、ぜひ、見てください。出演の若者たち、懸命にやってるから。舞台も美しいから。って、書いて勘弁してもらおう。

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VS,800:子どもミュージカル東京町田公演

2009-01-17 22:54:43 | 演劇

  正直、不安だった。東京・町田公演の初日、鶴川第2小学校での公演。そりゃ、これまでだって800人近い観客の前で演じたことはあるよ。でも、そりゃ、大人だったり、置農生だったもの。今回は、なんと!小学生が800人!これはやはり、びびるよ。だって、奴ら正直だもの。つまらなければ、平気でおしゃべりするし、あっちゃこっちゃ顔向けるし、悪戯は始めるし、そんな状態に陥ったら、もう、どすることもできゃしない。だって、こっちは高校生だもの。機転きかせて観客集中させるなんて芸当できるわけがない。

 しかも、会場の体育館が狭いんだ、これが。前はステージぎりぎり、横は壁のすぐ近くまで、ぎっしりぎゅう詰め、で、体育座りだから。この窮屈な姿勢で1時間座ってろ、ってそりゃ無理だろ。僕だって、絶対もたない。それに、800人もいれば、当然いろんな子がいるだろうしね。走り回る奴だって出てこないとは限らない。杞憂なんかじゃない、先生からも事前にその恐れありって情報もらってたから。ねっ、怖いでしょ、この公演!

 さあさ、太鼓とチャンチキのにぎやかな楽隊でオープニング。まずはここで、小学生の度肝を抜く。観客の目がまん丸に見開かれる。ここまでは作戦通り。問題は主役二人(マータイ星の留学生:モッサリとドッサリ)の掛け合い漫才だ。うんこスタイルのかぶり物で登場。おおーっと、小さなどよめき、いいぞ。さあ、最初のギャグ、もっさりの鈍臭さを50メートル走とか跳び箱とか逆上がりなどで揶揄するシーン。笑い!よし!次は、吉野屋の牛丼やらマックシェークやら、ミスタードーナツやら、身近なファーストフードで突っ込む。爆笑!いよいよ、よし!!東京公演のために新たに仕込んだ一人戦闘のギャグも狙い通り。笑いにつぐ笑いの連続。役者も乗ってきているのがわかる。どっさりのケンタローなんて、今までまるっきりできなかったことを軽々とやっている。

 五羽カラスの登場シーンでは、これも今回新たに抜擢した一年生のみょうちくりんなダンスが大評判!なっ、おもしろいだろ、あいつ!なんと、その振りを一生懸命に真似てる小学生もいるじゃないか。そして、おばさん→おばあさん→おばかさん言い換えでは、これまでに無い大爆笑!!!これまで、どうも、笑いが取れなかったオタクのボンにゃんも大人気。だれもが気をよくしてのびのびと演じている。いゃー、ほんと!観客が芝居を作るんだよねえ。前半三十分、息切れすることなく笑いで引っ張ることができた。

 そして、テーマの核心へ。小学生の暴虐無人の振る舞いから、もったいないの発見まで、子どもたちが身を乗り出すのが、ありありと感じられた。やったね、子どもミュージカル大成功!わざわざ東京くんだりまでやってきた甲斐があった。小学校の先生方の表情も、一変していた。凄い!一年生から六年生までの子どもたちを一人残らず、釘付けにした。これって凄いことですよ!って驚きを、校長先生の雄弁な挨拶が何より語っていた。きっとね、途中で飽きてひそひそ、がやがや、こそこそ、がさがさが始まるって予想してたんだと思う。

 おそらくね、農業高校生のミュージカル?どうせ、学芸会の延長でしょ、って、いささかうんざりしながら引き受けたんだと思うんだ。余計な手間取らせて、って内心迷惑がってた先生もいたに違いない。当然だよ、高校生の演劇なんて、ほとんど縁がないもの。実際、大部分が仲間受けの舞台だしね。それが、この濃密な1時間!もしかすると、来年度もいろんな学校からお呼びがかかるかもしれない。そんな、自惚れにほくそ笑むような、素晴らしい公演となった。

 翌日はさらに二校:成瀬中央小学校250名、本町田小学校500名。バスとトラックを飛ばしての早業公演。こちらも前日同様、子どもたちの喝采を浴び、先生方から賞賛をいただくことができた。すべて積み込んで、学校を離れる時、子どもたちがバスに群がって、いつまでも別れを惜しんでくれた。嬉しい!感激だ!!こんな経験、高校生がでるか?!ここまで頑張った三年生は、涙、涙。演劇部としても、置農としても、予期した以上の成果を上げることのできた東京・町田公演だった。

 さて、この文章、『合い言葉は?もったいない!』を見たことの無い人、わからないよねえ。で、近々、台本をこのブログにアップするので、興味のある人は、ぜひぜひ読んでくださいね。

 

 

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