ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ごはんパンを売り出せ!

2016-01-20 10:47:55 | 地域文化

 これまでもごはんパンの講習は何度か行ってきた。子どもたちに楽しんでもらうパン作り教室やら、農業の6次産業化への足がかりとして、ごはんパンを学んでもらうとか。でも、どちらも、こっちの役目はごはんパン作りを教えることだけだった。その後のことは、おら知らね!で済んできた。

 でも、今回の講習は、パンを販売商品に加えたいから、との要望、障害者自立支援施設が手を挙げてきた。こりゃなかなか手強いぞ。売れるもの教えなきゃなんないわけだから。施設側の製造・販売条件なんかもあるし、製品としての好みもある。さて、どうなることか?

 こっちとしちゃ、ごはんパン!これで行きたいって思ってる。できれば申し込みのあった3回分すべてごはんパンを披露して、その中から事業所に合った製品を育てて行ってほしいと思っていた。が、どうも、向こうには、ごはんパンってものが、豊かなイメージを結んでいないようで、最初はまず、パン作りの基本を、で、その後2回をごはんパンでどうだろうかとの申し出、まっ、それならそれで、小麦粉パン作りながらごはんパンの優れたとこなど擦り込んでいければいいか、了解、昨日はその1回の講習だった。

 事業所の加工品販売への意欲は高く、すでにクッキーを製品化していて、設備も小規模ながらコンベックオーブン、発酵器、ミキサー等も買いそろえ、作業場の一角をしっかりと囲って加工室が設えられている。製品へのこだわりもなかなかのもので、材料も十分に吟味し納得のいく製品を仕上げているようだ。

 次回以降につながるように、国産小麦粉使用でバターロールを作ってみた。部屋に常備の暖房がないことと作業台がステンレスなため、仕込み上がりの温度が下がってしまったが、発酵器がしっかりしているので30分遅れ程度でまずは順調に作業は進んだ。問題はオーブンだった。これまでガスのアナログオーブン中心にやってきたので、温風のオーブンなんて初めて、どんな具合なのかさっぱり見当がつかず、結局、表面は色つき良好、中は生っぽい焼き上げになってしまった。国産小麦のしっとり生地なので、なおのことじっとり感が強調されて、これはしまった!まっ、1回失敗したので、次回は上手く使いこなしてやろう。

 さて、終わった後の次回打ち合わせ。次はもっと高級なパンを作りたい、と来た。なによ、高級なパンって?どうも、担当者のイメージにあるのはフランスパン風の堅焼きパンみたいなんだな。それも、ごはんパンには興味薄のご様子!おいおい、そりゃ話しが違うぜ。ごはんパンの講習ですよって念押しして引き受けた仕事なのに。だいち、この施設でフランスパン無理だし、この置賜でハードブレッドの売れ先ってほとんど針の穴。これまでいろんな人たちに食べてもらった経験から言って、食事としてパンを食べる習慣ってほとんどないんだ、この地では。だから、甘めのロールパン教えたのに。

 それに、経験ゼロの職員が片手間に普通のパンで勝負したって勝てるわけないでしょ。向こうはプロだよ、設備もノウハウもすべて分厚く持ってるんだから。ここは、本職パン屋が目を付けないニッチェ市場を目指すのがまっとうってもんだと思うよ。だから、ごはんパン!まず作ってご覧なさいよ、食べてご覧なさいよ!相手の不満げな目つきを無視して押し切った。パンにご執着は結構なことだけど、商売となれば、冷静に売れる条件を見極めないとね。そう、こういうところまでアドバイスしてかなくっちゃならないってことなんだな、製品開発アドバイザーてのは。

 

コメント
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