ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

甘かったぁぁぁ!

2017-07-31 09:08:21 | 農業

 そう言えば、1週間前、猛暑続きだった。打って変わって、この涼しさ、しのぎ易さ。田んぼもそろそろ出穂始まる頃だし、2か月近くに及んだ苦行の除草も、もうお終い。重い重い株間除草機を丹念に押し切ったし、今年は草にも優勢勝ちか。除草が済めば、後はのんびり薪作り・・・

 なぁんてね、甘かったぁぁぁぁ!

 ブルーベリーの収穫やら、大豆の中耕除草やら、里芋の追肥、藁マルチやら、いい気になって、畑仕事にかまけていたら、おいおい、イネの株元、草だらけじゃないか!

 7月の末って言ったら、イネの草丈もグイグイ伸びで、田んぼ全面を覆うから、下草なんてあっても成長しない、はずだったのに。生がってるよ、コナギ!びっしり、生き生き!このまま放っておいたら、イネ刈り大変だぞ。 

 ヒトメボレの田んぼじゃ畝間、株間お構いなしに、ホタルイとオモダカ。こっちは、藻のとウキクサの大発生で、株間除草機が1回しか押せなかったからなぁ。

 それにしも、この時期の雑草繁茂、一番の原因は、イネの生育遅れだ。早生のヒトメボレなんか、もう穂が出始めていい時期なのに、まだまだ、素振りも見せない。草丈も低いし、茎数も少ない。だから、株元にも日が当たり、雑草ますます元気溌剌ってことなんだ。他の人の田んぼも同じ、ってことは、やっぱり春からの低温が響いてるってことだ。

 やれやれ、やっぱ、Qホー持って田んぼを漕ぎまわらにゃいかんか。

 雑草を一搔き、一搔き、削り取りながら気づいたこと。あらっ、いもち病出てる。ちょっと、早すぎるって。これもまた低温、多湿の所為だな。葉っぱの病斑見てると、早く梅雨明けて、カーッと強い夏の太陽で、いもち病菌を焼き殺して欲しいって思う、が、灼熱の太陽の下で、このQホー除草はやりきれんなぁ。

 イネの生育が悪いところほど雑草がはびこるってこともわかる。これっ、苗が悪かったのか、田植え機の不調が原因か、はたまた堆肥とボカシの振り方に問題があったのか?様々考えてみるが、心当たりなし。あっ、もちろん、雑草の勢いに圧倒されてイネがいじけてるっこともある。

 などと、田んぼに入れば、外から見てたんじゃわからないイネの姿が見えて来る。あっ、いいことも含めてね。それが、せめてもの慰めってことかな。俺、こうやって田に入って、イネと対話してるもの、これ貴重なことだって思うぜ。いや、思わなきゃやってられないよ。

 さっ、今日も、田植え長くつ穿いて、Qホー持って、入るゾ、入るゾ!草の密生に。

 

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よくぞ作った!こんな映画『太陽の蓋』

2017-07-30 09:31:37 | 映画

 福島のことについちゃ、ずーっともやもや、いらいらが続いてるんだ。今だって毎日大量の汚染水出て、どんどん溜まり続けてんのに、もうみんな、終了、解決済み!なんて気分。下痢便、尻ぬぐいもできぬうちから、さらに、原発再起動で、暴飲暴食進めようって、何考えてんだ。原発は安全だって言いくるめて進めて来た奴らの責任はどうした?

 もやもやの一つは、あの緊急事態時に実際何が起こったのか?とんとわからないこと。なんか、時の政権の対応の拙さが被害を大きくしたみたいな見方が常識になっちまってるけど、本当なのかい?自民党政権だったら、もっと上手く出来たってか?ご冗談でしょ。あんな未曽有、「みぞうゆう」じゃないぜ、「みぞう」、の非常事態、与党も野党もなく挙国一致、この言葉嫌いだけと、ぶち当たらにゃならん時に、そっぽ向いて揚げ足取りに熱中してたんだぜ、自民党。で、その横槍やら背後攻撃が功を奏して、お見事、民主党撃沈!原発事故の責任のかなりの部分をなすり付けて、政権もぎ取ったんだ。自分たちが旗ふりして、進めてきた原発安全神話なのに。

 で、この映画『太陽の蓋』、ここの疑惑にぐいぐい踏み込んでいる。地震発生から津波の襲来、冷却水の電源喪失、原発建屋の爆発、一連の経過を、政府の対応を克明に追うことで、あの時何が起こったのか、何が出来て、何が出来なかったのかを、一人の新聞記者の取材を軸にして描いている。

 ドキュメンタリーじゃなく、フィクションだってところがミソだ。菅直人首相はじめ、官房長官の枝野幸男、副官房長の福山哲郎なんかが実名で登場する、もちろん、役者が演じるわけだ。時々刻々、深まる危機、届かぬ情報の中で後手後手に回る政府。人々の苛立ち焦燥がリアルタイムで伝わって来る。無能で無責任な原子力保安委員会、なんとか企業の手の内で処理しようと、秘密主義で画策する東京電力首脳陣。驚きの場面もあった。政府の危機管理室にはまったくなかった、現場との直通回線が東電本社にはすでにあって、その事実を目前にして呆然とする菅首相とか。

 主として焦点を当てられているのは、菅首相の現場視察と、東電本社に乗り込んでの「撤退は認めぬ!」発言だ。どちらも事後、菅首相の誤った行動として、徹底的にやり玉に挙げられた問題だ。危機管理のど素人、無能なリーダー、マスコミじゃ、「イラ菅」なんて、人格攻撃まで炸裂してた。

 あの大混乱の状況にあって、限られた情報、行違うガセネタの渦中、どんな行動が正しいと言えるのか?いや、菅首相の行動はある意味必然かつ必要なことではなかったか。とりわけ、「撤退は認めぬ!」発言が意味したことの重大さ。事故は偶然が幸いして、日本中が汚染されるという最悪の事態を免れたが、あの発言の瞬間には、日本滅亡の破局が眼前にあったってことを忘れちゃならない。

 これが、この映画の伝えたいことの一つだ。党利党略に目がくらんだ、批判のための批判、揚げ足取りこそ反省して、今一度、当時の状況を理性的に振り返ること、俺たちがやりゃ上手くできた、なんて根拠のない自信から足を洗って、原発事故という怪物にどう対処すればいいのか、真摯に検討しなけりゃ、また、右往左往の二の舞になるだけのことだぜ。なんせ、まだ、原発は日本中あちこちにどでんの鎮座してることだし、仮に原発ゼロを決めたとしても、困難な作業、廃炉が待っている。いや、その先に高レベル廃棄物処理って大妖怪が控えてんだからさ。

 それにしても、観客、年寄りばっか!これどうなってんの?

 

 

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少女が婆さんネコだってぇぇぇ??

2017-07-29 09:14:46 | 菜の花座

 アマチュア劇団で、何か辛いって、そりゃキャストが揃わないってことだよ。

 当て書きで、どうして?最初から決まった顔ぶれで台本書いてるわけだろ?おかしいじゃない?劇団、買いかぶっちゃいけねえよ。人の出入りなんてしょっちゅうなのさ。

 辞めます、って突然の退団宣言やら、今回はパスって休業申請、あるんだよねぇ、これが。

 だから、書き始める前に希望及び出処進退を聞いてから書くようにしちゃいるんだけど、人間、その場なってみないと気持ちなんて定まらない。家の事情が急変、とか体調崩した、とか、書きあがった後での出演辞退もけっこうあるわけなのさ。

 今回の『ニャン婆と時之助』じゃあ、最長老が、認知症コントとの両立は辛いって役から降りた。まっ、そうだろね、3回公演でもあるし、ラストはダンスだし。代役探すしかないか。

 まずは、今回スタッフに回ったシニア団員にオファー。事情があってキャスト外れた人たちだから、答えはすべて、否!そりゃそうだ。次の狙いは、置農演劇部OG、みなまだ若いけど、演劇部で婆さん役、器用にこなした彼女らなので、誘いをかけた。出たい、やってみたい、でも、3回公演てのは仕事があって無理。そうだろう、そうだろう。

 さと、どうする?無理やり早変わりで二役?ネコメイクはどうする?うーん、そこはネコ面でごまかすか?なんて苦肉の代替え案も準備したが、そうか、先日入った美少女Mがいたじゃないか。ええーっ?!いくらなんでも、巡礼の婆さんネコはちょっと無理じゃねえか?顔はメイクでなんとかするにしても、声がねぇ、若々しいし清楚過ぎる。死期を悟って、全国のネコ神様を回っているって設定なのにさぁ。

 ものは試し、本読みで巡礼ネコを読ませてみた。あれれ、これ、行けるかも、婆さん=しゃがれ声ってのは既成概念にとらわれ過ぎかもしれない。誠実で可愛らしい年寄りネコ、それもありかな。死と向か会いながら巡礼で回ってるんだ、どんどん浄化され若かりし無垢な時代に舞い戻って行ったとしても、悪くない。

 読みが一段落して、他のメンバーの感想も、いいんじゃねぇMで、行ける行ける。そうか、みんな同じ様に感じてたんだ。よしっ、決定!巡礼婆さんネコ、乙女は20歳が演じることにする。そう、役名、乙女だし。なんか、こうなることを予期してつけたみたい。

 と、なれば、歌とダンスにも目いっぱい力を発揮してもらおう。クライマックスの「嗚呼、素晴らしきニャン生」では、居なくなってるはずだったけど、忘れ物取りに戻ったとかこじ付けて、その場に居合わせよう。こうすりゃ、ダンスは若手が4人。中心で切れ味鋭く歌い踊ってくれることになる。おっと、このシーンに出るシニアもダンスは得意だったんだっけ。失礼、失礼。

 と、まあ、昔風に言えば、瓢箪から駒、ってやつね。そう、菜の花座、いつだって、こうやって窮地を脱してきたってことなのさ。

 

 

 

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もう!毎日、野菜!野菜!野菜の世界!

2017-07-28 13:06:24 | 食べ物

 朝が怖い。夕方が切ない。できれば、目をつぶって畑を通り過ぎたい。でも、でも、でも、それをやったら明日は地獄だ。

 キュウリがこん棒になり、ナスはテニスボール!ピーマンもシシトウも緑一色の七夕飾り!雨よけハウスのトマトも赤くなり出した。仕方なし、収穫して戻る。キャベツもまだある。カボチャまで取れだした。

 どんどん積みあがっていく野菜たち。刃向かうはただ一人、どうする?

 まずは食う、生で食う。毎食、キュウリ1本とトマト大なら1個、ミニなら4個、かぶりつく。料理で食う。在庫ナンバー1のキュウリを最大限消費する食べ方は何だ?サラダ?うん、それもした。酢の物?もちろんだ。でも、ナスもピーマンもトマトも処分したい。そうか、炒め物か。野菜ばっかりの酢豚もどき、これははかどった。今夜は野菜カレーでも?

 それでもたまる、野菜たち。決め手は漬物か?

 糠床には常にキュウリ数本、ナス数個が押し込まれていて、朝夕欠かさず食卓に闖入する。塩分取り過ぎを恐れてキュウリもナスも半分まで、なんて自主規制も、今はなし崩し、以前の2,3倍は食べる。ああ、塩分過剰!ならば、汗をかけ!で、農作業やらトレーニング、目いっぱい汗だく汗まみれ。

 それでも余るナスは小さく採って、茄子漬に。丸ナス、長ナスいっしょくたく。分けてなんぞいられるかい。長ナスに煽られてるんだ、今は。

 春先、先々の野菜不足を思いやって冷凍保存した茎立ちなんて、もはや完全に忘れられた存在だ、どうやら育った小松菜とパクチョイとカブをありがたく押し頂いていた日々があったなんて、それ本当?信じられない。

 もっと、一年通して均して収穫できればなぁ!緑色野菜、緑色野菜なんて目の色変えることもないし、有り余る野菜にほとほと音を上げるなんてこともせずに済むのに、・・・・

 でも、そりゃ贅沢ってもんだ。いや、それ通り越して我がままってもんだ。のっぺりと季節感のない食卓が日々並ぶだけのことだ。いいのか?それで。そんな、なんでもありの都会のスーパーは、やっぱりお断りだ。乏しい野菜をありがたくいただき、有り余る野菜に追いまくられて、途方にくれる。これが正しくも望ましき、食生活のあり方なのだ。

 どうだい?羨ましいだろが。

 

 

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お芝居見たら、温泉券がついてくる!

2017-07-27 12:32:21 | 菜の花座

 耳より情報だぜ。

 菜の花座『ニャン婆と時之助』を観劇すると、「浴浴センターまどか」の入浴券がもらえちゃう!

 どうだい、これお得だろ。

 近隣の人にゃ説明するまでもないが、「浴浴センターまどか」は川西町も一枚かんだ第3セクターが運営する宿泊温泉施設だ。一時の経営難から立ち直り、今じゃダリア公園のすぐ隣りって立地も生かしつつ、様々なイベントを繰り広げて置賜一円の人気スポットになりつつある。料理も格段に美味くなったって評判だ。

 そんな積極的経営の一環なんだろうね、菜の花座にもお声が掛かった。公演をバックアップしたいって。ありがたい話しじゃないか。パンフレットに広告出す、なんてありきたりのやり方じゃなく、公演の来場者には無料入浴券を進呈する。いいねぇ、お客さんが得するってとこがいい。

 広告なんて、一種の寄付みたいなもんだからね、菜の花座じゃまったく取り組んで来なかった。地域のお祭りじゃあるまいし、御芳志で公演打ってます、なんて、あり得ない。大した入場者数でもないのに、パンフに広告ください、なんて恥ずかしくって言えないよ。広告出すメリットなんてほとんどないわけだから、そいつぁ、文化詐欺ってもんだ。あるいは芸術物乞い。

 その点、「まどか」の入浴券サービスてのは、まどかにも菜の花座にも知名度が上がるし、少しは来場者も増えそうじゃないか。まっ、温泉のタダ券欲しさに舞台見る、なんてこたぁないだろうけど、どうしようかな?なんて迷ってる人には一押しになるはずだ。「まどか」の方も同じこと、せっかくもらったんだ、じゃ、行ってみっか、って可能性も結構ありそうだ。いい試みだと思うぜ。

 仮に、そんな実利効果は働かなかったとしても、そうやって町内の企業から目を付けられたってことが大きい。菜の花座の存在もそこそこに認知されてきてるってことだから。「「浴浴センターまどか」は菜の花座を応援しています!」チラシにはこう載ることになっている。いいねぇ、とっもいい。こんな風に、いろんな団体、様々な個人から、応援してます!って声が上がるようになる、これが劇団が地域に根を張る、ってことなんだろうな。

 そうそう、認知で思い出した。昨年から川西町の依頼を受けて続けている認知症サポート講座でのコント、県の方からもわざわざお話しがあって、町を越えて置賜全域に活動を広げてみたらどうだっていうアドバイスだった。とっても良い試みだし、広域的な取り組みになれば、支援もできるってことで、これまたありがたいお話しだ。

 苦節20年!なんて言ったら笑っちまうけど、まず、めげることなく、ずるけることなく続けて来て、良かったってことかな。

 

 

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