ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

クリント・イーストウッドの吹き替え?そりゃご勘弁!

2015-02-28 09:56:17 | アート・文化
 クリント・イーストウッドの『マディソン郡の橋』を見た。20分でチャンネルを替えた。

 理由、導入部分がたるい!不倫相手の母親がいかにも不倫待ちって感じでげんなり。クリント・イーストウッドのカメラマンが登場して、あっ、もうダメ!吹き替えの声が、違う!あの深みがあってどこか憂いのあるクリント・イーストウッドの声と違い過ぎる。いかにも不倫しそうな平々凡々の声!見るに堪えない?聞くに堪えない!

 いっつも考えてたことなんだけど、最近やたら吹き替え、多すぎないか?民放が流す外国映画はほぼ吹き替え版だし、映画館での上映でも必ず吹き替え版と同時上映だ。なんの映画だったか忘れたが、3Dも普通版、なんて言うんだ?どっちも吹き替えで、山形まで行かないと字幕版が見られないなんてこともあって、ひたすら驚き呆れ、そして嘆いた。

 吹き替え罪悪論を展開するつもりはない。吹き替え大いに結構って映画もある。『マディソン郡の橋』の前後に見た『ミスター&ミセス・スミス』(監督:ダグ・リーマン)なんかは吹き替えで大いに楽しんだ。ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが別組織の殺し役でそれを知らずに結婚し、組織の命令でお互い命を狙い合う、なんて突拍子もない設定の映画だ。二人の声、もっと魅力的だよなとは感じつつも、こういうハチャメチャアクションなら許せる。勝手!だって、映画の命がスピード、スリル、サスペンスの3Sだもの、声の違いなんて気にしちゃいられねえ。

 だけど、『マディソン郡の橋』となると、そうはいかない。男と女の機微に触れる話しだからねぇ。じっくりと俳優の生声で楽しみたいんだよ。違うぞ!その声、なんて違和感感じてたら主人公たちの心の襞に入り込めないじゃないか。

 それと、声の違いてのは、俳優当人と違うってことだけじゃなく、声質には国民性があるってことも大きい。そう、ある意味、こっちの方が問題かもしれない。日本人には日本人の体があり、その体から発せられる音がある。欧米人とも違えばアジアの人たちとも異なる。さらに、日本語には日本語のリズムや音感があって、目をつぶって聞けばありありと日本人の顔、身体、仕草、表情、さらには背景までが浮かんでくる。文芸作品とか芸術作品って部類に入る映画ではこの身体性、文化性がどうしたって大切なんだ。

 そうまで言うなら字幕だっていい加減だろ?ってつっこみはまあ、あるだろうな。できれば、字幕なんて翻訳家の頭通さず、その国の言葉で理解したい。でも、それ無理だから、僕の場合。字幕製作に携わる人たちにはせいぜい力付けてもらって、原作の意図やニュアンス生かしつつ、日本語としてもこなれた字幕作ってもらいたいと思う。なんて、金出して映画みない人間が偉そうに要求するな。

 ということで、NHKBSの外国語映画放送はとってもとっても貴重だ。吹き替えを求める安易でお気楽な視聴者に抗して、字幕版放送の孤城をどこまでも守ってほしい。特に金曜の夜11時過ぎから始まる映画番組は、こんな地味なの日本で見る人いんのか?ってくらいじっくりと落ち着いた作品選択で、この喧噪と猥雑な今時社会に涼風を吹き込んでくれている。これもぜひぜひ続けて欲しい。

 あっ、NHKBSなら金払ってんだった。要求する!でいいんだった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気になる?入試倍率

2015-02-27 09:45:22 | 教育
 県立高校の入試倍率が発表された。おっ、なんと!置農、高いじゃん!食料環境が1.39倍、おお!他の二つの農業系学科も定員には満たなかったものの悪くない。置農全体でならすと定員を5人オーバーってことになる。まっ、普通、第二、第三志望を他学科で応募するから、試験で5人が落ちることになる。選考で外れる5人には同情する。頑張れ!でも、学校、あるいはその教員としては、正直歓迎なんだよなぁ。だって、落ちるかもしれないってわかれば、必至で勉強するだろう、合格した時の満足度も高くなるし。置農入れて良かったぁ!って素直な気持ちで入学してくれるってことだもの。

 退職して2年経つていうのに、未だこの関心の深さ、入試倍率って受験生と保護者だけが気にするものじゃないんだ。高校の教員も大いにきにしている。中でも序列で下位にある学校の場合はなおさらだ。少子化だから、年々受験生の数は減っていく。それに合わせて県の教育委員会も学校の整理・統合を進める。序列だけが問題になるわけじゃないけど、定員充足率の低い学校ほど整理の対象になりやすいわけだ。だから、戦々恐々とする。

 農業高校はさらに分が悪い。農業そのものがつまはじき状態で、後継者なんてほんと数えるほどしか必要とされていない。入ってくる生徒の圧倒的多数が非農家出身だし、進路希望も農業系以外だ。望まれてもいないのに存続させる意義あるのか?って常に槍玉にあがるってことになる。だから、農業高校の、中でも農業教員の危機意識は高いんだ。

 どうしたら魅力在る学校になるか?農業を職業としてでなく人間教育として生かすにはどうすればいいのか?それ以上に中学生が行きたくなるような魅力的な高校にするにはどうしたらいいのか?農業教員の頭の中には常にこのことが渦巻いている。

 カリキュラムにある内容はもちろんだが、教えなさいと決められたものだけやってたって、生徒の心はつかめない。まして、受験生の気持ちを引きつけるなんてとても無理だ。だから、探る!夢中で取り組む!高校の魅力を発信するにはどうしたらいいか、考えて実践する。

 小松駅の無人化を阻止するために、町の活性化を進めるプロジェクトに生徒・教師・地域住民一体になって取り組む。地域の特産品紅大豆の普及を図るため、独自の加工品の開発を目指す。他にも、地域の自然環境保全活動に加わったり、猿害防止を地域農家とともに考えたり、ほとんどの生徒・教員が、何かしら地域に貢献できる活動に取り組んでいる。部活動だって負けてられない。演劇部がその好例だが、ホッケー部はじめ運動部も文化部も活発に活動してできれば実績を上げたいと願っている。

 そんな活気がようやく地域の中に、中学校に浸透してきたってことだ。それが今年の高倍率につながった。元気な置農!なんかできそうな置農!今、地域では置農の評判は鰻登りだ。置農に活気が戻って地域社会も生き生きしてきた、あちこちで聞かされる。

 これから子どもの数はますます少なくなる。従来の評判や序列にあぐらをかいて殿様商売してればいいって時代は終わりだ。学力上げればそれでいいってわけにはいかない。生徒たちが、そこで学んで良かったと深く納得できる学校、それが求められてるって思う。

 って、なんかマジな教育論になってしまったけど、言いたかったのは、先生たち、入試倍率、すっげー関心持って見てるってことと、中でも農業高校はそうなんだよ、ってこと言いたかったんだ。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

千人役者のいる町

2015-02-26 09:52:41 | 地域文化
 昨日、役場広報誌担当者の取材を受けた。3月15日発行の川西町町報を演劇特集にしたいってことだった。菜の花座のこと、シニア演劇学校のこと、置農演劇部のことなんか、いろいろ聞かれた。

 そうだなぁ、子ども演劇教室はあるし、高校演劇も置農って目玉あるし、アマチュアあって、シニアまで、残るは中学校くらいのもんだから、こりゃ町報の特集になって当然だよな。ここまでそろってる地域なんてそうそう無いものね。まっ、企画の発端は井上さんの吉里吉里忌が4月19日にあるから、それを盛り上げようってところだろうけど、それはそれ、町はもっともっと演劇に力を入れていいと思う。

 取材の中で、「千人役者のいる町」って言葉が話題になった。誰のだぼらだ?あっ、そうか僕が言ったんだった。昨年、フレンドリープラザ開館20周年記念トークイベントで口から出任せその場限りでくっちゃべったんだった。いや、忘れてた。トークイベントとかシンポジュームって出演者何人かいるわけだから、なんとか気の利いたことしゃべろうと夢中で考えるんだ。もちろん、他の発言者の話しだって聞きながらだけど。そのとき、おっ、これちょっと行けるかも!って思いついたのが、「千人役者のいる町」ってキャッチフレーズだったわけ。

 千両役者って言葉をもじった「千人役者」、絶賛される役者いなくても役者が千人もいる町、これなかなか魅力的だと思わないか?川西の場合、人工17,000人だから、町民の6%が役者ってことだ。そりゃ無理だろう、うん、たしかに目標と掲げるには無謀な数字だ。でも、置農演劇部が時に全校生徒の7~10%もの部員を集めてることからすれば、夢のまた夢とまではいかんのじゃないか?それ問題のすり替え!役者ばかりでなくたっていい。裏方やファンやパトロンも含めて1,000人だったら大いに可能だろう。

 著名な演劇人を連れてきて劇場運営させたり、高校に演劇科=表現科作ったりするより、町上げての演劇狂い?の方がぜったいインパクトあると思うな。町の知名度は間違いなくアップするし、そこまで行けば劇団の力量も上がってるだろうから演劇で観光客集めるってことだって可能になるだろう。それに、これが何よりだけど、町民が元気になる。舞台に出て生き生きしない人間なんていないから。楽しい芝居みて心豊かにならない人間なんていないから。

 トークイベントのそば限りの発言だったけど、「千人役者のいる町」これかなりいい線行ってるよ。川西はこのキャッチフレーズで行ったにいい。町の大きな財産の再確認だ。井上さんの吉里吉里忌がこのきっかけになればこれ以上のことはない。町が生んだ偉大な喜劇作者、文明批評家、その足跡を創造的に生かすこと、それが井上さんの意志を継ぐことだと思うんだけど、どうだろう?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

結末は同性婚?

2015-02-25 09:43:56 | 脚本
 書けた!かな?書けた!と思う?多分、書けた?次回菜の花プラザシニア団公演の台本だ。

 ともかく最後まで行ったから書けたことは書けた。でも、制限1時間を大幅に超過して25000文字までなってるから、これから1/5つまり5000文字は削らないといけない。じゃあ、全然完成じゃないじゃない。そ、そう、その通り。でも、文字数オーバーだってなんだって、ラストシーンまでたどり着いたってことは大きいんだ。とりあえず物語としての体裁整ったわけだから。後は饒舌に書き飛ばしたギャグなんかを、情け容赦なくずばずば切り捨てていけばいいわけ。ちょっと残念。足りないよりははるかに楽な作業だ。

 実を言うと、後半、この芝居の見せ場の部分をどう作るかで壁にぶち当たって停滞した。ちょっとだけネタばらししよう。出演者全員が、男は女へ、女は男に変身してしまうという仕掛けなんだ。とんでもないよな。めちゃめちゃ馬鹿げてて、徹底的にリアル無視してて、とことんくだらない、そんなアイディアを、まっ、許せる!なるほどそうか!うん、あるかも!それ、面白い!ってレベルまで引き上げようって悩んでいた。

 ああでもない、こうでもない、そりゃ違う、それじゃダメって苦しむこと数日。はらっとほどけた、難問の固結びが!こういう時ってまさにコロンブスの卵なんで、後で思い返せば、なーんだそれしきのこと!ってなるんだけで、ドツボに落ち込んだ当人としちゃ、なかなかつらい毎日だった。それほどでもないか。

 で、一端が解けてみると、そこから後はすらすらと開けていく、これもよくある話しで、一気にラストシーンまで進むことができた。これがなんと、同性婚!驚いたね!まさかこんな方向に行き着くなんて思ってもみなかった。この結びで本当にいいのかどうか、舞台にかけてみないことにはわからない。そんなのレズビアンの女性たちから見たら、まるっきりウソってはり倒されるかもしれない。観客も、ええーっ?そんなのありぃぃぃ?って、もやもやや、不満抱えて客席を立つかもしれない。でも、この展開を書いた時、とっても自然に気持ちが流れたんだ。僕の中ではとても美しいシーンが書けたと思っている。

 さらに、エンディングはオープニングと同じ『コーヒールンバ』の踊り。二人が愛を確かめ合うように悩ましく踊る、はず、いや、踊る、ぜったい!。

 これ、シニアの芝居?あっ、そうか、それすっかり忘れてた。でも、うちのシニア若いし、力あるから、これくらい負荷かけてちょうどいいんだよ、ってことで、ご期待を!稽古は3月3日から始まる。本番は5月31日(日)フレンドリープラザと6月6日(土)仙台市青年文化センターホール。稽古に入ってないから写真なんてあるわけない。昨年のシニア団公演『Goodnight Baby』の大絶賛!ダンスシーンの画像を上げておこう。




 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

旅ラン!決めては宇都宮餃子

2015-02-24 09:40:37 | ランニング
 春近し 走るはいずこ ときめきて  なんちゃって。

 今年の春シーズン、走る大会決めなくちゃ!まずはランネットで検索。期間は4月から7月で、地域はできれば日帰り可能、無理なら軽く一泊程度。ありゃりゃ!無いじゃん、ほとんど!首都圏近くなら別だが、東北・北関東となると数えるほどだ。しかも、10kmとかリレーとかお目当てのものとはかけ離れたものばかり。できれば、4月にハーフ、5~6月にフルマラソン、で行きたいんだけど、無い。そりゃ、首都圏とか東北も青森くんだりまで足を伸ばせばないわけじゃないけど、県内、せいぜい近県となると本当に少ない。

 で、4月から連休にかけてチェックすると、ハーフじゃ仙台と栃木県小山の二つが候補にあがってきた。仙台なぁ、馴染みの街だし車で行けないこともないからここにするかぁ。小山なんて東北自動車道とか新幹線で通過するばっかり、親近感ゼロ!僕の中の知名度限りなくゼロ!だいち、車で行くってちょっと無理、僕の運転能力じゃ福島県内までが限度だから。となると前泊必要、やっぱり仙台か?大きな大会だし、去年ランスマで取り上げてもいたしな。

 ちょっと待て!受付が、前日のみぃぃぃ!!!てことは泊まるってこと?だと考えちゃうよね。仙台なんか泊まったって格別珍しいこともない。車で行く意味も無い。じゃ小山は?

 検討項目の第一は経費が安い!ってこと。年金暮らし、趣味に次ぎ込める資金は限られてるからね。次はせっかく行くんならマラソン以外のメリットがあること。この2点で二つの大会を比べてみた。交通費はどっちも在来線鈍行で行くとして仙台にやや部有り。次に宿泊、宇都宮だと仙台と大差なしだが、見つけた!見つけた!小山市のビジネスホテルなんと、シングル3000円だよ。小山にポイント5点!さらに、参加料、これがなんと仙台の5000円に対して小山3000円!う~ん、小山お大きくリード!

 次なる検討事項はマラソン以外のメリット。コースは仙台が青葉茂れるけやき並木、対する小山は思川ざくら、聞いたことないけどきっと名所なんだ、ということで、華やかさと春めき度で小山。そして最後の争いは、仙台の牛タンVs宇都宮餃子!これで決まりだ、当然餃子だよ、全国一だもの。

 ということで、今シーズンの初ハーフはおやま思川ざくらマラソンに決定!僕にとっての記念すべき初旅ランが決まった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする