ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ひたすら新作『カフェバンバ』の台本書きに打ち込む年末・年始なのだ

2011-12-30 20:36:43 | 地域文化
 東京公演行き帰りのバスの中からだから、もうかれこれ一週間?なんだ、まだ一週間しか経ってないんだ。よっぽど長いことパソコンと睨めっこしてるかと思ってた。ただ、毎日10時間以上はダイナブックの前で座り続けているので、かなりはかなりだ。風邪もなかなか抜けず、鼻水だらだら頭くらくら足下冷え冷えで修行僧の毎日だ。おっと、コーヒーはのべつまくなし、夜は酒だって入れながらだから、生臭坊主の修行ってことだな。

 もっとも、すべての時間台本書きに集中できているわけではさらさらない。気が散るんだよ。行き詰まるとグーグルクロムをクリックしフェイスブック覗いたり、ツィッター眺めたり、山形新聞や日刊スポーツのウェッブ版読んだり、はたまたチケットぴあに遊んで、見に行けもしない舞台の情報チェックしたり、われながら落ち着きのなさには呆れる、を通り越して、蔑む。

 この間、年賀状の製作と宛名書きを賀状ソフトで済ませて投函。今年は一人一人に宛てたコメントは勘弁してもらった。ともかく、三が日開けには書き上げなくちゃならんから。この調子だと紅白はもちろんダメ。元日の天皇杯も見られないかもしれない。まっ、元旦早々台本書いてるってのも、来年1年の基本姿勢として悪くはないか。演出の方はちょっとガス欠になりつつあるから、せめて台本だけはしっかりと書かなくちゃ、なんて殊勝な心構えをしたりしている。

 さて、『カフェバンバ』だ。今年はノートにではなく、エクセルで筋立てを作ってみた。人の出入りが多い芝居になりそうだったからだ。ノートと違い、エクセルの表だと、人物の動きを時間の経過とともに確認できてずいぶん見通しが良くなった。この役はここでは出さずにこのエピソードの後で、とか、シーン間の早着替えなんかも見えてきて、以前のように書き上げてみたら実現不可能なんて台本にならずに済みそうだ。なにより、そのシーンに出ている人物が一目瞭然つかめるので、登場人物への心理投入が簡単になった。

 かなり細かく動きを表に書き込んだので、すいすいと書き進めると思ったら、やっぱりそうはいかない。あらすじはあらすじでしかない。エピソードできたからって生きたセリフが書けるってわけじゃない。そのプロットやエピソードを生かす会話や動きを生み出すのはやっぱり難行苦行だ。まして、笑いのある作品を目指しているので、その都度ギャグを仕込んで行かなくちゃなんない。なんてことで、半日、画面を睨み続けてたったの一行なんてこともまれではない。かと思うと、思っても見なかった緊迫のシーンが生まれたり、楽しい会話がわき上がったりして台本は着実に深みを増していく。何気なく書いた一言が、大きな展開を呼び込んだりして、こんな時は、やっぱ台本書きは面白いって正直思う。

 現在A4版で23ページ15,000字を超えたところだ。ほぼ半分は乗り越えた。1日5,000字ペースで後3日!よーし、頑張るぞぉぉぉ!ってことでまた『カフェバンバ』に戻ろう。


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『どんでん森は、どっきどき』千秋楽

2011-12-25 09:53:48 | 教育
 とうとう終わった。今年の食育子どもミュージカル、最後は杉並第四小学校での公演だった。

 東京での一般公演ということで、かなり気合いを入れて乗り込んだ。舞台は、ええーっ!これが体育館?!ちょっとしたホール並みだ。袖幕も中割も分厚いビロード。大黒幕だってある。当然ホリゾントもあってホリライト、ボーダーライト、さらにサスライトまで完備している。それも調光卓付きだ。
舞台も間口6間、奥行き3間、立派なもんだ。

 さらに気に入ったのは舞台前面框に上手から下手まで階段が付いていたことだ。これは使える。縦横に舞台と客席を行き来できる。階段好きの僕としては、それだけでわくわく。キャストにアドリブで使ってみるよう指示した。

 突如だもんな、言われた役者も大変だった。運動神経の良い男2人はさすがに見事本番で使いこなしたが、後は余計なお世話だったようだ。

 さて、本番の出来だが、悪くはなかった。役者は精一杯やった。スタッフのミスもなかった。でも、大切なものが欠けていた。演劇必須の三要素の一つが。観客だ。あまりに少ない。特に子どもたちが10人弱、椅子席の前の体育マット席が立ち入り禁止区域のように舞台と客席を隔ててしまっていた。

 これは辛かった。子どもたちの笑いとざわめきで盛り上がっていくこのミュージカルとしては致命的だった。杉並四小の先生方や車座トークメンバーの人たちなど応援してくれたけど、やっぱな子どもたちのライブ感がねえ、なくちゃ。

 難しいんだよ、人を集めるっていうのは。主催者は一生懸命やってくれてる。でも、動員できるような集団抱えてないと容易には集められない。僕も経験あるが、そんな時の主催者って本当に切ないものだ。やきもきやきもきした挙げく出演者には申し訳ない気持ちでいっぱいになってどこにもぶつけようのない憤懣に身もだえするものなのだ。

 だから、僕としてはこんな寂しい客席にも落胆することはないのだが、やはり生徒たちのことを思うと、最後の舞台は精一杯盛り上がって終わりたかった!というのが本音だ。

 ただその後の車座トークで参加者の皆様から暖かい言葉をたくさんかけていただけたので、生徒たちは気を良くして終われたのではないかと思う。

 何事も思うようにはいかない。思いがけないことも待っている。それが人生ってもんだ、って月並みな処世訓で、『どんでん森は、どっきどき』千秋楽に御座りまする。
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やって来ました東京町田!

2011-12-24 10:56:24 | 教育
 4年目ですよ!うーん、感慨ひとしお。たかが田舎高校の演劇部に東京は町田での公演なんてねぇ!!

 金かかってるんだよ、当然だけど。生徒の自己負担は3回の昼食代相当の2000円ぽっきり、安いよ、安いよ、大特売だぁぁってほどのサービスだ。

 これまでは、県の教育委員会が出してくれたり、学校が負担してくれたり、あの手この手で費用捻出をはかってくれたけど、今回は町の『里の暮らし推進機構』の事業の一環ということで、来させてもらった。本当、嬉しいねぇ、有り難いねぇ。

 だから、そんな多方面からの応援にしっかり応えなくちゃ、ってことでこの三日間はぎりぎりいっぱいのスケジュールで飛び回っている。

 朝食は食堂が開く6時半の10分前から入り口に並んでプレッシャーかけたり、昼はバスの中で15分で済ますとか。初日の昨日なんて、無理矢理の早食いで消化不良者が出てどうなるものかって心配し通しの舞台だった。

 二日目の今日は二つの小学校を大急ぎで回った。一回一回ダメだししながら、ちょっとでもレベルアップするように部員たちを締め上げてきた。お陰で、昨日より今日の午前、さらに午後と舞台の質は確実に上がってきている。

 いよいよ明日は『どんでん森は、どっきどき』の最後のステージ。3年生とともに出る最後の舞台でもある。部員一人一人が思い出に残る舞台にしようと心を固めているようだ。ファイナルステージをこんな形で東京公演で締めくくれる、これも実に実に凄いことだと思う。

 せっかくの二泊三日、ミュージカルの出来だけ考えていたんじゃもったいない。部員として人間として成長できる機会にしていきたいと思っている。舞台の立て込み撤去での無駄のない動きとか、他人様に対する礼儀・応答とか、部員間のルール・マナーとか、口うるさく注意している。この公演旅行が部としても部員個々としても大きな気づきの場であるよう目論んでいる。

 泊まってみると人が分かる。疲れてくると人間性が見えてくる。弱い自分、身勝手な自分、そんな現実から一つ上に上がる、これが狙いだ。そう!高校演劇はやっぱ、人作りなんだよな。良い舞台を作るために全力を傾け、仲間たちとぶつかり合い、地域の人たちに磨かれ、顧問にこき下ろされて、生徒たちは大きく大きく成長していく。今の3年生を見ていてつくづくとそう思う。

 だから、現2年生の未熟も1年生の幼さも、こういった貴重な経験を通してそぎ落とされていく。心配はない!って確信しつつも、おい、どうにかならんかそのおしゃべり!その集中力のなさ!!

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鶏が来た!

2011-12-15 17:28:54 | 暮らし
 鶏はかみさんの担当なので、僕がこれを書くのはちょっと後ろめたい。

 でも、やっぱり書く。鶏が来た!

 数ヶ月前、最後に残った雄鳥が、侵入者、多分キツネ、と雄々しく闘いついに力尽きて倒れてから、動物を飼うのはもうたくさんと鶏小屋はほったらかしになっていた。

 周囲の網を厳重にしたり、隙間をきっちりふさいだり、できる手だてはすべて尽くした。なのに、10羽ほどいた鶏たちすべて犠牲となった。やっぱり手作り鶏舎では防御不可能なのか。また、入れたとしてもまたやられるだろう。そんなもごさい(むごいの意味の置賜弁)ことはできない。ってことで、新規導入は諦めていた。

 鶏を飼わなくなったから当然卵は手に入らない。仕方なく近所の鶏を飼っている友人から分けてもらったり、生協から買ったりして過ごしてきた。これはまあ、我慢できる。でも、鶏がいなくなって実に困ったことが発生した。

 それは残飯の処理だ。ダイコンの葉っぱとかキャベツの外葉とか、食べ残しの料理とか、こういったものをきれいさっぱり処分してくれるのが我が家の鶏さんたちだったのだ。さらに、新米の精米作業が終わってかなりの屑米も出てきた。今年良い出来と思ったコシヒカリだったが籾摺りしてみたら意外と屑米が多かったんだ。その量およそ150キロ。

 まさか庭にばらまくわけにいかないし、再度精選して食べるなんてこともできない。まっ、養鶏農家の友人にやるしかないか、と半ば諦めていた所に、廃鶏いらねか?って話しが来た。廃鶏を処分してくれるところが無いんだという。廃鶏って言っても2年飼っただけ。人間で言えば30歳くらいか?卵を産む回数が少なくなって経営的に価値が下がっただけのもの。よしっ、もらっちゃおう!卵もいつかぼちぼち産んでくれるだろうし、それ以上に残飯や屑米の有効活用ができるってもんだ。

 ってことだ鶏が来た!

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 今回やってきた鶏たちは、くちばしを切っていないので、屑野菜も精力的についばんでくれている。

Dscf6633

 問題は、キツネ対策だ。防御をこれまで以上に厳重にし、なおかつ今回はとっておきの秘策をこうじた。それは夜間、ラジオをつけておくことだ。NHKの深夜放送を明け方まで付けておく。警戒したキツネが近寄らないだろうという算段だ。エコライフという点から気が引ける部分はあるが、仕方ない。今のところ効果はある、のかな?ただ、深夜番組の高齢者のお便りなんか聞いて寝ていて老け込んでしまうのか、未だ卵はなしていない。まっ、それもいいか。




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菜の花座プラザ座演劇祭公演は『カフェ バンバ』

2011-12-12 22:14:02 | 地域文化
 決定!決定!!

 もういい、これで行く!『カフェ バンバ』どう?ちょっと良い題でしょ?

 実はまだ台本書き上げてないって言うか、まだ書き始めてもいない。いいのか?そんなんで発表しちまって。

 プラザ演劇祭の案内、ずーっと『題未定』でチラシまかれてきたからねぇ、もうそろそろ限界でしょ。決めなくちゃ。待ってくれてるプラザにも申し訳ないし、菜の花座のメンバーも大いにやきもきしてることだろうから。

 公演は3月の最後の日曜日と決まっている。プラザ演劇祭の出し物の一つとしてさせていただくぎきりぎりの日程だ。ねっ、もう限度でしょう。これ以上は悩んでなんていられない。もうここらで花火打ち上げて、その勢いで走り始めなくちゃ。

 タイトルが決まったってことは、話しの大筋も決まったってことだ。いくらなんでもタイトルだけ打ち上げてそれからすべて考えるなんて糞度胸は僕にはない。そう、だいたいは見えてきた。婆さんの話だ。それもとびきり元気な婆さん三人が中心だ。そうよ、またまた三婆だ。やっぱ婆さんは三婆なんだよ。昔からそう決まってる。若い人たちは知らないだろうが、50年ほど前、大ヒットした舞台に『三婆』ってのがあったんだ。有吉佐和子の台本でね。そん時から婆さん出すなら三人って、決まった訳じゃないけど、いいんだなぁ三人の婆さんてのが。

 今時元気だもんね、年寄りは。って僕ももうそのお仲間だけど。特に婆さんは元気がいい。70歳なんてこれからひと花って年頃だ。だから、婆さんたちの就活ってのもあっていいんじゃないかって思ったわけ。ハローワーク押しかけて、「うちらに仕事紹介しろ!」って凄んだりして。じゃあ何の仕事?

 たまたま、新聞に仕事もダメ、結婚もままならない狭間の女性たちがカフェを開いて頑張ってるって記事が載ってたんだ。これだ、これ!って飛びついた。だから『カフェ バンバ』

 ねっ、なんか面白いお話しが立ち上がって来そうでしょ。でも、内容の紹介はここいらまで。

 菜の花座も置農演劇部も、観客の中心は高齢者、それも婆ちゃんたち。その現実を大切にしようと思ったんだ。11月の町芸文祭の婆さん二人のコントも好評だったしね。あの盛り上がりよもう一度ってことだ。今、現実に見に来てくれている人大切にしないで地域劇団はあり得ない。彼女たちに楽しんでもらえて、納得してもらえて、さらに元気になってもらえるような作品にしようと思っている。

 そうそう、菜の花座の初期代表作『七月は田をわたる風』も元気な婆さんがお芝居を回していたんだっけ。それと、置農演劇部全国大会参加作品『どんがら山奇譚』も婆さんが主役だった。うーん、僕は婆さんしか書けんのかもしれん。これは問題だ。

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