反対が60パーセント越そうと、慎重審議を求める世論が80パーセントと圧倒的でも、一気に通過・法案成立に微塵のためらいもない安部政権、ここはどうしたって、待った、待った、待ったぁぁぁ!!でしょ。昨日は国会前に12万人が、全国300カ所以上でも、反対の意思表示する人が大勢集まった。そうでしょ、そうてしょ、当然だ。
米沢、雨だしねえ、仕事あるしねえ、デモってなんかねえ、って怠け心がぶつくさつぶやいてたけど、やっぱ、行かんわけにいかんでしょ!神さん、国会前に行ってることだし。さて、何着てこう?って、悩むほどのことか!歩けばはね上がるだろうから、黒いジーパンか?あんまり目立ちたくないし、上はダークブラウンのジャンバーか?帽子もいるよなって黒のハンチングかぶってみたら、うほっ!私服刑事か?こそ泥か?こりゃかえって目立つわ、ってことで着替えし直したりとぐずぐずしてたら、開始の2時に遅れてしまった。
会場の北村公演、おっ、かなりいるんじゃね?ざっと数えて200名、自己主張控えめの土地柄としちゃ、かなりの人出だ。同じように危機感、苛立ち、怒り、感じてる人多いってことがよっくわかる。でも、全体としてシニア主導かな?若い学生風や小さな子ども連れもところどころ目につくけど、かつて平和運動とか組合運動なんかで集会やデモの経験ある爺婆は、ささっと集まり易いのかもしれない。でも、組合の動員って雰囲気はほぼゼロだ。自主的参加ってことではいいことだけど、職場でそういう政治向きの話題が通りにくくなってるって意味で、ヤバイって見方もできる。
各団体からの挨拶とかあって、中では弁護士さんが、全国の弁護士会や憲法学者がこぞって反対していることを伝えてくれたのが一番聞き応えあったかな。別の人から、アメリカに追随して戦争することになるって話し聞きながら、昨夜見たアメリカ映画『ディアハンター』を思い出していた。
なんと3時間を超える大作だ。途中1分間の休憩まで入ったんで驚いた。古い映画だ。ベトナム戦争で身体に、心に傷を負った元兵士たちを描いた最初の映画ってことだし、アカデミー作品賞も取った作品だし、 ロバート デ ニーロも出るって言うから、テレビの前で椅子に正座して見た。アメリカの片田舎、ロシア系移民の村。同じ工場に働く仲良し青年たちがベトナムに出征し、ぎりぎり過酷な体験を生き延びるものの、ある者は両足を失い、ある者は精神のバランスを失し自暴自棄の暮らしの果てに命を絶つ、って話し。このベトナム戦争の描写にびっくりした!3人の青年がベトコンらしい民兵の捕虜になるのだが、ここで行われているのは、捕虜同士によるロシアンルーレット賭博!兵士たちは二人の捕虜に玉が一発入った拳銃与え、交代で引き金を引かせてどちらが死ぬかを金賭けて楽しんでいるんだ?!さらに収容施設は首だけ出る川の中の檻!!はぁぁぁぁぁ?????だろう。これがベトナム戦争だって!!これがベトナムで受けた心と体の傷だって!!!誤解の無いように言っておくけど、本当にこれしかない!
どこまで歴史ねじ曲げんだよって話しだ。ベトコンは武装した与太者の集まり、これがこの映画のベトナム戦争観なんだ。たしかに、ベトナム戦争終わって数年後にできた映画、戦争の実態も十分伝わっていなかったのかも知れないし、まだまだその実相を見つめるには傷がうずく間近さだったのかもしれない。それにしてもだ。あまりに酷い!あまりに自己チューじゃないか!
もちろん、一方では自国の戦いについてソンミ村虐殺事件の告発など真摯な問いかけもたくさん行われ、それが戦争反対への大きなうねりを作り出し、ベトナムからの撤退への追い込んで行ったわけだけど、多くのアメリカ人の見方は、ベトコン=ならず者、ってことだったってことだ。だって、アカデミー作品賞取ってるんだから。まっ、それは少し大袈裟でも、アメリカは自由を守る正義の戦いに参戦してたんだって認識はほぼ国民の多数に共有されているんじゃないのか。で、その正義の味方史観は今だって続いている。アフガニスタン、イラク。
ここんとこ、よーっくと考えないと、安保法案、本筋を見失うよな、そんなことをデモ行進しながら考えていた。歴史を都合のいいように書き換えたり、見たいようにねじ曲げたり、見たくないものは見なかったり、近くにもいるよな、たーくさん!