Motoharu Radio Show #147

2013年04月18日 | Motoharu Radio Show

2013/04/16 OnAir - 3rd. Week - 追悼 “フィル・ラモーン”
01.Wes Montgomery:Caravan
02.Burt Bacharach:What the World Needs Now Is Love
03.Billy Joel:She's Always a Woman
04.Billy Joel:Just the Way You Are
05.The Lumineers:Ho Hey
06.Paul McCartney & Linda McCartney:Too Many People
07.Bob Dylan:Tangled Up In Blue
08.Paul Simon:Mother and Child Reunion
09.Paul Simon:American Tune
10.Frank Sinatra:You Make Me Feel So Young (with Charles Aznavour)
11.Tony Bennett & Amy Winehouse:Body and Soul
12.Ray Charles & Van Morrison:Crazy Love (Live)
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■内容の一部を抜粋
・追悼 “フィル・ラモーン”
佐野元春 : '60年代から現在まで多くの素晴らしいアルバムを制作してきた名プロデューサー、フィル・ラモーン。先月、地元ニューヨークで亡くなりました。79歳でした。今夜のMotoharu Radio Showは追悼 “フィル・ラモーン”。彼が残した素晴らしい仕事を振り返ってみたいと思います。

・Caravan
ウェス・モンゴメリーの1964年のアルバム『Movin' Wes』から「Caravan」。このアルバムのプロデューサーを手掛けたのは米国の名プロデューサー、フィル・ラモーン。

・What the World Needs Now Is Love
'60年代にはバート・バカラックとよく仕事をしていた。名曲「What the World Needs Now Is Love」はジャッキー・デシャノンが歌ってヒットした。今回オンエアしたのはフィル・ラモーンがプロデュースを手掛けたバート・バカラックのヴァージョン。

佐野元春 : フィル・ラモーン。リスナーのみなさんの中にはこのレコーディング・プロデューサーの名前を知ってる方もいると思います。'60年代はじめから現在まで、数多くの素晴らしいアルバムを制作してきた名プロデューサーです。フィル・ラモーン。残念ですが先月、地元ニューヨークで亡くなりました。79歳でした。この報せを受けて現在多くのアーティストたちがソーシャル・ネットワークにお悔やみの言葉を載せています。今夜のMotoharu Radio Showは追悼 “フィル・ラモーン”。彼が残した素晴らしい仕事を振り返ってみたいと思います。

・She's Always a Woman
ビリー・ジョエルの「She's Always a Woman」。

佐野元春 : これまでフィル・ラモーンがプロデュースしたレコードというとボブ・ディラン、ポール・サイモン、レイ・チャールズ、フランク・シナトラ、バーブラ・ストライサンドほか数多くのアーティストの作品を手掛けてきました。中でもこのソングライターの曲は日本でもよく知られています。ビリー・ジョエル。フィル・ラモーンが手掛けたビリー・ジョエル1977年のアルバム『Stranger』。このアルバムが世界的にヒットしてビリー・ジョエルは大きく成功しました。アルバム『Stranger』。ここに収録されている「Just the Way You Are」。邦題は「素顔のままで」。この曲についてこんなエピソードがあります。この曲、ビリー・ジョエルとしてはあまり自信がなく、バンドのメンバーとアルバムに入れようかどうか迷っていたそうです。そんなところ、フィービー・スノウとリンダ・ロンシュタットがこの曲を聴いて大絶賛をしたとのこと。そこでプロデューサー、フィル・ラモーンは迷ってるビリー・ジョエルを説得してアルバムに収録したということです。この曲は後にグラミー賞を授賞しました。それを考えると本当にヒット曲というのは偶然に生まれるものなんだなぁと思います。そのビリー・ジョエルが先日亡くなったフィル・ラモーンを偲んでこんなふうに追悼しています。「自分と彼とはとても長い付き合いになります。共に時間を過ごす中で自分の音楽は彼の手によってかたちとなり、フルーツのような魅力が宿されました。そう、私は素晴らしい相談役、そして真の友だちを亡くしました」。

Just the Way You Are

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月4月の「3PICKS!」はボズ・スキャッグス『Memphis』、デヴィッド・ボウイ『The Next Day』、そしてザ・ルミニアーズ『The Lumineers』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はザ・ルミニアーズ『The Lumineers』。

・ザ・ルミニアーズ
新しいバンド。米国コロラド州デンバーをベースに活動する3人組のバンド。結成は2002年。特に大きいレコード会社に所属してないインディ・ロック・バンド。去年リリースしたデビュー・アルバムが米国のチャートに上がった。総合アルバム・チャート11位。新人にしてはかなりの健闘。以前番組で紹介した英国のバンド、マムフォード&サンズの最新アルバムが全米、全英で共に1位となっている。ルミニアーズはサウンドの傾向で言うとマムフォード&サンズと近い。マムフォード&サンズ、ルミニアーズ。フォーク音楽をベースにしたサウンド。現代のフォーク・ロック・サウンドといっていい。新しい世代が決して懐古趣味ではなく新鮮なサウンドとしてフォーク・ロック・サウンドを楽しんでるのは素晴らしいこと。ちなみにバンドのメンバーが影響を受けたミュージシャンはボブ・ディラン、トーキング・ヘッズ、カーズ、ブルース・スプリングスティーン、そしてレナード・コーエン。そんなミュージシャンを挙げている。ルミニアーズの新しいアルバム『The Lumineers』から「Ho Hey」。「自分の居場所がわからない でも僕には音楽がある 僕たちふたり一緒にいようよ」そんなことを歌っている。

・Too Many People
ポール・マッカートニーの「Too Many People」。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/

今週は「四国自然史科学研究センター」。平成15年から活動しているこの団体は四国地方で野生動物の調査・研究や保全活動を行っている。

・Tangled Up In Blue
ボブ・ディランの'70年代のレコードで「Tangled Up In Blue」。

佐野元春 : フィル・ラモーン。79歳で亡くなるまで実に50年以上に渡って音楽界で仕事をしてきました。最初はレコーディング・エンジニアからはじまって、やがてプロデューサーとして活躍します。彼が手掛けた作品はこれまで13回グラミー賞を授賞しました。正に名プロデューサーといっていいと思います。特に'70年代から'80年代にかけていいソングライターの作品を作りました。ひとりがビリー・ジョエル。もうひとりがポール・サイモンです。ポール・サイモン。1976年のアルバム『Still Crazy After All These Years』。このアルバムがグラミーで1976年のベスト・アルバムに選ばれます。フィル・ラモーンはその後もポール・サイモンと一緒にたくさんのいい仕事をしました。そのポール・サイモン。フィル・ラモーン追悼のライヴ・パフォーマンスがYouTubeに上がってます。フィル・ラモーン追悼特集。彼が手掛けたポール・サイモンのレコード。「Mother and Child Reunion」そして「American Tune」。2曲続きます。

Mother and Child Reunion
American Tune

・You Make Me Feel So Young
1993年のフランク・シナトラのレコード『Duets』からシャルル・アズナーブルとのデュエット「You Make Me Feel So Young」。

佐野元春 : フランク・シナトラ。往年の歌手の魅力を若い世代にも伝えたい、そんな意図もあったと思います。フランク・シナトラのカムバックにも繋がったフィル・ラモーン・プロデュースのアルバム『Duets』。このアルバムが商業的にもうまくいって次に手掛けたのがこれもまた往年のシンガー、トニー・ベネット。若い世代のシンガーと組んでデュエット・アルバムを作りました。プロデューサー、フィル・ラモーンはトニー・ベネットについてこう言ってます。「歌いはじめた瞬間、その曲の世界が目の前に広がる。本人は説教などしていないのにデュエットの相手は必ず何かを学んでいる。一分歌っただけでショービジネスを学習できるんだ」なるほどなんとなくわかる気がしますね。そして一方そのトニー・ベネット。プロデューサーのフィル・ラモーンを偲んでこんなふうに追悼しています。「愛すべき人、フィル・ラモーン。生まれながらの才能を持ったミュージシャンであり、プロデューサーでした。素晴らしいユーモアのセンスと音楽への深い愛情を持っていました。そんな彼と多くのプロジェクトでレコーディング・スタジオを共にできたのは喜びでした」トニー・ベネット。2011年のレコードからエイミー・ワインハウスとのごきげんなデュエット。曲は「Body and Soul」。

Body and Soul

・レコーディング・プロデューサー
リスナーからフィル・ラモーンについての「ビリー・ジョエルの追悼メッセージやポール・サイモンの追悼パフォーマンスを見るにつけ、ミュージシャンにとって真の友人であるプロデューサーの存在の大きさが窺い知れます」というコメントを読んで。
「そうですね。レコーディング・プロデューサーは言ってみれば音のまとめ役であるのと同時に、僕らミュージシャンをやる気にさせてくれる、そんなカウンセラーでもありますね。僕が過去に経験したプロデューサーで素晴らしかったのはジョン・サイモンです。僕の『The Barn』というアルバムをまとめてくれました。音楽的なアイディアだけでなくロックンロールの精神のようなものを教えてくれました。よいプロデューサーと仕事をするのはよい人生の経験をするのと同じことだと僕は思いました」と元春。

・Crazy Love (Live)
レイ・チャールズとヴァン・モリスンのデュエット。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
来週はエキストラ・ウィーク。もう一週オンエア。

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