THE MUSIC OF NOTE - Motoharu Radio Show #02

2020年07月10日 | Motoharu Radio Show

第二回:Middle of 60' -1966年のヒットレコード
The Monkeys - Last Train to Clarksville
The Beatles - Paperback Writer
The Byrds - Eight Mails High
The Supremes- My World Is Empty Without You
Jimmy Ruffin- What Becomes Of The Brokenhearted
The Four Seasons- I've Got You Under My Skin
The Beach Boy - God Only Knows
The Beatles - Rain
Bob Dylan - Rainy Day Women #12 & 35
The Temptations - Ain't Too Proud to Beg
Martha and The Vandellas - My Baby Loves Me
The Walker brothers - The Sun Ain't Gonna Shine Anymore
佐野元春 with The Heartland - Someday
Simon & Garfunkle - I Am a Rock
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。さて、今夜のMotoharu Radio Show、ポップ音楽の歴史の中で僕が個人的にいちばん気になってる時代。それは'60年代です。特にミドル・オブ・シックスティーズといわれる'60年代中盤のヒット・レコード。それはまるで魔法がかかったかのようにきらめいてます。番組今夜の特集はミドル・オブ・シックスティーズ。1966年のヒット・レコードを集めてみます。「THE MUSIC OF NOTE -Motoharu Radio Show」。DJ、佐野元春でお送りします。

・Last Train to Clarksville
ザ・モンキーズの「Last Train to Clarksville」。「恋の終列車」という邦題がついていた。当時人気絶頂だったビートルズに対抗しようということでオーディションによって作られたグループ。ザ・モンキーズ・ショーというテレビ番組もはじまってたちまち全米で人気ものになった。

・Paperback Writer
「Last Train to Clarksville」を作るときに参考にしたというビートルズの「Paperback Writer」。

佐野元春 : 確かにギターのリフの感じとか似てますよね。この曲を参考にしたというモンキーズの「Last Train to Clarksville」という曲。作詞作曲はソングライター・チーム、ボイス&ハート。モンキーズのスタッフ・ライターです。どうにかビートルズの人気を超えたいということで当時このモンキーズには一流のソングライターたちが曲を提供していました。

・Eight Miles High
ザ・バーズの「Eight Miles High」。日本では「霧の8マイル」という邦題がついていた。1966年、ザ・バーズの3枚目のスタジオ・アルバム『Fifth Dimension』からの曲。「それにしてもロジャー・マッギンの弾くリッケンバッカーの12弦ギターの音ですよね。このレコード、僕は何回も聴いていますけれども、このギター・サウンドいつ聴いても魅力的です」と元春。

・My World Is Empty Without You
モータウン・レーベルといえばシュープリームス。1966年の「My World Is Empty Without You」。

・What Becomes of the Brokenhearted
モータウン・レーベルの1966年のヒット曲からもう1曲、ジミー・ラフィン「What Becomes of the Brokenhearted」。

・I've Got You Under My Skin
以前、クリント・イーストウッドが監督した映画『ジャージー・ボーイズ』という映画も公開されたフランキー・ヴァリ & フォー・シーズンズ。「僕も観ましたけれども、とっても感動的ないい映画でした」と元春。フォー・シーズンズの1966年の「I've Got You Under My Skin」。曲をかけ終えて。「う~ん、最高にロマンティックな曲。フォー・シーズンズ、I've Got You Under My Skin」と元春。

佐野元春 : 今夜の特集はミドル・オブ・シックスティーズ。1966年のヒット・レコードを集めています。ポップ音楽の歴史の中で僕が個人的にいちばん気になってる時代、それは'60年代ですね。特にミドル・オブ・シックスティーズと呼ばれる'60年代中盤のヒット・レコード。素晴らしいレコードがたくさんあります。ロックンロール音楽を人間の成長に例えるとしたら、'50年代に生まれたロックンロール音楽が、'60年代の中盤になってちょうど思春期を迎えたという感じです。とにかく音楽が今聴いても新鮮なんですね。そして何よりもなにか新しいことをやってみようという実験の精神に溢れていた時代だったと思います。ではそんな自由でハッピーな時代に革命を起こした三組のアーティストです。ビートルズ、ビーチボーイズ、そしてボブ・ディラン。それぞれが1966年に出したレコードを聴いてみたいと思います。ビーチボーイズ、アルバム『Pet Sounds』から「God Only Knows」。ビートルズ、『Revolver』から「Rain」。そしてボブ・ディラン。アルバム『Blonde On Blonde』から「Rainy Day Women」。3曲続きます。

・God Only Knows
・Rain
・Rainy Day Women #12 & 35

佐野元春 : 今夜特集している'60年代中盤のポップ音楽。個人的に僕が魅力的に感じるのは米国デトロイトに本拠地があったモータウン・レコードですね。マイケル・ジャクソンがいたジャクソン5、ダイアナ・ロスとシュープリームス、テンプテーションズ、フォー・トップス、そしてスティービー・ワンダー。すごいスターが揃っていました。ベリー・ゴーディー・ジュニアという腕利きのプロデューサーのもとに、レーベルには専属の作詞作曲家、ミュージシャン、そしてアレンジャーがいました。このモータウン・レーベルが成功して'60年代中盤以降、R&Bが注目されます。ではここで'66年のR&Bヒット聴いてみたいと思います。テンプテーションズ、「Ain't Too Proud to Beg」。そしてマーサ & ヴァンデラス、「My Baby Loves Me」。2曲続きます。

・Ain't Too Proud to Beg
・My Baby Loves Me

・The Sun Ain't Gonna Shine Anymore
ザ・ウォーカー・ブラザーズの「The Sun Ain't Gonna Shine Anymore」。曲をかけ終えて。「 "君を失くしてしまった。太陽はもう輝いていないよ"そんなふうに歌ってます。すごくスケール感を感じる曲ですよね」と元春。

佐野元春 : '60年代には音楽プロデューサー、フィル・スペクターがウォール・オブ・サウンドといって、まるでオーケストラのようなスケールの大きいポップ・サウンドを発明しました。今聴いたこのザ・ウォーカー・ブラザーズの太陽はもう輝かない。この曲もたぶん、このフィル・スペクターのサウンドを意識していたと思います。日本では今は亡き大瀧詠一さんですね。大瀧さんがフィル・スペクター・サウンドについては本当によく研究していました。そうですね、これは名盤ですね。大瀧さんのアルバム『ロング・バケーション』。このアルバムが正に大瀧さん流のウォール・オブ・サウンドの完成形ではないかと思います。大瀧さん、天国で楽しくやってるんでしょうか。ときどき会いたいなって思います。そしてこの曲。この曲のサウンドも大瀧さんなくしては生まれませんでした。自分の曲でSomedayですね。あれは大瀧さんの『ロング・バケーション』のレコーディングだったと思います。伊藤銀次と二人、大瀧さんのスタジオに行ってレコーディングの様子を見ました。ドラム、ベースのほかにピアノが2台、ギターが4台、そしてパーカッション4人という、かなり多人数のレコーディングでしたね。それらの楽器がいっぺんに鳴ることによって独特のウォール・オブ・サウンドができたわけです。これは僕自身もかなりヒントになりました。さっそく僕もそれを参考にしてレコーディングしました。その曲がSomedayです。

・Someday
曲をかけ終えて。「この9月にソニーと僕のレーベルから二組のベスト盤が出ます。この曲、Somedayはソニーからのベスト盤に入ります。今夜は2020年最新リマスタリングの音で聴いていただきました」と元春。

佐野元春 : Motoharu Radio Show。この番組は大阪のFMステーション、FM COCOLOから放送しています。レコードのキャンペーンなどで僕もこちらFM802そしてFM COCOLO、よく来ますけれども、いつも活気があって素敵なステーションですね。しかし便利になりました。最近ではradikoというアプリケーションを使って日本全国どこでもこの番組が聴けるようになっています。そうなんですよね、まぁ、有料なんですけれどもradiko premium というオプションに登録すれば、関西以外の方でも番組が聴けます。是非、音楽好きの友だちや仲間にも知らせてください。
さて、そろそろお別れの時間が来てしまいました。今夜は'60年代中盤のヒット・レコードを特集してきました。僕が好きなソングライターのひとりにポール・サイモンがいます。そうですね、ポール・サイモンの曲、今夜特集している1966年のレコード何かないか探してみたらありました。正確にはサイモン&ガーファンクルのレコードですね。「I Am a Rock」という曲。歌の中ではこんなこと言ってます。"僕には本がある 僕にはポエトリーがある それが僕を守ってくれる たとえ僕が岩のように孤独だとしても" 今夜最後の曲はサイモン&ガーファンクルのレコードから「I Am a Rock」。この曲を聴いてお別れです。

・I Am a Rock

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show。「Middle of 60'」と題して1966年のヒット・レコードを集めてみました。楽しんでもらえましたか? 来週は70年代の日本のロックを特集します。ムーンライダーズ、吉田美奈子、細野晴臣ほか、素晴らしい70年代国内アーティストたちのレコードを用意します。お楽しみに。「THE MUSIC OF NOTE - Motoharu Radio Show」。次回の放送は来週7月17日、よる9時から。同じステーション、同じ時間でみなさんとお会いしたいと思います。DJ、佐野元春。ではまた来週。
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