SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #17

2016年01月27日 | Motoharu Radio Show

2016/01/26 OnAir - 4th. Week - サイケデリック・ポップソング ~ ちょっと奇妙で不思議な世界
01.The Beatles:I Am the Walrus
02.The Flaming Lips:Do You Realize??
03.The Beach Boys:You Still Believe In Me
04.Kula Shaker:Tattva
05.Oasis:Who Feels Love?
06.Tomorrow:My White Bicycle (1999 Remastered Version)
07.The Zombies:Care of Cell 44
08.The Lemon Pipers:Green Tambourine
09.佐野元春:君が訪れる日
10.Temples:Shelter Song
11.Temples:Mesmerise
12.佐野元春:愛のシステム (The Heartland demo version)
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。今夜はちょっと奇妙で不思議なんだけれど、その魅力には逆らえない。そんなサイケデリックなポップ・ソングを特集してみたいと思います。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・I Am the Walrus
ビートルズの「I Am the Walrus」。

佐野元春 : 現代のサイケデリック・ポップといえばまずはこのバンド、フレーミング・リップス。バンドのフロントマン、ウェイン・コリン。彼は自分の人生を変えたレコードとしてビートルズの『White Album』、そして「Strawberry Fields Forever」を挙げてます。この後はフレーミング・リップスのレコードに続きます。

・Do You Realize??
・You Still Believe In Me

佐野元春 : ザ・ビーチボーイズの「You Still Believe In Me」。アルバム『Pet Sounds』からの一曲。ザ・ビーチボーイズ名義のアルバムですが実際はブライアン・ウィルソンのソロ作品といってもいいアルバムですね。『Pet Sounds』、このアルバムは後にビートルズの『SGT. Pepper's Lonely Heart Club Band』、このアルバムに影響を与えたということですね。いずれも'60年代の最もクリエイティブな名盤といってもいいと思います。火曜の夜はMotoharu Radio Show、続いてます。
Motoharu Radio Show、今夜はちょっと奇妙で不思議なサイケデリックなポップ・ソングを集めています。サイケデリックなポップ・ソングということでみなさんはどんなイメージを持っているでしょうか? ロックンロールの歴史を振り返ってみると1960年代の半ば頃ですね。ザ・ビーチボーイズ、ビートルズ、ザ・バーズ、そしてピンク・フロイド。そうしたバンドが一斉に奇妙な音を奏ではじめます。それまでの音楽とは違う、なにか不思議な感じの曲ですね。それは曲の歌詞にも出てました。どこか現実離れしたシュールレアリスティックな歌詞、そして不思議なサウンド。曲を聴いてると脳の変なところを刺激されるサウンドですね。そんなサイケデリックな音楽。形を変えて現代のバンドにも受け継がれています。レコードに戻ってこの後はクーラ・シェイカー、そしてオアシスのレコードに続きます。

・Tattva
・Who Feels Love?

佐野元春 : クーラ・シェイカー「Tattva」、サンスクリット語で「真実」という意味だそうです。そして今聴いたのはオアシス、曲は「Who Feels Love?」。サイケデリックなポップ、'90年代のバンドから二組聴いてみました。
サイケデリックな音楽、はじまりは1960年代の半ば頃ですね。アルバムでいうとビーチボーイズの『Pet Sounds』、そしてビートルズの『Revolver』。そうしたレコードがヒットして、その後、世界中でこのサイケデリックのブームがやってきます。それは音楽だけではなく、生活のスタイルやファッションにも影響しました。フラワー・ムーブメントですね。この言葉どこかで聞いたことがあるという方もいると思います。「愛と平和の世界を!」ということで当時、若い世代が団結してかなり大きな規模の社会運動がありました。ヒッピー・レボリューションですね。サイケデリックな音楽はそんな時代に流行ってました。では'60年代に戻ってサイケデリックなポップ・レコード、トゥモロウ、曲は「My White Bicycle」、ザ・ゾンビーズ「Care of Cell 44」、そしてザ・レモン・パンパーズ「Green Tambourine」。3曲聴いてみます。

・My White Bicycle
・Care of Cell 44
・Green Tambourine

佐野元春 : 僕の友人で「Strange Days」というロック音楽の雑誌を出してる編集長がいて、彼がこのサイケデリック音楽にとても詳しんですね。その彼がサイケデリック音楽の条件として挙げていたのは、まず逆回転。ギターやキーボードの音を逆にひっくり返した音ですね。そして楽器でいうと12弦ギターとかシタール。リズムは同じことを繰り返す、いわゆるループ・サウンド。そこにオリエンタルな音階のメロディを乗せる。確かにサイケデリックなポップというとそんな要素で出来ています。実をいうと僕のレパートリーにもサイケデリックな曲があって、これまでにも何曲かレコードにしてきました。ここで一曲僕の曲をみなさんにも聴いていただきたいと思います。曲は「君が訪れる日」。

・君が訪れる日

佐野元春 : Motoharu Radio Show、今夜はちょっと奇妙で不思議な世界。サイケデリックなポップ・ソングを集めています。最近、デビューした英国のバンド、みなさんに紹介したいのはテンプルズ。とてもご機嫌で僕も気にいってます。デビュー・アルバムが出ました。アルバムのタイトルは『Sun Structures』。英国でもかなり注目されていて聞くところによるとノエル・ギャラガーとかジョニー・マーが絶賛しているとのこと。ではここでUKサイケデリックの最前線からザ・テンプルズ。彼らの最新レコードから聴いてみます。「Shelter Song」そして「Mesmerise」。2曲続きます。

・Shelter Song
・Mesmerise

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。

佐野元春 : 自分も曲を作ってるので、いろいろなことを感じるんですけれども、表現というのは面白いもので、あまり現実的になりすぎると、何か物事をちゃんと捉えてないんじゃないかと、不安になるんですよね。そんなときにこのサイケデリックな表現というのは、物事の真理を見抜くにあたって、ちょっとしたカンフル剤になるような気がします。こういう音楽は身体も心もリラックスして感覚を全部開きながら聴く。そうすると楽しんじゃないかと思います。今日特集してみて、僕は個人的に、改めてサイケデリックなポップ音楽の魅力を再発見しました。番組をお聴きのみなさんも楽しんでいただければうれしいです。
特集最後にリスナーのみなさんに聴いていただきたいのは、僕が1989年にリリースしたアルバム『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』。当時、ブリンズレー・シュワルツをはじめ、イギリスのパブ・ロックのミュージシャンたちと作ったアルバムです。このアルバムに「愛のシステム」という曲があるんですけれども、今夜聴いていただきたいのはアルバムに入れたものではなく、当時の僕のバッキング・バンド、ザ・ハートランドと一緒にレコーディングした別ヴァージョンがあります。この別ヴァージョンが今夜の特集サイケデリックなポップということで、ぴったりのレコードだと思うので是非この珍しい音源を紹介させてください。「愛のシステム」佐野元春ウィズ・ザ・ハートランド。今夜はこの曲を聴いてお別れです。

・愛のシステム

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? 番組では専用のアプリケーションも用意しています。本日のオンエア曲、番組で紹介したプレイリストがチェックできるので是非、活用してください。ダウンロードは専用ウェブサイトでご案内しています。http://www.moto.co.jp/MRS/ 番組からのインフォメーションでした。
Motoharu Radio Show、この番組は期間限定でお届けしています。最終回は3月22日になりますね。それまであと8回の放送となりますが、毎回ベストな番組を作っていくので応援よろしくお願いします。DJ、佐野元春、ではまた来週。
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