Sunday Song Book #1018

2012年04月16日 | Sunday Song Book

2012年04月15日プレイリスト
「オリジナル・ヴァージョン特集~ドゥーワップ編 Part 2」
1. 不思議なピーチパイ / 竹内まりや "ラブ・ソングス" "エクスプレッションズ" '80
2. YOU BELONG TO ME / THE DUPREES '62
3. YOU BELONG TO ME / JO STAFFORD '52
4. SINCE I FELL FOR YOU / THE HARPTONES '54
5. SINCE I FELL FOR YOU / BUDDY & ELLA JOHNSON '45
6. BABY TALK / JAN & DEAN '59
7. BABY TALK / THE LAURELS '58
8. CRYING IN THE CHAPEL / SONNY TIL & THE ORIOLES '53
9. CRYING IN THE CHAPEL / DARRELL GLENN '53
10. SO FINE / THE FIESTAS '59
11. SO FINE / THE SHEIKS '55
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■内容の一部を抜粋
・近況
「 ツアーのほうはおかげさまで順調にいってるはずでございます(笑)。昨日からいよいよ北海道ツアーでございます。先週は山形県民会館、そして福島県はいわき芸術文化交流館アリオス大ホール、長いですね。うまくできてるはずでございます。サンプラザは終わったところでございますので、サンプラザ最終公演、そしてその前に横浜の神奈川県民ホール、たいへんいいお客さんにいらっしていただいて、いいライヴができました。厚く御礼を申し上げます。引き続きよろしくお願い申し上げます。今週からはいよいよ北海道ツアーでございます。昨日、今日と北海道のニトリ文化ホール、旧北海道厚生年金でございますが。水曜日の18日に帯広、20日の金曜日に函館と参ります。今週は北海道でございます。いよいよ来週からは東北に戻って青森、岩手と続いて参ります。いよいよライヴのほうも、今日の札幌終わりますと54本、残り10本になります。一桁になりますと、あっという間でございます。ラストスパート頑張って行きたいと思ってます」と達郎さん。
番組のほうは北海道ツアーから二週間家に戻れないので超前倒しで収録しているという。

・不思議なピーチパイ
春先なのでこの曲にリクエスト。
まりやさんの1980年のシングル。

・オリジナル・ヴァージョン特集~ドゥーワップ編 Part 2
オリジナル・ヴァージョン特集の番外編でドゥーワップ編。先週に引き続いてドゥーワップ編 Part 2。
「ドゥーワップはストリート・ミュージックでございますので、当時のスタンダード・ナンバーのカヴァーというのがひじょうに多いので、そうしたスタンダード・ナンバーのいちばん大本まで、源流まで探っていこうというそういう試み。今週はそれにちょっとではありますけれど、もともとインディで出たドゥーワップ・ソングをカヴァーしたものがヒットするという、そうしたものの大本、オリジナルをちょっとだけお聴きいただきたいと思います」と達郎さん。

・YOU BELONG TO ME
達郎さんの『ON THE STREET CORNER』でもおなじみの「YOU BELONG TO ME」。ドゥーワップ・ヴァージョンとしては1962年のニュージャージー出身の4人組白人ヴォーカル・グループ、デュプリーズが1962年に全米7位まで上がるヒットを記録している。達郎さんはこのヴァージョンを参考にしたという。
この原曲は1952年にピー・ウィー・キングが作曲した。ピー・ウィー・キングはこの曲の他にもパティ・ペイジの「TENNESSEE WALTZ」などの作曲で知られている。
「YOU BELONG TO ME」といえばジョー・スタッフォード、ジョー・スタッフォードといえば「YOU BELONG TO ME」。1952年全米NO.1を12週続けた。
資料を見るとジョー・スタッフォードより少し前にスー・トンプソン、ジョニー・ジェームスのヴァージョンが出ている。

・SINCE I FELL FOR YOU
「SINCE I FELL FOR YOU」でいちばん有名なのは1963年のレニー・ウェルチのヴァージョンで全米4位。
ドゥーワップではハープトーンズ。ハープトーンズはニューヨーク・ドゥーワップの最も重要なグループのひとつ。
達郎さんは中学生の頃にヤング・ラスカルズのヴァージョンでこの曲を聴いた。今でも自分のステージで演奏することがあるとか。
この曲を作ったのはバディ・ジョンソン。第二次世界大戦を挟んで戦前戦後を通じて活躍したニューヨークのピアニスト、バンド・リーダー、作曲家。
1946年にバディ・ジョンソン&ヒズ・オーケストラで「SINCE I FELL FOR YOU」をレコーディング。ヴォーカルは妹のエラ・ジョンソン。

・BABY TALK
ジャン&ディーンの1959年のヒット曲「BABY TALK」。
ウェスト・コーストのホワイト・ドゥーワップのグループのローレルズが1958年に発表した曲のカヴァー。

・今後の特集
来週、再来週は一年半ぶりに珍盤奇盤を特集。今回もアーカイヴとともに。月末はツアーが連泊となるので地方での収録になるそうだ。

・ライヴのエンディング・テーマ「THAT'S MY DESIRE」について
リスナーから「ライヴのエンディングにTHAT'S MY DESIREをかけるようになった経緯は?」という質問。
山下達郎 : 経緯と言われましても(笑)。「THAT'S MY DESIRE」が好きだったのと、あれがアカペラにしやすかったのと、あれがライヴのエンディングはいいかなと、33年前に思い付いて、それ以来ずーっと33年間(笑)、「THAT'S MY DESIRE」になりまして。勢いというのは恐ろしいもので最初に考えたこのサンデー・ソングブックのテーマというのもですね、「ONLY WITH YOU」という『BIG WAVE』に入ってるやつのインスト・ヴァージョンですが、NHKの昔のサウンド・ストリートのテーマからひたすら、まぁ半分惰性みたいなところもありますが(笑)、そういうものですね、結局ね。オールナイトニッポンの「BITTER SWEET SAMBA」と同じですね。初めが肝心というアレですが。

・CRYING IN THE CHAPEL
ボルティモア・メリーランド出身のジ・オリオールズ。リード・シンガーのソニー・ティルは甘いルックスと甘い声で黒人のコミュニティで一世を風靡したシンガー。オリオールズはドゥーワップ最初期に成功したグループで、黒人音楽が黒人のヴォーカル・グループがナショナル・チャートに登場する草分けになった。「CRYING IN THE CHAPEL」は1953年にR&Bチャートで5週連続NO.1、ナショナル・チャートでも11位に登るヒット・ソング。
オリジナルは南部の白人シンガー、ダレル・グレンが同じく1953年に出した。ホワイト・ゴスペル・グループをやっていたお父さんが書いた曲。
さらに1965年にエルヴィス・プレスリーがシングル・カットして大ヒット。エルヴィスはゴスペルのアルバムに入れている。

・SO FINE
ニュージャージーの黒人ヴォーカル・グループ、フェスタズが1959年に全米R&Bチャート3位、全米でも11位。ドゥーワップのスタンダード「SO FINE」。
オリジナルは1955年にウェスト・コーストのシークスというヴォーカル・グループがレコーディング。
作曲者はジョニー・オーティスでカリフォルニアのシンガー・ソングライター、バンド・リーダー、ピアニスト。彼が率いるグループがシークス。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
04月22日・29日は、久々の「珍盤・奇盤特集」(予定)
http://www.tatsuro.co.jp
コメント
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