Motoharu Radio Show #105

2012年02月22日 | Motoharu Radio Show

2012/02/21 OnAir - 3rd. Week - ボブ・ディラン・トリビュート
01.Lenny Kravitz:Rainy Day Women # 12 & 35
02.Jackson Browne:Love Minus Zero / No Limit
03.Diana Krall:Simple Twist of Fate
04.Mick Hucknall:One of Us Must Know (Sooner or Later)
05.Maroon 5:I Shall Be Released
06.ADELE:Set Fire to the Rain
07.The Decemberists:Down By the Water
08.Tedeschi Trucks Band:Midnight in Harlem
09.The Living Sisters:Blue
10.Simon & Garfunkel:Scarborough Fair/Canticle
11.Bob Dylan:Girl from the North Country
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■内容の一部を抜粋
・Rainy Day Women # 12 & 35
今週の特集はボブ・ディランのカヴァー集『Chimes of Freedom: Songs of Bob Dylan』。ライミングがごきげんなディランの曲「雨の日の女」。レニー・クラヴィッツがカヴァー。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月2月の「3PICKS!」はポール・マッカートニー『Kisses On The Bottom』、レナード・コーエン『Old Ideas』、そしてボブ・ディランのカヴァー集『Chimes of Freedom: Songs of Bob Dylan』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はボブ・ディランのカヴァー集『Chimes of Freedom: Songs of Bob Dylan』。

・チャイムス・オブ・フリーダム
ボブ・ディランの曲を総勢80組を超えるアーティストたちがカヴァーしている。4枚組のCDということでボリュウムもたっぷりとある。人種について考えようという国際的な組織アムネスティ。このディランのカヴァー集はアムネスティ創立50周年を記念して作られた。アルバム・ライナー・ノーツにはこんなふうに書かれている。
「これまでアムネスティは不当に人権を侵害されている人々を助けてきた。ボブ・ディランも同様に今の時代を生きる人々の苦しみや希望を歌い続けてきた。両者がつながるのはとても自然なことだ」
「そうですね、ディランはこれまでにソングライティングを通じて、自由とは何か、平等とは何か、そうしたことをテーマに多くの曲を書いてきました。Blowin' In The Wind、The Times They Are A-Changin、そしてI Shall Be Released。特に'60年代ディランは社会の矛盾を突いた、いわゆるプロテスト・ソングと呼ばれる歌をよく歌ってました。そうして見てみると今回のディランとアムネスティのコラボレーション、素晴らしいことだと思います。何と言っても総勢80組を超えるアーティストたち。これだけまとめてディランの曲を聴けるというのも珍しいことだと思います。ロック、フォーク、ジャズ、ルーツ・ミュージック、ヒップホップ、いろいろなジャンルのミュージシャンがそれぞれの解釈でディランの曲をカヴァーしています」と元春。
ボブ・ディランのカヴァー・アルバム『Chimes of Freedom: Songs of Bob Dylan』からジャクソン・ブラウンの「Love Minus Zero / No Limit」とダイアナ・クラールの「Simple Twist of Fate」。

・ダイアナ・クラール
「先日、インターネットでポール・マッカートニーのライヴ中継がありました。そのときのセッション・プレーヤーとしてダイアナ・クラールが参加してました。僕も見ましたけれども、とてもいい感じでしたね。ちなみにダイアナ・クラールはエルヴィス・コステロの奥さんでもあります」と元春。

「以前、番組でも言ったんですが、ディランの曲というと本人が歌うより、なぜか他の人が歌ったほうがいい曲に聴こえる。実際、ディランの初期の曲、Blowin' In The Wind、風に吹かれて。このレコードが出た'60年代当時、ディランのレコードよりも先にフォークのトリオ、ピーター、ポール&マリーが歌ってヒットしました。どうなんでしょうか。カヴァーをするアーティストがその曲のよさを引き出してくれるという、はっきり言ってディランはずいぶん得をしているような気がしますけれども。まぁ、よく言えばディランの曲というのは磨き甲斐のあるダイアモンドの石のような、そんな存在なんじゃないかなと思います」

・One of Us Must Know (Sooner or Later)
・I Shall Be Released

「しかしこのアルバムに参加しているミュージシャンの年齢はかなり幅広いですね。下は19歳から上は92歳のフォーク・シンガー、ピート・シーガーまで。ディランというソングライター、本当に影響力が大きいんだなぁということを感じます」と元春。

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/

今週はNPO法人「アサザ基金」。茨城県にある日本で二番目に大きな湖、霞ヶ浦。そこで小学校や企業、一般市民など二十万人以上が参加し、環境の再生と地域の活性化に取り組んでる。

・Set Fire to the Rain
23歳のソングライター、アデルの「Set Fire to the Rain」。一時喉を壊して手術をするという心配な出来事があったけれども、アデルにとって今年は最高の年になった。グラミー賞で年間最優秀アルバム賞をはじめとして全部で6つの賞を獲得した。

・Down By the Water
ディセンバリスツの「Down By the Water」は今年のグラミー賞でベスト・ロック・ソング、ベスト・ロック・パフォーマンスの二部門にノミネートされた。
「ディセンバリスツ、フリート・フォクシーズ、いいバンドです。確か今年のグラミーにはマムフォード&サンズもノミネートされていたと思います。この3バンド、新しい世代のフォーク・ミュージックといっていいと思います。番組ではこのあたりの音楽、これからもフォローしていきたいと思ってます」と元春。

・Midnight in Harlem
先日、来日公演を行って素晴らしいライヴだったというテデスキ・トラックス・バンドの「Midnight in Harlem」。
「デレク・トラックス。フィンガー・ピッキングのギター・プレー、素晴らしいです」と元春。

・Blue
ロウエル・ジョージの娘、イナラ・ジョージのグループ、ザ・リビング・シスターズの「Blue」。

・Scarborough Fair/Canticle
サイモン&ガーファンクルの「Scarborough Fair/Canticle」では曲の一節でこんなふうに歌っている。
「もしスカボローフェアに行くことがあったら そこに住んでる人に よろしくと伝えてくれ 彼女は僕の最愛の人だった」
この曲はポール・サイモンの作詞作曲となっているが、この一節はイギリスの古いフォーク・ソングから持ってきたもの。
そしてこの一節と全く同じ詩が使われてる曲がある。ディランの「Girl from the North Country」。

・Girl from the North Country
「もし北国のお祭りに行くことがあったら そこに住んでる人に よろしくと伝えてくれ 彼女は僕の最愛の人だった」
ディランの「北国の少女」もまたイギリスの古い民謡をヒントにして曲を書いた。
サイモン&ガーファンクルの曲と「北国の少女」、この二曲は同じフォーク・ソングから生まれた兄弟のような関係といえる。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・次回放送
3月6日火曜日午後11時
コメント
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