Sunday Song Book #1010

2012年02月19日 | Sunday Song Book

2012年02月19日プレイリスト
「棚からひとつかみ」
1. アトムの子 / 山下達郎 "アルチザン" '91
2. SAVING ALL MY LOVE FOR YOU / WHITNEY HOUSTON '85
3. I'D RATHER GO BLIND / ETTA JAMES "TELL MAMA" '67
4. からのベッドのブルース / 布谷文夫 '72
5. 愛のめざめ / 朱里エイコ '76
6. IT SHOULD HAVE BEEN YOU / THE NEW CHRISTY MINSTRELS '66
7. MANTECA / DIZZY GILLESPIE "MANTECA" '54
8. いのちの歌 / 竹内まりや 01月25日発売ニューシングル
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■内容の一部を抜粋
・近況
全国ツアーの真っ只中。先週は岐阜と静岡。岐阜ははじめてに関わらずたくさん観に来られて、いいお客さんで盛り上がって終わったそうだ。静岡もいいお客さんで気持ちよく帰ってきたという。
「おかげさまで34本終了致しましたが、だいぶ調子が出てまいりました。声も、お聴きをいただければわかると思いますが、今日は直近でやっておりますが、だいぶ安定してまいりましてですね、なかなか演奏、歌ともにですね、けっこういい感じになってまいりました。この調子で後半も頑張ってまいりたいと思います。いよいよ今週はですね、中野のサンプラザ。24日(金)、25日(土)とサンプラザでございます。今週はサンプラザで、来週は大阪行きます。今週からまりやのレコーディングがはじまります。4月からのタイアップといいましょうか、4月からの番組のテーマソングでございますので、レコーディングと並行してライヴなので、ちょっとお忙しになりますが頑張っていきたいと思っております」と達郎さん。

・棚からひとつかみ
今週は特集が一段落したのでレギュラー・プログラム。
番組の前倒し収録でかけそこなった曲や、いろいろと訃報が届いてるのでそうした関連の曲を集めて「棚からひとつかみ」。

・アトムの子
リスナーからのリクエストに応えて。1991年のアルバム『アルチザン』に収録している「アトムの子」。

・SAVING ALL MY LOVE FOR YOU
このところ番組を前倒しで収録していて、その間にたくさんの訃報が届いた。その中でいちばんショッキングだったのがホイットニー・ヒューストンの急死。
「ホイットニー・ヒューストンは1985年にデビュー。ストレートな歌、全然いじってない歌、お母さんがシシー・ヒューストンなので当たり前ですが、アリスタから出たファースト・アルバムはほんとうによく聴きました。考えてみればR&Bの女性シンガーで本当にいいと思った最後の女性シンガーのような(笑)。私にとって気がしますが。いい歌なんですがね、この1985年のファースト・アルバムは思い出が深くて。SAVING ALL MY LOVE FOR YOU。先日のキャロル・キング、ジェリー・ゴフィンの特集でいちばん最後にかけましたが、マイケル・マッサーとジェリー・ゴフィンの共作でございます。これも実はオリジナルではないんですね。マリリン・マックーとビリー・ディヴィスの'70年代のアルバムに入ってたやつを、ホイットニー・ヒューストンがカヴァーして、全米1位になりました。本当はオリジナルをかけてもいいんですがそれは次の機会ということで。今日はホイットニー・ヒューストンの追悼の一曲でございますので。私はやっぱりこのファースト・アルバムが好きです。とりわけこのSAVING ALL MY LOVE FOR YOUが大好きなのでこれで今日ははじめてみました。心よりご冥福をお祈りいたします。またひとり、上手い歌手が減ってしまいましたね。ここから全米NO.1が7作連続するという大記録がはじまるわけでございます。1985年の話。もう26年経ってしまいました。長い時間が経ってしまいました」と達郎さん。

・I'D RATHER GO BLIND
ホイットニー・ヒューストンの急死のちょっと前にエタ・ジェームズの訃報があった。
エタ・ジェームズのルックスが好きだったと達郎さん。悲しそうな顔がものすごく好きだったとか。ビヨンセがエタ・ジェームズの役をやった映画『キャデラック・レコード』も感慨深く観たそうだ。
1967年の彼女の代表作「TELL MAMA」というヒット曲のB面に入ってた「I'D RATHER GO BLIND」はスペンサー・ウイギンスやクラレンス・カーターで有名。スペンサー・ウイギンスの超絶なものと違って、エタ・ジェームズの抑制した感じが曲の悲しさを益々際立たせる。マッスル・ショールズのフェイムのリズム・セクションの素晴らしいバッキングを得て、エタ・ジェイムズのヴォーカルが冴える。エタ・ジェームズ29歳の歌。さきほどのホイットニーは22歳。

・からのベッドのブルース
日本でもたくさん訃報があった。達郎さんにとっていちばん身近だったのは布谷文夫さんが亡くなったこと。達郎さんはずいぶん布谷さんのバックをやったとか。上原裕さん、寺尾次郎さん、達郎さんのシュガー・ベイブ、伊藤銀次さんや矢野誠さんが参加したこともあった。あとは坂本龍一さんと一緒に布谷さんのバックでやったこともあり、思い出がたくさんあるそうだ。布谷さんは誰にも真似できない超絶ヴォーカル。ブルース・クリエーションというブルース・バンドからスタートして、いろいろなバンドを転々としてソロになった。1972年のソロ・デビューのシングル「からのベッドのブルース」。ドラムが松本隆さん、ベースが細野晴臣さん、ピアノが矢野誠さん、ギターは末期のブルース・クリエーションの田中さんというラインナップ。布谷さんはセンテンスの切りかたがものすごく特徴がある。実像は本当にシャイでとても大人しい。性格と歌のギャップがいいと達郎さん。「思い出がつきませんが。まだ64歳。お若いですね。ほんの数年前までの歌は全く変わらなくてですね、バリバリに出ておりましたのでもったいない。心よりご冥福を申し上げます」と。

・愛のめざめ
1月1日の放送で朱里エイコさんの「愛のめざめ」をオンエアしたが、地震情報がかぶってしまったとか。1976年にタワー・オブ・パワーと共演した一作。

・山下家の曲をあのひとにプレゼント
2月の最終週は聴取率週間にあたるので来週26日は特集を組むことになったという。バレンタインとホワイトデーの真ん中になるので、バレンタインは女性から男性に、ホワイトデーは男性から女性にお返しするので、歌の贈りもの特集をしたらどうかというアイディアが出たそうだ。放送を通じて誰かに歌をプレゼントしようという企画で、どうせだったら山下家(山下達郎、竹内まりや)の曲をプレゼントにするというもの。先週募集したところ多くのリクエスト曲が集まりもう頭数が揃ったという。前倒しで収録するため今から送っても間に合わないそうだ。

・今後の特集
3月のひなまつりに合わせてガール・シンガー、ガール・グループの特集。そろそろ珍盤奇盤もやりたいそうだ。ネタも揃ってきたという。

・IT SHOULD HAVE BEEN YOU
先日のソングライター「GEORGE FISCHOFF(ジョージ・フィショフ)特集」でかけられなかった曲から。
ニューヨークのフォーク・グループ、ニュー・クリスティ・ミーストレズ。1966年のシングル「IT SHOULD HAVE BEEN YOU」がジョージ・フィショフの作品。

・MANTECA
先週オンエアしたボビー・パーカーの1961年の「WATCH YOUR STEP」。イギリスではかなり人気のあった作品。ジョン・レノンがこの曲を自分の家のジューク・ボックスに入れおり、この曲からインスパイアされて「I FEEL FINE」を書いた。その後、レッド・ツェッペリンがこの曲にインスパイアされて「MOBY DICK」を作った。ボビー・パーカーが「WATCH YOUR STEP」を作った動機はディジー・ガレスピーのアフロ・キューバン・ジャズの作品「MANTECA」にインスパイアされて、こういう曲が作りたいと思って作った曲。そんなわけで今日はディジー・ガレスピーの「MANTECA」。ディジー・ガレスピーはジャズ・トランペッター。「MANTECA」は1954年の曲。

・いのちの歌
まりやさんのニュー・シングル「いのちの歌」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
02月26日はリクエスト企画「山下家の歌の贈りもの~山下家の曲をあの人にプレゼント」
http://www.tatsuro.co.jp
コメント (2)
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