Motoharu Radio Show #026

2009年12月02日 | Motoharu Radio Show

2009/12/01 OnAir - 1st Week
01.Jamie Cullum:I'm all over it
02.佐野元春 with The Heartland:ぼくは大人になった
03.佐野元春 with The Heartland:ビッグタイム
04.佐野元春:誰かが君のドアを叩いている
05.佐野元春:レインボー・イン・マイ・ソウル
06.佐野元春:ウィークリー・ニュース
07.佐野元春:君を連れてゆく
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■内容の一部を抜粋
・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月12月の「3PICKS!」はジェイミー・カラム『The Pursuit』、ノラ・ジョーンズ『The Fall』、そしてリッキー・リー・ジョーンズ『Balim In Gilead』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はジェイミー・カラム『The Pursuit』。

・ジェイミー・カラム
ジェイミー・カラムはイギリス出身の現在30歳のシンガー・ソングライター。ピアノを弾いて歌う。音楽のジャンルはジャズだと言われているが実際はもっとロックな表現をしている。「フランク・シナトラの歌も歌うし、レディオヘッドのカヴァーもやるよ」とそんな感じ。あるインタビューで「ジャズにハマる前にやっていたロック・バンドでは音楽的に制限があった。ところがジャズにはポップスやロックの要素を持ち込むことができる。それが僕はとても魅力的に思えた」とジェイミー・カラムは話している。ジャズというと年齢的に古い世代のための音楽というイメージがあるが、最近ではノラ・ジョーンズをはじめとしてポップスとジャズの垣根をあまり感じさせない音楽も増えている。

・グラン・トリノ
ジェイミー・カラムは最近『グラン・トリノ』というクリント・イーストウッド監督・主演の映画でテーマ・ソングを歌ってヒットした。
http://wwws.warnerbros.co.jp/grantorino/

「『グラン・トリノ』という映画、僕も観ました。内容はアメリカという社会の人種の問題を取り上げたシリアスなヒューマン・ドラマですけれどもとても素晴らしい映画でした。ジェイミー・カラムの音楽もその内容によく合っていて、とても説得力がありました。機会があれば是非ご覧になってください」と元春。

・I'm all over it
ジェイミー・カラムの新作『The Pursuit』から。

・'90年代の佐野元春
元春が1990年から1999年までにリリースした6枚のアルバムが最新のデジタル・リマスタリングを施して再発されることになった。今週、来週は「'90年代の佐野元春」と題して番組アシスタントのゴトウくんが企画・構成した特集を行う。今週はそのパート1で、'90年代前半の3枚のアルバムを紹介する。

・佐野元春に訊きたい10のクエスチョン
1.本名、誕生日、血液型、出身地は?
本名は佐野元春、1956年3月13日生まれ、血液型はB、出身地は東京の下町神田。

2.好きな映画を教えてください。
「好きな映画は『ゴッドファーザー』」と元春。

3.平均睡眠時間はどれくらいですか?
「平均睡眠時間は約6時間。夜寝て朝起きます」と元春。

4.最近の買物で気に入ってるものは?
「最近の買物で気に入ったものは...あぁ...ない!」と元春。

5.この世でいちばん好きな食べ物を教えてください。
「いろいろと変わるんですよね。そうね...まぁ、レンコンチップスの時代もありましたし、う~ん、ドライマンゴーの時代もあったんですけどね。今はピスタチオですかね?」と元春。

6.次の人生、何人に生まれ変わりたいですか?
「人間はもういいかな。犬? 犬の目で世界を見てみたいです。そして自由にあちこち歩き回りたい」と元春。

7.まだ発表してない曲は何曲ありますか? メロディだけでもいいです。
「曲だけであればたくさんありますよ。未発表の曲というのはもうソングライティングを始めたのが13歳、14歳くらいですから、当時はカセット・テープ、そこにメロディだけを録音した。で今までですからね、もう何百曲、まだ完成されてないですけれど、だと思うよ」と元春。

8.女性に求めるものは?
「エレガントさ」と元春。

9.子どもの頃(小学生までに)好きだったものは?
「鉄腕アトム。僕は鉄腕アトムだと思ってました(笑)。大きな過ちでした」と元春。

10.自分はまたまだ子どもだなあと思うときはどんなときですか?
「オレ、大人だなぁと思ったとき?」と元春。

・ぼくは大人になった
1991年のアルバム『Time Out!』から。
「成長するっていうのはどういうこと?」っていうのがロック・ミュージックの最重要テーマだと元春。例えばローリング・ストーンズは「I can't get no satisfaction(満足できないぜ)」と言ってハングリーさを表現した。大人子どもというのは年齢ではなく精神の有りよう。だから25年以上前に書いた「ガラスのジェネレーション」の"つまらない大人にはなりたくない"という気持ちは今でもあるそうだ。曲の中の主人公は元春の中でどんどん成長していって、例えば「ガラスのジェネレーション」の"つまらない大人にはなりたくない"と言ってた少年が、最新アルバム『COYOTE』の中で何か別のことを言ってたりするとか。長い長い年月の間に少しずつ成長させていってるのだと元春は話す。

・アルバム『Time Out!』
ハートランドとレコーディングしたアルバム。
「1990年以降のハートランドの演奏は熟していてとても素晴らしいですね」と元春。

・誰かが君のドアを叩いている
1992年のアルバム『sweet16』から。
新興宗教が流行っていた時代を揶揄して「誰かが君のドアを叩いている」というタイトルにしたそうだ。"街角から街角に神がいる"という詩は何か神様の安売りみたいな景色に見えたので書いたとのこと。

・フィロソフィー
元春のフィロソフィーで「ロックンロール音楽は明るくあってほしい」というのがあるとか。暗い曲はいくらでもかける。そこにどんなダークな内容が裏に盛り込まれてるとしても、やっぱり聴いてくれる人がいる限り、そこにリボンをかけてプレゼントを受け取ってもらいたい形にして出す。それがいいんじゃないかと個人的に思ってるそうだ。

・アルバム『sweet16』
チャック・ベリーの「Sweet Little Sixteen」という曲に模してタイトルを付けたそうだ。ロック音楽にとって象徴的な記号が16だと元春は話す。16歳というのは男の子にとって魔法の年。元春が初めて家出したのが16歳。バイクの免許を取って行動範囲が広がったのも16歳。元春にとって世界が一気に広がった年齢なのだとか。特別な年齢だったと元春。

・オノ・ヨーコ
アルバム『sweet16』はパーカッションの越智兄弟、オノ・ヨーコ、ショーン・レノン親子との共演、矢野顕子とのデュエットとゲスト・ミュージシャンの参加も話題となった。オノ・ヨーコについて元春は「とにかくパワフルですね。そしてチャーミング。そしてどこか時間が止まってる方」と話す。大阪のあるホール(フェスティバルホール)で「エイジアン・フラワーズ」を共演したときのこと。リハーサルでヨーコさんから「この曲の途中で私たち顔を見合わせてニコっと笑いませんか」と言われたのだとか。1969年、トロントで行われたロックンロール・フェスティバルで、ジョンとヨーコがある曲の間奏で顔を見合わせてニコって笑うシーンがあった。「それと同じことを僕にやれというのか?」と元春は思ったという。これをよきものとして受けたほうがいいのか、断ったほうがいいのか、わからなかったそうだ。「でもね、僕やりましたよ。あの、がんばってやりました! あの、がんばってやりました(笑)」と元春。

・レインボー・イン・マイ・ソウル
Superflyの越智志帆さんの番組にゲストで出演したときに、この曲が大好きだと言ってくれたという。

・ウィークリー・ニュース
1993年のアルバム『The Circle』から。
アルバム『sweet16』とアルバム『The Circle』は隣接してリリースしたアルバム。アルバム『sweet16』がお日様が燦々と輝くというロックンロール・アルバムだとしたら、アルバム『The Circle』は月のアルバム、明るい世界を別の角度から見たアルバムで、ソウル・ミュージック、R&Bを追及したアルバム。「ウィークリー・ニュース」は抗議する曲だけれども、日常の中のスケッチにしか過ぎなかったと元春は話す。

・ハートランド解散
結果的に『The Circle』はハートランドの最後のスタジオ録音盤となった。ライヴにおいてはクリエイティブなピークを何度か迎えて、もうこれ以上のピークは得られないんじゃないかという、そういう気持ちが何となくバンドの中にあったのではなかったかと思うと元春。だから悪い気持ちを持って解散したのではなく、やることをやったのだという気持ちで自然に終わったと元春は話す。

・君を連れてゆく
何度か挫折を味わうけれど、再生する人間の力強さをテーマにした曲だと元春。
コメント
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