Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

おばはんPちゃん

2012-07-04 11:56:35 | アメリカ生活雑感
Pちゃんがずっとうちにいるようになってから、不思議な現象が起こっている。
もともと「おばちゃん」気質で、私よりよっぽど話好きな性格が幸い(わざわい)してか、彼の行くところで良くも悪くもいろんな“事件”が起こるのだ。

いい事件は、いろんな人とお友達になって帰ってくること。
犬の散歩がてら近所のおばちゃんとおしゃべりしていたらすっかり仲良くなって食事に誘われたり、
玄関前の木をちょっと刈り込みたいと思ってそんな話をおばちゃんにしたら道具一式を貸してくれたり、
ウッドデッキのペンキを塗り直すのに一生懸命やすりをかけていたら、お迎えの犬仲間さんが道具を貸してくれたり・・・などなど。
私は必要以上のおしゃべりはできないおっさん気質なので、そういうよもやま話から膨らんでいくPちゃんがある意味うらわましい。
いや、厳密に言うと「うちにおばちゃんがいてくれてよかった」という感じ。


で、最近Pちゃんが特に仲良くしている、リーさんという60歳すぎくらいの一人暮らしの女性があるとき家にやってきた。
この人、GOROを大層気に入っていて、散歩で彼女の家の前を通ると決まって家から飛び出してくる。
何かと思ったら、「ふたりを食事にご招待したい」という。
人のうちでご相伴にあずかるのが大好きな私たちは、喜んで、と即答。
先週の土曜日の夕刻、彼女の家にお邪魔した。

リーはお向かいのリズさんという、これまた同じ年くらいの女性を招待していて
私たちも入れて計4人が食卓を囲むことになった。
リーはアメリカ人には珍しくお料理大好きな人で、「今晩はキャットフィッシュのスペシャルソテーよ!」といって興奮している。
キャットフィッシュ、というのはナマズのこと。
よく南部に行くとこの料理が出てくるが、シカゴでしかも人の家でお料理に出てきたのは初めてだ。
スーパーでは売っているけれど、なんだか不気味で自分では料理して食べたことがない魚。


とにかくこの人、料理しながらでも甲高い声でよくしゃべる。
料理番組をもたせたら、面白いキャラかもしれない。


生野菜スティック


この魔法の調味料で作ったディップがおいしかった


ナマズとスキャロプ(帆立)のソテーが本日のメイン




しか~し、よくしゃべるおばちゃん、リーと、これまたよくしゃべるおばちゃんキャラのPちゃんが
ふたりでしゃべりだしたらもう止まらない。
ふたりのフォークはまったく進まず、もう怒涛のようにしゃべっている。

何の話題かというと、「ゲテルスバーグの戦い」について。
歴史好き、特にアメリカの南北戦争に興味があるPちゃんが、これまた「バトルオタク」の彼女に火をつけてしまったらしい。
南部のだれそれ将軍がどうで、そのとき北部のなにがしはどうやった、こうやった・・・・ともうとどまるところを知らない。
話は南北戦争から、今度はヨーロッパの100年戦争やらバラ戦争やららに飛び火。
二人が話し終わる頃には私とリズのお皿はきれいに空っぽになっていた。


・・・そしてリーが新たな提案を。

「あした、南北戦争の秘蔵DVDを観るんだけど、あなたたち実に来ない?」

どうやらそのDVD、リーは毎年この時期になると4日くらいかけて毎日見ているらしい。
で、その第1部を見に来なさい、というわけだ。
映画には大変興味があったけど、またふたりの話に巻き込まれて脳みそが沸騰しそうになるのが怖かったので
私は遠慮しますー、と丁重にお断りした。
もちろん、Pちゃんはそそくさと出かけて行ったのだった。


まだまだPちゃんの「おばちゃん道」は続く・・・

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