Life in America ~JAPAN編

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32th Chicago JazzFestival (9/2~5)

2010-09-08 23:13:43 | music/festival
9月の声が聞こえ始めた頃から、シカゴあたりはめっきり涼しくなってきた。
5月から始まった幾多の野外フェスティバルシーズンも、そろそろ終わりに近づいているのかとさびしくなるのもこの頃。
その野外フェスティバルの中でも最大規模、最古の歴史を誇る“シカゴ・ジャズ・フェスティバル”が夏の終わりを知らせにきてくれた。

今年は期間が延長されての4日間。
場所もグラント・パーク内だけではなく、近辺のカフェや建物内などに広げられるなど、32年目にして近年にはない新しい試みが見られたようだ。
といえば聞こえはいいが、実は市の財政難のせいでメインステージを2日間しか抑えられなかったからというから、やっぱり世知辛い世の中だ。


私たちは最終日の9月5日、日曜日の夕方から車を飛ばしてシカゴへ。フェスティバルの最終ステージを見届けに出かけた。
お目当ては、5時からのBrad Mehldau(ブラッド・メルドー)Trioと、オオトリのKurt Elling(カート・エリング)Quintet with special guest Ernie Watts(アーニー・ワッツ)。







今日はPちゃんの職場仲間とも現地で合流。み~んなイタリア~ン。


ノーマークだったけれど、“Ted Shirota's Rebel Soul”は
JazzにPopsやFunk、レゲエなどを取り入れた、とてもモダンな音でカッコよかった。





フェスティバルのオオトリをつとめたのは、地元シカゴ出身の男性ヴォーカリスト、Kurt Elling。
このQualtetのギタリストは、去年のJazzキャンプの講師のひとりだったあの、“こんにゃく奏法”JOHN MCLEAN(ジョン・マクリーン)。
スペシャルゲストのErnie Wattsはストーンズのツアーにも参加するなど、Jazz以外でも活躍する重鎮サクソフォニスト。
この人の演奏を聞けただけでも行ったかいがあった!感動!!
うなるような歌うようなその音が、Kurtのヴォーカルにからみつく。え~ぞ~!!


Kurtは、あのヴォン・フリーマンのジャムセッションで腕を磨き、ヴォンに見出され世に送り出されたシンガーとしても有名だ。
数度のグラミーノミネートを経て、2009年リリースの最新アルバム“Dedicated to You”で、今年ついに第52回グラミー賞の最優秀 ジャズボーカルアルバム賞を受賞。
シカゴ・ジャズフェスに堂々の凱旋となった。

 
通常はアンコールなしのJazz Festメインステージで、観客の鳴り止まぬアンコールにこたえて
ピアニストLaurence Hobgoodとふたりだけでステージに現れた彼は、少し涙ぐんでいるように見えた。
地元の熱狂的な声援を受けて、情感たっぷりに“In The Wee Small Hours of The Morning”を熱唱。
すでに肌寒いシカゴの夜の空気の中、しずかにそしてどっしりと響きわたった。
もともと彼のスキャットだらけの歌はあんまり好みではなかったけれど、これはしみじみよかった。


これでひとつ、夏が終わっていった。

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