Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

構えがさびしい

2005-02-16 11:24:36 | アメリカ生活雑感
夕方、大学時代の剣道部のM先輩からいきなりお電話をいただいた。
仕事で東京に出てきているので、帰りの新幹線の時間までお茶でもどう?とお誘いをうけ、ちょうど六本木あたりをうろうろしていたのでそのまま丸の内へ直行。
M先輩は大学を出てから名古屋のトヨタ工機へ就職、何年か後に家業を継ぐことになり滋賀に戻られ、今はその会社(鉄鋼業)の社長さんだ。
大学卒業後、めったにお会いする機会はないものの、こうして忘れずにちょくちょく連絡を下さり、いろいろと業界その他の面白い話をきかせてくださる。ありがといことだ。
3年前に「アメリカに行きます」と連絡をしたときにも、出張中にもかかわらず、ミニ壮行会をしてくださった。
この日もTOYOTA景気で鉄鋼業界は今までにない活況を見せていること、社長になって大胆な実務の権限委譲をしたり思い切って事務処理の完全OA化を図ったところ、売り上げがうなぎのぼりになったことなど、聞かせていただきとても参考になった。
また、この日一番もりあがったのは、われらが“師範”S先生のこと。
S先生は昨年、日本でも数人といわれる“師士八段”を賜った剣道会ではもはや大先生である。
あるとき、新幹線の中でS先生に偶然遭遇したM先輩が「(六段と七段の)審査の違いはどこにあるんですか?」と尋ねると、
「構えたときに一目でわかる。練習をしていないやつは構えが寂しいんだよ。これはこれ以上説明できんなぁ」
とおっしゃったそうだ。
“構えがさびしい”・・・・深いコトバだ。
普段鍛錬していない人間は、佇まいがさびしくなるんだろう、きっと。
先週、美容院で雑誌を読んでいたら、96歳の刺繍家、江上幸子さんが心がけていることをこうおっしゃっていた。
「毎日をいい加減に暮らさない。ふしだらな生活をしない」。

構えがさびしくならないように暮らさなければ。



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