Life in America ~JAPAN編

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「シン・あらそわ連」見参、実話。~その①

2022-05-02 16:23:35 | ニッポン生活編

第1章:すべてはここから始まった。

「あらそわ連」は、県内在住外国人による阿波踊りの連(グループ)。
1981年に一般の篤志家が立ち上げた県在住外国人のための国際交流サロンが起源で、そのアクティビティーのひとつとして「みんなで踊る阿波踊り」が始まったのだそうだ。
国や性別や宗教を超えて理解を深め、平和な世の中を目指して踊ろうというメッセージは、「世界はひとつ、あらそわれん(徳島弁で”争ってはいけませんよ”)」という掛け声とともにかれこれ40年も続いてきた。
 
創始者の高齢化と外国人数の増加などに伴い、2017年にその管理・運営が公益財団法人・徳島県国際交流協会(通称:TOPIA)に移管され、以降「あらそわ連」は県の国際交流事業のひとつとして新たなフェーズに入ることになった。有名連「のんき連」の指導のもとスペシャルチームが結成され、夏の阿波踊りにも踊りこむなど活動も活発化した。
 
ところが、コロナ禍で2019年の活動を最後に「あわそわ連」事業は中断。担当者も異動し、その後は毎年予算が計上されながらも誰も後を継ぐことなく復活のめどすらたっていない。
とはいえ、そろそろアフター・コロナ、ウィズ・コロナのフェーズも考え始めなければいけない時期にきている。
 
2022年には夏の阿波踊りの再開も決まった。当時のメンバーのほとんどが帰国してしまった今、新しくメンバー募集をかけなければ夏の本番にはとうてい間に合わないだろう。
そんなことを考えていた矢先、ロシアによるウクライナ侵攻が勃発した。
 
 
「せかいはひとつ、あらそわれん」
 
 
このモットーを叫ぶのは今でしょう?そんな気持ちが沸きあがってきた。
平和の象徴でもあった「あらそわ連」を復活させてほしい、その思いからTOPIAに提案メールを送った。
 
 
 
 
 
※2022年2月24日
 
「世界はひとつ、あらそわれん!」というメッセージに共感し、2019年に「あらそわ連」に参加させていただきました。残念ながら夏の阿波踊りは台風で中止に追い込まれましたが、11月の秋の阿波踊り(阿波踊りサミット)では海外から集まった阿波踊り連の前で練習の成果を発表することができ、在県外国人の絆が深まったばかりでなく国際交流にも貢献することができました。

それ以降、コロナ禍で連としての活動は休止状態のままで2年半が過ぎようしております。この間、自国へ帰国した人もいれば新しく徳島で生活を始めた外国人も多くいます。在留外国人の大半は、仲間同士で集まることもできず、帰国や旅行もままならず寂しい思いをしています。

こんな今だからこそ「あらそわ連」の出番ではないでしょうか?
在県の外国人が心をひとつに困難を乗り越えよう、せっかく縁あって人生の一時期をすごしている徳島で一緒に徳島らしい思い出を作ろう、混迷を極める世界情勢のなか「世界はひとつ」というメッセージを今こそ届けよう!
・・・そのような思いが「せかいはひとつ」を叫びながら一緒に踊ったあらそわ連の一員としてふつふつと沸いてきました。

そこで、来る2022年4月29日に市内で行われる「阿波踊り春の祭典”紡ぐ”」(https://www.topics.or.jp/articles/-/654931) での「あらそわ連」の再結成、および参加を呼びかけたいと思います。2020年、2021年に活動できなかったことをふまえ、この「紡ぐ」への参加が新たなあらそわ連復活の突破口となり、可能であれば2022年夏の阿波踊りへ参加へとつながる布石となればと思っております。

3年に渡って国際交流、阿波踊り体験の機会は奪われており、せっかく作った「あらそわ連」の衣装や備品は3年間使われぬまま眠っております。今こそ有効活用する時ではないでしょうか。
イベント参加申し込みの締め切りは3月15日ですが、できるだけ早く参加表明をし、参加者を募りたいと考えております。事務作業などはボランティアでやらせていただきます。
TOPIAとして是非、できれば少し予算をいただき、再びお力添えいただければ幸甚です。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 

そして約1週間後、常務理事兼事務局長から届いた返事は・・・

>Subject: あらそわ連について

あらそわ連について、お問い合わせいただきありがとうございます。

これまで、あらそわ連で御活躍いただいていたということで、メールから熱意が伝わって、皆様の活動により支えられていることを実感しております。

さて、新型コロナ禍で、徳島市の阿波おどり全体の運営方針が不明確な中、あらそわ連については、R4年度事業についての予算も方針もまだ決まっていない状況です。

あらそわ連にかける思いは十分理解しておりますが、残念ながら、現時点では、あらそわ連として春の阿波おどりに参加することは不可能です。

ご理解いただきますようお願いします。

 

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致し方なし。想定内。

しかし、断られてからどうするか、が大事。

このあと事態は大きく転換していくことになる。

 

(つづく)