Life in America ~JAPAN編

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二日間でアメリカが変わった。

2015-06-26 11:15:07 | アメリカ生活雑感
昨日、今日と二日続けてアメリカは勝利に沸いている。
久々に胸のすくような勝利だ。
なにも戦争に勝ったわけではない。アメリカの国内にうごめいていた悪に勝利したのだ。

6月25日。
アメリカ最高裁は、民主党・オバマ大統領政府が進めてきた「国民皆保険制度」通称“オバマケア”の違法性を退けた。
これで、オバマケアは大きく前進することになる。

今まで何度となく、共和党に法案を潰され、邪魔され続けてきたこの法案がやっと、法的に大手を振って推進できるのだ。
国民がみな健康でいられること、家や土地をはぎとられることなくまっとうな費用で医者にかかれる権利、こんな国として最低限のことが今までどうしてなかったのか、そのことのほうがむしろ不思議だ。
しかもアメリカという世界の「大国」で。

それもこれも、政治がすべて金がらみだったからだ。
アメリカでは保険会社が巨額の富を得ている。貧しい国民から根こそぎふんだくって、保険会社のCEOは年に何十億という給料をもらっていた。
その保険会社は賄賂を積み、あの手この手で政治家を味方につけ、必死になってこれを阻止してきた。
でもそのばかばかしい戦いについに終止符が打たれたのだ。

オバマ大統領の“勝利スピーチ”でも、「今まで何度も何度も何度もじゃまされてきた」というコメントがあったが、彼の真っ白になった頭髪を見ていると本当にこれにこそノーベル平和賞の価値があると思った。
(皮肉にもその前に「ウソの反核宣言」でもらっちゃったけど・・・)


そして本日6月26日。
アメリカ全50州において、同性婚が法的に認められることになった。
これで、長い闘いに終止符が打たれ、やっと同性カップルも法の下に夫婦と認められ、ほかの夫婦と同党な権利を得られることになる。
全てのゲイフレンドよ、おめでとう!



この歴史的なふたつの法案を通したオバマ政権は、これで歴史に名を刻むことになるだろう。
そして、共和党の連中は憎しみの炎を燃えたぎらせ、「2016年の大統領選挙で共和党が勝利したらすべてをひっくり返してやる」と息巻いている。
ここまで本気で国を潰そうとする政党って、見たことも聞いたこともない。

とまれ、おめでとう、アメリカ。






さて、本当の戦いはまだ残っている。
この国から「人種差別」がなくなるその日まで・・・。




★記事

#LoveWins: The Civil Rights Agenda reacts to SCOTUS same-sex marriage ruling

(Fri. June 26, 2015 11:16 AM)

Supreme Court rules same-sex couples have right to marry



★過去のブログから

アメリカの医療制度、どうにかしろ!!(2009年)

2012年大統領選~化け物たちが集まってきた(2011年)

仕事の切れ目が命の切れ目?
(2011年)