Life in America ~JAPAN編

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ガーデニングの鉄人。

2010-07-31 16:44:17 | アメリカ生活雑感
6、7月は、このあたりで一番花が見所になるシーズン。
近所を散歩していても、各趣向を凝らしたガーデニングが目を楽しませてくれる。
でも7月も中旬になると、だんだんとガーデンセンターの花も安売りモードになり一気に質が落ちてくる。
今年、いまいち好みの庭造りができなかった私としてはなんだか消化不良。
いまさら花の苗を買いに行ってもロクなものは手に入らない。かといって、このままこのシーズン何もしないで殺風景な庭にしておくのも嫌だし。
今からでも植えられるいい苗を売っているところはないものか、と常々運転しながら道々目を皿のようにして探していた。

ところがある日、いつもGOROを連れて行くドックパークの近くに「Plant Sale」のサインを発見!
おっ、この時期プラントセールをしているというのも珍しい。きっとちゃんとした専門店なんだろう、とサインに導かれるように立ち寄ってみた。
すると、そこは大きな一軒家。おじさんが向こうから手招きをしている。
「裏庭においで。何千種類もの花がいっぱいあるから」

喜んで裏庭に回ってみるとこれがまた、息を呑むようなガーデン。というか、立派な植物園。
庭の広さは1エーカー(約4047㎡:約64メートル四方)。
アメリカ各地から集めてきたという珍しい木々や、バラエティー豊かな針葉樹の数々、千種を超えるユリの花や、見たこともないような巨大は花びらをしたハイビスカス・・・などなどため息が出るようなコレクション。
「ほしいのがあったらその場で掘ってあげるからね」とおじさん。
ひととおりお庭の“ツアー”を終え、現金の持ち合わせがなかったので一応お礼だけ言って翌日に出直すことにした。

★ ★

翌日。Pちゃんに見せたくて一緒に出かける。
話好きのおじさん(ジョン)はうれしそうにまたいろいろ話しかけてきた。
ジョンがこの家を買ったときには庭は荒れ放題で何もなかった状態だったらしい。
それをこつこつと30年かけてマイガーデンをつくり、数年前にリタイアした後はもうこれに没頭。
11月で庭仕事は冬休みに入り、4月になると一斉に肥料を撒いて土を肥やし始め、5月には一斉にいろんな花々が芽吹きだす。
7月の初旬はもう、庭中がまばゆいばかりの色彩に染まるという。
そのコレクションがあまりにすばらしいので、大学の課外授業に使われたり、結婚式の撮影ロケを申し込まれたり、挙句の果てにはイリノイの超有名植物園の人から「失礼ですが、もし遺書をお書きになっていないようでしたら、あなたの死後はこのコレクションを植物園に是非譲ってもらえませんか」というような話まできたほど。
そんなこんな話を本当にうれしそうに話して聞かせるすジョンに、私たちもすっかりなじんでしまい、奥さんと4人で1時間ほど立ち話を楽しんだ。
人柄の温かい、ユーモアに富んだ素敵なご夫妻だった。
ご近所にこんなに素敵な場所があったなんて、改めてちょっとうれしい。
季節ごとにどんな花が咲いているのか、またのぞきに来よう!

★ ★

それでは、ガーデンツアーを写真でご紹介。

















お庭をバックにジョンさんご夫妻。
見学はいつでも歓迎。事前にお電話を!630-393-3279
場所はRt.59をMack Roadを右折。「Plant Sale」のサインに沿って。