津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

宮本武蔵研究第ニ集・・武州傳来記

2005-12-23 10:04:23 | 書籍・読書
 熊本在住の武蔵研究家・福田正秀氏から新刊書をお送りいただいた。
380数頁にわたる大作で、氏の並々ならぬご努力の跡がうかがい知れる。
福岡黒田藩の丹治峯均による、宮本武蔵や二天一流に関する筆記「武州
傳来記」に関する研究著作である。二天一流の後継者、元肥後藩士・柴
任三左衛門は肥後を離れ黒田藩に仕えたが、「武州傳来記」はこの柴任
の話として伝えられた貴重な文書である。福田氏は武蔵研究に関するあ
らゆる著作研究書を読破され、より深く研究をなされて新たな事実に光
を当てられた。関係文書の発掘や現場調査、関係者に面談しての聞き取
りなど精力的な行動が、この著作を魅力的なものにしている。
「講談的」な一部武蔵研究書には、退場をお願いしなければならない。
完読するにはいささかの時間を要する大作だが、説得力のある筆致は読
者を飽きさせることはない。
二年前に発刊された「宮本武蔵研究論文集」と共に、武蔵を愛する人達
にはたまらない著作である。ご努力に敬意を表する次第である。

ちなみに、柴任三左衛門は細川忠利に殉死した「本庄喜助」の二男である。
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