津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■古今肥後見聞雑記から--初市の成り立ち

2014-02-25 08:17:01 | 史料

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 ちょうど今の時期熊本では、規模日本一といわれるくまもと春の植木市が開催されている。南国熊本でも寒い日が続いたが、ここにきて随分春めいてきたから残りの期間は賑わう事であろう。この植木市は城親賢によって興されたものだとされる。没年が天正九年(1581)とされるから、433年以上の歴史を持つという事に成る。岳林寺にそのお墓があり、三賢堂にも祭られており熊本市民のよく知る処である。

寺本直廉の「古今肥後見聞雑記」に、この市が興された経緯が記されており、これをみるとほのぼのとした気にさせられる良い話である。
「市(イチ)」が始まったという事であり、植木市がたったというのは後年の事であろう。
 

                              一、古城の城は鹿子木参河守入道寂心築れしと云り、其後城越前守(親賢)居住のよし、
                              熊本町市日の初り城越前守古城に有し比子息の慰に成候儀、何そ珍ら敷儀致候様
                              にと新町へ申付られ候ヘハ、其後友枝なとの先祖新壱丁目へ市を立候て慰に出し候
                              由、其時より木にて獅子頭・雉子なと作りて出し候由、今に其雉子等昔の通りに不違
                              と云り、是熊本市(イチ)の初也といふ、一説には越前守子息機嫌不宜時右の市を拵て
                              見せしかハ機嫌直りしと云傳ふ


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