加藤清正の菩提寺・本妙寺の大本堂前から廟所までの間に胸付き雁木と呼ばれる急な石段がある。雁木とは階段の意である。
川口恭子氏の著書「重賢公逸話」を読んでいたら、次のような文章に出くわした。この話は、清成八十郎の「聞くまゝ乃記」からの引用である。
参勤の途中で、遥か向こうの山にお宮があるのにお気づきになり、「あれは如何なるお宮であるか」とお尋ねになったので「あの高い雁木のあるお宮でございますか」と申上げたところ、「このように石で付けた段は石段というのである。木で付けたのを雁木というのだぞ」と仰せられた。
雁木とはぎざぎざの状態を云うのだそうだが、文字の中に木があるから、なるほど公が仰るのもよく判るが、そうなると地元・本妙寺の石段はどうなるのか・・・ 実はいろいろ調べてみても公が仰るような解釈に出くわさないのだ。さて如何に
史談会の資料にと思い読み下しをしている、「肥藩落穂集」にも重賢公の言葉に対する厳しさが伺える逸話があった。
或時御取次に何某、御安否を奉伺由申上る時、御安否(あんぴ)とは安否(あんふ)とこそ云へき筈の字音なれ共と被仰き
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