津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■興長殿へ寄之殿遺書(二・了)

2016-02-02 17:40:25 | 史料

一遺物なとヽ申儀は曽而存寄無御座候 可被遣道具御座候ハヽ
  相組之衆へ誠之形見ニ被遣可被下候
一相与之衆へ書置可仕候へ共■而不入事と存其儀無御座候 若相果
  申候ハヽまことに無十方若年之私江尤御意とは乍申今迄
  相組与頭なと申つる段御心外御■可申様も無之候 内々私
  儀は御奉公勤申度心底御座候 己希候故一度何も一所ニ而
  御奉公の道をと存候処残多存候由可被下候 常住も病者
  ニ而御座候 其上御用忘却御座候ヘハ乍存知不沙汰のみに
  くらし申痛入残念此事に候由可被仰下候
一光尚様より御写され被成候軍書御座候 是ハ御六様江差上申候
一大洞杢左衛門相傳之軍書御座候 是ハ杢左へ返し可被下候 杢左ヘハ
  就御相傳諸事何角ニ付心付候而■■不過之其段及死
  ■候共忘却仕間敷候由可■仰下候
一拝領仕候差物二はり御座候是ハ以箱に御入被成 御六様江被
  差上可被下候 私申付仕■候ハヽいつれもやきて捨可申候
一女房共之儀はいかよふ共よき様ニ被仰付其外私身ニかヽ
  り候女わらんべともこれもいか様ニなり共可然様ニ被成可被         召し仕えの女童
  下候 委書出置に及不申候
一小苑のつはめつらしき物之由申候間進上仕候
  御六様江目出度御國をも被進候而御数寄を被成可
  被下候
    右之外申置度儀又存書し候ハヽ道中ゟ■書付差越
    可申候 私儀ハ此度ハ身をきわめ罷越段申起度如是
    御座候 若相果候ハヽ後々之法事かれこれも被召置
    可被下候 然上ハいはひ何角と申儀もいやニ而御座候 吉松
    人■候而御奉公をも勤私話をもとひ可申時分ニハ如何様
    共吉松次第ニ御座候 返々在世之内慎成御奉公仕
    御家をも人によはせ不申如何様成り果可申哉残
    多奉存計ニ御座候已上
      正月九日
       進上            長岡式部少輔 判
         佐渡様
            吉松殿


 ちょっと  が多すぎますがなるべく早く消せるよう頑張ります・・・・・


 

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■雪山老人書「子供手本文章之寫」 (一)

2016-02-02 07:50:55 | 史料

   「子供手本文章之寫」とあるが、とても子供の手本となる文章ではない。諧謔にみちた大人のための小話という風情である。
   よく味わってお楽しみ下さい。
  

○如仰改年之御慶目出度申納候 然者為御年玉不老不死之薬一升一合被懸貴意忝存候 早速摺鉢にてこねまろめ申候處大略こつけ牛の金玉程に成申候

○橙投致し候處御侍衆之膝口に打中て甚被致立腹候 右之御侍衆者折節見受候仁にて候 片目にて極々のきんか天窓にて折之邊尻の割れ目より少し浅く
 割れ居申候 右之仁御尋被成宜御断候様御頼申候

○悴今度之清書無量に出来申候由段々御世話に成候事どもに候 扨拙者致工面候處いづれもの衆蓮之葉に御書せ候様存候 第一紙之費無之葉は幾十枚
 にても可致御世話候

○拙者方下女乱心候に依而御幣を持せ祈り申候處御幣に而嚊を散々に打擲仕目の玉を打ち出申候 手療治にてぼのくぼに吸膏薬張申候處少々は吸込申
 候得共目の上の疵愈いたみ申候由に付何とぞ御見舞御療治頼入候

○雀の裸子一疋養申候處餌無之干殺申候 悴奢申候付烏(カラス)を養申筈に御座候 仍而有付申候迄御宅之しめし籠御借用申度候

○子飼之犬極々之いやしほふにて飯時には畳に上り一向人に恐れ不申候 狐の屁を陶に入置鼻頭へ差出度然處屁之捕様御工面共は有之間敷哉御尋申候

○御占御頼申候處拙者事前世は越後之國之猪にて有之たる由今に首之骨強く一代自身之臍をねぶり候事も成かね候よし自身之臍を自分のねぶり候に何
 のねぶられぬ事の可有之哉と豫程がま出し候得共御占之通押におされ不申候 扨又生性は黄帝の肩に當り候と仰聞候らへ共間違にては無之哉拙者至
 而之短気にて平日人を打擲致し候 たしかに黄帝の握拳に當りどもは不致候哉今一應御吟味可被下候 

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