一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

気が知れない

2015-10-03 18:11:21 | 雑記


      愛猫家または動物愛護の方々から
      とうに顰蹙をかっているだろうが、
      私はウチの猫が好きではない。

      「ウチの」と断ったのは、他家の
      猫なら一向に構わない。
      猫自慢をニコニコして聞く度量は
      持ちあわせているし、猫の写真集
      なんかは好んで見て、可愛い!と
      頬をゆるめる。

      つまり猫に責任があるのではなく、
      私は自分で世話をするのがイヤ
      なのだ。
     
      臭いし、毛は飛ぶし、エサを欲しく
      て足にからまってくるし……
      網戸はボロボロ、カーテンだって
      猫の毛まみれで被害甚大である。
      おまけにわが家の猫(小さい方)
      はベランダを飛びおりて逃亡も
      する。

      私にとっては憎っくき猫なのだが
      家人はそうではないらしい。
      (勤めているので週末しか面倒を
       みない)

      そんな猫に新しいグッズが入った。
      猫タワーというやつで、猫がよじ
      上ったり、爪をといだりするもの
      である。

      古いのがあるのに、新しいのを
      買う必要があるだろうか。
      と思って、私はため息を漏らす。
      かくして猫グッズは増えるばかり、
      現代の猫は物持ちだ。

      
      その猫はちっとも嬉しそうではな
      いし、猫にそんなにお金を使う家
      人の気がしれない。

      ちなみに犬好きと猫好き、どっち
      が多いのだろう。

      犬好きは人と触れあうのが好きで
      聞き上手なのだそうだ。

      猫好きは好奇心や冒険心がつよく、
      孤独好きというが、
      孤独好きというところだけ当たって
      いるような気がする。


      ※ 新しい猫タワーは新品で猫臭が
       しないせいか、まだ馴染んでいな
       いようだ。
       傍らの鞍馬のようなスポーツ用具
       の上で眠る老猫と、下の座布団で
       丸くなる若猫

        (写真ではボロ布が丸まっている
        ようにしか見えない)
      
      

      

スーパームーン

2015-10-03 15:35:59 | 雑記



      先月27日、
      朝刊でスーパームーンのことは知っ
      ていたが、昼間はすっかり忘れて
      いた。

      出かけて帰りが遅くなった。
      (今の季節は釣瓶落としですから  
       すぐ日が落ちる)
      ふと空がいつもより明るいのに気
      づいて、ああ今日は中秋の名月だ
      ったと思いだした。

      見上げると、山が切れたところに
      大きなお月さま!!
      スーパームーンである。

      思わず見とれ、歩いてはまた上を
      見上げ、何回か立ちどまって
      しばし、うっとりと見入った。

      なんという神々しさであろう。
      思わず手を合わせたくなるような。

      子どもの頃は周囲が街灯などない
      田舎だったから、満月や月食など
      天体の変化をその都度眺め、
      同時に自然への畏敬や脅威の思い
      をも抱いたものだ。

      それで、いつも思う、自分が歩く
      と月もついてくる感じ。
      科学的にはあり得ない。錯覚だと
      知っていても、どうしてもお月さ
      まが追いかけてくる。
      不思議でならなかった。


      いまや、そんなことは全くない。
      10分か20分、お月さまだけ
      見て歩くようなことはないし、
      凡俗な私の頭は日常のことで
      いっぱいだ。
  
      大人になるということは何と
      寂しいことなのだろう。
      そして、子どもの幻想は何と
      はかないものか。


      そして、2~3年前にみたジブリ
      作品の「かぐや姫」を思いだし
      た。
      「竹取り物語」をアニメ化した
      ものだが、人間界の欲や悪を身
      を持って知ったかぐや姫は、
      育ててくれたおじいさんやおば
      あさんのところを離れて、
      満月の日に月に帰ってしまう。

      そのきっかけをどういうシーン
      にするのかなあ、と思って見て
      いたら、
      月から迎えに来た使いの者が
      姫に薄い羽衣みたいなものを
      掛けた瞬間に、
      姫は下界のことをすっかり忘れ、
      天上に昇っていくのだった。

      翌日の新聞にはスーパームーン
      を見て、亡き母を思った人の
      投稿が載っていた。


      ※ 私の写真技術では無理なので
       新聞写真をお借りした。