一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

終わるもの、始まるもの

2011-05-08 15:54:57 | 雑記



     昨年の11月半ばまで住んでいた家の処分を業者
     に頼んでいたのだが、この段になって更地にす
     ることになって、先日その写真が送られてきた。
     (ここまでくるのに少しばかり?の紆余曲折が
     あったのだが)

     全く跡形もなくなった敷地をみて、感傷とはち
     がうが、ある種の感慨がないわけではない。
     40年近く住んだ家、自分の人生の最も忙しい
     時期をすごしたところだ。
     あれがピーク?
     そう認めたいような、そうでもないような。
     いやいやこれからひと山もふた山もあるような
     気がする。
     むしろ、そうあって欲しいと思うのですが。
     
     新天地にきて気がついたら間もなく半年、ああ
     早い~。     
     それでも、気にいった散歩コースがいくつかで
     きた。
     先日、その1つを通り抜けたらまたまた面白い
     ものを発見した。
     鎌倉山に通じる裏道で、竹藪に面した急な坂に
     なっている。(だいたい裏道が好きなのです)
     樹の間から遠くの街並みは見えるのだが、木陰
     は鬱蒼として時折、地元の人が通るくらい。

     ついこの間までは桜がきれいだった。
     いまは細い坂道を覆うような竹藪(孟宗竹)に
     筍がにょきにょき出て、近くの家のこいのぼり
     を眼下に見て、ちょっとした穴場なのである。
     
     そこで見た小さな張り紙ーー
     「小さなカフェ
      駄菓子を焼きました。キャビンはこの上↑」
     (写真は上の表玄関で撮ったので↓になっている)
     孟宗竹の竹藪に面した、しかも家は急坂の斜面
     の上に建っている。
     こんな人目につかない所に客が来るのだろうか。

     ようやく坂を昇りきり上の通りを回ってみると、
     家の表にも同じような張り紙がしてあった。
     (それでもバス道路からはかなり引っこんでいて
      人通りは少ない)
     なのに外から見たところ、それらしき2階の一角
     にお客が数人!!

     別にイヤラシクのぞいたわけではなく、外からお茶
     をする光景が見えたのです。
     この家の住人は見たことがないが、よほど人を
     もてなすことが好きなのか、或いはお菓子作り
     がこうじてこうなった?

     およそものぐさな私にはとても出来ない。
     で、散歩の愉しみとして時々のぞかせてもらう
     ことにした。
     終わるものと始まるもの。
     ちょっと意味あいは異なるが、ものぐさはものぐさ
     としていくしかない。