酒田市の成人式は本間酒田市長の式辞から始まった。希望ホールほぼ満席の新成人は、初めて聞く声帯を失った市長の式辞に固唾を飲んで静まり返った。いつもの式典は、晴れ着姿の女性、個性的な茶髪の男性、濃紺スーツの新成人たちは私語とメール交換などでざわめきが絶えないのだが、今年は視線が痛くなるほど本間市長を凝視している。緊張感が漂った。
本間市長が喉に機械をあてて原稿無しで話はじめた。「成人になられておめでとう。ご両親やご家族にお礼を言って下さい。私は病気で声帯を失いましたが、頑張って行きます。酒田は仕事がないからと言って酒田を離れる人が多いのですが、今の酒田は仕事がいっぱいあります。
酒田港のコンテナ取扱量は過去最高です。花王酒田工場のメリーズは中国をはじめ外国に輸出しています。更に増えるでしょう。プレステージ・インターナショナルは順調に進んでおり、バレーボールのプレミアムリーグを目指して頑張っています。東北エプソンは1兆分の1ミリ単位のプリンターヘッドを生産して世界に羽ばたいています。アライドテックも世界を相手に、ヒートシンク材や電子部品など作っています。本間ゴルフのクラブも世界に向けて酒田で作られています。私は酒田で働いて欲しい、酒田に戻って来て欲しいと願っています。 山形新幹線の酒田延伸は人口減少の中で非常に有効な手段だと思います。国は2000万人のインバウンドを見込んでいます。その中に酒田も参戦しなければなりません。
若い内にしか出来ない事があります。皆さんには前途洋洋たるものがあります。がんばって下さい」と式辞は終わった。しっかり聞いてくれた新成人の心に残ってくれる事を願う。
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